393 / 611
【第十四章】太陽のモンスター編。
14-3【ヒュパティア】
しおりを挟む
俺は自分の荷物を診療所の一階に降ろすとスバルちゃんと一緒に魔法使いギルドに向かった。
まだ皆は引っ越し作業中である。
俺の荷物のほとんどは異次元宝物庫に仕舞ってあるから僅かだったのだ。
そこで俺はあることを思い付いた。
「引っ越しの荷物を異次元宝物庫で運んでやれば早かったかな……」
だが、もう遅い名案だろう。
人間とは他人のために成ることは、直ぐに思い付かないものであるのだ。
あれ、俺だけかな……?
「アスランくん、何か言いましたか?」
「いや、何も……」
どうやら俺の呟きは人混みの雑踏に紛れてスバルちゃんの耳には届かなかったようだ。
「ところでスバルちゃんは魔法使いギルドになんの用なんだい?」
「私だって魔法使いギルドのメンバーなので、ギルドに顔ぐらいだしますよ!」
あれ、ちょっと怒ってる。
なぜ?
「じゃあ、アスランさんは魔法使いギルドに何しに行くのですか?」
「魔法の防具の修理だ。穴だらけになったから、流石に魔力で修理してもらおうと思ってね」
俺が魔法使いギルドに行くのはレザーアーマーの修復依頼のためだ。
マジックアイテムの武具は、完全に壊れない限り時間で再生する。
剣の刃こぼれや攻撃で穴ができた鎧などは時間で直るのだ。
更に修復を早めたければ魔法で魔力を注ぐと、一段と早く修復する。
その業務を魔法使いギルドが運営しているのだ。
「それなら、私が魔法で魔力を注ぎましょうか?」
「えっ、スバルちゃんできるの?」
「こう見えても魔法使いですからね、私だって!」
えっへんっと威張るスバルちゃん。
「じゃあ──」
俺は道端にも関わらず異次元宝物庫から穴だらけのレザーアーマーを出した。
レザーアーマーは水玉模様が複数あるかのようにボロボロだ。
たぶん百個以上の穴が空いているだろう。
何せボーンゴーレムたちのスパイク付きナックルでボコボコに殴られたからな。
「これは……」
俺が穴だらけのレザーアーマーを手渡すと、スバルちゃんの顔が引きつった。
想像していたよりも酷いのかも知れない。
「これほどだと、専門の修復師に任せたほうが良いかも知れませんね……。時間も掛かると思います……」
「やっぱりそうか……」
んー、流石にこれは酷いらしい。
このレザーアーマーも長く使っているから愛着が深いんだよね。
でも、そろそろランクアップした防具も欲しいころだ。
先日拾ったブラックフルプレートも有るが、プレートって防御力は高いが冒険者には不向きなんだよね。
ガチャガチャと音が鳴って隠密行動が取れない。
敏捷に動けないし、狭いところに入れない。
重いから持久力にかけているし、泳げない。
だからソロでなんでも一人でやらなきゃならない俺には合わない。
そのためにレザーアーマーが一番良いのだ。
そんなこんなしていると、俺たちは魔法使いギルドの塔に到着した。
俺はスバルちゃんと一緒に本部一階のショップに入って行く。
「アスランさん、こちらにどうぞ」
するとスバルちゃんが店の奥に通してくれた。
「いいのか、部外者の俺を本部内に入れて?」
「特別です。それにマジックアイテムの修理部主任と私は親しいのですよ」
俺は明るく述べたスバルちゃんの後ろを追って魔法使いギルドの廊下を進んだ。
時折だが魔法使いだと思われるローブ姿の人々とすれ違う。
そして俺たちは階段を幾つか下った。
「塔なのに、地下に進んでるのか?」
俺の前を進むスバルちゃんが答える。
「魔法の技術は環境に影響されるものが多いんですよ。特に修復や製作の儀式は、太陽の光が届かないほうがスムーズに進みます」
「そうなんだ。アンデッドみたいだな」
「そうですね。アンデッドに近いですね。あと、月の魔力や星の魔力も大きな補佐になるのですが、昼間に作業するなら地下のほうがいいんですよ」
「なるほど」
そんな話をしていると、大きな部屋に到着する。
そこは幾つもの長テーブルが並んだ薄暗い部屋だった。
そこで蝋燭の光を頼りに若い魔法使いたちが大勢で何やら作業をしていた。
おそらく二十人は要るだろう。
彼らは刃こぼれした剣やら傷んだ甲冑に魔力を注いでいるようだった。
「彼らは修行中の見習い魔法使いたちです。ここでバイトがてらマジックアイテムの修復作業の訓練を行っているんですよ」
「新人教育ってやつだな」
俺たちが部屋の入り口から室内を覗き込んで居ると、一人の老いた魔法使いが近寄って来る。
薄汚れた灰色のローブを纏った老人は猫背で身長も低い。
しかし、その低い身長よりも高いスタッフをついていた。
「おやおや、スバルじゃあないか」
老人がスバルちゃんの名を読んだ。
