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47【ジャイアントレイクロブスター祭り】
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早速俺は参加申込書にサインをした。ミゼラちゃんもサインする。
「あとはこれで申込書を冒険者ギルドに提出したら終わりだな」
「ええ、あと初参加の人には説明会があるからそれにも参加してね」
「説明会だと……。面倒臭い」
「まあ、説明会って言っても簡単なものよ。今日も午後からあるはずだから早めに済ましたほうがいいわよ」
「なら、これから行くか」
するとアビゲイルの頭上で胡座を描いていたアンジュがはしゃぎながら言う。
「わ~い、冒険者ギルドでお酒が飲めるぞ~」
「駄目だ、アンジュ。お前には酒を飲ませられない」
「なんでよ、ブゥー!」
アンジュが可愛らしく頬を膨らましていたが我が儘は認められない。また酔いつぶれてケット・シーにヘコヘコされたら堪らないからだ。
「お前、酒に弱いじゃん。前回飲ませたらベロベロに潰れただろ」
「あれはちょっと油断しただけよ。次は負けないんだからね!」
「勝ち負けの問題じゃあねえよ……。そもそもあれはお前が自分に完敗していただろ。まあ、とにかく冒険者ギルドに行って説明を聞いてくるか」
こうして俺たち一行は屋敷の庭先を出て冒険者ギルドに向かった。庭では赤い顔の親父が手を振って見送ってくれる。
そして、青々とした麦畑を抜けるとセカンドオールの門が見えてくる。そのゲートをくぐるとギランタウンの町並みが見えてきた。
「ねーねー、観て観てアトラス。お馬さんがオッキしてる~」
「黙れ、糞妖精!」
まだ午前中なのにギランタウンの商店街は明るく賑わっていた。そして、少し進むと冒険者ギルドの酒場が見えてくる。その酒場の前には数人の冒険者たちが屯して話し込んでいた。店内から溢れた連中なのだろう。
俺たちはその横を過ぎて冒険者ギルドに入って行った。そして入店すると今までアビゲイルの頭の上で大人しくしていたアンジュがバーカウンターに向かって飛んで行く。そして、カウンター内で作業しているララーさんの豊満な巨乳に頭から飛び込んだのだ。
巨乳に頭部を挟み込みながら妖精がねだる。
「ララーさぁ~ん、エールちょうだぁ~い♡」
「はいはい、エール一丁ねぇ♡」
ララーさんはアンジュを胸の谷間に挟み込んだまま笑顔で対応してくれた。しかもそのままの体勢でジョッキにエールを注ぎ始めたのだ。
「ち、畜生……。すげーパラダイスじゃんか……。なんで俺は妖精サイズに産まれてこなかったんだ。もしも俺が妖精サイズならば……」
俺が拳を強く握り締めながら産まれを悔やんでいるとジェシカに耳を摘まれて引っ張られた。
「ほら、説明会は二階の会議室よ。早く行く」
「あたたた。耳を摘むな、引っ張るな!」
俺はジェシカに引っ張られ二階に進んだ。その途中で仕事依頼の掲示板をチラリと見たが、本当に掲示板には依頼書が一枚も貼られていなかった。代わりにジャイアントレイクロブスター祭りのポスターが堂々と一枚だけ貼られていた。それなのに酒場は大勢の冒険者たちで賑わっている。皆ジャイアントレイクロブスター祭りに参加するメンバーなのだろう。おそらく50人は居ると思われた。
そして俺たちは二階の会議室に通される。部屋の中にはいくつかの長テーブルと椅子が並んでいた。そこに数人の冒険者が座っている。どうやら皆が若そうだ。新人冒険者ばかりなのだろう。そんな彼らの視線が入室した俺等に集まった。
会議室に居る新人冒険者は5名。男子が3人で女子が2人。5人とも少年少女で俺と代わらない年頃に伺えた。しかも女子2人は可愛らしいのだ。これは旬で食べごろだろう。
その女子の1人は虎皮を頭から被っていた。虎の頭を頭に被り、虎の胴体部分をマントのように下げているアニマルルックなのだ。それでもコミカルだが可愛らしい娘だった、モフモフ系である。
そして、俺らが会議室に入ると廊下に残っていたジェシカが言う。
