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第三百十八話
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俺が少し小休止を取っている間の事だった。
「サカイの長よ。 あの技術は一体なんなのだ! あのような者が居ればもう冒険者だけが危険に晒される事は無いんちゃうんか!」
「残念やけども俺もアレは初見や。 ジャービルもアルガスも、ルオーリアもなんで黙っとったんや…。 まぁ、こればっかは火ノ国のアンタらならともかくウチには言うて欲しいもんやで」
「…む? ルオーリアはこちらとアストレアのハーフであろう? ならば…」
不穏な会話を和風な奴らはするのはやめろよ。
他の小国の方々もなんか言ってるよ。
「貴殿らはマーガレット王に異をぶつけたいのか?」
クリスエル公爵閣下!!!
こういう時は本当にカッコイイぞ義父さん!
「ならば貴殿らの国に帰ると良い。 アストレア王国は貴殿らに援助はしないとここに誓おう」
「なっ! アンタらはウチと取引出来ひんくなってもええんか!?」
ふむ、と一呼吸置き閣下は続ける。
「サカイは様々な国の商品が入ってくるのが利点ではあったな。 それについては我が国と貴殿らの関係を加味してマーガレット王は取引を控えて下さっていたが…。 マーガレット王国は既に国内需要は補うくらいには軽く生産しているな。 あぁ、あそこの職人達ならば我が国にも供給が可能な状態にはなるだろうか」
「…は? 聞いてへんぞ! どうなってんねんジャービル! アルガス!」
「悪いけどなぁ、テイルちゃんは他国の真似はしてへん。 陛下は自分の知識を生産職に渡して、待遇を改善してんねん。 お陰で今までのアホなパフォーマンスは塗り替わったわ。 なぁ、姉さん?」
「…は?」
「人前で姉さん言うのやめんかい! 歳バレるやろが! ま、ウチらはマーガレット王国に移民したからこいつらはもう関係ないねんから構ったるなっちゅーの。 あぁ、悪いけどウチの家は全員マーガレット王国に行ったでな?」
「…は?」
「おい、どういう事だ!!!」
「し、知らん! まぁ、アストレアとマーガレットが取引先じゃなくなるだけや! 問題ないやろ!」
「あら、残念ですわ。 我が帝国もサカイとは取引を差し控えさせていただきますわね」
「「…は?」」
「あ、アンタまさか…」
久しぶりにこの子を見かけた気がする。
「私は、帝国の代表をさせて頂いている、ラーファ・ド・ラファイアルと申しますわ」
戦乙女の天職を持つラファイアル嬢…。
最近は彼女が当主になられたんだったな。 流石としか言えない。
あれ、兄君は? と思ったそこの君。 ラファイアル嬢の兄君はいつの間にかウチで修行してるよ。
「なんでそないな事するんや!」
「あら、そんなの簡単ですわよ。 マーガレット王国の品物の質が良いからですわ。 流石は全ての天職を平等に扱う国ですわ。 ちなみに帝国で生産職がお店をやるにはマーガレット王国で一人前に認められないといけないんですのよ? 知ってまして?」
「そ、そないな横暴やないか!」
「横暴? いいえ。 貴方達がマーガレット王国を避けているのが原因ですわ。 一度見直してみるのですね」
「ま、そういうこっちゃ。 な、クリスエルのおっちゃん?」
「そうだな」
一部の小国がかなり項垂れていた。
これはまずいと思い各国と上手く取引出来るように俺は死ぬ気で話しかけに行くことになったのだった。
「サカイの長よ。 あの技術は一体なんなのだ! あのような者が居ればもう冒険者だけが危険に晒される事は無いんちゃうんか!」
「残念やけども俺もアレは初見や。 ジャービルもアルガスも、ルオーリアもなんで黙っとったんや…。 まぁ、こればっかは火ノ国のアンタらならともかくウチには言うて欲しいもんやで」
「…む? ルオーリアはこちらとアストレアのハーフであろう? ならば…」
不穏な会話を和風な奴らはするのはやめろよ。
他の小国の方々もなんか言ってるよ。
「貴殿らはマーガレット王に異をぶつけたいのか?」
クリスエル公爵閣下!!!
こういう時は本当にカッコイイぞ義父さん!
「ならば貴殿らの国に帰ると良い。 アストレア王国は貴殿らに援助はしないとここに誓おう」
「なっ! アンタらはウチと取引出来ひんくなってもええんか!?」
ふむ、と一呼吸置き閣下は続ける。
「サカイは様々な国の商品が入ってくるのが利点ではあったな。 それについては我が国と貴殿らの関係を加味してマーガレット王は取引を控えて下さっていたが…。 マーガレット王国は既に国内需要は補うくらいには軽く生産しているな。 あぁ、あそこの職人達ならば我が国にも供給が可能な状態にはなるだろうか」
「…は? 聞いてへんぞ! どうなってんねんジャービル! アルガス!」
「悪いけどなぁ、テイルちゃんは他国の真似はしてへん。 陛下は自分の知識を生産職に渡して、待遇を改善してんねん。 お陰で今までのアホなパフォーマンスは塗り替わったわ。 なぁ、姉さん?」
「…は?」
「人前で姉さん言うのやめんかい! 歳バレるやろが! ま、ウチらはマーガレット王国に移民したからこいつらはもう関係ないねんから構ったるなっちゅーの。 あぁ、悪いけどウチの家は全員マーガレット王国に行ったでな?」
「…は?」
「おい、どういう事だ!!!」
「し、知らん! まぁ、アストレアとマーガレットが取引先じゃなくなるだけや! 問題ないやろ!」
「あら、残念ですわ。 我が帝国もサカイとは取引を差し控えさせていただきますわね」
「「…は?」」
「あ、アンタまさか…」
久しぶりにこの子を見かけた気がする。
「私は、帝国の代表をさせて頂いている、ラーファ・ド・ラファイアルと申しますわ」
戦乙女の天職を持つラファイアル嬢…。
最近は彼女が当主になられたんだったな。 流石としか言えない。
あれ、兄君は? と思ったそこの君。 ラファイアル嬢の兄君はいつの間にかウチで修行してるよ。
「なんでそないな事するんや!」
「あら、そんなの簡単ですわよ。 マーガレット王国の品物の質が良いからですわ。 流石は全ての天職を平等に扱う国ですわ。 ちなみに帝国で生産職がお店をやるにはマーガレット王国で一人前に認められないといけないんですのよ? 知ってまして?」
「そ、そないな横暴やないか!」
「横暴? いいえ。 貴方達がマーガレット王国を避けているのが原因ですわ。 一度見直してみるのですね」
「ま、そういうこっちゃ。 な、クリスエルのおっちゃん?」
「そうだな」
一部の小国がかなり項垂れていた。
これはまずいと思い各国と上手く取引出来るように俺は死ぬ気で話しかけに行くことになったのだった。
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