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【第八章】ショートシナリオ集パート②
8-29【マタンゴは待たんぞ】
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キノコ型の人間──。
いや、キノコまみれの人間だろうか?
人型のそれは全身から色鮮やかなキノコが無数に生えている。
もう、元の人間がどのような姿をしていたかどころか、何を着ていたかも、性別すらも分からない。
頭や手足があるのは分かるが、全身に無数のキノコが隙間なく生えているのだ。
「ちっ……。囲まれちゃったよ」
マタンゴの群れに囲まれた俺は戦闘態勢に入っている。
右手にロングソード、左手にショートソードの二刀流で身構えていた。
完全に多勢に無勢だが、こいつらは動きが遅いから、どうにでもなりそうだ。
なんかゾンビ映画のザコどものように、ゆっくりユルユルと迫って来る。
これなら余裕だぜ。
ならば先手必勝だ。
「そぉ~~~れ!!」
俺はダガーを持っていたマタンゴに飛び掛かった。
だが、マタンゴは敏捷成る反応どころか防御すら取らない。
故に俺はダガーを持っているマタンゴの胸を袈裟斬りに切り裂いた。
キノコを切り、腐肉を切り、骨を断つ感触が順々に伝わってくる。
しかし、切られたマタンゴは苦しみに悶える素振りすら見せなかった。
残撃は深い。
だが、ザッパリと胸を切り裂いたが鮮血は飛び散らない。
なんか緩い手応えだった。
肉体を斬ったって間食よりも、なんかスポンジケーキでも切り裂いた感じである。
「あれ~~……?」
そして、俺が袈裟斬りにしてやったマタンゴは倒れない。
明らかに人間ならば致命傷の深さのはずだ。
胸のキノコを切り裂いて、パッカリと傷口が開いていたが、血液らしい物すら流れ出ていない。
代わりに俺のロングソードを見てみれば、ねっとりした粘着液が付いていた。
「キモイ……」
そして、俺の横から迫るマタンゴが腕を振りかぶった。
俺がそいつを見てみれば、手にロングソードを持ってやがる。
今度はちゃんとした武器で襲い掛かって来るのね。
でも、予備動作が大きすぎて攻撃のコースがバレバレですな。
こいつらは武器を使えるが、戦闘の知識までは持っていないようだ。
そして俺はマタンゴが振るったロングソードを容易く躱すとショートソードで顔面を突いてやった。
するとカンッと金属音が鳴り響く。
あら、こいつ、キノコの下にプレートヘルムを被ってやがるぞ。
って、ことは──。
続いて俺はマタンゴの胴体を軽く斬ってみた。
するとやはり金属音と硬い感触が伝わって来る。
やっぱりこのマタンゴはキノコの下にフルプレートを着込んでますわ~。
そんなこんなしていると、次々とマタンゴたちが、様々な武器を持って襲い掛かって来る。
俺はマタンゴの振るうバトルアックスを避けると頭を横一文字に切断してやった。
斬られたマタンゴの頭部が鼻の辺りからスイカのようにバッサリと斬り落とされる。
頭が真っ二つであった。
だが、マタンゴはバトルアックスを落としただけで倒れない。
今度は素手でゾンビのように襲い掛かって来る。
「頭を切断しても死にましぇ~んか!?」
大概のゾンビは脳味噌が弱点だけど、こいつらはゾンビの定義とは違うのね。
ならばと俺はマタンゴの脚を狙ってロングソードを振るった。
「それ、それ、それ!」
足の健を切られたマタンゴたちが次々とダウンして行く。
死なないなら運動能力を絶つのが最善だ。
動けなくしてしまえばOKだろう。
歩けなければ襲い来ることもままなるまい。
まあ、妥当な作戦だわな。
「うわっ!!」
俺が余裕をかましていると矢が飛んで来た。
「弓矢まで使うのか!?」
飛んで来た方向を見ればマタンゴがクロスボウの再装填作業を始めているところだった。
「わぉ、弓矢どころかクロスボウですか……。文化的なマタンゴだな……」
更に少し離れた場所でマタンゴが片手を振りかぶり投擲ホームを見せた。
何かを投げて来るのか?
そして投擲された物がキラリと光った。
俺が体を反らして投擲物を回避すると、代わりに投擲物が背後のマタンゴに突き刺さる。
「手裏剣ですか。しかも卍手裏剣だよ!」
古風だな、おい!!
それにしても数が多いな。
これはきりがないぞ。
とりあえず逃げるか。
俺は異次元宝物庫にショートソードを仕舞うと、代わりにシルバークラウンを取り出して被った。
このような状況ならば、逃げ道を作るのには最適なマジックアイテムだろう。
そして、魔法を唱える。
「マジックイレイザー!!」
俺は光の波動砲を口から放ってマタンゴたちを焼き払った。
すると即席だが、真っ直ぐな道が出き上がる。
俺はその道を走りながらマタンゴの群れから逃げ去った。
「アディオス、またな~」
そんな感じで呑気に逃げたはずだったが、逃げた先々でマタンゴたちに出くわしてしまう。
マタンゴの種類は人型だけでなかった。
鹿や馬のような四本足も居やがる。
まさに動物ならば、何にでも寄生するのね。
それにしても……。
このキノコの森内だと、どこに行ってもマタンゴが居るんだな!?
しかも、まずったことがある。
俺は方向を見失っていた。
どっちから森に入って来たかも分からなく成っていた。
体よく言えば、道に迷ったかな。
迷子である……。
またまた遭難パターンだぜ。
「どうしよう!?」
焦りながらも襲い来るマタンゴたちを斬り払いながら俺は森の中を彷徨った。
マタンゴはさほど怖くないが、こんな不衛生なキノコの森内で遭難したのが怖かった。
このまま迷い続ければ夜が来る。
暗くなったら最悪だ。
それに体力の限界で眠気も来る。
寝てしまったら、マタンゴに襲われ放題の食べ放題だ。
ヤツらに細菌をペタペタと付けられて感染し放題だわ。
俺もいずれはマタンゴに成っちゃうよ。
それだけはアカン!
男の子のキノコは胯間に一つで十分なのだ。
まずはキノコの森からの脱出だ。
せめて脱出できなくても、安全に休める場所の確保だ。
そんなことを考えながら俺がキノコの森を彷徨っていると、絶壁の壁際に鉄製の扉を見つけた。
「なんでこんなところに鉄の扉が?」
扉の周りは煉瓦作りだった。
明らかに人工物だぞ。
ここに入るか?
とりあえず休める場所が必要なのは変わらない。
よし、入ろう!?
俺は鉄の扉を開けて中に入った。
中に入ると扉に閂が有ったので閉めて置く。
しばらくすると、マタンゴたちが扉を開けようとガチャガチャとノブを回していた。
侵入して来ようとしているが、内側の閂のお陰で侵入は免れていた。
外からは扉を開けられない。
この頑丈な扉なら、あいつらが侵入して来るのは無理だろう。
マタンゴたちはスピードも少ないが、パワーも少ないようだからな。
鉄製の扉を破壊する根性はなかろうて。
少し安心した俺は建物の中を観察した。
「廊下かな、ここは……?」
壁も床も煉瓦作りだが、キノコが生えていない。
この建造物だけは菌類が生えていないな。
否、生えてやがる。
ボンヤリと輝く緑色の明かりが奥に見えた。
俺は進んでみる。
そして、分かった。
その光が発光するキノコの物だと。
「光蘚ならぬ、光茸か……」
通路のあちらこちらに光茸が生息していて、その輝きはランタンの明かりも要らないぐらいだった。
何故にここだけ、外のようにキノコだらけじゃあないんだ?
そして、その代わりに光茸だけが生えているんだ?
ここだけ、外とは環境が違っているってことか。
俺は光茸の明かりを頼りに奥に進んだ。
すると大部屋に出る。
そこも壁や天井に光茸が生息していて、室内を隅々まで照らし出していた。
その緑色の明かりに照らし出されるのは生活空間である。
テーブルに椅子、ベッドに棚、釜戸に井戸まである。
ここには人が暮らせるだけの設備が揃っていた。
足元を確認してみれば、人が暮らしているのが分かるぐらいには清掃されていた。
掃き掃除が行き届いているのだ。
「間違いない。ここに誰か暮らしていやがるぞ」
俺が辺りを見回していると声が聞こえて来る。
「まさか、お客さんかえ……」
掠れた渋声は男性のものだった。
かなり年寄りの声である。
老人の声に俺がそちらを見ると、家具の影から矮躯な人影が現れた。
「あんたは?」
白髪で皺だらけの老人だった。
その老人が掠れた声で答える。
「ここの住人だわい」
老人の言っていることは間違いないだろう。
その証拠に、老人のズボンの上からご立派なキノコがニョッキリと生えていた。
股間から凛々しいキノコが一本生えているのだ。
大きなキノコである。
うん、この爺さんも変態だね!!
