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第七十六話 下準備
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街へ降り、食料などの買い出しを行う。
マジックバッグに入りきらないので新しい素材で錬成し直す必要を感じた。
材料は、グランドドラゴンの肝、ファイヤーウルフの皮、アラクネーの糸。
デザインは前回と同様にベルトに直接はめてロックするタイプにする予定だ。
魔物の素材は色んなお店で扱っているので、扱っていそうなお店を順番に回っていく。
「お兄ちゃんこのアラクネーの糸は良いぞ! なんたって、精霊化したアラクネーの糸だからな、一メートル金貨一枚と値は張るがどうだ? お買い得だぞ?」
魔物の中には善行を行い神に認められ精霊に成り上がる者が居る。 この糸の生みの親もそうらしい。
かなり珍しい事なので、是非買ってしまいたい。
「わかりました。 ですが、一応鑑定良いですか?」
「おう、良いぜ!」
―――アラクネーの糸―――
精霊化したアラクネーの糸。
より強固で、その糸には恩恵があるとされている。
かなり珍しい品。
―――――――――――――
「おじさん、これ買います!」
「毎度あり!」
俺は良い品が買えたので他の商品も探す。
するとそこにはグランドドラゴンの肝どころでは済まない素材が売っていた。
『ドラゴンゾンビの肝の残骸』
そのドラゴンゾンビは元がエンシェントドラゴンなので、ゾンビ化してもそうそう内臓が腐る事は無さそうなのだが…。
冒険者でエンシェントドラゴンのドラゴンゾンビなんか倒せるの一人しか知らない。
龍王とかやってる人だと思う。 多分。
肝も残骸になってるので結構な損傷があるのだろうがマジックバックの素材だけならば問題はない。
「お兄さん、これ買います!」
「え? ほんとにこれ買うのかい? 売れなかったし銀貨三枚でいいよ?」
「ありがとうございます! はい、銀貨三枚!」
「毎度あり!」
最後はファイアーウルフの皮さえあれば…。 なんか変な予感がする。
『フレイムウルフの皮』
フレイムウルフと言えばファイアーウルフの統率種であり、個体としての能力もかなり高いので熟練した四人パーティでも一体倒すのがやっととされている。
それが大量にあるのだ。
「おじさん…それ一つください」
「おう、いいぞ、金貨三枚だ。 本来ならこの十倍の値でオークション行きなんだがな、数が多く入っちまったから叩き売りよ」
「金貨三枚です。 ありがとうございます」
あのちびっ娘に自重を叩き込まないといけないらしい。
メイカに教育を任せよう。
あれ? もしかしたらメイカもちょっとやばいかもしれない…?
万事休す…?
とりあえず広間に行きスペースを作る。 材料を集め、いつでも錬成出来るようにする。
地面に書くわけにはいかないので持ってきた紙に錬成陣を書き始める。
正式なやり方での錬金術は久しぶりだ。
術式にアレンジを加えた。 無駄を無くし、許容量を増やすように改造するような文字列への変更だ。
予想ではマルディン家の離れくらいの許容量があるかもしれない。
国宝級の許容量だがまぁ良いだろう。 材質も良いので強度も良いはずだ。
錬成を開始する。 材質が希少な物すぎて強く発光し出す。
マジックバッグの形に形成されていく。 弾かれている感覚もないし成功の予兆だ。
そして、俺は宝具級の魔道具を生み出してしまい、後にマジックバックの錬成陣の改良版を商業ギルドに登録する事になるのだった。 だが、それはまた別のお話。
マジックバッグに入りきらないので新しい素材で錬成し直す必要を感じた。
材料は、グランドドラゴンの肝、ファイヤーウルフの皮、アラクネーの糸。
デザインは前回と同様にベルトに直接はめてロックするタイプにする予定だ。
魔物の素材は色んなお店で扱っているので、扱っていそうなお店を順番に回っていく。
「お兄ちゃんこのアラクネーの糸は良いぞ! なんたって、精霊化したアラクネーの糸だからな、一メートル金貨一枚と値は張るがどうだ? お買い得だぞ?」
魔物の中には善行を行い神に認められ精霊に成り上がる者が居る。 この糸の生みの親もそうらしい。
かなり珍しい事なので、是非買ってしまいたい。
「わかりました。 ですが、一応鑑定良いですか?」
「おう、良いぜ!」
―――アラクネーの糸―――
精霊化したアラクネーの糸。
より強固で、その糸には恩恵があるとされている。
かなり珍しい品。
―――――――――――――
「おじさん、これ買います!」
「毎度あり!」
俺は良い品が買えたので他の商品も探す。
するとそこにはグランドドラゴンの肝どころでは済まない素材が売っていた。
『ドラゴンゾンビの肝の残骸』
そのドラゴンゾンビは元がエンシェントドラゴンなので、ゾンビ化してもそうそう内臓が腐る事は無さそうなのだが…。
冒険者でエンシェントドラゴンのドラゴンゾンビなんか倒せるの一人しか知らない。
龍王とかやってる人だと思う。 多分。
肝も残骸になってるので結構な損傷があるのだろうがマジックバックの素材だけならば問題はない。
「お兄さん、これ買います!」
「え? ほんとにこれ買うのかい? 売れなかったし銀貨三枚でいいよ?」
「ありがとうございます! はい、銀貨三枚!」
「毎度あり!」
最後はファイアーウルフの皮さえあれば…。 なんか変な予感がする。
『フレイムウルフの皮』
フレイムウルフと言えばファイアーウルフの統率種であり、個体としての能力もかなり高いので熟練した四人パーティでも一体倒すのがやっととされている。
それが大量にあるのだ。
「おじさん…それ一つください」
「おう、いいぞ、金貨三枚だ。 本来ならこの十倍の値でオークション行きなんだがな、数が多く入っちまったから叩き売りよ」
「金貨三枚です。 ありがとうございます」
あのちびっ娘に自重を叩き込まないといけないらしい。
メイカに教育を任せよう。
あれ? もしかしたらメイカもちょっとやばいかもしれない…?
万事休す…?
とりあえず広間に行きスペースを作る。 材料を集め、いつでも錬成出来るようにする。
地面に書くわけにはいかないので持ってきた紙に錬成陣を書き始める。
正式なやり方での錬金術は久しぶりだ。
術式にアレンジを加えた。 無駄を無くし、許容量を増やすように改造するような文字列への変更だ。
予想ではマルディン家の離れくらいの許容量があるかもしれない。
国宝級の許容量だがまぁ良いだろう。 材質も良いので強度も良いはずだ。
錬成を開始する。 材質が希少な物すぎて強く発光し出す。
マジックバッグの形に形成されていく。 弾かれている感覚もないし成功の予兆だ。
そして、俺は宝具級の魔道具を生み出してしまい、後にマジックバックの錬成陣の改良版を商業ギルドに登録する事になるのだった。 だが、それはまた別のお話。
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