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お疲れ社畜OLは異世界ヤクザの膝の上 後編☆
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我輩は猫である。
名前は付いた。
竜二さんに付けてもらった『タマ』である。
その私ことタマは困惑中である。
三日に一度はお邪魔している私の夢の中の住民こと竜二さん。好みの男性の逞しい筋肉ぱつぱつの膝を借りるお礼を兼ねてたくましい内腿をペロペロしたところ元気に勃起してしまったのだ。
天を突くような見事なまでのフルな勃起である。
なんと…。
竜二さん、猫に太ももを舐められ感じてしまった様子。そんなことってあるのだろうか?
軽く混乱した。
特殊な性癖なのだろうか?……いやいやきっと、溜まってたんだ。若い雄だからだろう。
まあ、落ち着こうではないか……私の夢の中の出来事だから潜在意識の願望なのだ。
浴衣の隙間からひょっこり出てきてしまった太くて硬いおチンチン。薄いふんどしを押し上げる圧倒的異物から目が離せない。
確かにご立派でたいへん美味しそうである。
社畜歴三年…同じように彼氏いない歴も三年。大学生から付き合った彼氏は仕事忙し過ぎて直ぐに別れた。以来彼氏を作る余裕なんてものはなく。右手のお世話になっている。溜まっているのは私なのだ。
「っ!これはその……勃たせるつもりはなくて…」
罰が悪そうに顔を紅潮させる竜二さん。慌てふためく様が可愛くて不覚にも胸が高鳴ってしまった。
勃起を隠そうとする腕を肉球で押して「にゃーん」と、一鳴きした。
我輩の夢なら何をしても許される…はずである。
クンクンと勃起チンチンの匂いを嗅いでから薄いふんどしごしのソコをペロペロ舐めた。
漂い始めた雄の匂いにまたキュンとしてしまう。猫のしっぽもピンと立ってお尻が自然に左右に揺れてた。俗に言う発情期なのだろう。
「タマっ……なっ、はぁっ!!……ふっ」
「にゃああんっ」
鳴きながら、ざらりとした毛の生えた舌で大層ご立派なおチンチンの大きく括れ膨らんだ部分を舐めた。布ごしなのがもどかしい。布をずらそうと猫手でチョンチョン触れる。柔らかい肉球で剛直を擦る。何度も繰り返すうちに唾液に濡れた布から剛直がまろびでた。
「はっ、あぁっ。タマ!駄目だっ!」
触れる度にびくりびくりと腰を揺らし艶息を吐く竜二さん。情欲と羞恥に彩られた表情が素晴らしいくそそる。
腰が揺れると太いおチンチンも連動して左右に大きく揺れた。ゆら~りゆら~り猫科を誘う魅惑的な動き。
……こ、これはっ。
我輩は猫である。
「ウニャニャニヤ~っ」
狩猟本能を刺激されて私は思わずネコパンチを食らわしてしまった。本能なのだ許して欲しい。
「はっ、はっ!タマっ!強すぎるっ。こんなの駄目だっ!で、出るっ!!あっ、ああーっ!!」
竜二さんには刺激が強すぎたようである。太ももを戦慄かせ、腰を突き出すようにして射精してしまった。
びくんびくんとおチンチンが跳ねて、先から噴出した精子が猫耳とお髭にかかる。青臭い雄の匂いが辺りに漂う。
「うにゃん」
大事なお髭を猫手で顔を洗おうとする私をまだ荒い息の続く竜二さんが止めた。慌てた様子で精子を手ぬぐいで拭ってくれた。
「汚してしまった……許してくれタマ」
真っ赤な顔で俯いたまま、恥ずかしいのか消え入りそうな小さな声で謝罪した。
どちらかと言うと謝るのは私である。大事なおチンチンにネコパンチしてしまったのだ。
「にゃあ」
謝罪を込めて鳴き、再び竜二さんの太ももに乗る。
「タマ?」
竜二さんは不思議そうな顔で私を見た。
射精して一回り小さくなった竜二さんの精子で汚れたおチンチンに顔を近づけた。ツーンと特有のなんとも言えない匂いが鼻孔を擽る。
雌を刺激する匂いである。
ピンクの鼻をひくひくさせながら、滴る精子をザリリと舐めた。
舐めながら露出した猫の性器を太ももに擦り付ける。人と違って外から丸見えなのだ。夢中で逞しい太ももで擦った。
際限なく気持ちいい。
うっとりと黒目を潤ませ、ぐるぐると喉が鳴り逞しい太ももに粗相してしまう。発情期の雌猫なのだ許して欲しい。
「…はぁ、タマ。そんなに腰を擦り付けて、いやらしい雌猫だ」
竜二さんは再び荒く艶めく息を吐いた。瞳が情欲に染まり、長い指先でしっぽの付け根を優しく擦る。硬い手のひらで撫でたら、トントンと叩く。
優しさがなんとももどかしい…が、これはこれで気持ちいい。
「ふっにゃあ~」
「…気持ちいいのか?」
腰をヘコヘコさせながら、竜二さんの太ももに擦り続けて性器を潰すように強い刺激を与え続けた。
優しい刺激と強い刺激にお腹の奥がくううっと締まり物欲しそうに蠕動する。僅かに湿っていたはずの性器は既にぐちょりと濡れて、竜二さんの太ももから垂れた液体は縁側の板の凹みに流れる。
明光風靡な庭園で猫なのに快楽を貪る。竜二さんのおチンチンを舐めて、太ももで自慰をする。
それが酷く背徳的な行為に思えて余計に情欲を煽る。押し寄せる快楽の波に目の前が白く明滅する。しっぽの毛が逆立だつ。猫手をピーンと張らせ一際大きく長く啼いた。
「うにゃにゃにゃぁーーーーーーん!!!」
我輩は絶頂したのである。
◆
驚くほど痙攣し、タマは果てた。
その数秒後に自分も射精したわけだが。精液で白く美しい毛皮を汚したことに罪悪感が湧いた。
「……私は…猫相手に、何をやっているんだ?」
それより何より女人姿でない、猫に舐められ欲望を吐き出した自分が浅ましく憐れで酷く惨めに思えた。情欲は去り冷静になる思考。そこには猫で欲を満たすただの変態男がいるだけだ。
くしゃりと髪を掴むと俯き長く息を吐く。
タマは心配そうに私の顔を覗き込むと、まだ余韻に震える前足で私の頬をつつく。
「にゃあ」
大丈夫だよと言うように大きく鳴くと、足の先からどんどん体が薄く透明になっていく。
ああ、いつものように自分の世界に去るのだとわかった。
タマは消える最後の一瞬、夢現のように猫から女人にするりと変化した。美しく微笑むと細い指先で私の顔の輪郭を撫でた。
『良い夢をありがとう。竜二さんのおかげで明日のお仕事も頑張れるわ!大好き』
信じられない発言を残し、タマは私の前から消え失せた。
ーーーーーー。
……………………ダイスキ??
この世に生を受けて初めて聞く単語が上手く意味を成さない。脳に浸透しない。
今まで散々、毒竜だからと恐れられ嫌われ疎まれてきたのだから。
そんな私を……大好きと言ってくれるのか?
本当に?夢でないのか…。
番…だから好いてくれるのか?
いや、期待するな騙されるな。心に蓋をして穏やかに生きるんだ。もし……番を選んだら父を兄を粛清する未来しかないのだから。
現時点で組はそれなりに上手く回っている。不毛に血で血を洗い争うことはない。そう何度も自分に言い聞かせようとした。
しかしーーー私の負の感情、その全てを竜巻のように根こそぎ薙ぎ倒し、胸を強く鷲掴つかんだのは大きな歓喜だった。
タマの声を聞きたい毎日でも。
触れあいたい。猫じゃなく人の姿でもっと深い奥の奥を、何度でも飽きるほど際限なく。例え両手が血にまみれても側に置きたかった。
この渇望にもう嘘はつけない。
私は部屋の黒電話の受話器を持つと曾祖父の家の番号を押した。
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