皺だらけで痩せていたから性別が分からなかったが声で老婆だと分かる。
「ヒュパティア様、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「ええ、百歳を越えても元気で現役よ」
そう言いながら老婆は5メートルほど先で立ち止まった。
それにしても百歳で現役って、何が現役なのか訊くのが怖いぜ。
スバルちゃんが老婆の魔法使いを紹介してくれる。
「ヒュパティア様は一流の錬金術師で、今はアカデミーの校長をしていますの。私の恩師でもあるんですよ」
微笑みながらスバルちゃんが部屋に入るとヒュパティア婆さんが後ずさる。
「ん……?」
それを見たスバルちゃんが首を傾げるがヒュパティア婆さんは微笑むばかりだった。
察した俺がスバルちゃんの肩に手を乗せながら言う。
「スバルちゃん……」
「なに、アスランさん?」
「ちょっとここで待っててくれないか」
「ええ、いいですが……」
スバルちゃんを引き止めた俺は室内に入って行くとヒュパティア婆さんに耳打ちした。
「安心してください。もう鼻栓は不要です。彼女は強力な臭い消しポーションを完成させて、自ら使用していますから」
「本当なのかい!?」
老婆は目蓋を全開まで見開いて驚いていた。
そして萎れた両手で俺の片手を握る。
「ありがとう、ほんにありがとう!」
そんなに感激しますか!?
それほどまでに、あの悪臭に悩ませられていたんですね!!
俺の手から老婆の手が離れると、俺はスバルちゃんのほうに戻った。
「アスランさん、何を話して来たのですか?」
「ちょっと自己紹介してきた……」
嘘である。
していない。
「じゃあもう自己紹介は要りませんね」
スバルちゃんが言うと、恐る恐るヒュパティア婆さんが近付いて来る。
まだ臭わないか警戒しているようだ。
そして、俺が言ったことが本当だと確信すると、口に手を当てて泣き出した。
「本当だわ。とても安全だわ……」
やっぱり老体には安全か安全じゃないかのレベルだったんだね。
そりゃああの悪臭だと、老人では死ぬほど健康を害するだろうさ。
マジで命に関わるよね。
「ヒュパティア様、何故に泣いておられるのですか!!」
あたふたとするスバルちゃん。
やっぱりこの娘さんは鈍いな。
涙を拭ったヒュパティア婆さんが訊いてきた。
「ところでスバル。隣の男性は誰ですか?」
「あれ、さっき自己紹介したって言ってませんでした……?」
俺は慌てて言った。
「やだなー、婆さん。さっき自己紹介したじゃんか、ボケてるのー。ほーらー、ソロ冒険者のアスランですよ。さっき言ったでしょ!」
すると婆さんが怒りながら反論してきた。
「聞いてないわよ、あなたの名前なんて。私はボケてなんていないわ。それに初対面なのに婆さんとか呼ぶな。もっと年配者を敬え。私は魔法使いギルドアカデミーの校長ですよ!!」
「うるせえ、ババァー! 空気読めよ!!」
俺は思わずヒュパティア婆さんの頭を野球のピッチングホームのようなフルスイングでひっぱたいていた。
パコーンっと良い音がなる。
頭をひっぱたかれたヒュパティア婆さんが俯いて震えている。
室内がざわつき出す。
スバルちゃんも凍りついている。
アカデミーの生徒たちが、大声は上げるは頭をひっぱたかれるはの校長を見て引いていた。
「ああ、すまん……」
俺もやり過ぎたとヒュパティア婆さんに謝った。
だが、ヒュパティア婆さんは震えながら俯いた背中から冷気を吹き出した。
室内の温度が一気に下がる。
「さ、寒い……」
俺の口から出る吐息が白い。
震えるヒュパティア婆さんが呟く。
「この糞餓鬼が……」
うは、知的じゃない言葉ですわ……。
完全に怒ってるよ。
するとクワッとヒュパティア婆さんが頭を上げた。
その瞳が青白く光っていた。
怒りと怨念の眼光だ。
「死に腐れ、アイスイレイザー!!」
ヒュパティア婆さんが口から冷凍バージョンの波動砲を吐いた。
「きゃっ!!」
「ひいーーー!!」
俺とスバルちゃんが左右に飛んでアイスイレイザーを回避する。
その一撃で俺たちが入ってきた入り口がガビガビに凍りついていた。
「こわっ!!」
あれをモロに食らっていたら、瞬間冷凍されたバナナのように釘が打てるほどに凍りついていただろう。
危なかったぜ……。
年寄りって、切れると何をしでかすか分からんな。
これも老害ってやつだよね。
まだ皆は引っ越し作業中である。
俺の荷物のほとんどは異次元宝物庫に仕舞ってあるから僅かだったのだ。
そこで俺はあることを思い付いた。
「引っ越しの荷物を異次元宝物庫で運んでやれば早かったかな……」
だが、もう遅い名案だろう。
人間とは他人のために成ることは、直ぐに思い付かないものであるのだ。
あれ、俺だけかな……?
「アスランくん、何か言いましたか?」
「いや、何も……」
どうやら俺の呟きは人混みの雑踏に紛れてスバルちゃんの耳には届かなかったようだ。
「ところでスバルちゃんは魔法使いギルドになんの用なんだい?」
「私だって魔法使いギルドのメンバーなので、ギルドに顔ぐらいだしますよ!」
あれ、ちょっと怒ってる。
なぜ?
「じゃあ、アスランさんは魔法使いギルドに何しに行くのですか?」
「魔法の防具の修理だ。穴だらけになったから、流石に魔力で修理してもらおうと思ってね」
俺が魔法使いギルドに行くのはレザーアーマーの修復依頼のためだ。
マジックアイテムの武具は、完全に壊れない限り時間で再生する。
剣の刃こぼれや攻撃で穴ができた鎧などは時間で直るのだ。
更に修復を早めたければ魔法で魔力を注ぐと、一段と早く修復する。
その業務を魔法使いギルドが運営しているのだ。
「それなら、私が魔法で魔力を注ぎましょうか?」
「えっ、スバルちゃんできるの?」
「こう見えても魔法使いですからね、私だって!」
えっへんっと威張るスバルちゃん。
「じゃあ──」
俺は道端にも関わらず異次元宝物庫から穴だらけのレザーアーマーを出した。
レザーアーマーは水玉模様が複数あるかのようにボロボロだ。
たぶん百個以上の穴が空いているだろう。
何せボーンゴーレムたちのスパイク付きナックルでボコボコに殴られたからな。
「これは……」
俺が穴だらけのレザーアーマーを手渡すと、スバルちゃんの顔が引きつった。
想像していたよりも酷いのかも知れない。
「これほどだと、専門の修復師に任せたほうが良いかも知れませんね……。時間も掛かると思います……」
「やっぱりそうか……」
んー、流石にこれは酷いらしい。
このレザーアーマーも長く使っているから愛着が深いんだよね。
でも、そろそろランクアップした防具も欲しいころだ。
先日拾ったブラックフルプレートも有るが、プレートって防御力は高いが冒険者には不向きなんだよね。
ガチャガチャと音が鳴って隠密行動が取れない。
敏捷に動けないし、狭いところに入れない。
重いから持久力にかけているし、泳げない。
だからソロでなんでも一人でやらなきゃならない俺には合わない。
そのためにレザーアーマーが一番良いのだ。
そんなこんなしていると、俺たちは魔法使いギルドの塔に到着した。
俺はスバルちゃんと一緒に本部一階のショップに入って行く。
「アスランさん、こちらにどうぞ」
するとスバルちゃんが店の奥に通してくれた。
「いいのか、部外者の俺を本部内に入れて?」
「特別です。それにマジックアイテムの修理部主任と私は親しいのですよ」
俺は明るく述べたスバルちゃんの後ろを追って魔法使いギルドの廊下を進んだ。
時折だが魔法使いだと思われるローブ姿の人々とすれ違う。
そして俺たちは階段を幾つか下った。
「塔なのに、地下に進んでるのか?」
俺の前を進むスバルちゃんが答える。
「魔法の技術は環境に影響されるものが多いんですよ。特に修復や製作の儀式は、太陽の光が届かないほうがスムーズに進みます」
「そうなんだ。アンデッドみたいだな」
「そうですね。アンデッドに近いですね。あと、月の魔力や星の魔力も大きな補佐になるのですが、昼間に作業するなら地下のほうがいいんですよ」
「なるほど」
そんな話をしていると、大きな部屋に到着する。
そこは幾つもの長テーブルが並んだ薄暗い部屋だった。
そこで蝋燭の光を頼りに若い魔法使いたちが大勢で何やら作業をしていた。
おそらく二十人は要るだろう。
彼らは刃こぼれした剣やら傷んだ甲冑に魔力を注いでいるようだった。
「彼らは修行中の見習い魔法使いたちです。ここでバイトがてらマジックアイテムの修復作業の訓練を行っているんですよ」
「新人教育ってやつだな」
俺たちが部屋の入り口から室内を覗き込んで居ると、一人の老いた魔法使いが近寄って来る。
薄汚れた灰色のローブを纏った老人は猫背で身長も低い。
しかし、その低い身長よりも高いスタッフをついていた。
「おやおや、スバルじゃあないか」
老人がスバルちゃんの名を読んだ。
