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勇者凱旋
LV165 新スキルその二
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「少しは落ち着いたか?」
「ああ」
『絶対捕縛』を使い大きく体力を消耗したフミヤをしばらく待っていたベレッタはフミヤの傍で回復を待っていた。
「よし、次行こう!」
ようやく息切れも治まり落ち着いたフミヤは、新しいスキルの試し打ちを再開する。
「じゃあ、次はこれだな。ベレッタ! とりあえず少し離れておいてくれ」
「わかった」
ベレッタはフミヤに従い、さっと移動し距離を取り立った。
「いくぞ!」
「おぅ」
フミヤは少し目を閉じると「ふぅ」と、呼吸を整えスキルを発動させた。
「即時演算……」
スキル発動後、フミヤは少し頭が冴えたような気がしたが、そこまで突出して変わった様子はなかった。
「フミヤーー! もう良いかぁ」
「あっ、ああ。来い」
ベレッタはフミヤに接近すると軽めに右拳を繰り出す。
「あっ……」
フミヤの脳が活性化する。
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……ベレッタが右拳でフミヤの顔面のど真ん中を狙う。それを左手でいなし、『狂乱の戦神』の発動。空振りしできた防御の隙間、左わき腹へ右ボディーブローを放つ。そして、1ほど後ずさりしたベレッタは近距離で『破球』を放つ。その『破球』を『女神守護』でかき消した後、ベレッタに接近し連打連打連打。防御に徹したベレッタに対し、『豊穣なる狩猟』を発動……
と、フミヤの脳裏には即座にベレッタに勝利するための方程式が組みあがる。
「こ、これは……」
フミヤがハッと気づくと、今まさにベレッタの右拳が目の前にあった。
「これをまずは左手でいなし……ベッ!!」
ベレッタの右拳が見事フミヤの眉間にクリーンヒット。
「ガ、ウエ、ベッ……グェ」
フミヤは変な声を上げながら地面を何度もバウンドし、10数メートル先まで吹き飛ばされた。
*フミヤはピクピクしている。
「えっ? フミヤいつも通りじゃぞ」
*フミヤは返事がない。ただの屍のようだ。
「おーー! フミヤ、息をするのじゃぁ!」
慌てふためくベレッタ。
「モキュギューー!」
ベレッタの叫び声を聞いたメロが家から慌てて飛び出すと、急いでフミヤを口の中へ入れた。
『即時演算』とは、あらゆる事態や攻撃を即座に数値化し、的確な対処案を解析できるスキルであった。ただ、必ずしもそれを実現できる訳ではなく、使用者が実力不足であれば、当然こういった結果になるのである。
簡単に言うと、二人の能力差が違い過ぎて、例え最善な手が見つかったとしても、フミヤはベレッタに勝てないという事だ。
フミヤ、メロの中でしばしの休憩。
「ああ」
『絶対捕縛』を使い大きく体力を消耗したフミヤをしばらく待っていたベレッタはフミヤの傍で回復を待っていた。
「よし、次行こう!」
ようやく息切れも治まり落ち着いたフミヤは、新しいスキルの試し打ちを再開する。
「じゃあ、次はこれだな。ベレッタ! とりあえず少し離れておいてくれ」
「わかった」
ベレッタはフミヤに従い、さっと移動し距離を取り立った。
「いくぞ!」
「おぅ」
フミヤは少し目を閉じると「ふぅ」と、呼吸を整えスキルを発動させた。
「即時演算……」
スキル発動後、フミヤは少し頭が冴えたような気がしたが、そこまで突出して変わった様子はなかった。
「フミヤーー! もう良いかぁ」
「あっ、ああ。来い」
ベレッタはフミヤに接近すると軽めに右拳を繰り出す。
「あっ……」
フミヤの脳が活性化する。
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……ベレッタが右拳でフミヤの顔面のど真ん中を狙う。それを左手でいなし、『狂乱の戦神』の発動。空振りしできた防御の隙間、左わき腹へ右ボディーブローを放つ。そして、1ほど後ずさりしたベレッタは近距離で『破球』を放つ。その『破球』を『女神守護』でかき消した後、ベレッタに接近し連打連打連打。防御に徹したベレッタに対し、『豊穣なる狩猟』を発動……
と、フミヤの脳裏には即座にベレッタに勝利するための方程式が組みあがる。
「こ、これは……」
フミヤがハッと気づくと、今まさにベレッタの右拳が目の前にあった。
「これをまずは左手でいなし……ベッ!!」
ベレッタの右拳が見事フミヤの眉間にクリーンヒット。
「ガ、ウエ、ベッ……グェ」
フミヤは変な声を上げながら地面を何度もバウンドし、10数メートル先まで吹き飛ばされた。
*フミヤはピクピクしている。
「えっ? フミヤいつも通りじゃぞ」
*フミヤは返事がない。ただの屍のようだ。
「おーー! フミヤ、息をするのじゃぁ!」
慌てふためくベレッタ。
「モキュギューー!」
ベレッタの叫び声を聞いたメロが家から慌てて飛び出すと、急いでフミヤを口の中へ入れた。
『即時演算』とは、あらゆる事態や攻撃を即座に数値化し、的確な対処案を解析できるスキルであった。ただ、必ずしもそれを実現できる訳ではなく、使用者が実力不足であれば、当然こういった結果になるのである。
簡単に言うと、二人の能力差が違い過ぎて、例え最善な手が見つかったとしても、フミヤはベレッタに勝てないという事だ。
フミヤ、メロの中でしばしの休憩。
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