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68・ソドムに帰還
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インシュンが相棒の両端に酒壺を吊るしながら一人で背負っていた。
この酒は、本日朝から城下町ソドムに旅立つにあたっての手土産である。
研修のためにソドムに旅立つ面々は、ムサシ、ガラシャ、インシュン、キリマル、その他に男女三匹ずつの、計十匹のリザードマンたちであった。
その他のリザードマンたちは留守番である。
村長代理はジュウベイに任せられた。
旅立つリザードマンの全員が、他種族の住居地に踏み込むのは初めてである。
なので皆がワクワクしていた。
完全にお上りさん状態である。
リザードマンの村を旅立つ寸前でガラシャがそわそわしながら父のムサシに問う。
「父上、都に上るのにお土産は持ちましたか!?」
ムサシは凛々しく分厚くなった胸板を叩きながら答える。
「安心せいガラシャ。インシュンに酒を持たせた。これが土産じゃわい!」
今度はガラシャが酒樽を相棒で二つ背負うインシュンに問うた。
「インシュン、どのような酒を持ってまいったのじゃ?」
すると落ち着かないガラシャにインシュンが答えた。
「姫様、酒は今年の出来で最高品な物を持ちました故に安心なされ」
「まことか、まことだな。最高品質の酒を持ったのだな。もしも粗末な貢ぎ物を献上したとあってはリザードマン族の恥晒しじゃぞ!」
どうやらガラシャは見栄を張りたいようだ。
この蜥蜴娘は見栄っ張りなのだろう。
すると小柄なキリマルが、インシュンが運んでいる酒壺の中身を覗き込みながら言う。
「ガラシャ様、安心してくだされ。その壺のお酒、この前少しだけ飲みましたが、最高に美味しかったでござるよ」
それでもガラシャはそわそわしながら言った。
「まことだな、キリマルや。もしも偽りならば切腹だぞい!」
「ええ……。切腹なのですか……」
「当然ですよ。まずは第一印象からです。この名酒を幹部諸君に振る舞って、我々リザードマン族の重要差をアピールするでありますぞ」
俺は思う。
あざとい!
かなりあざといと。
この純白蜥蜴娘は、思った以上に腹黒娘だぞ!
しかも、真っ黒だ!!
なのに小物間が増し増しである。
やはりこいつもムサシの娘なんだな……。
どこか抜けてやがる。
あれ、ちょっと待てよ?
俺はフッと思いついた疑問をムサシに投げ掛けた。
「なあ、ムサシ?」
「なんでござるか、エリク様?」
「ガラシャってお前の娘なんだよな?」
「そうでありますが、それが何か。もしかして、嫁に貰いたいのですか?」
「いや、それは結構だ……」
「父親の儂が言うのもなんですが、なかなか出来た嫁になると思いますぞ!」
「いや、だから結構だって!」
「じゃあ、なんでありましょう?」
「ムサシとガラシャって、血の繋がった実の親子なのか?」
「当然でござる。ガラシャは血の繋がった儂の愛娘ですぞ」
「じゃあ、母親は?」
「数年前に先立ちましたわい……。美しい嫁でしたが、病魔に犯されましてのぉ……」
蜥蜴なのに美しいとかあるのか?
「亡くなった嫁さんって、リザードマンだよな?」
「先代村長の娘でしたわい。だから先代が亡き後は、儂が村長を継いだでござるよ」
──っと、言うことはだ。
こ、怖っ!!
こ、こいつ、蜥蜴とやったのか!!
ヘコヘコしちゃったのね!!
リザードマンと交尾しちゃったのかよ!!
しかも、孕ませやがったよ!!
完全に身も心もリザードマンになってるのね!!
ある意味で、スゲー……。
「お前、元々は人間だったんだろ。なのにリザードマンの娘に欲情しちゃったのかよ……」
「儂の意識はリザードマンに転生した段階で、だいぶリザードマンに改変されたようです。なのでなんの抵抗もなかったでござるよ。今では身も心も完全にリザードマンでござるから」
「そ、そうなんだ……」
更に俺は新しい疑問を抱いた。
「ところでお前、転生するときに女神に会わなかったか?」
「はぁ?」
ムサシが首を傾げる。
「儂が転生の際に出会った神は、中年太りした髭面のおっさんでござったぞ」
「髭面のおっさん?」
アレスって、むさいおっさんなのかな?
今度は俺が首を傾げた。
「確か名前は酒神バッカスとか名乗っていたでござる」
「バッカスだと?」
闘神アレスじゃあないのか。
「はい、バッカスと名乗ってましたでござる」
「女神アテナではなく、酒神バッカスだと?」
「はい、バッカスでござる」
俺は両腕を胸の前で組みながら考え込む。
どうやらこの世界に人々を転生させている神は、アテナやアレスだけではないようだ。
複数の神々が人間をこの異世界に転生させている。
少なくともアテナ、アレス、バッカスと三神が転生に絡んでいるのは間違いない。
もっと多くの転生者から話が聞ければ、もっと多くの情報が集められるだろう。
やはりこの世界でも、もっと情報を収集しなくてはならない。
この魔地域の外の世界を知らなくてはならないな。
キルルの話だけでは何もかもが不十分だ。
何せキルルが知っている情報はかなり昔の時代の話である。
情報がだいぶ風化しているだろう。
要するに、先代の魔王が討伐されてからの世界情勢が全然分からない。
人間界も魔王が討伐されて変わっているはずだ。
ある程度、この魔地域をまとめ上げたら、人が住んでいる地域の情報を集めないとならないだろうさ。
まずはやはり情報収集だな。
それが破滅の勇者討伐の第一歩になりそうだぜ。
いや、国作りが一歩目で、人間界の情報収集が二歩目かな?
まあ、なんにしろ、まずはこの魔地域の統一だ。
魔王国を万全な国に発展させてから人間界にも出ていかねばなるまい。
問題はタイムリミットが、どのぐらい残っているかが分からないことである。
破滅の勇者が既に転生しているのかも分からない。
何より破滅の勇者討伐が優先なのに、破滅の勇者の情報が何もないのだ。
女神アテナは、破滅の勇者が世界を崩壊させるのは、いずれっと曖昧な言い方をしていた。
いずれっていつだよ……。
のんびり国作りに励んでいていいのだろうか?
だから、少しは人間社会の情報が欲しいな。
この問題も早急に対策しなければ……。
まあ、とにかく今はソドムに帰ってからかな。
その辺の知恵は馬鹿な俺一人で考えるよりも、他の連中からアイデアを貰ったほうが捗りそうだ。
とりあえず参謀役の面々から話を効きたいな。
「よ~~~し、全員出発準備はいいな~!?」
「「「はい、エリク様!」」」
「よし、それじゃあ出発だ。ソドムに帰るぞ!」
「「「「『「はっ!」」」」』」
こうして俺たちはムサシたちを連れて魔王城ヴァルハラに帰還するのであった。
この酒は、本日朝から城下町ソドムに旅立つにあたっての手土産である。
研修のためにソドムに旅立つ面々は、ムサシ、ガラシャ、インシュン、キリマル、その他に男女三匹ずつの、計十匹のリザードマンたちであった。
その他のリザードマンたちは留守番である。
村長代理はジュウベイに任せられた。
旅立つリザードマンの全員が、他種族の住居地に踏み込むのは初めてである。
なので皆がワクワクしていた。
完全にお上りさん状態である。
リザードマンの村を旅立つ寸前でガラシャがそわそわしながら父のムサシに問う。
「父上、都に上るのにお土産は持ちましたか!?」
ムサシは凛々しく分厚くなった胸板を叩きながら答える。
「安心せいガラシャ。インシュンに酒を持たせた。これが土産じゃわい!」
今度はガラシャが酒樽を相棒で二つ背負うインシュンに問うた。
「インシュン、どのような酒を持ってまいったのじゃ?」
すると落ち着かないガラシャにインシュンが答えた。
「姫様、酒は今年の出来で最高品な物を持ちました故に安心なされ」
「まことか、まことだな。最高品質の酒を持ったのだな。もしも粗末な貢ぎ物を献上したとあってはリザードマン族の恥晒しじゃぞ!」
どうやらガラシャは見栄を張りたいようだ。
この蜥蜴娘は見栄っ張りなのだろう。
すると小柄なキリマルが、インシュンが運んでいる酒壺の中身を覗き込みながら言う。
「ガラシャ様、安心してくだされ。その壺のお酒、この前少しだけ飲みましたが、最高に美味しかったでござるよ」
それでもガラシャはそわそわしながら言った。
「まことだな、キリマルや。もしも偽りならば切腹だぞい!」
「ええ……。切腹なのですか……」
「当然ですよ。まずは第一印象からです。この名酒を幹部諸君に振る舞って、我々リザードマン族の重要差をアピールするでありますぞ」
俺は思う。
あざとい!
かなりあざといと。
この純白蜥蜴娘は、思った以上に腹黒娘だぞ!
しかも、真っ黒だ!!
なのに小物間が増し増しである。
やはりこいつもムサシの娘なんだな……。
どこか抜けてやがる。
あれ、ちょっと待てよ?
俺はフッと思いついた疑問をムサシに投げ掛けた。
「なあ、ムサシ?」
「なんでござるか、エリク様?」
「ガラシャってお前の娘なんだよな?」
「そうでありますが、それが何か。もしかして、嫁に貰いたいのですか?」
「いや、それは結構だ……」
「父親の儂が言うのもなんですが、なかなか出来た嫁になると思いますぞ!」
「いや、だから結構だって!」
「じゃあ、なんでありましょう?」
「ムサシとガラシャって、血の繋がった実の親子なのか?」
「当然でござる。ガラシャは血の繋がった儂の愛娘ですぞ」
「じゃあ、母親は?」
「数年前に先立ちましたわい……。美しい嫁でしたが、病魔に犯されましてのぉ……」
蜥蜴なのに美しいとかあるのか?
「亡くなった嫁さんって、リザードマンだよな?」
「先代村長の娘でしたわい。だから先代が亡き後は、儂が村長を継いだでござるよ」
──っと、言うことはだ。
こ、怖っ!!
こ、こいつ、蜥蜴とやったのか!!
ヘコヘコしちゃったのね!!
リザードマンと交尾しちゃったのかよ!!
しかも、孕ませやがったよ!!
完全に身も心もリザードマンになってるのね!!
ある意味で、スゲー……。
「お前、元々は人間だったんだろ。なのにリザードマンの娘に欲情しちゃったのかよ……」
「儂の意識はリザードマンに転生した段階で、だいぶリザードマンに改変されたようです。なのでなんの抵抗もなかったでござるよ。今では身も心も完全にリザードマンでござるから」
「そ、そうなんだ……」
更に俺は新しい疑問を抱いた。
「ところでお前、転生するときに女神に会わなかったか?」
「はぁ?」
ムサシが首を傾げる。
「儂が転生の際に出会った神は、中年太りした髭面のおっさんでござったぞ」
「髭面のおっさん?」
アレスって、むさいおっさんなのかな?
今度は俺が首を傾げた。
「確か名前は酒神バッカスとか名乗っていたでござる」
「バッカスだと?」
闘神アレスじゃあないのか。
「はい、バッカスと名乗ってましたでござる」
「女神アテナではなく、酒神バッカスだと?」
「はい、バッカスでござる」
俺は両腕を胸の前で組みながら考え込む。
どうやらこの世界に人々を転生させている神は、アテナやアレスだけではないようだ。
複数の神々が人間をこの異世界に転生させている。
少なくともアテナ、アレス、バッカスと三神が転生に絡んでいるのは間違いない。
もっと多くの転生者から話が聞ければ、もっと多くの情報が集められるだろう。
やはりこの世界でも、もっと情報を収集しなくてはならない。
この魔地域の外の世界を知らなくてはならないな。
キルルの話だけでは何もかもが不十分だ。
何せキルルが知っている情報はかなり昔の時代の話である。
情報がだいぶ風化しているだろう。
要するに、先代の魔王が討伐されてからの世界情勢が全然分からない。
人間界も魔王が討伐されて変わっているはずだ。
ある程度、この魔地域をまとめ上げたら、人が住んでいる地域の情報を集めないとならないだろうさ。
まずはやはり情報収集だな。
それが破滅の勇者討伐の第一歩になりそうだぜ。
いや、国作りが一歩目で、人間界の情報収集が二歩目かな?
まあ、なんにしろ、まずはこの魔地域の統一だ。
魔王国を万全な国に発展させてから人間界にも出ていかねばなるまい。
問題はタイムリミットが、どのぐらい残っているかが分からないことである。
破滅の勇者が既に転生しているのかも分からない。
何より破滅の勇者討伐が優先なのに、破滅の勇者の情報が何もないのだ。
女神アテナは、破滅の勇者が世界を崩壊させるのは、いずれっと曖昧な言い方をしていた。
いずれっていつだよ……。
のんびり国作りに励んでいていいのだろうか?
だから、少しは人間社会の情報が欲しいな。
この問題も早急に対策しなければ……。
まあ、とにかく今はソドムに帰ってからかな。
その辺の知恵は馬鹿な俺一人で考えるよりも、他の連中からアイデアを貰ったほうが捗りそうだ。
とりあえず参謀役の面々から話を効きたいな。
「よ~~~し、全員出発準備はいいな~!?」
「「「はい、エリク様!」」」
「よし、それじゃあ出発だ。ソドムに帰るぞ!」
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