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「わあ! 素敵!」
「見たこともないのに、縁側まで完璧です。有難う御座います」
「さすがルル様ですね」
ルルが照れた顔を紙で隠す。
「えへへ。役に立てて嬉しい」
撫で繰り回したくなる、この皇女。鉄次郎は、シルアの時と同じく伺いを立ててからルルを撫でさせてもらった。
この世界に来てから孫が増えたように思う。愛しい孫は一人だが、ここでも沢山癒してもらえて幸せで倒れそうだ。
「また絵が欲しい時は言って。いつでも暇だから」
「有難う御座います。その時はお願いに伺いますね」
鉄次郎がおもむろにズボンのポケットを漁る。ハンカチしか出てこなかった。がっかりと項垂れる。
「何かお礼がしたいのですが、なにぶんこの世界に迷い込んだばかりで持ち合わせが無く申し訳ありません」
ルルが首を振った。
「いいの。ルルがしたかったからしただけ」
「本当に助かりました。お金が手に入ったら是非お礼させてください」
「うん」
イイコ過ぎて眩暈がする。王族がこうならば、この国の未来は明るいだろう。
「考え込んでどうしたの?」
「ルルがとてもイイコなので感動していました」
「えへへ」
「シルアさんももちろんイイコですよ」
「えへへ」
シルアの目を見て伝えたら、ルルと同じ表情で照れていた。やはり姉妹だ。
「どうやって家を建てるんですか?」
「うーん、さすがに人手がいるかな」
ゴブリンと親しくなれたら手伝ってもらおうと思っていたが、さすがにそれは時間がかかりそうだ。
「お父様に頼めば、職人さん来てくれると思うけど」
「そうだな……そうだ、【吸収】を利用したらどうだろう」
「異能力!?」
これにはルルが一番に食いついた。
「見たい見たい!」
「……ただ、根本的な問題が」
「何?」
「どうやったら発動するのでしょう……」
鉄次郎が子犬の瞳でシルアに訴えた。シルアが戸惑いつつも考える。
「そうですよね、異能力は異人がいきなり身に着ける能力ですから、使い方が分からなくて当然です。発動した時の状況を思い出せば……確か、ゴブリンキングと戦って、その鉄佳を持って」
「鉄佳か、それかもしれない。構えればいいかな?」
近くにいて怪我をしたら大変なので、鉄次郎が少し離れたところで鉄佳を抜いた。
「ふおおお、綺麗な武器!」
ルルがはしゃぐ。鉄次郎は鉄佳が褒められて嬉しくなった。
「見たこともないのに、縁側まで完璧です。有難う御座います」
「さすがルル様ですね」
ルルが照れた顔を紙で隠す。
「えへへ。役に立てて嬉しい」
撫で繰り回したくなる、この皇女。鉄次郎は、シルアの時と同じく伺いを立ててからルルを撫でさせてもらった。
この世界に来てから孫が増えたように思う。愛しい孫は一人だが、ここでも沢山癒してもらえて幸せで倒れそうだ。
「また絵が欲しい時は言って。いつでも暇だから」
「有難う御座います。その時はお願いに伺いますね」
鉄次郎がおもむろにズボンのポケットを漁る。ハンカチしか出てこなかった。がっかりと項垂れる。
「何かお礼がしたいのですが、なにぶんこの世界に迷い込んだばかりで持ち合わせが無く申し訳ありません」
ルルが首を振った。
「いいの。ルルがしたかったからしただけ」
「本当に助かりました。お金が手に入ったら是非お礼させてください」
「うん」
イイコ過ぎて眩暈がする。王族がこうならば、この国の未来は明るいだろう。
「考え込んでどうしたの?」
「ルルがとてもイイコなので感動していました」
「えへへ」
「シルアさんももちろんイイコですよ」
「えへへ」
シルアの目を見て伝えたら、ルルと同じ表情で照れていた。やはり姉妹だ。
「どうやって家を建てるんですか?」
「うーん、さすがに人手がいるかな」
ゴブリンと親しくなれたら手伝ってもらおうと思っていたが、さすがにそれは時間がかかりそうだ。
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「そうだな……そうだ、【吸収】を利用したらどうだろう」
「異能力!?」
これにはルルが一番に食いついた。
「見たい見たい!」
「……ただ、根本的な問題が」
「何?」
「どうやったら発動するのでしょう……」
鉄次郎が子犬の瞳でシルアに訴えた。シルアが戸惑いつつも考える。
「そうですよね、異能力は異人がいきなり身に着ける能力ですから、使い方が分からなくて当然です。発動した時の状況を思い出せば……確か、ゴブリンキングと戦って、その鉄佳を持って」
「鉄佳か、それかもしれない。構えればいいかな?」
近くにいて怪我をしたら大変なので、鉄次郎が少し離れたところで鉄佳を抜いた。
「ふおおお、綺麗な武器!」
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