406 / 604
第404話【クラウド】
しおりを挟む
僕がパーティーのリーダーとして出陣したのは一週間前だ。
峠の洞窟に居着いたオークを退治する依頼だった。
同行したのは僧侶のグラナダさんと盗賊の天秤さんに槍戦士のアキレウスさんだった。
そして、洞窟に入ったのは僕一人だけだ。
グラナダさんが僕の武器にライトの魔法を掛けてくれた。
「この明かりが継続するのは三時間だけです……」
「有り難う、グラナダさん」
天秤さんが言う。
「ここからは一人よ。アマデウスさまの期待に添えるだけの戦果を上げてらっしゃい」
「はい、天秤さん……」
「死ぬなよ、坊主」
「はい、アキレウスさん」
僕は三人に見送られて洞窟に入って行く。
事前に調べた情報だと、巣くってるオークの数は十匹程度だ。
一度に十匹とは戦えないが、個別撃破していけば、なんとか一人で倒せる数である。
僕だって強くなっている。
昔なら無理だが、今の僕なら出来るはず。
あとは必ず狭い通路で戦うことだ。
一度に二匹以上と向かい合わない。
囲まれるなんてもってのほかだ。
洞窟っていう立地を生かして戦う。
そうすれば、オークの十匹程度なら僕一人で行けるはずだ。
これは試験だ。
いずれアマデウスさんがギルドマスターになる。
この試験に合格すれば、僕も幹部の一人として迎えてもらえるんだ。
頑張らなければ……。
全ては───のためだ。
そして僕は洞窟を進んでオークたちと戦った。
作戦通り個別撃破を気を付けて、何とか七体まで倒した。
しかし──。
頭を棍棒で殴られた。
足を剣で少し切られた。
でも、傷も僅かだ。
ダメージは少ない。
まだまだ行ける。
あと三体ぐらいか……。
そろそろこの洞窟の奥地だ。
最初にもらった地図によれば、この奥が最後の部屋のはず。
僕が部屋の前に立つと明かりに気が付いたオークたちが走って来る。
オークの数は三体だ。
「うらぁぁああああ!!!」
これで最後の戦いだ!!
僕は気合いを込めて室内に飛び込んだ。
もう作戦は要らない。
力押しで勝てるはず。
そして、一太刀で一匹目のオークを袈裟斬りに屠った。
二匹目のオークとは、剣と剣が激突した。
だが、力で僕のほうが勝る。
オークの剣を弾き飛ばしてから喉を一突きにした。
ズブリと深く剣が刺さり貫通する。
「ざっ!!」
僕が刺さった剣を引っこ抜くと三匹目のオークと鍔迫り合いになった。
「ぬぬぬっ!!」
僕は力んで押した。
こいつを倒せば試験は合格だ。
これで最後だ!
踏ん張りどころだ!!
「りぃぁあああ!!!」
僕は全力でオークを跳ね退ける。
「そりゃ!!」
横一振りの剣がオークの腹を裂いた。
浅いか!?
まだオークが攻めて来る。
僕はその剣を躱すと横からオークの頭をカチ割ってやった。
決まった!
勝った!!
これで試験は合格だ!!
衝撃!!??
気が付けば、僕が横に飛んでいた。
いや、飛ばされたんだ。
強い衝撃で殴られて飛ばされたんだ。
「ぐほっ!」
僕は洞窟の壁に激突して止まった。
内蔵が煮えたぎるほどに苦しい。
「ぐはっ……」
僕の口から血が吐き出された。
苦しい……。
息が出来ない……。
なんだ?
何があったんだ?
敵?
まだ敵が居た?
十一体目のオーク?
大きいな……。
今までのオークたちより大きいぞ。
こいつがボスだ。
油断した。
立てるか?
足が震えるが、まだ立てる。
やれるか?
やるしかないだろ。
ボスオークがウォーハンマーを担いでこちらに迫って来る。
「うう……」
足に来ているな。
巧みなフットワークは使えないだろう。
ならば、一撃に掛けるか。
「ぶひぃぃいいい!!!」
ボスオークがウォーハンマーを振りかぶった。
下がるな!!
前に出ろ!!
「うりゃぁあああ!!!」
必死だった。
最後はどうなったか分からない。
自分でも覚えていない。
そのぐらいに必死だった。
でも、勝ったのは僕だった。
倒れたボスオークの上に僕が乗っていた。
ボスオークの胸には僕の剣が刺さっている。
もうボスオークは動かなかった。
勝ったんだ。
僕が一人でオークの洞窟を攻略したんだ。
「ど、どうだ……。僕だって一人で冒険ぐらいできるんだぞ……」
ああ、足が折れてる……。
ウォーハンマーで折られたのかな?
