錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第百八十一話 優秀な家臣達

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一旦王都の屋敷へと皆で転移した。
まだ使用人も居ないので中に直接入る。

「テイル様、お待ちしておりました」

ヴァンパイア達が出迎えてくれた。
…まるで使用人の様に。

「あ、あぁ。 ただいま」

「お食事には早いと思いますので、皆さまでお風呂に入られてはどうでしょう。 男女別で別れておりますので」

使用人要らなくない?
パッと見執事とか侍女っぽい役割をしているヴァンパイアが居るし、料理も出るって事は調理場にも居て…これだけ頭が回るって事は庭仕事とかもしてるって事だよね?
もう雇わなくていいじゃん。

「ありがとう。 じゃあお風呂に入って来ようかな。 マーリン様達も入りますか?」

「うむ、そうするかの」

「あぁ、入るぞ。 さっきまでなんか空気化しとったしな」

「ほなウチは女子連れて風呂入らせて貰うわ~」

うむ、よろしい。

「すみません。 テイル様、キングも良ければご一緒してもよろしいでしょうか?」

本当だったらお風呂はヴァンパイアじゃ中々機会ないだろうからね。

「あぁ、構わないよ」

「大変ありがとうございます。 では、テイル様方をお風呂へご案内しましたら、キングをお風呂へお連れ致します」

「あぁ、わかったよ」

ミノタウロスさんが自分も入りたいよって顔でこっちを見ている。
同様にアルもそうだ。

「ではテイル様、ご案内致します。 賢者様方やそちらの方とアル様もどうぞ」

とりあえずヴァンパイアの後に着いていく。
一回二回で場所は完璧に覚えられないので助かる。

「テイル、良く慕われておるな…」

「それが男女問わず、なんなら種族も問わないってのがまた凄いわい」

「ブッブッブー(完全なタラシです!)」

「フゴォ(強い奴は良い奴)」

何か従魔は良くわからない事を言ってるがまぁ、確かにそうだよなぁ。

「こちらにございます。 脱いだ物はこちらのかごに入れて頂ければ大丈夫です。 他の者をすぐにこちらに待たせますので何かあれば仰って下さい。 では、すぐにキングを呼んでまいります」

「助かるよ」

「なんじゃあの超出来る使用人…」

同じことを思ったよ…。
しかも、あの人鑑定したら俺と戦ったヴァンパイアだったんだよね。
ちょっと警戒したけど問題は無さそうかな。
それに、執事長みたいな立場なんだろう。

「んじゃ、入るとしますか!」


身体を流して湯船へと向かう。
なんか変だけどなんだろうか。

「テイル…。 最初に来た時にシャワーなんてあったか?」

「あ、そういえば…」

風呂の扉が開き、キングらしき人が入ってくる。

「ご無沙汰しておりますテイル様。 ヴァンパイアキングにございます。 このシャワーの魔道具は一応我々で人族の物を真似して設置してみました」

なんか若返った…?

「お久しぶりです。 それは大変ありがたい! 良ければお身体を流してこちらへいらしてください」

なんか従順な部下が出来てしまった。

俺は一体どこへ向かうのか…。
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