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第二十八話 メーティル邸
しおりを挟む一応は合格発表があるまでは自由に過ごす事にすることにした。
これからライラ先生のお見舞いに行く。
「果物持っていこう。 それから着替えて…。 メイカも連れて行って…」
「テイル様全部言葉にしているので完全に怪しい人ですよ」
メイカに突っ込まれてしまう。
しかたないじゃないか!癖なんだもの!
メーティル家にお邪魔するのであれば正装の方が良いのだろうか。
など色々考えながら身支度をし、果物屋に一旦向かう。
「お兄ちゃん! 久しぶりだね! 今日はリンゴとパイナップルが美味しいよ!」
「じゃあそれを籠でもらうよ」
「オマケして銅貨三枚でいいよ!」
「ありがとう。 はいこれお金」
「毎度!」
ということで持っていくくだものも決まったので王都のメーティル邸へと向かう。
貴族街から一旦出たので行って帰ってきたような状態だ。
しかしお見舞いくらいは自分で買いたかったので仕方ない。
メーティル邸に着いたので門番の人に声を掛ける。
「テイル・フォン・マルディンです。 ライラ・フォン・メーティル様に会いに来たのですがご在宅でしょうか?」
「今確認してまいりますので少々お待ちください」
衛兵さんの剣は多分青銅製の安物だ。 メーティル家は兵士に冒険者上がりの者を使ったりしているので稀にこういうことがある。
悪い事ではないのだが、一応は街や貴族を守る為の存在なので武器には気を使って欲しいところではある。
「お待たせしました、こちらへどうぞ」
邸内へと案内される。
「こちらでお待ちください」
「はい、ありがとうございます」
数分待ったところで
「お待たせして申し訳ありません。 脚の腱を損傷してしまってまだ完治していないのですよ」
「大丈夫ですよ。 脚とはまた…。 腱は治癒魔法では治らないのですか? それとその魔物はどの様な敵だったのですか?」
「えぇ、ある程度は治りますが完治までは至りません、そこは骨とは違いますね。 魔物に関しては初めて見る魔物でした。 人語を解し、カタコトでしたが魔王を復活させる。 と言っていました」
「魔王復活ですか…。 そういえば魔法学園の入学試験でも人語を解すオーガが突然出現し、僕が少しの間応戦していました。」
「上級のオーガとやりあったのですか!? 怪我はありませんか?」
「はい、骨は折れましたが高度な回復魔法を掛けて貰い当日には動けるようになっていました」
ライラ先生は一時考える素ぶりをする。
「なんと無茶な真似を! …でしたら校長に弟子入りするのをおすすめします。 あの方は私の師匠でもありますからね。 間違いはないと思います」
「すでに無詠唱魔法を覚えろと難題を貰ってしまいましたし…。 弟子入りさせてもらえたらより早く覚えられそうですね」
「無詠唱…?」
メーティル先生は怪訝そうな顔をする。
「ライラ先生は信用していますが、絶対に口外はしないで欲しいのですが僕は錬金術で無詠唱魔法のようなことが出来るのです、それでそれを話したら本物の無詠唱も覚えろと...」
「なんと…。 それは貴方は歴史に名前が刻まれますよ」
「分かっています。 でも今じゃないんです。 家の人間を見返すためには。 タイミングを計っているのです。」
「なるほど分かりました。 微力ながらご助力させてもらいます」
ライラ先生の協力が仰げたので少し安心した。
そんな会話をしてメーティル邸を後にする。
これからライラ先生のお見舞いに行く。
「果物持っていこう。 それから着替えて…。 メイカも連れて行って…」
「テイル様全部言葉にしているので完全に怪しい人ですよ」
メイカに突っ込まれてしまう。
しかたないじゃないか!癖なんだもの!
メーティル家にお邪魔するのであれば正装の方が良いのだろうか。
など色々考えながら身支度をし、果物屋に一旦向かう。
「お兄ちゃん! 久しぶりだね! 今日はリンゴとパイナップルが美味しいよ!」
「じゃあそれを籠でもらうよ」
「オマケして銅貨三枚でいいよ!」
「ありがとう。 はいこれお金」
「毎度!」
ということで持っていくくだものも決まったので王都のメーティル邸へと向かう。
貴族街から一旦出たので行って帰ってきたような状態だ。
しかしお見舞いくらいは自分で買いたかったので仕方ない。
メーティル邸に着いたので門番の人に声を掛ける。
「テイル・フォン・マルディンです。 ライラ・フォン・メーティル様に会いに来たのですがご在宅でしょうか?」
「今確認してまいりますので少々お待ちください」
衛兵さんの剣は多分青銅製の安物だ。 メーティル家は兵士に冒険者上がりの者を使ったりしているので稀にこういうことがある。
悪い事ではないのだが、一応は街や貴族を守る為の存在なので武器には気を使って欲しいところではある。
「お待たせしました、こちらへどうぞ」
邸内へと案内される。
「こちらでお待ちください」
「はい、ありがとうございます」
数分待ったところで
「お待たせして申し訳ありません。 脚の腱を損傷してしまってまだ完治していないのですよ」
「大丈夫ですよ。 脚とはまた…。 腱は治癒魔法では治らないのですか? それとその魔物はどの様な敵だったのですか?」
「えぇ、ある程度は治りますが完治までは至りません、そこは骨とは違いますね。 魔物に関しては初めて見る魔物でした。 人語を解し、カタコトでしたが魔王を復活させる。 と言っていました」
「魔王復活ですか…。 そういえば魔法学園の入学試験でも人語を解すオーガが突然出現し、僕が少しの間応戦していました。」
「上級のオーガとやりあったのですか!? 怪我はありませんか?」
「はい、骨は折れましたが高度な回復魔法を掛けて貰い当日には動けるようになっていました」
ライラ先生は一時考える素ぶりをする。
「なんと無茶な真似を! …でしたら校長に弟子入りするのをおすすめします。 あの方は私の師匠でもありますからね。 間違いはないと思います」
「すでに無詠唱魔法を覚えろと難題を貰ってしまいましたし…。 弟子入りさせてもらえたらより早く覚えられそうですね」
「無詠唱…?」
メーティル先生は怪訝そうな顔をする。
「ライラ先生は信用していますが、絶対に口外はしないで欲しいのですが僕は錬金術で無詠唱魔法のようなことが出来るのです、それでそれを話したら本物の無詠唱も覚えろと...」
「なんと…。 それは貴方は歴史に名前が刻まれますよ」
「分かっています。 でも今じゃないんです。 家の人間を見返すためには。 タイミングを計っているのです。」
「なるほど分かりました。 微力ながらご助力させてもらいます」
ライラ先生の協力が仰げたので少し安心した。
そんな会話をしてメーティル邸を後にする。
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