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第15話【ファイナル・カウントダウン】
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俺は魔法少女が召喚したインプと共に生臭い地下室に残された。
インプが声に出して数をカウントし始めている。
魔法少女の指示で100を数え終わったら俺の縄をほどいてくれることに成っているからだ。
「12、13、14、15……」
遅い!
数えるのが遅いぞ、このインプ!
幼稚園児並みに遅いぞ!
もっと速く数えてくれ!
コボルトたちが、ここに気付く前にだ!
「16、17、18、19………。19の次って、なんだっけ?」
この馬鹿インプは数が数えられないのかよ!
教えてやるから猿轡だけでも先に外しやがれ!
「え~と、19の継ぎは30だっけ?」
馬鹿か、20だろ!
てか、こうしている間にも、もう40ぐらいまで数えられただろうが!
早く数えろよ、脳足りんの馬鹿インプが!
「まあ、いいや。また最初から数えれば思い出すだろ」
ばーかー、やーめーてー!
最初に戻るなよ!
上ではコボルトたちが大暴れしてるんですよ!
早く逃げないといかんのですよ!!
だから早く100を数えて、俺の拘束を解いてくれ!
兎に角、早く逃がしてくれ!!
もしも、この状態でコボルトたちに見つかったら殺されちゃうじゃんかよ!
「1、2、3、4、5、6、7、8、9──」
うわぁー!
マジで最初っからやり直したよ、この馬鹿インプがぁぁあああ!!!
「11、12、14、15──」
あ、13を飛ばした。
そのまま飛ばしまくれ、馬鹿インプ!
ちょっとでもスピーディーに頼むよ!
「16、17、18、19……、あー、19の次ってなんだっけ?」
また、躓いた……。
「まあいいか、最初っから数え直そう」
きぃーーー!!
リピートした!!!
この糞馬鹿インプ、真面目にやれよ!
「あー、でも、最初っからやり直すのは面倒臭いな。50くらいから数えようかな」
よし、ナイス!
その調子で、どんどん飛ばせ!
「30、31、32、33、34──」
50じゃあないじゃんか!!
30からやん!!
「37、38、39……。あー……」
きぃーーー!!!
また止まりやがった!
「39の次って、なんだっけ?」
教えてやるから猿轡を取れや!!
てか、俺が数えてやるからさ、猿轡を取ってくれ!!
マジで頼むからさ!!
「まあ、いいか。最初っから数え直そう」
もーーーーーーお!!!
こいつわざとやってるだろ!!!
マジでわざとたろ!!
俺をからかってるんだろ!?
「あー、なんか数えるの面倒臭くなってきたな。もうこいつのロープをほどいて帰ろうかな~」
名案です!
そうしてください。!
もう、100まで数えなくていいからロープをほどけ!
てか、もう本来なら、とっくに100なんて数え終わってるころだぞ!
「でも、召喚契約だしな~」
考え直すなよ!
考え直すような暇が有るなら100を数えておけよ!!
「よし、真面目に最初っから数えよう。それが俺の仕事だしな」
またかよ、またリピートかよ!
お前も悪魔の端くれなら真面目に仕事なんかするなよ!
不真面目に生きろよ!
てか、真面目でも不真面目でも、どっちでもいいからロープを解いてくれ!!
早く! 早く! 早く!!
「よし、もう仕事や~めた」
おっ、不真面目コースに進むのか?
「もう、寝る──」
ねーるーなぁーー!!!
それは駄目ーーー!!
寝るのは駄目ーーー!!
放置は駄目ーーー!!
「でも、昨日は昼間で寝てたから眠くないや」
怠惰だな、おい!!
だったら早くロープをほどけよ!!
「よし、やっぱり真面目に仕事をしよう。1、2、3、4──」
まーたー、そーこーかーらーかぁーー!!!
いい加減にしろよ、この糞馬鹿インプ野郎!!
天丼の繰り返しで、話がぜんぜん進まねえじゃあねえか!!
うぜーよ!!
うざすぎるよ!!
リピートだけはやめてくれ!
「あ、そうだ。家を出る前に、かーちゃんにスーパーでお一人様1パックまでの玉子を買って来てくれって頼まれてたんだ。早く行かんとな」
急に家庭的になったな、この糞馬鹿インプ野郎が!!
「じゃあ、俺は帰るから」
帰るならロープをほどいてけよ!!
放置して帰るなよ!!
「んー、なんか俺、忘れてるな。100を数え終わったら、何かするはずだったよな。それが本来の仕事のはずだったような……」
そうだ、100を数えるよりも大切なのは俺の拘束を解くことだ。思い出せや!!
「でも、100を数えられなかったしなぁ~……」
そこに戻るの!?
うぜーよ!
マジでうぜーーよ!!
いいからロープをほどけや!!
もう、このやり取りをどんだけ繰り返してるんだよ。
くどい!
くどいんだよ!!
もう、空気を読んで次に話を進めようぜ、糞馬鹿インプ野郎!!
完全に皆も飽きて来てるぞ、絶対に!!
間違いない!
「よし、じゃあロープをほどいて、スーパーで玉子を買って帰るかな」
よし、よく決意した!
さあさあ、早くロープをほどけ!!
そのあとなら玉子を何パックでも買っていいからさ!
なんだったら10パックぐらい俺が買ってやるからさ!!
「あれー、このロープ、固結びしてるよ~~。かてーなー、ほどけねー」
今度はそれかい!!!!!!
糞馬鹿インプ野郎がぁぁあああ!!!
【つづく】
この後に少ししてロープはほどかれた。
インプが声に出して数をカウントし始めている。
魔法少女の指示で100を数え終わったら俺の縄をほどいてくれることに成っているからだ。
「12、13、14、15……」
遅い!
数えるのが遅いぞ、このインプ!
幼稚園児並みに遅いぞ!
もっと速く数えてくれ!
コボルトたちが、ここに気付く前にだ!
「16、17、18、19………。19の次って、なんだっけ?」
この馬鹿インプは数が数えられないのかよ!
教えてやるから猿轡だけでも先に外しやがれ!
「え~と、19の継ぎは30だっけ?」
馬鹿か、20だろ!
てか、こうしている間にも、もう40ぐらいまで数えられただろうが!
早く数えろよ、脳足りんの馬鹿インプが!
「まあ、いいや。また最初から数えれば思い出すだろ」
ばーかー、やーめーてー!
最初に戻るなよ!
上ではコボルトたちが大暴れしてるんですよ!
早く逃げないといかんのですよ!!
だから早く100を数えて、俺の拘束を解いてくれ!
兎に角、早く逃がしてくれ!!
もしも、この状態でコボルトたちに見つかったら殺されちゃうじゃんかよ!
「1、2、3、4、5、6、7、8、9──」
うわぁー!
マジで最初っからやり直したよ、この馬鹿インプがぁぁあああ!!!
「11、12、14、15──」
あ、13を飛ばした。
そのまま飛ばしまくれ、馬鹿インプ!
ちょっとでもスピーディーに頼むよ!
「16、17、18、19……、あー、19の次ってなんだっけ?」
また、躓いた……。
「まあいいか、最初っから数え直そう」
きぃーーー!!
リピートした!!!
この糞馬鹿インプ、真面目にやれよ!
「あー、でも、最初っからやり直すのは面倒臭いな。50くらいから数えようかな」
よし、ナイス!
その調子で、どんどん飛ばせ!
「30、31、32、33、34──」
50じゃあないじゃんか!!
30からやん!!
「37、38、39……。あー……」
きぃーーー!!!
また止まりやがった!
「39の次って、なんだっけ?」
教えてやるから猿轡を取れや!!
てか、俺が数えてやるからさ、猿轡を取ってくれ!!
マジで頼むからさ!!
「まあ、いいか。最初っから数え直そう」
もーーーーーーお!!!
こいつわざとやってるだろ!!!
マジでわざとたろ!!
俺をからかってるんだろ!?
「あー、なんか数えるの面倒臭くなってきたな。もうこいつのロープをほどいて帰ろうかな~」
名案です!
そうしてください。!
もう、100まで数えなくていいからロープをほどけ!
てか、もう本来なら、とっくに100なんて数え終わってるころだぞ!
「でも、召喚契約だしな~」
考え直すなよ!
考え直すような暇が有るなら100を数えておけよ!!
「よし、真面目に最初っから数えよう。それが俺の仕事だしな」
またかよ、またリピートかよ!
お前も悪魔の端くれなら真面目に仕事なんかするなよ!
不真面目に生きろよ!
てか、真面目でも不真面目でも、どっちでもいいからロープを解いてくれ!!
早く! 早く! 早く!!
「よし、もう仕事や~めた」
おっ、不真面目コースに進むのか?
「もう、寝る──」
ねーるーなぁーー!!!
それは駄目ーーー!!
寝るのは駄目ーーー!!
放置は駄目ーーー!!
「でも、昨日は昼間で寝てたから眠くないや」
怠惰だな、おい!!
だったら早くロープをほどけよ!!
「よし、やっぱり真面目に仕事をしよう。1、2、3、4──」
まーたー、そーこーかーらーかぁーー!!!
いい加減にしろよ、この糞馬鹿インプ野郎!!
天丼の繰り返しで、話がぜんぜん進まねえじゃあねえか!!
うぜーよ!!
うざすぎるよ!!
リピートだけはやめてくれ!
「あ、そうだ。家を出る前に、かーちゃんにスーパーでお一人様1パックまでの玉子を買って来てくれって頼まれてたんだ。早く行かんとな」
急に家庭的になったな、この糞馬鹿インプ野郎が!!
「じゃあ、俺は帰るから」
帰るならロープをほどいてけよ!!
放置して帰るなよ!!
「んー、なんか俺、忘れてるな。100を数え終わったら、何かするはずだったよな。それが本来の仕事のはずだったような……」
そうだ、100を数えるよりも大切なのは俺の拘束を解くことだ。思い出せや!!
「でも、100を数えられなかったしなぁ~……」
そこに戻るの!?
うぜーよ!
マジでうぜーーよ!!
いいからロープをほどけや!!
もう、このやり取りをどんだけ繰り返してるんだよ。
くどい!
くどいんだよ!!
もう、空気を読んで次に話を進めようぜ、糞馬鹿インプ野郎!!
完全に皆も飽きて来てるぞ、絶対に!!
間違いない!
「よし、じゃあロープをほどいて、スーパーで玉子を買って帰るかな」
よし、よく決意した!
さあさあ、早くロープをほどけ!!
そのあとなら玉子を何パックでも買っていいからさ!
なんだったら10パックぐらい俺が買ってやるからさ!!
「あれー、このロープ、固結びしてるよ~~。かてーなー、ほどけねー」
今度はそれかい!!!!!!
糞馬鹿インプ野郎がぁぁあああ!!!
【つづく】
この後に少ししてロープはほどかれた。
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