錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

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第八十一話 現状

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やっと国境付近に近づいて来た。 ここを超え、徒歩で数日歩けばエルフの里のある森があるらしい。
皆センスがあり、無詠唱をサラっと覚えてしまった。

馬車は一度ここの領主館に話を通し、置いていくそうだ
領主はマーリン様に憧れているらしく、すんなり許可が下りた。。
やっと馬車から解放される! という安心感しか湧いて来なかった為かその日の記憶はあまり無い。

領主館に泊まるのは人数も人数だという事でこちらから丁重にお断りをした。

そして着いたのは国境にある宿屋街だ。
男女に分かれ部屋を取る。

結構広い宿で良かった…。
夕食まで暇なのでリバーシを持ってきていた。
結果的には全員に勝った。

その分顰蹙ひんしゅくも買った。

そして、夕食になり一階へと行くとポツポツと常連らしき人が居たが少ない様だった。
従業員さんの表情もどこか沈んで見える。
席に案内され二席に分かれ座る。
その時店員さんに何があったのか聞いてみた。

「えぇと…、ここ最近かなり魔物が活発でスタンピードまではいかないけど魔物の大群が街に押し寄せてくることが多いんです…。 それで結構な人が隣町へと避難してしまって…」

「領主はなにもしてくれてないの?」

「いえ、都度騎士団や冒険者を集め撃退してくれてますが頻度が多いので…。 戦った人たちは何かから逃げて来る様に魔物が街へ流れて来る、と言っていました」

「ありがとう、参考になったよ」

俺は金貨を一枚握らせる。 その行動に誰もが目を見張る。

「テイル! それはやりすぎだろう!」

「情報はタダではありません、ここまでの情報ですからね、金貨一枚でも安いと思いますよ?」

「どういうことじゃ?」

三賢者の二人は分かっている様子だが敢えて俺を試して来る。

「まず、領主は良い人でしょう。 自分の騎士まで出しているのですから。 そして、ここからが本番であり一番大きな問題です。 今回の件ですが、魔神の関与があるかもしれません」

「魔神!?」

三賢者以外から声が上がる。

「根拠は簡単で、魔族や魔王であれば魔物を操って街を襲わせるはず。 だけど、今回は逃げて来ている。 魔族や悪魔よりも上位の存在であって魔物が逃げる様な存在。 それは魔神…。 信じたくはないけどね」

「根拠は浅いが概ねその通りじゃろうな」

ガイル様が言う。

「うむ…。 魔神か、魔王討伐の際にその声だけは聞いた。 何を言っているか分からんかったがな」

「なら、不味い事になりそうですね、魔神とはいえ神格を持った者が相手となると…」

「じゃがどうする? このまま尻尾撒いて帰るか? 彼の前勇者はそのような事はせんかったぞ?」

戦う事になろうが構わない、だがどうする?初級魔法の無詠唱が出来る様になったまだ戦闘に混ざるには早い魔法師の卵を引き連れて行けるのか!?

「聖女である私が彼女達を御護りします。 安心して戦ってください」

「私も、サリィ王女殿下に防御魔法を幾つか教わりましたし! お願いします!」

「サリィ王女殿下とマリアがそこまで言うのなら分かったよ。 だけど、敵のヘイトを買う様な行為をしたら許さないからね」

「まぁ、妥当じゃな。 置いていけばそこを狙われるかもしれんし」

「我と同じ神格持ちか。 皆、ぬかるなよ」

一斉に「はい!」 と返事をしたので店が揺れた。
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