床の隣に広がる世界

YAMATO

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序章「居場所と趣味」

求める場所

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3話
これから向かうのは行きつけの大型本屋だ。
中学の頃に都市開発の中で大型のショッピングモールがこの町に出来上がり、その中でテナントの一つとして大型のビルを丸ごと本屋にするという計画で、かなりの投資がされたようであった。どうやら本好きの投資家がここらに住んでいてそいつがかなりの資金投じたとかなんとか・・
それでも賞味こちらからすればそんなに紙の本を欲しい人がいるのかかなり疑問を持っていたが、都市の開発で人口が急激に増加してきたこの町には需要と供給が溢れるように存在しているらしく、そのショッピングモールに来たお客や町に越してきた人たちの必需品などはここでそろうような感じで、宣伝をしているのでかなりの利益が出ていて
るらしいので、都市開発万々歳といった様子で
俺はここまで第3者目線、自分は利益をもらっていないようなそぶりで話していたが行きつけでほとんどの本をここで買っているので、売り上げには貢献しているし、自分のマニアックな本から人気作まで幅広く取り揃えているこの店はとりあえず言って本を眺めて言るだけでも楽しくまだ見ぬ本と巡り合うことができる夢のような空間を提供してくれていると感じている。

そんな風にお気に入りの本屋についての思考にとらわれながら春風が吹く町道をゆったりと自分のペースで歩いていた。思考はかなりの沼に入っていたが、目に映る景色は春にすがすがしい雰囲気が空気を包み、主役である桜は太陽を受けて赤と白の配合色をふんわりと映し出している。
町の雰囲気も青春の始まりの様相を醸し出していて、新たに制服を購入したであろうきれいな制服を着た学生たちが街を彩り、ぴちぴちの肌が日光を反射している。
「くっ・・・・、これが若さか・・・」

自分がインドア趣味を持っていることもあって、外で生き生きと体を動かし、テンション高く会話をしているのを聞くと体の中のおじいちゃんが顔を出してくるが、

その輝きを横に目にいそいそと本屋に向かった。

本屋には涼しい風が吹いており、中に入ると先ほどの小走りで書いた汗がすっと引きこれから入る髪とインクの聖域に足を踏み入れた。

お目当ての本はすぐに見つかった。それもその筈、本日発売の大人気小説で数年ぶりの新作とあってほんにゃの出入り口の近く一番目立つところにでかでかとポップが立っておりそこには平積みされた新刊が高々とそびえたっていた。そこには荘厳な塔が立っており何人たりともこの神聖な建造物には触れてはならないと思わせる貫禄
俺は塔を見て期待感をさらに膨らませて横の党とは関係ないところから新刊の1冊をとるとそれとそれを近くのレジのほうに待っていこうとすると、

「ドン！・・」と背中にぶつかった感触があった。

恐る恐る後ろを見ると女の子が一人しりもちをついた状況でそこにいた。

「なにすんのよ！」

～続く～

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