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第九十四話 初鍛冶
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俺達は目を見張った。 鑑定なんて使わなくても分かる…眼前に広がるのは高純度な金属だ。
念のため鑑定を行う。
―ミスリルインゴット―
純度80パーセント
思った通りだ。 この世界ではかなり高水準な純度を誇っているミスリルだ。
他のも誤差はあれど概ね80パーセント前後だった。
「これだけの金属どうやって集めたんですか!?」
「まぁ企業秘密ってとこやなぁ? マヨネーズのことでも教えてくれたらなぁ?」
「なんで知ってるんですかね? もう隠す気ないでしょジャービル様」
「ちゃうで、ジャービルはワイの妹や、ワイは魔法がからっきしやで?」
「…全く」
俺の情報ってそこから駄々洩れだったのね? 機密とはなんなのか?
「情報漏洩してた分の何かください。 例えば…セイレーンの涙を沢山」
「なんでそうなんねん! いや…在庫あるけど、あれ高いねんで? 赤字やって!」
情報とはそれだけ価値のある物と知ってもらわないと困る。
「個人情報ってそれだけの物なんですよ? これでも譲歩してます。 なんなら国王陛下に直訴しに行ってきます」
「わかったからぁ!!!」
俺はルンルンな気分で金属類とセイレーンの涙を手に入れたのだった。
ドーラ様はセイレーンの涙を何に使うのか分かっておらず不振がっているので説明することにした。
「魔王の動きを止める際魔王の声による呪詛を受けてしまう可能性があるのでそれを防ぐアクセサリーを造ろうと思ってるんだ」
「ほう、呪詛を弾くアクセサリーか、それはありがたい物だな」
俺達はエメリーの実家へと向かう。 エメリーの実家の鍛冶屋は腕は確かなのだがエメリーの父が病弱な為エメリーが継ぐかこのままだと店自体が閉じてしまう事になるだろう。
「こんにちは! エメリーの同級生のテイルです! お邪魔します!」
「そのパーティメンバーのドーラじゃ!」
「あぁ! 話は聞いているよ、うちはドワーフほど腕が良かったり、プライドがあるわけじゃないから自由に道具を使っていいからね。 良ければ打ってる所を見せてもらっても良いかな?」
「良いですよ! あ、錬金術で作った特殊なポーションなんですが飲んでみてください、体の免疫力を永続的に上げる物になっています。 もしかしたら効果があるかもしれません」
「え! 良いのかい? こんな凄い物を貰ってしまって」
「友達のお父さんなんですから遠慮せずに受け取ってください。 元気になってもらった方が嬉しいですし」
「じゃあ、遠慮なく(ごくり) あれ? 咳が込み上げて来る感覚も眩暈も無くなった…。 これが永続的に続くのかい?」
「はい、悪用されてはいけないと思って一本しか作っていませんが」
「本当に…ありがとう。 またちゃんと鍛冶が出来る…」
「それは良かった。 では、これ借りますね」
俺はまず全ての金属の不純物を完全に取り除き、粒子に分解、結合させインゴット状にする。
大きさをほぼ元のサイズにしたところ三つにしかならなかった。元は四種類の金属があった筈なので不純物の多さが見て取れる。
誰もが見たことのないだろうこの合金をまず聖剣の形にする必要がある。
ここからは鍛冶の神から授かった知識を活かしていく。
やってみたら分かるが途轍もなく熱いし、暑い。
メタルスラッグは飛んでくる。熱は常に放射されてくる。 知識だけでは無い、生の感触全てが伝わってくる。
ドーラ様もエメリーのお父さんも固唾をのんで見守っている。
それは分かっている。 だけどそれに構ってられないくらい目が離せない! 手が離せない!
さっきから声を掛けられている気がする。 どれだけ経ったろうか? もう目の前のヤツは逃がしてくれない。
だが確実に完成が近づいて来ていた。
念のため鑑定を行う。
―ミスリルインゴット―
純度80パーセント
思った通りだ。 この世界ではかなり高水準な純度を誇っているミスリルだ。
他のも誤差はあれど概ね80パーセント前後だった。
「これだけの金属どうやって集めたんですか!?」
「まぁ企業秘密ってとこやなぁ? マヨネーズのことでも教えてくれたらなぁ?」
「なんで知ってるんですかね? もう隠す気ないでしょジャービル様」
「ちゃうで、ジャービルはワイの妹や、ワイは魔法がからっきしやで?」
「…全く」
俺の情報ってそこから駄々洩れだったのね? 機密とはなんなのか?
「情報漏洩してた分の何かください。 例えば…セイレーンの涙を沢山」
「なんでそうなんねん! いや…在庫あるけど、あれ高いねんで? 赤字やって!」
情報とはそれだけ価値のある物と知ってもらわないと困る。
「個人情報ってそれだけの物なんですよ? これでも譲歩してます。 なんなら国王陛下に直訴しに行ってきます」
「わかったからぁ!!!」
俺はルンルンな気分で金属類とセイレーンの涙を手に入れたのだった。
ドーラ様はセイレーンの涙を何に使うのか分かっておらず不振がっているので説明することにした。
「魔王の動きを止める際魔王の声による呪詛を受けてしまう可能性があるのでそれを防ぐアクセサリーを造ろうと思ってるんだ」
「ほう、呪詛を弾くアクセサリーか、それはありがたい物だな」
俺達はエメリーの実家へと向かう。 エメリーの実家の鍛冶屋は腕は確かなのだがエメリーの父が病弱な為エメリーが継ぐかこのままだと店自体が閉じてしまう事になるだろう。
「こんにちは! エメリーの同級生のテイルです! お邪魔します!」
「そのパーティメンバーのドーラじゃ!」
「あぁ! 話は聞いているよ、うちはドワーフほど腕が良かったり、プライドがあるわけじゃないから自由に道具を使っていいからね。 良ければ打ってる所を見せてもらっても良いかな?」
「良いですよ! あ、錬金術で作った特殊なポーションなんですが飲んでみてください、体の免疫力を永続的に上げる物になっています。 もしかしたら効果があるかもしれません」
「え! 良いのかい? こんな凄い物を貰ってしまって」
「友達のお父さんなんですから遠慮せずに受け取ってください。 元気になってもらった方が嬉しいですし」
「じゃあ、遠慮なく(ごくり) あれ? 咳が込み上げて来る感覚も眩暈も無くなった…。 これが永続的に続くのかい?」
「はい、悪用されてはいけないと思って一本しか作っていませんが」
「本当に…ありがとう。 またちゃんと鍛冶が出来る…」
「それは良かった。 では、これ借りますね」
俺はまず全ての金属の不純物を完全に取り除き、粒子に分解、結合させインゴット状にする。
大きさをほぼ元のサイズにしたところ三つにしかならなかった。元は四種類の金属があった筈なので不純物の多さが見て取れる。
誰もが見たことのないだろうこの合金をまず聖剣の形にする必要がある。
ここからは鍛冶の神から授かった知識を活かしていく。
やってみたら分かるが途轍もなく熱いし、暑い。
メタルスラッグは飛んでくる。熱は常に放射されてくる。 知識だけでは無い、生の感触全てが伝わってくる。
ドーラ様もエメリーのお父さんも固唾をのんで見守っている。
それは分かっている。 だけどそれに構ってられないくらい目が離せない! 手が離せない!
さっきから声を掛けられている気がする。 どれだけ経ったろうか? もう目の前のヤツは逃がしてくれない。
だが確実に完成が近づいて来ていた。
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