それとも壁に激突したときには折れていたのか?
まあ、いいかな。
兎に角、洞窟を出よう。
そして僕が洞窟を出るとグラナダさんがヒールを掛けてくれた。
「これでもう大丈夫よ」
足が治る。
「有り難うございます、グラナダさん」
こうして僕たちはソドムタウンに帰ってきた。
そして、冒険の成果をアマデウスさんに報告する。
アマデウスさんは冒険者ギルドの宿屋の一部屋で酒を飲んでいた。
僕と天秤さんだけで部屋へ報告しに入る。
全ては天秤さんが丁寧に報告してくれた。
報告を聞いたアマデウスさんが僕に言う。
「クラウド、それでは次の仕事だ」
「はい……」
今帰って来たばかりなのに、もう次の仕事か……。
「天秤、アキレウス、グラナダを引き連れて、アスランを殺してこい」
えっ!?
今、殺せって!?
「返事が無いな、クラウド。どうした?」
「し、質問があります、アマデウスさん」
「質問を許すぞ、クラウド」
「何故、アスランの命を狙うのですか?」
「魔王城の宝物庫から財宝を奪うためだ」
「金のために人殺しをしろと!」
少し声が大きくなっていた。
でも、アマデウスさんは淡々と答える。
「金のためではない。マジックアイテムのためだ」
「どのようなマジックアイテムですか!?」
「マジックアイテムの強奪は天秤に任せた。お前はアスランを殺せ」
「殺さずにマジックアイテムだけ奪えばいいじゃあないですか!!」
「それが出来るなら、それでも構わんぞ。ただし、確実にマジックアイテムを私の元に持ってこい。出来るか、お前に?」
「やります。否、やれます!」
「そうか、ならば行け」
これは僕の本意じゃあない。
だが、貧乏で落ちぶれた僕の家系を復活させるためには金が居るんだ。
それは、はした金じゃあ駄目なんだ。
冒険で一攫千金を当てるほどの金額だ。
その金で再び爵位を買い戻す。
死んだ父さんに代わって家を立て直す。
母さんのために、姉さんのために……。
僕がやらなければならないんだ。
だから……。
だから──。
僕は人でも殺せる。
【つづく】
峠の洞窟に居着いたオークを退治する依頼だった。
同行したのは僧侶のグラナダさんと盗賊の天秤さんに槍戦士のアキレウスさんだった。
そして、洞窟に入ったのは僕一人だけだ。
グラナダさんが僕の武器にライトの魔法を掛けてくれた。
「この明かりが継続するのは三時間だけです……」
「有り難う、グラナダさん」
天秤さんが言う。
「ここからは一人よ。アマデウスさまの期待に添えるだけの戦果を上げてらっしゃい」
「はい、天秤さん……」
「死ぬなよ、坊主」
「はい、アキレウスさん」
僕は三人に見送られて洞窟に入って行く。
事前に調べた情報だと、巣くってるオークの数は十匹程度だ。
一度に十匹とは戦えないが、個別撃破していけば、なんとか一人で倒せる数である。
僕だって強くなっている。
昔なら無理だが、今の僕なら出来るはず。
あとは必ず狭い通路で戦うことだ。
一度に二匹以上と向かい合わない。
囲まれるなんてもってのほかだ。
洞窟っていう立地を生かして戦う。
そうすれば、オークの十匹程度なら僕一人で行けるはずだ。
これは試験だ。
いずれアマデウスさんがギルドマスターになる。
この試験に合格すれば、僕も幹部の一人として迎えてもらえるんだ。
頑張らなければ……。
全ては───のためだ。
そして僕は洞窟を進んでオークたちと戦った。
作戦通り個別撃破を気を付けて、何とか七体まで倒した。
しかし──。
頭を棍棒で殴られた。
足を剣で少し切られた。
でも、傷も僅かだ。
ダメージは少ない。
まだまだ行ける。
あと三体ぐらいか……。
そろそろこの洞窟の奥地だ。
最初にもらった地図によれば、この奥が最後の部屋のはず。
僕が部屋の前に立つと明かりに気が付いたオークたちが走って来る。
オークの数は三体だ。
「うらぁぁああああ!!!」
これで最後の戦いだ!!
僕は気合いを込めて室内に飛び込んだ。
もう作戦は要らない。
力押しで勝てるはず。
そして、一太刀で一匹目のオークを袈裟斬りに屠った。
二匹目のオークとは、剣と剣が激突した。
だが、力で僕のほうが勝る。
オークの剣を弾き飛ばしてから喉を一突きにした。
ズブリと深く剣が刺さり貫通する。
「ざっ!!」
僕が刺さった剣を引っこ抜くと三匹目のオークと鍔迫り合いになった。
「ぬぬぬっ!!」
僕は力んで押した。
こいつを倒せば試験は合格だ。
これで最後だ!
踏ん張りどころだ!!
「りぃぁあああ!!!」
僕は全力でオークを跳ね退ける。
「そりゃ!!」
横一振りの剣がオークの腹を裂いた。
浅いか!?
まだオークが攻めて来る。
僕はその剣を躱すと横からオークの頭をカチ割ってやった。
決まった!
勝った!!
これで試験は合格だ!!
衝撃!!??
気が付けば、僕が横に飛んでいた。
いや、飛ばされたんだ。
強い衝撃で殴られて飛ばされたんだ。
「ぐほっ!」
僕は洞窟の壁に激突して止まった。
内蔵が煮えたぎるほどに苦しい。
「ぐはっ……」
僕の口から血が吐き出された。
苦しい……。
息が出来ない……。
なんだ?
何があったんだ?
敵?
まだ敵が居た?
十一体目のオーク?
大きいな……。
今までのオークたちより大きいぞ。
こいつがボスだ。
油断した。
立てるか?
足が震えるが、まだ立てる。
やれるか?
やるしかないだろ。
ボスオークがウォーハンマーを担いでこちらに迫って来る。
「うう……」
足に来ているな。
巧みなフットワークは使えないだろう。
ならば、一撃に掛けるか。
「ぶひぃぃいいい!!!」
ボスオークがウォーハンマーを振りかぶった。
下がるな!!
前に出ろ!!
「うりゃぁあああ!!!」
必死だった。
最後はどうなったか分からない。
自分でも覚えていない。
そのぐらいに必死だった。
でも、勝ったのは僕だった。
倒れたボスオークの上に僕が乗っていた。
ボスオークの胸には僕の剣が刺さっている。
もうボスオークは動かなかった。
勝ったんだ。
僕が一人でオークの洞窟を攻略したんだ。
「ど、どうだ……。僕だって一人で冒険ぐらいできるんだぞ……」
ああ、足が折れてる……。
ウォーハンマーで折られたのかな?
それとも壁に激突したときには折れていたのか?
まあ、いいかな。
兎に角、洞窟を出よう。
そして僕が洞窟を出るとグラナダさんがヒールを掛けてくれた。
「これでもう大丈夫よ」
足が治る。
「有り難うございます、グラナダさん」
こうして僕たちはソドムタウンに帰ってきた。
そして、冒険の成果をアマデウスさんに報告する。
アマデウスさんは冒険者ギルドの宿屋の一部屋で酒を飲んでいた。
僕と天秤さんだけで部屋へ報告しに入る。
全ては天秤さんが丁寧に報告してくれた。
報告を聞いたアマデウスさんが僕に言う。
「クラウド、それでは次の仕事だ」
「はい……」
今帰って来たばかりなのに、もう次の仕事か……。
「天秤、アキレウス、グラナダを引き連れて、アスランを殺してこい」
えっ!?
今、殺せって!?
「返事が無いな、クラウド。どうした?」
「し、質問があります、アマデウスさん」
「質問を許すぞ、クラウド」
「何故、アスランの命を狙うのですか?」
「魔王城の宝物庫から財宝を奪うためだ」
「金のために人殺しをしろと!」
少し声が大きくなっていた。
でも、アマデウスさんは淡々と答える。
「金のためではない。マジックアイテムのためだ」
「どのようなマジックアイテムですか!?」
「マジックアイテムの強奪は天秤に任せた。お前はアスランを殺せ」
「殺さずにマジックアイテムだけ奪えばいいじゃあないですか!!」
「それが出来るなら、それでも構わんぞ。ただし、確実にマジックアイテムを私の元に持ってこい。出来るか、お前に?」
「やります。否、やれます!」
「そうか、ならば行け」
これは僕の本意じゃあない。
だが、貧乏で落ちぶれた僕の家系を復活させるためには金が居るんだ。
それは、はした金じゃあ駄目なんだ。
冒険で一攫千金を当てるほどの金額だ。
その金で再び爵位を買い戻す。
死んだ父さんに代わって家を立て直す。
母さんのために、姉さんのために……。
僕がやらなければならないんだ。
だから……。
だから──。
僕は人でも殺せる。
【つづく】
0
お気に入りに追加
385
あなたにおすすめの小説
痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~
ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。
食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。
最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。
それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。
※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。
カクヨムで先行投稿中!
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~
名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる