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第265話【魔法使いの安否】
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俺は朝になるとターナー村の酒場で朝食を取ることにした。
とりあえず飯を食ったら転送絨毯でソドムタウンに帰ってからスカル姉さんにメイドたちを押し付けようと考えていた。
それから要らないマジックアイテムを売りさばきに行こうかな。
「マスター、なんでもいいから朝食をたのんますわ~」
「はいよ~」
俺がフレンドリーに頼むと出てきたのは鶏肉のスープとパンだった。
それを俺がダラダラと食べていると、店のマスターがホールの床板をモップで磨きながら話し掛けてくる。
「なあ、お客さん。あんた冒険者なんだって。しかも凄腕で、ソロ専門の」
あ~、昨晩の話を聞いていたのかな。
ついつい長々と三人組の旅商人に自慢話をしてたもんな。
「ああ、俺はソロの冒険者だよ」
「じゃあちょっと頼まれてくれないか」
「仕事の依頼かい?」
「ああ、そうなんだよ。この村は田舎だから冒険者が来てもキャラバンの護衛の仕事中ばかりで、なかなかフリーの冒険者が捕まらなくてね。冒険者に頼みたい仕事があってもなかなか頼めないんだよ」
「へぇ~、そんな不便もあるんだ。いろいろと大変なんだな~」
「でぇ、受けてくれるのかい?」
「俺は今んところフリーだからいいけれど、仕事の内容と、報酬しだいだな」
「報酬は3000Gだ。仕事の内容は、とある魔法使いの安否を確認してもらいたいんだよ」
「魔法使いの安否って、生きてるかどうかってことかい?」
「ああ、そうなんだ」
こりゃまた変わった依頼だな。
報酬の金額はまあまあだけれど、依頼内容は面白そうだ。
それに魔法使いが絡んで来るならば、俺のハクスラスキルも爆発連チャンしそうだしさ。
これはとりあえず話だけでも詳しく聞いてみるか。
「じゃあ、受けるか受けないかは、前向きに検討するから詳しいことを聞かせてもらおうか」
「それならば村長さんに話を訊いてもらえないか。この依頼は村長さんからの仕事だからさ」
「了解した。でぇ、その村長さんの家はどこだい?」
「北の高台の上の大きな家だ。行けば分かるさ」
「了解したぜ」
俺は飯を食ってから村長さんの家を目指す。
とりあえずソドムタウンに帰るのは中断だ。
まずは朝の早い時間帯のうちに村長に会いに行こう。
朝ならば、すれ違いになることも無いだろうからさ。
そして酒場を出た俺は、村の北に向かった。
直ぐに村長さんの家を見つける。
高台の上に、確かに他の家よりは大きな家が建っていた。
しかし、屋敷ってほどでもない。
まあ、こんな田舎の村ならば、これでも大きい家と言えるのだろう。
そして俺は早速村長さんの家の扉をノックした。
拳で強めに叩く。
すると直ぐに中年のおばさんが出て来た。
俺を怪訝そうな顔で見ている。
「俺は酒場のマスターに言われて村長さんに会いに来た冒険者なんだが、悪いが村長さんに伝えてくれないか。魔法使いがどうとかの仕事の話だ」
俺が言うとおばさんは「少々お待ちを」って言ってから奥に引っ込んだ。
しばらくすると代わりに中年男性が出て来る。
額がズルッと後退したおっさんだったが、体型はマッチョマンである。
「私が村長だが、あんたが冒険者だって?」
村長も俺を見て奥さん同様に怪訝な表情を見せていた。
うん、これはいつものパターンで、信用されずに怪しまれている感じだな。
俺みたいな小僧が一人で来たら、そう思うよね。
じゃあ───。
「俺はソロ冒険者のアスランだ」
俺は言いながら異次元宝物庫内からレッドリザードマンの残馬刀を片手で引き抜いた。
調子に乗った俺は、玄関前でブルンっと残馬刀を可憐に回す。
それを見た村長は、鼻水を垂らしながら驚いていた。
重量補正が掛かっていて軽いから片手で震えるわい。
まあ、簡単なアピールだ。
でも、片田舎の人間には、ビックリする光景だったのだろうさ。
ただの小僧と思っていたヤツが、何も無い空間から大きな武器を片手で引き出すんだもの。
そりゃあビックリするよね。
てか、ビックリさせるために演じたんだもの、ちゃんとビックリしてくれて嬉しいよ。
「俺の実力のほどを理解してもらえたかな?」
俺が言いながら残馬刀を異次元宝物庫に戻すと村長さんは、ひたすらに頷くだけであった。
そして、一息付いてから俺は話を聞くために村長さんの家に通される。
俺はテーブルを挟んで村長さんと向かい合った。
すると村長さんの奥さんがお茶を出してくれた。
俺がそのお茶を一口飲んで愕然とする。
お茶かと思ったら白湯だったからだ。
お湯かよ!!
なんだよ、糞ばばぁ!!
てか、村長の奥さんにも、さっきのアピールをちゃんと見せておくべきだったな!!
まあ、いいや……。
兎に角依頼の話を進めるか。
「それで、村長さん。魔法使いの安否確認って、どんな依頼なんだい?」
「聞いての通りです。魔法使い様の安否を確認してもらいたいのですよ」
あれ、魔法使い様って言ったな。
様を付けるってことは立ててるのか?
この依頼は魔法使いが敵じゃあないようだな。
「詳しく話を聞かせてもらえないか?」
「分かりました。では、こちらに──」
そう言うと村長さんは家の二階に俺を連れて行く。
そして二階の窓から遠くを指差した。
「あれが見えますでしょうか」
あれって、あれかな?
「なんだ、あれ。……壁か?」
おそらく300メートルぐらい先である。
草原のド真ん中に建造物が見えた。
高台から見下ろすアングルで見えるそれは、大きく高い壁のように窺えた。
丸い円形の壁の中は森のようであった。
村長が答える。
「はい、壁です」
当たったぜ。
やっぱり壁だ。
その壁は、この距離からではハッキリと言えないが、高さは20メートルほど有りそうだった。
それに幅も広い。
野球の球場なら三個から四個は入りそうだった。
しかし、壁の中は森以外見当たらない。
いや、よーく見れば、森の中央に塔が建っているな。
「あの壁に囲まれた森に魔法使い様が住んでらっしゃるのですが、その安否を確認してもらいたいのですよ」
「なんで?」
「ご本人の望みです」
「魔法使いの望みなの?」
「はい」
「もっと詳しく話してよ」
なんだかこの親父は話すのが下手だな。
全然話の全貌が見えて来ないよ。
結構じれったいぞ。
「魔法使い様は、あの森で魔法の研究をしていらっしゃったのですが、かなりの高齢で、本人も寿命でいつ亡くなるか分からないと申しておりました。そして自分が一ヶ月ほど食料やらの買い出しに出て来なければ、亡くなっているかも知れないから見に来てくれと頼まれておりましてね」
「それで一ヶ月経ったと」
「はい……」
「じゃあ、そのぐらい自分で確かめに行けばいいじゃあないか?」
「それがですね。あの壁の中は、魔法使い様が研究されてました巨大昆虫の巣窟でありまして……」
「うわ~……」
俺の心中でキモイ想像がイメージされた。
何とも鳥肌が立ちそうである。
「あの壁には巨大昆虫たちが超えられないように魔法の結界が張られているらしいのですが、中は何せ危険で……。巨大昆虫は、人間も襲うとか……」
「そりゃあ入るのも怖いわな」
「はい、なので冒険者を探していたしだいで……」
「それじゃあ、魔法使いの安否を確認してだ。もしも魔法使いが死んでたら、どうしたらいいんだ?」
「もしも死亡が確認できたら、私に知らせてください。あとは、あの森の中に人が入らないように出入り口を硬く施錠しますから」
「そうじゃあねえよ」
「はあ……?」
村長さんは太い筋肉質な首を傾げた。
もう、本当に察しが悪いな、こいつは。
「俺が聞きたいのは、魔法使いが死んでたらだよ」
「だから私に知らせてください」
「違うってば。俺が言いたいのは、魔法使いの遺品をどうするのかだよ」
「えーと、それは考えておりませんでした……」
やっぱり抜けてるな、この親父は。
考えも髪も抜けていやがるぜ。
だからツルッパゲるんだよ。
おっと、やーべ……。
こんなことばかり考えていると本音が漏れて世界中のハゲを敵に回しそうになるわ。
気を付けねば……。
心をピュアにエンジェルにだ!!
好感度は大切にだ!!
兎に角である。
うし、断然面白くなってきたぞ。
上手く話を進めて魔法使いの遺品をゲットしてやるぜ。
くっくっくっ。
【つづく】
とりあえず飯を食ったら転送絨毯でソドムタウンに帰ってからスカル姉さんにメイドたちを押し付けようと考えていた。
それから要らないマジックアイテムを売りさばきに行こうかな。
「マスター、なんでもいいから朝食をたのんますわ~」
「はいよ~」
俺がフレンドリーに頼むと出てきたのは鶏肉のスープとパンだった。
それを俺がダラダラと食べていると、店のマスターがホールの床板をモップで磨きながら話し掛けてくる。
「なあ、お客さん。あんた冒険者なんだって。しかも凄腕で、ソロ専門の」
あ~、昨晩の話を聞いていたのかな。
ついつい長々と三人組の旅商人に自慢話をしてたもんな。
「ああ、俺はソロの冒険者だよ」
「じゃあちょっと頼まれてくれないか」
「仕事の依頼かい?」
「ああ、そうなんだよ。この村は田舎だから冒険者が来てもキャラバンの護衛の仕事中ばかりで、なかなかフリーの冒険者が捕まらなくてね。冒険者に頼みたい仕事があってもなかなか頼めないんだよ」
「へぇ~、そんな不便もあるんだ。いろいろと大変なんだな~」
「でぇ、受けてくれるのかい?」
「俺は今んところフリーだからいいけれど、仕事の内容と、報酬しだいだな」
「報酬は3000Gだ。仕事の内容は、とある魔法使いの安否を確認してもらいたいんだよ」
「魔法使いの安否って、生きてるかどうかってことかい?」
「ああ、そうなんだ」
こりゃまた変わった依頼だな。
報酬の金額はまあまあだけれど、依頼内容は面白そうだ。
それに魔法使いが絡んで来るならば、俺のハクスラスキルも爆発連チャンしそうだしさ。
これはとりあえず話だけでも詳しく聞いてみるか。
「じゃあ、受けるか受けないかは、前向きに検討するから詳しいことを聞かせてもらおうか」
「それならば村長さんに話を訊いてもらえないか。この依頼は村長さんからの仕事だからさ」
「了解した。でぇ、その村長さんの家はどこだい?」
「北の高台の上の大きな家だ。行けば分かるさ」
「了解したぜ」
俺は飯を食ってから村長さんの家を目指す。
とりあえずソドムタウンに帰るのは中断だ。
まずは朝の早い時間帯のうちに村長に会いに行こう。
朝ならば、すれ違いになることも無いだろうからさ。
そして酒場を出た俺は、村の北に向かった。
直ぐに村長さんの家を見つける。
高台の上に、確かに他の家よりは大きな家が建っていた。
しかし、屋敷ってほどでもない。
まあ、こんな田舎の村ならば、これでも大きい家と言えるのだろう。
そして俺は早速村長さんの家の扉をノックした。
拳で強めに叩く。
すると直ぐに中年のおばさんが出て来た。
俺を怪訝そうな顔で見ている。
「俺は酒場のマスターに言われて村長さんに会いに来た冒険者なんだが、悪いが村長さんに伝えてくれないか。魔法使いがどうとかの仕事の話だ」
俺が言うとおばさんは「少々お待ちを」って言ってから奥に引っ込んだ。
しばらくすると代わりに中年男性が出て来る。
額がズルッと後退したおっさんだったが、体型はマッチョマンである。
「私が村長だが、あんたが冒険者だって?」
村長も俺を見て奥さん同様に怪訝な表情を見せていた。
うん、これはいつものパターンで、信用されずに怪しまれている感じだな。
俺みたいな小僧が一人で来たら、そう思うよね。
じゃあ───。
「俺はソロ冒険者のアスランだ」
俺は言いながら異次元宝物庫内からレッドリザードマンの残馬刀を片手で引き抜いた。
調子に乗った俺は、玄関前でブルンっと残馬刀を可憐に回す。
それを見た村長は、鼻水を垂らしながら驚いていた。
重量補正が掛かっていて軽いから片手で震えるわい。
まあ、簡単なアピールだ。
でも、片田舎の人間には、ビックリする光景だったのだろうさ。
ただの小僧と思っていたヤツが、何も無い空間から大きな武器を片手で引き出すんだもの。
そりゃあビックリするよね。
てか、ビックリさせるために演じたんだもの、ちゃんとビックリしてくれて嬉しいよ。
「俺の実力のほどを理解してもらえたかな?」
俺が言いながら残馬刀を異次元宝物庫に戻すと村長さんは、ひたすらに頷くだけであった。
そして、一息付いてから俺は話を聞くために村長さんの家に通される。
俺はテーブルを挟んで村長さんと向かい合った。
すると村長さんの奥さんがお茶を出してくれた。
俺がそのお茶を一口飲んで愕然とする。
お茶かと思ったら白湯だったからだ。
お湯かよ!!