皺だらけで痩せていたから性別が分からなかったが声で老婆だと分かる。
「ヒュパティア様、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「ええ、百歳を越えても元気で現役よ」
そう言いながら老婆は5メートルほど先で立ち止まった。
それにしても百歳で現役って、何が現役なのか訊くのが怖いぜ。
スバルちゃんが老婆の魔法使いを紹介してくれる。
「ヒュパティア様は一流の錬金術師で、今はアカデミーの校長をしていますの。私の恩師でもあるんですよ」
微笑みながらスバルちゃんが部屋に入るとヒュパティア婆さんが後ずさる。
「ん……?」
それを見たスバルちゃんが首を傾げるがヒュパティア婆さんは微笑むばかりだった。
察した俺がスバルちゃんの肩に手を乗せながら言う。
「スバルちゃん……」
「なに、アスランさん?」
「ちょっとここで待っててくれないか」
「ええ、いいですが……」
スバルちゃんを引き止めた俺は室内に入って行くとヒュパティア婆さんに耳打ちした。
「安心してください。もう鼻栓は不要です。彼女は強力な臭い消しポーションを完成させて、自ら使用していますから」
「本当なのかい!?」
老婆は目蓋を全開まで見開いて驚いていた。
そして萎れた両手で俺の片手を握る。
「ありがとう、ほんにありがとう!」
そんなに感激しますか!?
それほどまでに、あの悪臭に悩ませられていたんですね!!
俺の手から老婆の手が離れると、俺はスバルちゃんのほうに戻った。
「アスランさん、何を話して来たのですか?」
「ちょっと自己紹介してきた……」
嘘である。
していない。
「じゃあもう自己紹介は要りませんね」
スバルちゃんが言うと、恐る恐るヒュパティア婆さんが近付いて来る。
まだ臭わないか警戒しているようだ。
そして、俺が言ったことが本当だと確信すると、口に手を当てて泣き出した。
「本当だわ。とても安全だわ……」
やっぱり老体には安全か安全じゃないかのレベルだったんだね。
そりゃああの悪臭だと、老人では死ぬほど健康を害するだろうさ。
マジで命に関わるよね。
「ヒュパティア様、何故に泣いておられるのですか!!」
あたふたとするスバルちゃん。
やっぱりこの娘さんは鈍いな。
涙を拭ったヒュパティア婆さんが訊いてきた。
「ところでスバル。隣の男性は誰ですか?」
「あれ、さっき自己紹介したって言ってませんでした……?」
俺は慌てて言った。
「やだなー、婆さん。さっき自己紹介したじゃんか、ボケてるのー。ほーらー、ソロ冒険者のアスランですよ。さっき言ったでしょ!」
すると婆さんが怒りながら反論してきた。
「聞いてないわよ、あなたの名前なんて。私はボケてなんていないわ。それに初対面なのに婆さんとか呼ぶな。もっと年配者を敬え。私は魔法使いギルドアカデミーの校長ですよ!!」
「うるせえ、ババァー! 空気読めよ!!」
俺は思わずヒュパティア婆さんの頭を野球のピッチングホームのようなフルスイングでひっぱたいていた。
パコーンっと良い音がなる。
頭をひっぱたかれたヒュパティア婆さんが俯いて震えている。
室内がざわつき出す。
スバルちゃんも凍りついている。
アカデミーの生徒たちが、大声は上げるは頭をひっぱたかれるはの校長を見て引いていた。
「ああ、すまん……」
俺もやり過ぎたとヒュパティア婆さんに謝った。
だが、ヒュパティア婆さんは震えながら俯いた背中から冷気を吹き出した。
室内の温度が一気に下がる。
「さ、寒い……」
俺の口から出る吐息が白い。
震えるヒュパティア婆さんが呟く。
「この糞餓鬼が……」
うは、知的じゃない言葉ですわ……。
完全に怒ってるよ。
するとクワッとヒュパティア婆さんが頭を上げた。
その瞳が青白く光っていた。
怒りと怨念の眼光だ。
「死に腐れ、アイスイレイザー!!」
ヒュパティア婆さんが口から冷凍バージョンの波動砲を吐いた。
「きゃっ!!」
「ひいーーー!!」
俺とスバルちゃんが左右に飛んでアイスイレイザーを回避する。
その一撃で俺たちが入ってきた入り口がガビガビに凍りついていた。
「こわっ!!」
あれをモロに食らっていたら、瞬間冷凍されたバナナのように釘が打てるほどに凍りついていただろう。
危なかったぜ……。
年寄りって、切れると何をしでかすか分からんな。
これも老害ってやつだよね。
0
お気に入りに追加
53
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
底辺召喚士の俺が召喚するのは何故かSSSランクばかりなんだが〜トンビが鷹を生みまくる物語〜
ああああ
ファンタジー
召喚士学校の卒業式を歴代最低点で迎えたウィルは、卒業記念召喚の際にSSSランクの魔王を召喚してしまう。
同級生との差を一気に広げたウィルは、様々なパーティーから誘われる事になった。
そこでウィルが悩みに悩んだ結果――
自分の召喚したモンスターだけでパーティーを作ることにしました。
この物語は、底辺召喚士がSSSランクの従僕と冒険したりスローライフを送ったりするものです。
【一話1000文字ほどで読めるようにしています】
召喚する話には、タイトルに☆が入っています。
(完)私の家を乗っ取る従兄弟と従姉妹に罰を与えましょう!
青空一夏
ファンタジー
婚約者(レミントン侯爵家嫡男レオン)は何者かに襲われ亡くなった。さらに両親(ランス伯爵夫妻)を病で次々に亡くした葬式の翌日、叔母エイナ・リック前男爵未亡人(母の妹)がいきなり荷物をランス伯爵家に持ち込み、従兄弟ラモント・リック男爵(叔母の息子)と住みだした。
私はその夜、ラモントに乱暴され身ごもり娘(ララ)を産んだが・・・・・・この夫となったラモントはさらに暴走しだすのだった。
ラモントがある日、私の従姉妹マーガレット(母の3番目の妹の娘)を連れてきて、
「お前は娘しか産めなかっただろう? この伯爵家の跡継ぎをマーガレットに産ませてあげるから一緒に住むぞ!」
と、言い出した。
さらには、マーガレットの両親(モーセ準男爵夫妻)もやってきて離れに住みだした。
怒りが頂点に到達した時に私は魔法の力に目覚めた。さて、こいつらはどうやって料理しましょうか?
さらには別の事実も判明して、いよいよ怒った私は・・・・・・壮絶な復讐(コメディ路線の復讐あり)をしようとするが・・・・・・(途中で路線変更するかもしれません。あくまで予定)
※ゆるふわ設定ご都合主義の素人作品。※魔法世界ですが、使える人は希でほとんどいない。(昔はそこそこいたが、どんどん廃れていったという設定です)
※残酷な意味でR15・途中R18になるかもです。
※具体的な性描写は含まれておりません。エッチ系R15ではないです。
伯爵家の次男に転生しましたが、10歳で当主になってしまいました
竹桜
ファンタジー
自動運転の試験車両に轢かれて、死んでしまった主人公は異世界のランガン伯爵家の次男に転生した。
転生後の生活は順調そのものだった。
だが、プライドだけ高い兄が愚かな行為をしてしまった。
その結果、主人公の両親は当主の座を追われ、主人公が10歳で当主になってしまった。
これは10歳で当主になってしまった者の物語だ。
ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語
ヒィッツカラルド
ファンタジー
ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態パラダイス✕脱線大暴走ストーリー=166万文字完結÷微妙に癖になる。
変態が、変態のために、変態が送る、変態的な少年のハチャメチャ変態冒険記。
ハクスラとはハックアンドスラッシュの略語である。敵と戦い、どんどんレベルアップを果たし、更に強い敵と戦いながら、より良いマジックアイテムを発掘するゲームのことを指す。
タイトルのままの世界で奮闘しながらも冒険を楽しむ少年のストーリーです。(タイトルに一部偽りアリ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる