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第一章 まさかの幽霊

お金を稼ぎたい(3)

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 ギルドに行く途中、レストランを発見しました。教会に行く途中にも見てたあの店。中を覗くと、ランチをやっている様子。
 幾らだ! と思いつつメニューを見ると、銅貨6枚だって。
 私の持ち金銀貨1枚銅貨20枚。銀貨は宿屋に使って銅貨45枚。
 全然足りますねー。
 ランチ食べたいなぁ。ホムラにも意見を聞こう。

「ホムラ、ランチ食べたくない?」
「……まあ食べたいが服はどうするんだ?」

 あ。そうか、服の問題もあるんだ。
 あー、どうしよっかな。先に服屋さんを見て、お気に入りの服があったらそっち優先で買うか。お金の問題からもね。
 で、またお金貯めて、ランチ又はディナーを食べよう。
 お気に入りの服がなかったらランチにしよう。
 レストランを通り過ぎて少し歩くと、外に服が並んでいるお店を発見。
 これが服屋さんか!

「ホムラは服買うの?」
「いや。僕はこの格好で良いよ」

 ホムラは中に入らないと言い、またもや店の前の石垣に腰掛けた。お店そこまで好きじゃないのかな……? 絶対に無理強いはさせないから。
 改めて看板を見る。「クロセラ」と書かれていた。外に並んでいた服を少し見て、店の中に入る。
 おおっ、結構しっかりとしたお店だ! 服がいっぱいある。オシャレを追求するのはどの世界でも一緒なのかな。
 レディースエリアに行って、服を見る。
 大雑把に言ってワンピースが多い。ちょくちょくスカートやズボンもあるけど、ワンピースが圧倒的。
 ジャンパースカートもある。エプロン風のワンピースもある。
 地球と一番異なる点は、これだ。ジャジャン。
 ファンタジー風の服がある!!
 手前ら辺には普通の服が並んでいたんだけど、奥に行けばまじファンタジー。
 魔女のローブとか、魔法少女が着てそうな服とか、めっちゃガーリーな服とか。騎士っぽい服も見つけた。
 確かに今まですれ違った人とか、ファンタジーな服いっぱい着てたよ! 特に冒険者とか。
 すげー。コスプレ用の服屋さんかと思うくらいファンタジー。ワクワクする。
 流石に派手すぎるのは着れない。でも憧れる。
 冒険者じゃなくて、この街に住んでいる人達の服は、普通だった。どちらかと言えば茶色系の服が多かったかも。売っている服も茶色系統が多かったな。
 初めに買うのはシンプルなのがいいかなーやっぱり。
 しかしこのファンタジー風服は幾らなのだ。
 気になったので、ふと目に付いた魔女っぽいローブ(紺色で帽子も付いていて、ローブ自体には豪華な刺繍とかがされてる)の値札を見る。
 値札はねー、服の中に付いていた。中にタグっぽいのは見つからなかった。関係ないけど。
 えーっと、値段は……?

 銀貨8枚

 高いわっ!! 魔袋8個くらい買えるわ! 宿屋16日泊まれるわ!
 えっ、こんなに高いのファンタジー服は! 
 ちょっと待てよ。値札の後ろの紙に何か書いてある。

 〈付与効果〉
 ・魔力量up   ・魔法の発動時間短縮&威力up   ・防御

 付与効果とかあんの!
 チラチラと周りを見て、こそこそとケンパトを取り出す。「ふよこうか」と「ぼうぎょ」で。

【付与効果】服や武器に付与されている効果。付与効果の強さは質による。
【防御】防御魔法のことを指す。
『防御』防御壁を出す。相手の力量が己より高くとも、最低一度は防御可能。
〈獲得条件〉防御魔法の使用が一定値に達する

 付与効果があるとお得ってことか。
 『防御』は持っていた方が良いかもね。少しでも安全を守れるなら。
 このローブの付与効果はきっと高い。いや、高い。
 魔力量upって、考えてみたら凄くいいよね。魔法の発動時間か。確かに私が魔法を使う時、ちょっと時間かかっているもの。簡単な魔法だからいいとして、難しい魔法になるともっと時間かかりそうじゃない?
 付与効果が高いと、値段も高い。
 そりゃそうか。質がいいんだものね。
 今の私にはお高い。もっとお金を稼いでから。貸家も借りて、装備をいくつか揃えてからかな。
 今の私には普通の服があっているか。
 ……いや。他のファンタジー服はもしかしたら安いかも。
 ちょっと期待して、他の魔女っぽいローブ(青色で帽子はない。刺繍とかはあんまりない)の値札を見る。

 銀貨5枚

 だよねー。そこまで安くないよねー。
 買えない。
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