なんだよ、糞ばばぁ!!
てか、村長の奥さんにも、さっきのアピールをちゃんと見せておくべきだったな!!
まあ、いいや……。
兎に角依頼の話を進めるか。
「それで、村長さん。魔法使いの安否確認って、どんな依頼なんだい?」
「聞いての通りです。魔法使い様の安否を確認してもらいたいのですよ」
あれ、魔法使い様って言ったな。
様を付けるってことは立ててるのか?
この依頼は魔法使いが敵じゃあないようだな。
「詳しく話を聞かせてもらえないか?」
「分かりました。では、こちらに──」
そう言うと村長さんは家の二階に俺を連れて行く。
そして二階の窓から遠くを指差した。
「あれが見えますでしょうか」
あれって、あれかな?
「なんだ、あれ。……壁か?」
おそらく300メートルぐらい先である。
草原のド真ん中に建造物が見えた。
高台から見下ろすアングルで見えるそれは、大きく高い壁のように窺えた。
丸い円形の壁の中は森のようであった。
村長が答える。
「はい、壁です」
当たったぜ。
やっぱり壁だ。
その壁は、この距離からではハッキリと言えないが、高さは20メートルほど有りそうだった。
それに幅も広い。
野球の球場なら三個から四個は入りそうだった。
しかし、壁の中は森以外見当たらない。
いや、よーく見れば、森の中央に塔が建っているな。
「あの壁に囲まれた森に魔法使い様が住んでらっしゃるのですが、その安否を確認してもらいたいのですよ」
「なんで?」
「ご本人の望みです」
「魔法使いの望みなの?」
「はい」
「もっと詳しく話してよ」
なんだかこの親父は話すのが下手だな。
全然話の全貌が見えて来ないよ。
結構じれったいぞ。
「魔法使い様は、あの森で魔法の研究をしていらっしゃったのですが、かなりの高齢で、本人も寿命でいつ亡くなるか分からないと申しておりました。そして自分が一ヶ月ほど食料やらの買い出しに出て来なければ、亡くなっているかも知れないから見に来てくれと頼まれておりましてね」
「それで一ヶ月経ったと」
「はい……」
「じゃあ、そのぐらい自分で確かめに行けばいいじゃあないか?」
「それがですね。あの壁の中は、魔法使い様が研究されてました巨大昆虫の巣窟でありまして……」
「うわ~……」
俺の心中でキモイ想像がイメージされた。
何とも鳥肌が立ちそうである。
「あの壁には巨大昆虫たちが超えられないように魔法の結界が張られているらしいのですが、中は何せ危険で……。巨大昆虫は、人間も襲うとか……」
「そりゃあ入るのも怖いわな」
「はい、なので冒険者を探していたしだいで……」
「それじゃあ、魔法使いの安否を確認してだ。もしも魔法使いが死んでたら、どうしたらいいんだ?」
「もしも死亡が確認できたら、私に知らせてください。あとは、あの森の中に人が入らないように出入り口を硬く施錠しますから」
「そうじゃあねえよ」
「はあ……?」
村長さんは太い筋肉質な首を傾げた。
もう、本当に察しが悪いな、こいつは。
「俺が聞きたいのは、魔法使いが死んでたらだよ」
「だから私に知らせてください」
「違うってば。俺が言いたいのは、魔法使いの遺品をどうするのかだよ」
「えーと、それは考えておりませんでした……」
やっぱり抜けてるな、この親父は。
考えも髪も抜けていやがるぜ。
だからツルッパゲるんだよ。
おっと、やーべ……。
こんなことばかり考えていると本音が漏れて世界中のハゲを敵に回しそうになるわ。
気を付けねば……。
心をピュアにエンジェルにだ!!
好感度は大切にだ!!
兎に角である。
うし、断然面白くなってきたぞ。
上手く話を進めて魔法使いの遺品をゲットしてやるぜ。
くっくっくっ。
【つづく】
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