「じゃあ、そこで待っててね。今から講師のドリトルさんを読んでくるから」
「えっ、あいつが講師なのかよ……」
「贅沢言わない」
そう言うとジェシカは行ってしまう。俺たちは仕方無いと空き席に腰掛けた。アビゲイルだけが俺の背後に立っている。
すると男子の1人が俺に紳士的な態度で話しかけて来た。
「こんにちわ。僕の名前はラインハルトと申します。あなたは噂のゴーレムマスターのアトラス殿ですね」
「へぇ~、俺の名前を知ってるのかい」
男子の身なりは軽戦士風である。両腰にショートソードを下げているところから二刀流なのだろう。
「ええ、あなたは有名人ですから」
「アトラスだ、よろしくな」
俺が握手を求めるとラインハルトも応えてくれる。
するとラインハルトの隣に腰掛けていた女子が俺を嫌味っぽく下げてきた。
「でも、凄い変態だって噂ですよね。きも~い」
その女子は魔法使い風のローブに鍔が広いトンガリ帽子を被っていた。ルーンスタッフも持っている。典型的なマジックユーザーなのだろう。
「なんだ、この失礼な娘はさ。初対面なのに侮辱とはビッグな度胸じゃあねえか。乳でも揉んだろか」
「いや~~ん、えっち~」
俺がイラつきに表情を僅かに歪めると、隣に座っていたミゼラちゃんが突然に長テーブルを叩いて抗議した。声を荒立てる。
「アトラス先生に対して失礼ですね。両耳を削いでやりましょうか!」
「おいおい、落ち着け……」
腰に下げた鞘からサーベルを抜きかけているミゼラちゃんを俺が止めると、怒鳴られた娘は仰天した眼差しでこちらを見ていた。まさかあの程度の侮辱で両耳を削がれるなんて言われるとも思ってもいなかったのだろう。
「「まあまあまあ……」」
俺とラインハルトが二人でミゼラちゃんを宥めた。それにしてもミゼラちゃんて案外にも短気なんだな。あの程度で激昂してしまうとは意外である。
そんな俺たちのやり取りを他の3人はそれぞれの態度で眺めていた。
真面目そうな少年はオロオロし、虎皮の少女は楽しげに見ており、黒ターバンに黒マフラーで顔を隠した少年は俺たちをシカトしている。
そんな中で真面目そうな少年が次に名乗る。
「僕の名前はフランダースと申します。フリーのヒーラーなので何かありましたらパーティーにお誘いいただけると助かります」
「へぇ~、フリーのヒーラーなのかよ」
ヒーラー職はパーティーに必要枠だ。だからこいつも直にどこかのパーティーに拾われることだろう。気は弱そうだが職業柄冒険者としてやっていけると思う。
すると続いて虎皮を被った少女が元気良く自己紹介を始めた。
「ニャーの名前はアニマルパーティーのタイガーキャットだニャー。宜しくニャー」
ニャーニャーとウザイキャラ付けの娘である。しかも、見た目だけでなく言葉遣いまでキャラに染まっていやがる。でも、元気で明るくって可愛らしい。マジで猫っぽい。
そして、皆の視線が最後の1人に集まった。黒ターバンに黒マフラーの少年にだ。しかし、黒尽くめの少年はそっぽを向いてしまう。俺たちとは馴れ合う積りはないようだ。態度で分かる。
すると唐突に会議室の扉が開いた。そして、ヤル気の無さそうな講師のドリトルが猫背で入って来る。
「はぁ~い、それじゃあ全員着席ねぇ。これからジャイアントレイクロブスター祭りの説明会を開きますから~」
角刈りの中年親父は壁際のホワイトボードに一枚の絵を貼り付けた。そこにはザリガニの絵が描かれている。つぶらな瞳に長い二本の髭。硬い甲羅に肉付きの良い尻尾。何より目立つのは立派なふたつのハサミである。あのハサミに挟まれたらさぞかし痛いだろう。人間の首なんて簡単にチョン切れそうだ。
そして、ザリガニの絵を指さしながらドリトルが言う。
「これが今回のターゲットであるジャイアントレイクロブスターです。以上。これで説明会を終了しますねぇ」
ダンっと全員がテーブルを叩いて立ち上がり怒鳴った。
「「「ふざけんな!!」」」
「その程度の説明をするだけで、わざわざ呼びつけるなよ!」
「こ、殺す……」
殺意溢れる小声で述べたのは黒衣の少年。血走る目付きで黒尽くめの少年も腰からダガーを抜いて投擲のホームを取っていた。マジでダガーを投げる直前だったのだろう。
「こいつも意外と血気盛んだな……」
「あとはこれで申込書を冒険者ギルドに提出したら終わりだな」
「ええ、あと初参加の人には説明会があるからそれにも参加してね」
「説明会だと……。面倒臭い」
「まあ、説明会って言っても簡単なものよ。今日も午後からあるはずだから早めに済ましたほうがいいわよ」
「なら、これから行くか」
するとアビゲイルの頭上で胡座を描いていたアンジュがはしゃぎながら言う。
「わ~い、冒険者ギルドでお酒が飲めるぞ~」
「駄目だ、アンジュ。お前には酒を飲ませられない」
「なんでよ、ブゥー!」
アンジュが可愛らしく頬を膨らましていたが我が儘は認められない。また酔いつぶれてケット・シーにヘコヘコされたら堪らないからだ。
「お前、酒に弱いじゃん。前回飲ませたらベロベロに潰れただろ」
「あれはちょっと油断しただけよ。次は負けないんだからね!」
「勝ち負けの問題じゃあねえよ……。そもそもあれはお前が自分に完敗していただろ。まあ、とにかく冒険者ギルドに行って説明を聞いてくるか」
こうして俺たち一行は屋敷の庭先を出て冒険者ギルドに向かった。庭では赤い顔の親父が手を振って見送ってくれる。
そして、青々とした麦畑を抜けるとセカンドオールの門が見えてくる。そのゲートをくぐるとギランタウンの町並みが見えてきた。
「ねーねー、観て観てアトラス。お馬さんがオッキしてる~」
「黙れ、糞妖精!」
まだ午前中なのにギランタウンの商店街は明るく賑わっていた。そして、少し進むと冒険者ギルドの酒場が見えてくる。その酒場の前には数人の冒険者たちが屯して話し込んでいた。店内から溢れた連中なのだろう。
俺たちはその横を過ぎて冒険者ギルドに入って行った。そして入店すると今までアビゲイルの頭の上で大人しくしていたアンジュがバーカウンターに向かって飛んで行く。そして、カウンター内で作業しているララーさんの豊満な巨乳に頭から飛び込んだのだ。
巨乳に頭部を挟み込みながら妖精がねだる。
「ララーさぁ~ん、エールちょうだぁ~い♡」
「はいはい、エール一丁ねぇ♡」
ララーさんはアンジュを胸の谷間に挟み込んだまま笑顔で対応してくれた。しかもそのままの体勢でジョッキにエールを注ぎ始めたのだ。
「ち、畜生……。すげーパラダイスじゃんか……。なんで俺は妖精サイズに産まれてこなかったんだ。もしも俺が妖精サイズならば……」
俺が拳を強く握り締めながら産まれを悔やんでいるとジェシカに耳を摘まれて引っ張られた。
「ほら、説明会は二階の会議室よ。早く行く」
「あたたた。耳を摘むな、引っ張るな!」
俺はジェシカに引っ張られ二階に進んだ。その途中で仕事依頼の掲示板をチラリと見たが、本当に掲示板には依頼書が一枚も貼られていなかった。代わりにジャイアントレイクロブスター祭りのポスターが堂々と一枚だけ貼られていた。それなのに酒場は大勢の冒険者たちで賑わっている。皆ジャイアントレイクロブスター祭りに参加するメンバーなのだろう。おそらく50人は居ると思われた。
そして俺たちは二階の会議室に通される。部屋の中にはいくつかの長テーブルと椅子が並んでいた。そこに数人の冒険者が座っている。どうやら皆が若そうだ。新人冒険者ばかりなのだろう。そんな彼らの視線が入室した俺等に集まった。
会議室に居る新人冒険者は5名。男子が3人で女子が2人。5人とも少年少女で俺と代わらない年頃に伺えた。しかも女子2人は可愛らしいのだ。これは旬で食べごろだろう。
その女子の1人は虎皮を頭から被っていた。虎の頭を頭に被り、虎の胴体部分をマントのように下げているアニマルルックなのだ。それでもコミカルだが可愛らしい娘だった、モフモフ系である。
そして、俺らが会議室に入ると廊下に残っていたジェシカが言う。
「じゃあ、そこで待っててね。今から講師のドリトルさんを読んでくるから」
「えっ、あいつが講師なのかよ……」
「贅沢言わない」
そう言うとジェシカは行ってしまう。俺たちは仕方無いと空き席に腰掛けた。アビゲイルだけが俺の背後に立っている。
