錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

文字の大きさ
195 / 385

第百九十四話 後継者

しおりを挟む
「テイル様…お願いがあります」

神妙な面持ちで並ぶメイカとナナ、数人のヴァンパイア達。

「どうしたの? 皆揃って」

「私達にテイル様のお使いになる月影一心流を伝授して頂きたいのです」

「…なぜ?」

「私達はいつまでも護られる存在ではいたくありません! お願いします!」

教えるのは錬金術の時に下手ではない事が分かったから大丈夫だろう。
ただ今回は怪我が付き纏う。 覚悟が必要だ。

「君達には覚悟はあるのかい?」

冷酷に、鋭く言い放つ。

「はい、覚悟のある者のみ集めました」

「メイカや、そこのヴァンパイア達は剣を使っているのは見た事がある。 でもナナは弓、短剣、体術がメインだよね? 何故?」

「…エルフは全員弓術と体術、魔法に適性がある…。 私も同じ。 例外なのは私は剣術と短剣術のスキルも持っていること…それだからエルフの中でもかなり異端な方なの…嫁ぎ先が中々見つからなかった」

「あぁ…。 だとしても弓を伸ばしてもいいんじゃない? 無駄に剣を覚えるより…」

「そうだよ。 私のはただの憧れ。 それと万が一の時の影武者になれる為。 だから覚悟はある」

…そういう事か。

「皆の覚悟は分かった。 怪我をしても自己責任だ。 ポーションは俺が持つけど。 痛みに関しては自分の責任だ」

「という事は…!」

「あぁ、全員受けれるよ。 まぁ、錬金術師達の授業と並行して行うし政務もあるから長い時間は取れないからそれは承知してね?」

あれ? 皆の目がキラキラしてる。
おかしいな。
優先して貰えなくて落胆すると思ったんだけど…。

「英雄の剣を学べる…!」

「俺達も強くなれる!」

「私もテイル様に並び立てる…」

盲信者出来てない?
助けて?
マキナを見やると目を逸らされた。
サリィに助けを求めると、そっと退出された。

俺の味方は居なかった…。

「若ぁ! 酒持って来やしたぜェ!」

「お前は仕事しろォ!!!」

「あれ? ノルマ終わったら休んでいいって言ったの若じゃありやせんか?」

「え? 今日の分もう終わったの?」

「え? 当然でさぁ」

なんだこの有能なんだか駄目なんだか分からない人材は。

「俺はまだ仕事あるから適当に屋敷の客間使っていいから飲んでな?」

「分かりやした!」

「あと俺は若じゃねぇ!」

「がはは!」

そうして数日が経ち全員が基本の型を覚えているところだ。
全員スキルレベルが高いのか元のセンスが良いのかは分からないが飲み込みが凄くいい。
このままのペースなら直ぐに打ち合いの実戦形式の練習や技の練習も行うことになるだろう。

「よし、じゃあ皆、打ち合いとか技に向けて基礎体力を付けよう。 走り込み! 開始!!!」

地獄の特訓開始である。
ちなみに俺は見てるだけだ。
だってやらなくても技出せるし…。

しおりを挟む
感想 48

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!

たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。 新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。 ※※※※※ 1億年の試練。 そして、神をもしのぐ力。 それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。 すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。 だが、もはや生きることに飽きていた。 『違う選択肢もあるぞ?』 創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、 その“策略”にまんまと引っかかる。 ――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。 確かに神は嘘をついていない。 けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!! そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、 神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。 記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。 それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。 だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。 くどいようだが、俺の望みはスローライフ。 ……のはずだったのに。 呪いのような“女難の相”が炸裂し、 気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。 どうしてこうなった!?

修復スキルで無限魔法!?

lion
ファンタジー
死んで転生、よくある話。でももらったスキルがいまいち微妙……。それなら工夫してなんとかするしかないじゃない!

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

処理中です...