底辺キャバ嬢だった私が過去に戻って無双する話

ちんゆま

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女神とは…w

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(ん…………?


ここはどこ?)


目を覚ましたらよく分からない場所にいた。
そこは色とりどりの花や草木
小さな鳥や蝶々が飛び交い
温かな光が差し込む
ハリウッド映画に出てきそうな
"ザ楽園"
みたいな所だった。





(え、ちょまって…
あれからの記憶ないけど、やっぱり死んだって事??
ここは天国??
誰も居ないみたいやけど
どうしようかな…
てゆーか、私死んでるなら
お母さんに連絡とか行ってるだろーな…
最後の最後まで迷惑かけてごめん…。
お母さん泣いてるだろうな………
ごめんね…お母さん…
もっと親孝行しとけばよかったな……)


"感傷に浸ってる所ごめんだけど、
時間も無いから話進めてくよー!"

…ビクッ
(え、だれ?)



先程まで誰も居なかったそこには
漫画や映画などで見るような
女神がいた。
誰が見ても1発で分かるような
金髪碧目の神話に出てきそうな服をまとった
モロな女神がいた。

「あんた女神?」

"そうだよ~!言葉遣いと目線がめちゃくちゃ失礼だけど
時間ないし、なにより私心広いからスルーしてあげるわ"

(……。)


"自分の置かれてる状況が理解出来ないと思うけど、
話さなきゃいけない事も、やらなきゃいけない事もいっぱいあるから
とりあえず、自分の事がどこまで分かるか思い出して整理しながら
生まれてから死ぬまでの事を簡潔に教えてもらってもいい??"



(なんかこの女神鼻につくな。
でもとりあえず説明してもらうには言う通りにしたほうが良さそう…)



「私の名前は柊未来(ひいらぎ みく)26歳長崎出身で、今は福岡に住んでます。
家族は母が1人。
小学校6年生ぐらいの時からグレ始めて
悪い事いっぱいやってきました。
そして、15歳から年齢誤魔化して地元のスナックで働いて
18歳になると同時に福岡に出てきて
一人暮らししながらキャバクラで働いていました。
そこからは特質すべき事もなく
毎日仕事でお酒に酔っ払って帰って寝て
たまにホスト行って
の繰り返しだったんですけど
先日、
仕事帰りに酔っ払いのサラリーマンが道端で寝てるのを見つけて
起こしてあげたらお礼に飴をくれて
その飴を食べたら
苦しくなって今に至るって感じですね。」




"オッケオッケー!なるほどねー…
嘘もついてないみたいだし
大体の事はわかったんだけど、
そのサラリーマンは、どうやって飴を仕入れたとかわからない??
あの飴は特殊だから、普通に生きてたら
絶対に巡り会う事はないと思うんだけど…
何か言ってなかった??"




(え、やっぱあの飴怪しいやつだったん!?
やっぱりあのクソオヤジのせいで私死んだの!?
ねぇ、まぢでありえないんだけど。
あの時関わらんければよかったな…)


「詳しくは分からないけど、
占いに行った時に面白い事が起きるからって言われて
5個1000円で買ったみたいです。
4つ食べたけど何も起こらず
ただの甘露飴だって思ってたみたいで
最後の一つを私にくれました。」



"なるほどねー…占い師か…
その人は占い師の風貌とか、どこら辺でやってるとか
なにか言ってなかった??"



「いえ、特に聞いてません。そもそも、私もその人もお酒が入ってたので
正直印象に残ってる事以外は記憶も曖昧だし
なんなら早く帰りたかったので
話もろくに聞いてなかったです」






"ん~そっかー…。はぁ…
また振り出しに戻ったわね。"




(…なんか面倒な事が起きてるっぽい?
巻き込まれる前に私の事説明してもらった方がいいかも…)

「あの、すいませんけど、さっき時間もないって言ってましたけど
私の状況を説明してもらってもいいですか?」





"あっ!そうだったわ!忘れてた!
今から話す事は貴方のいまの状況と
これからの事についてなんだけど、
分かりやすく言うから
途中でもし疑問に思っても最後まで聞いてね?"

「はい。」





"まず最初に、あなたは死んだわ。
なぜ死んだのかはあなたも分かっていると思うけど、
あなたが起こしたサラリーマンからもらった飴が原因ね。
あの飴には私の力の破片が入っていたの。
詳しい説明は長くなるから省くけど、
女神の力が入ってるから
普通の人間がその力を体内に取り込むと
力を制御できずに死んでしまうわ。
貴方のようにね。
そしてその力は貴方が死んだ後
私の元に戻ってくるようになってるの。
貴方が死んだ事で力が私の元に帰ってきたわ。
だから、1人の人間が死んだ事に私も気付いて慌ててあなたの所に行ったの。

そして、普通であれば
死んだ後の魂は自殺でなければ自然に天に帰って行くのだけど
私の力に触れた貴方の魂は制御できずに消滅寸前だった。
私は女神だけど、中間管理職的な位置にいるから
もし、私のせいで魂が消えたなんて事が上司にばれたら降格させられるのよ!

だから貴方を保護したの。
本当は魂を入れる専用の籠があるんだけど、
その時慌て過ぎて籠を持って行くのを忘れちゃって
どうしようもなかったからここに一旦連れてきたの。

それが今のあなたの状況って感じね。
ここまでは大丈夫かしら?"





(なるほど…。いや、なるほどって言っても
理解を超える話すぎて訳分からんけど、
もはや逆に納得できるわw
つか、女神って本当に居たんだ。
今更だけど不思議だわー…。
しかも中間管理職って…笑
神界?も序列あるんやなー…ww




ん?

え、てことは何?女神の力のせいで死んだって事?
うざすぎん?不運すぎん?ダルすぎん?

普通に生きてたら巡り合わないってさ…

え、私いたって普通に生きてたんですけど。
どちからかといえば引きこもり気味にいきてたんですけど。
なんかもう全てにおいてダルすぎるなー…。)



「はい。大丈夫じゃないけど、とりあえず大丈夫って事にしときます。
それで、さっきの話に戻りますけど、
時間がないってどう言う事ですか?」







"それなんだけど、
貴方の今度についての話しと絡ませて話して行くわね。


まず、貴方の死因は私の力に触れた事によるショック死とでも言いましょうか。
だから、あなたの本来の寿命はもっともっと長かった。

本来であれば貴方は、89歳の時にアル中が酷くなって入退院を繰り返したのちに
心不全で亡くなる予定だったわ。

でも、さっき説明した通りのイレギュラーが起こってしまった。

だから、貴方をこのまま輪廻転生の手続きにまわすと
上司にもバレるし、部下にもバレるしで
私は降格確定。
さらに数百年間は女神の力全てを封じられるでしょう。

力封じられて下っ端になるなんてまぢ無理だから。
ようやくここまで上り詰めてきたんだから!

だから貴方を通常の転生に回す事ができないの。

ごめんなさいね。

これも貴方の運命なのよ!









だから貴方には異世界転生してもらおうと思ってます!♡"










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