すると男子の1人が俺に紳士的な態度で話しかけて来た。
「こんにちわ。僕の名前はラインハルトと申します。あなたは噂のゴーレムマスターのアトラス殿ですね」
「へぇ~、俺の名前を知ってるのかい」
男子の身なりは軽戦士風である。両腰にショートソードを下げているところから二刀流なのだろう。
「ええ、あなたは有名人ですから」
「アトラスだ、よろしくな」
俺が握手を求めるとラインハルトも応えてくれる。
するとラインハルトの隣に腰掛けていた女子が俺を嫌味っぽく下げてきた。
「でも、凄い変態だって噂ですよね。きも~い」
その女子は魔法使い風のローブに鍔が広いトンガリ帽子を被っていた。ルーンスタッフも持っている。典型的なマジックユーザーなのだろう。
「なんだ、この失礼な娘はさ。初対面なのに侮辱とはビッグな度胸じゃあねえか。乳でも揉んだろか」
「いや~~ん、えっち~」
俺がイラつきに表情を僅かに歪めると、隣に座っていたミゼラちゃんが突然に長テーブルを叩いて抗議した。声を荒立てる。
「アトラス先生に対して失礼ですね。両耳を削いでやりましょうか!」
「おいおい、落ち着け……」
腰に下げた鞘からサーベルを抜きかけているミゼラちゃんを俺が止めると、怒鳴られた娘は仰天した眼差しでこちらを見ていた。まさかあの程度の侮辱で両耳を削がれるなんて言われるとも思ってもいなかったのだろう。
「「まあまあまあ……」」
俺とラインハルトが二人でミゼラちゃんを宥めた。それにしてもミゼラちゃんて案外にも短気なんだな。あの程度で激昂してしまうとは意外である。
そんな俺たちのやり取りを他の3人はそれぞれの態度で眺めていた。
真面目そうな少年はオロオロし、虎皮の少女は楽しげに見ており、黒ターバンに黒マフラーで顔を隠した少年は俺たちをシカトしている。
そんな中で真面目そうな少年が次に名乗る。
「僕の名前はフランダースと申します。フリーのヒーラーなので何かありましたらパーティーにお誘いいただけると助かります」
「へぇ~、フリーのヒーラーなのかよ」
ヒーラー職はパーティーに必要枠だ。だからこいつも直にどこかのパーティーに拾われることだろう。気は弱そうだが職業柄冒険者としてやっていけると思う。
すると続いて虎皮を被った少女が元気良く自己紹介を始めた。
「ニャーの名前はアニマルパーティーのタイガーキャットだニャー。宜しくニャー」
ニャーニャーとウザイキャラ付けの娘である。しかも、見た目だけでなく言葉遣いまでキャラに染まっていやがる。でも、元気で明るくって可愛らしい。マジで猫っぽい。
そして、皆の視線が最後の1人に集まった。黒ターバンに黒マフラーの少年にだ。しかし、黒尽くめの少年はそっぽを向いてしまう。俺たちとは馴れ合う積りはないようだ。態度で分かる。
すると唐突に会議室の扉が開いた。そして、ヤル気の無さそうな講師のドリトルが猫背で入って来る。
「はぁ~い、それじゃあ全員着席ねぇ。これからジャイアントレイクロブスター祭りの説明会を開きますから~」
角刈りの中年親父は壁際のホワイトボードに一枚の絵を貼り付けた。そこにはザリガニの絵が描かれている。つぶらな瞳に長い二本の髭。硬い甲羅に肉付きの良い尻尾。何より目立つのは立派なふたつのハサミである。あのハサミに挟まれたらさぞかし痛いだろう。人間の首なんて簡単にチョン切れそうだ。
そして、ザリガニの絵を指さしながらドリトルが言う。
「これが今回のターゲットであるジャイアントレイクロブスターです。以上。これで説明会を終了しますねぇ」
ダンっと全員がテーブルを叩いて立ち上がり怒鳴った。
「「「ふざけんな!!」」」
「その程度の説明をするだけで、わざわざ呼びつけるなよ!」
「こ、殺す……」
殺意溢れる小声で述べたのは黒衣の少年。血走る目付きで黒尽くめの少年も腰からダガーを抜いて投擲のホームを取っていた。マジでダガーを投げる直前だったのだろう。
「こいつも意外と血気盛んだな……」
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