いや、キノコまみれの人間だろうか?
人型のそれは全身から色鮮やかなキノコが無数に生えている。
もう、元の人間がどのような姿をしていたかどころか、何を着ていたかも、性別すらも分からない。
頭や手足があるのは分かるが、全身に無数のキノコが隙間なく生えているのだ。
「ちっ……。囲まれちゃったよ」
マタンゴの群れに囲まれた俺は戦闘態勢に入っている。
右手にロングソード、左手にショートソードの二刀流で身構えていた。
完全に多勢に無勢だが、こいつらは動きが遅いから、どうにでもなりそうだ。
なんかゾンビ映画のザコどものように、ゆっくりユルユルと迫って来る。
これなら余裕だぜ。
ならば先手必勝だ。
「そぉ~~~れ!!」
俺はダガーを持っていたマタンゴに飛び掛かった。
だが、マタンゴは敏捷成る反応どころか防御すら取らない。
故に俺はダガーを持っているマタンゴの胸を袈裟斬りに切り裂いた。
キノコを切り、腐肉を切り、骨を断つ感触が順々に伝わってくる。
しかし、切られたマタンゴは苦しみに悶える素振りすら見せなかった。
残撃は深い。
だが、ザッパリと胸を切り裂いたが鮮血は飛び散らない。
なんか緩い手応えだった。
肉体を斬ったって間食よりも、なんかスポンジケーキでも切り裂いた感じである。
「あれ~~……?」
そして、俺が袈裟斬りにしてやったマタンゴは倒れない。
明らかに人間ならば致命傷の深さのはずだ。
胸のキノコを切り裂いて、パッカリと傷口が開いていたが、血液らしい物すら流れ出ていない。
代わりに俺のロングソードを見てみれば、ねっとりした粘着液が付いていた。
「キモイ……」
そして、俺の横から迫るマタンゴが腕を振りかぶった。
俺がそいつを見てみれば、手にロングソードを持ってやがる。
今度はちゃんとした武器で襲い掛かって来るのね。
でも、予備動作が大きすぎて攻撃のコースがバレバレですな。
こいつらは武器を使えるが、戦闘の知識までは持っていないようだ。
そして俺はマタンゴが振るったロングソードを容易く躱すとショートソードで顔面を突いてやった。
するとカンッと金属音が鳴り響く。
あら、こいつ、キノコの下にプレートヘルムを被ってやがるぞ。
って、ことは──。
続いて俺はマタンゴの胴体を軽く斬ってみた。
するとやはり金属音と硬い感触が伝わって来る。
やっぱりこのマタンゴはキノコの下にフルプレートを着込んでますわ~。
そんなこんなしていると、次々とマタンゴたちが、様々な武器を持って襲い掛かって来る。
俺はマタンゴの振るうバトルアックスを避けると頭を横一文字に切断してやった。
斬られたマタンゴの頭部が鼻の辺りからスイカのようにバッサリと斬り落とされる。
頭が真っ二つであった。
だが、マタンゴはバトルアックスを落としただけで倒れない。
今度は素手でゾンビのように襲い掛かって来る。
「頭を切断しても死にましぇ~んか!?」
大概のゾンビは脳味噌が弱点だけど、こいつらはゾンビの定義とは違うのね。
ならばと俺はマタンゴの脚を狙ってロングソードを振るった。
「それ、それ、それ!」
足の健を切られたマタンゴたちが次々とダウンして行く。
死なないなら運動能力を絶つのが最善だ。
動けなくしてしまえばOKだろう。
歩けなければ襲い来ることもままなるまい。
まあ、妥当な作戦だわな。
「うわっ!!」
俺が余裕をかましていると矢が飛んで来た。
「弓矢まで使うのか!?」
飛んで来た方向を見ればマタンゴがクロスボウの再装填作業を始めているところだった。
「わぉ、弓矢どころかクロスボウですか……。文化的なマタンゴだな……」
更に少し離れた場所でマタンゴが片手を振りかぶり投擲ホームを見せた。
何かを投げて来るのか?
そして投擲された物がキラリと光った。
俺が体を反らして投擲物を回避すると、代わりに投擲物が背後のマタンゴに突き刺さる。
「手裏剣ですか。しかも卍手裏剣だよ!」
古風だな、おい!!
それにしても数が多いな。
これはきりがないぞ。
とりあえず逃げるか。
俺は異次元宝物庫にショートソードを仕舞うと、代わりにシルバークラウンを取り出して被った。
このような状況ならば、逃げ道を作るのには最適なマジックアイテムだろう。
そして、魔法を唱える。
「マジックイレイザー!!」
俺は光の波動砲を口から放ってマタンゴたちを焼き払った。
すると即席だが、真っ直ぐな道が出き上がる。
俺はその道を走りながらマタンゴの群れから逃げ去った。
「アディオス、またな~」
そんな感じで呑気に逃げたはずだったが、逃げた先々でマタンゴたちに出くわしてしまう。
マタンゴの種類は人型だけでなかった。
鹿や馬のような四本足も居やがる。
まさに動物ならば、何にでも寄生するのね。
それにしても……。
このキノコの森内だと、どこに行ってもマタンゴが居るんだな!?
しかも、まずったことがある。
俺は方向を見失っていた。
どっちから森に入って来たかも分からなく成っていた。
体よく言えば、道に迷ったかな。
迷子である……。
またまた遭難パターンだぜ。
「どうしよう!?」
焦りながらも襲い来るマタンゴたちを斬り払いながら俺は森の中を彷徨った。
マタンゴはさほど怖くないが、こんな不衛生なキノコの森内で遭難したのが怖かった。
このまま迷い続ければ夜が来る。
暗くなったら最悪だ。
それに体力の限界で眠気も来る。
寝てしまったら、マタンゴに襲われ放題の食べ放題だ。
ヤツらに細菌をペタペタと付けられて感染し放題だわ。
俺もいずれはマタンゴに成っちゃうよ。
それだけはアカン!
男の子のキノコは胯間に一つで十分なのだ。
まずはキノコの森からの脱出だ。
せめて脱出できなくても、安全に休める場所の確保だ。
そんなことを考えながら俺がキノコの森を彷徨っていると、絶壁の壁際に鉄製の扉を見つけた。
「なんでこんなところに鉄の扉が?」
扉の周りは煉瓦作りだった。
明らかに人工物だぞ。
ここに入るか?
とりあえず休める場所が必要なのは変わらない。
よし、入ろう!?
俺は鉄の扉を開けて中に入った。
中に入ると扉に閂が有ったので閉めて置く。
しばらくすると、マタンゴたちが扉を開けようとガチャガチャとノブを回していた。
侵入して来ようとしているが、内側の閂のお陰で侵入は免れていた。
外からは扉を開けられない。
この頑丈な扉なら、あいつらが侵入して来るのは無理だろう。
マタンゴたちはスピードも少ないが、パワーも少ないようだからな。
鉄製の扉を破壊する根性はなかろうて。
少し安心した俺は建物の中を観察した。
「廊下かな、ここは……?」
壁も床も煉瓦作りだが、キノコが生えていない。
この建造物だけは菌類が生えていないな。
否、生えてやがる。
ボンヤリと輝く緑色の明かりが奥に見えた。
俺は進んでみる。
そして、分かった。
その光が発光するキノコの物だと。
「光蘚ならぬ、光茸か……」
通路のあちらこちらに光茸が生息していて、その輝きはランタンの明かりも要らないぐらいだった。
何故にここだけ、外のようにキノコだらけじゃあないんだ?
そして、その代わりに光茸だけが生えているんだ?
ここだけ、外とは環境が違っているってことか。
俺は光茸の明かりを頼りに奥に進んだ。
すると大部屋に出る。
そこも壁や天井に光茸が生息していて、室内を隅々まで照らし出していた。
その緑色の明かりに照らし出されるのは生活空間である。
テーブルに椅子、ベッドに棚、釜戸に井戸まである。
ここには人が暮らせるだけの設備が揃っていた。
足元を確認してみれば、人が暮らしているのが分かるぐらいには清掃されていた。
掃き掃除が行き届いているのだ。
「間違いない。ここに誰か暮らしていやがるぞ」
俺が辺りを見回していると声が聞こえて来る。
「まさか、お客さんかえ……」
掠れた渋声は男性のものだった。
かなり年寄りの声である。
老人の声に俺がそちらを見ると、家具の影から矮躯な人影が現れた。
「あんたは?」
白髪で皺だらけの老人だった。
その老人が掠れた声で答える。
「ここの住人だわい」
老人の言っていることは間違いないだろう。
その証拠に、老人のズボンの上からご立派なキノコがニョッキリと生えていた。
股間から凛々しいキノコが一本生えているのだ。
大きなキノコである。
うん、この爺さんも変態だね!!
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