契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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63.終結と始動

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「どうにかならないのか……。」

頭を抱えるのは幸田。
大天使ミカエル、アズラーイール、真姫との戦い終結。
航空自衛隊や陸上自衛隊はこの出来事についてのいわゆる後片付けに追われている中、次の日を迎える。

幸田たちには真希についての問題が残された。

「まさか、私がグラムを刺したらこんな風に小さくなるとは……。」

沙夜はどちらかというと罪悪感よりも衝撃の方が上回っているようだ。

「様子を見るしかないかと思います。」

フレイヤは、この話題をただ話していても進展しないということでここで終わせようとした。

「フレイヤでも無理ならそうするしか……ない……のか。」

だが、幸田は何か引っ掛かっているようだ。

「おはよう~、なに話してるの?」

そんな中、起きてきた妹の美奈。
夕方に彼らはかえってきたのだが、美奈は小さくなった真希にはまだ会っていなかった。
理由はあまり妹を驚かせたくないという幸田のちょっとした配慮だった。

「お、起きてきたか。」

幸田は普通に美奈にと話す。

『おはよう。』

朝からすごく賑やかになっている家のリビングに美奈は少し驚いていた。

そして、

「ん!?」

小さくなった真希に気づく……。

「まぁ……、あのちょっとな。」

「なに!?お兄ちゃんついにそんな子にまで手を……。」

「お前やめろ勘違いするな、断じて違う!」

「真希です。小さくなったのは……そういう能力なのです。」

ブリュンヒルデが冷静に、そしてうまいこと誤魔化して説明した。

「そんな能力まであるんだ!!お兄ちゃんが連れてくるわけだぁ。」

「だから!お前の中での俺は最低だな。」

「えっ?幸田、違うの?」

「沙夜、お前がそう言うともっとややこしくなるからやめろ!」

このメンバーだと味方がいない幸田であった……。



時は少し巻き戻り、幸田たちが眠りについている中、街中では……。

「噂によると大天使ミカエルが敗北したらしい。」

『総合的に上の地位にいたミカエルがですか。』

夜の街、古い電灯が点滅する狭い路地に2つの人影─。

「あぁ、何があったのか詳しくはわからんがそのうち手合わせしても良いかもな。」

『大天使が負けるほどの敵に勝てるのですか?ましてや私ですよ?』

「大丈夫だ、お前は強い。」

2つの人影は路地をひたすらに歩いていく。
立ち止まることなく……。

『誰か近づいて来てます。おそらくルシファーとその契約者かと。』

「厄介なやつに見つかったな……逃げるぞ、ブリュンヒルデ。」

2つの人影は暗闇に消えた。

「逃げられてしまったか……。」

次に現れたのはルシファーとその契約者だったが、ブリュンヒルデとその契約者が消えてしまったことにより彼らもしばらくして闇に消えたのだった。


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