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閨じゃなくとも
しおりを挟む「んっ、はっ。ちゅぷ、ちゅっ、はあっ旦那さま好きっ!」
私は旦那さまにキスの雨を降られる。瞼に鼻に頬に唇に、獣耳に、顎に喉仏に、シリウスにしたより深く濃厚に。舌も使って快楽を与える。びくんびくんと震える体、荒い息遣い。旦那さまの旦那さまはすでに硬く大きい。
「はっ、旦那さまも私とキスしたかったんですか?」
「ええっ、ふっ。ちゅっ」
「んっ、ちゅぷ、あっ!シリウスに嫉妬しました?」
「は、あっ、しましたっ。」
素直に感情を吐露してくれる旦那さまがなんだか新鮮です。
唇を食むように合わせて、舌と舌を擦り合わせる。唇はプニと柔らかなのに、舌はざらりとトゲがある。にゅるざりと不思議な感覚。気持ちいいのにちょっと痛いクセになりそう。
口腔の上の壁を削ぐようになぞられ、ぞくりぞくりと快楽が生まれて、熱を全身に伝える。お腹が期待にキュンと震えた。
お返しにと、旦那さまの牙を舌でなぞった。大きくて鋭い自分にないモノ。
はっ、くっと快楽に眉間の皺を刻む旦那さまは信じられないほど、色っぽかった。
きっと私も旦那さまと同じ、快楽に惚けた顔をしている。二人の唾液が唇の端からポタポタ垂れる。動かす舌が痛い、唇がぷっくり腫れてしまう。それでも唇を合わせたまま、お互いの服に手をかけようとした。
旦那のシンプルなタキシードに比べて私の藍色のドレスは背中に小さなホックがたくさんあるので脱がせにくい。
「はっ、はっ、旦那さま。背中は難しいと思いますよ……一度キス止めましょうか?」
「はっ、くっ。そうですか」
無念そうな旦那さまは、いったい何と戦っていたのですか?
名残惜しいですが、唇を離します。透明な唾液の橋がつーっと残像のように少しの間架かっていて、卑猥な光景にぞくりします。
長い髪の毛が邪魔にならないよう、両手で後ろ髪
を持ち上げ白い首筋を露にし、後ろを向いた。ポツポツと旦那さまがホックを外し、胸当てを緩めるとストンとドレスが下に落ちた。ショーツだけの心許ない装備に。ちょっと恥ずかしい。
自分は、ショーツだけなのに、旦那さまはタキシード姿なのが、余計に私の羞恥心を煽る。
くぬう、旦那さまは裸なら良かったのに。筋肉とか筋肉とか見たい。
「髪はまだ持ち上げていて下さい」
旦那さまの要望通り、そのまま腕を上げていた。
「はいっ!あっ、あんっ!ひゃ。くすぐったいです」
白い首後ろ、髪の生え際部分を旦那さまがベロりと舐めた。ジャリジャリした舌が首筋を背中を舐め回し蠢く。別の生き物が這い回っているみたい。びくつく体は快楽を逃そうと体を丸めた。上げた腕は下がってしまう。
「逃げないで下さいヴィヴィアン。ちゃんと感じて下さい」
後ろから旦那さまがおっぱいをわしつかむ。むにゅむにゅと形を好きに変えられ、ピンとたった頂きを摘ままれた。「あっ!!」と、快楽に声を上げ体を仰け反らせれば、ジャリジャリと今度は舌が背中を這っていく。
「あっ!!いっ!ひゃん!おっぱいも、せ、背中も気持ちいいからぁ」
キュンキュン収縮する奥が切ない。甘い蜜がとぷりと溢れ、ショーツが濡れて張り付き気持ち悪い。
四つん這いの姿勢のまま、もじもじと太ももを擦り合わせていると、「どうしましたか?」と、熱い息の旦那さまが耳元で尋ねた。
「はっ、くぅ、旦那さまのいじわるわかってるクセに言わせたいんですか~?」
涙目で精一杯睨んだ。
「……貴女が私を欲しがっていると、言わせたいです」旦那さまは艶を含んだ声で囁くと、耳介を甘く食んだ。
「あっ、ん~。欲しいです旦那さまのおちんぽ」
腰をくねらせ淫靡に誘う。旦那さまは動くお尻をわし掴んだ。さわさわと優しく桃のようなお尻を撫で回す。そして顔を近づけるとカプリと噛んだ。
「んんっ!!あっ!!噛んだらっ!あぁーっ!」
噛んだ跡をざらりとした舌が労るように舐め回す。噛まれ痛いはずなのに、びくびく体が跳ねる。膣が嬉しいとわななき、溢れる蜜が止まらない。
「こんなに濡れています。ヴィヴィアンは噛まれても感じてしまう淫乱なんですね?」
ぐっしょり濡れたショーツの端をかぶりと噛むと旦那さまは手を使わず器用に脱がせた。
「んっ、旦那さまだから。大好きだから、あっ、こんなに濡れちゃうんです」
お尻の肉を掴み、濡れた中身が旦那さまによく見えるように割り開いた。外気に晒され、濡れた中がひんやりする。
「はーっ、はーっ。良く見えますよヴィヴィアン。貴女の熟れた厭らしい雌穴が。私が欲しいとパクパク口を開けています」
旦那さまは誕生日会用のタキシードをまだ着ていた。ズボンの前を寛げると、ビックリするほど大きなおちんぽがビンと立ち上がる。
ああ、凄いです旦那さまのおちんぽ。
大きくエラの張ったおちんぽは、すでに根本までテラテラと濡れていた。
あの、出っ張りでゴリゴリ擦られたら死ぬほど、気持ちいい。キュンキュンうるさい膣壁、期待にまたジュワと蜜が太ももをつたう。
「あっ、はんっ!早く入れてくださぃー」
私の目は、エロマンガみたいにハートになっていた。
「欲しがりますね……ヴィヴィアンは」
後ろから腰を掴むと、ぬかるむ蜜口に硬い先を擦りつけユルユル動かし始めた。ヌチャとねばつく音がする。これも気持ちいいけど、欲しいのは中だから。片手を添えてひくつく穴に誘導した。
「ふっ、あんっ!いじわるです。欲しいのはここですからぁ」
「………っ!ここですか?」
ごちゅんと、重い一撃。
「きゃああああんっっ!!」
酷い!いきなりですか?
到達しないと思って油断していた子宮の入り口を、最大の攻撃力でド突かれ、悲鳴しか出なかった。体を弓なり反らせ白く弾けた。
「困りましたね。もうイッたのですか?仕方ありません」
力が抜けた私の腰を引き、おちんぽに貫かれたまま、バックの体位からベッドに横たえられ正常位に。大きく太ももを割り開かれ、結合部が良く見えるようにお尻を持ち上げられ下に枕を置かれた。
ええ?入ってるの丸見えですけど。
太くて硬い肉棒を咥えさせられ、大きく伸びてる可哀相な入り口が見えた。はち切れそうなのに、とぷりと蜜をたたえ、しっかり受け入れてる。凄い女の子の体の適応力。
「ひゃ。あんっ!旦那さまの、あんなにお、大きいの。本当に、あぁっん。入ってるなんて」
「くっ、はっ。貴女のお望み通り入れていますよ……その目に深く焼き付けて下さい」
旦那さまは、ズズズっとゆっくり陰茎を私の中から抜いた。抜ける寸前の先まで。膣壁が引っ張られ出っ張たエラが良いトコロ掠めた。気持ちいいけど、弱い刺激じゃあ、もうイけない。お腹の中を押し広げていた質量、熱を求めるように膣壁が空虚に痛いほど蠢く。まるで咥えるおちんぽを探しているみたいに。入り口が先を奥に咥え込もうとパクパクしてる。
ああ、欲しがってるんだ、旦那さまを。
「はいっ!見てますからぁっ。奥に入れてください」
「わかりましたよ。っ!」
硬く太いおちんぽにどちゅんと奥を穿たれた。
一気に質量が増す。どくどく拍動するおちんぽ。お腹の圧迫感が凄い。内臓は無事だろうか?
でも、根本までしっかりと咥えた。旦那さまの恥骨と私の恥骨がコツンとあたる。
「ひゃあぁーっ!!凄いです!旦那さまの、あっ、んっん。おちんぽが私の、奥にあります。」
旦那さまはユルユルと小さく動いた。旦那さまが動かない分、私の中が蠢くのがわかる。膣壁が収縮して、もっと奥に誘おうとする。深い部分は圧縮して精を絞りとろうとしてる。
お腹の上からそっと触れてみた、確かに少し膨らんでいる。
「うわわ、ここに、旦那さまが居ます!不思議です」
嬉々として撫でていると、旦那さま喉からまた変な音がした。大丈夫ですか?
「ぐぅぅ。本当に貴女は私を煽るのが上手ですね?私の形にしっかりなっていますよ!感じて下さい」
旦那さまはお腹の上の私の手を押さえつけて、荒々しく抽送を開始した。あんなにゆっくりだったのが嘘みたいな、余裕のない獣の動きで。
どちゅんどちゅんどちゅんと最奥を叩かれ、擦られ、簡単に屈服した子宮口とおちんぽがキスを繰り返す。出っ張ったエラが何度も何度も繰り返し私の気持ちいいトコロを擦る。
どうしようもなく気持ちいい。瞬く間に白くパチパチと快楽の向こう側に押し流される。
ぐっと押された手から明確に旦那さまの形、大きさ、熱を教え込まれる。
今、私と旦那さまと閨じゃなくても繋がっている。
歯を食い縛り、額から汗を流し、必死に腰を振り。快楽を貪る。我慢しないで私に欲望をぶつけてくれる。旦那さまが、ただただいとおしい。
「ああ、私の、なかぁ!旦那さまで、いっぱいっ!あーっ、んっ、もっといっぱいにしてっ!!ぁああ!中で出してっ!あー、っんっ、」
快楽と愉悦と幸福が白く弾けて混ざった。その瞬間、くうぅっと膣壁が圧縮して精を絞りとろうとした。
「はっ、凄い締め付けですっ!!わ、私も持ちません。ヴィヴィアン貴女をいっぱいに。ぐっ!くっ、はっ」
膨らんで限界だったおちんぽは、私の中で大きさ跳ねて、どくどくどくと射精した。
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