錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

文字の大きさ
63 / 385

第六十二話 商業ギルドの変革

しおりを挟む
セバスが居なくなって数日、俺が物語の英雄の様に称えられてしまいなんとも居心地が悪くなってしまった。

なにせ魔王軍幹部を一柱自力で倒してしまったのだから。

失敗したら死んでただろうし、一か八かの賭けだった。

「ドーラ様、この視線どうにかなりませんかね」

「ならんじゃろうな、我慢せい」

「そんなぁ…」

そんなやりとりを見てメイカは笑っている。
今日は冷蔵庫の状況を確認に来たのだ。

「アンナさん! 丁度良かった! 冷蔵庫の稼働はどうなって居ますか?」

「それが! 皆さん、飲み物を一斉に冷やし始めてしまってそれどころじゃなくなってしまって…」

俺はアルガスさんやルオーリアさんに聞こえる様にわざと大きい声で話し始める。

「あー! 冷蔵庫で飲み物だけしか冷やしてないのかぁ! これは食べ物を冷やせば腐りにくくなるし、酒を冷やせばキンキンの喉越しの酒が飲めるのにな!」

職員全員がこちらを見る。

「テイルちゃん酒冷やすってどういうこっちゃ!」

「例えばエールです。 遠い国の伝承…というか勇者様の国の伝承ではキンキンに冷やしたエールを飲むというのが習わしでした。 なんでも、とてつもない喉越しになって、天にも昇る程だとか、エール本来の甘さ、辛さ、苦さが強調され旨味が増す様です」

「そんな飲み方あるんか! 売り出し中のエールあるし、さっそく皆で試そうや!」

「おぉ!」

歓声が上がる。

アンナさんは終始冷たい目線を周りに送っている。 気付いてくれ、周りの男たちよ。

職員ではない、利用者からも声が上がってしまう。

「ええで、ここに居るもんはテイルちゃんの奢りで飲めるで!」

「え、俺?」

「流石は魔族殺しの英雄テイル様・・・・・・だぜ!」

「俺達もそれにあやかれるなんて幸せ者だ!」

まぁ…。 悪い気はしない…か。

「あ、アルガスさん一つ奥の部屋でお話したいのですがいいですか?」

「なんや? ええで?」

奥の部屋へと向かい、ルオーリアさんも補佐として付いてくる。
部屋に入り俺は開口一番に、

「僕は冷蔵庫の件が終わったら僕は無線機・・・を作ろうと思っています。 これがあれば魔法の素養が無い者でも遠くに居る者と会話が出来ます」

「は?」

「…」

それはそんなリアクションにもなるだろうな、誰でも魔法に触れられてしまうのだから。

お前さん・・・・、自分が何言うてるか分かってんのか? 下手したら軍事革命起こるんやで? それでも作るんか?」

「そこは懸念して軍事利用しづらい様に改良し、誰であろうと利用するのに料金を発生させたり、距離の制限を設けたり、一つの端末で交信出来る連絡先の数を制限したりすることで多少の制約を設けます」

「多少すぎひんか?」

「それだけ利便性もある。 ということです。 魔法が使えない人にとって、この魔道具はきっと革命です。 冷蔵庫同様、魔力を流したりしなくて良いのですから」

二人とも驚いているそりゃそうだ。 言ってないもの。

「冷蔵庫もそうなのですが、大気中の魔素を利用し、その動作を行使しているのですよ。 なので魔力を必要としない魔道具なのですよ」

「おいおい、さらっと革命起こしとるやんけ。 リバーシでもう上等な革命やと思ったけど、やってくれたな…」

ルオーリアはもうなにも喋れないほどになっている。

その場はその話を少しし、解散となった。

自宅に帰るとルルファからクリスエル公爵家から俺が呼び出されているとの報せが入っているのだった。

しおりを挟む
感想 48

あなたにおすすめの小説

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜

平明神
ファンタジー
 ユーゴ・タカトー。  それは、女神の「推し」になった男。  見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。  彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。  彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。  その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!  女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!  さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?  英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───  なんでもありの異世界アベンジャーズ!  女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕! ※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。 ※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。

処理中です...