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『果てなき無限の戦闘』第五回編
22.決死の判断
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「これだ!」
追い込まれた成山の決死の行動は、
仲槙に砂をかけることだった。
「うぁっ!」
しかし、そんな単純な作戦がこの高レベルの読み合いでは絶大な効果を発揮することになる。
銃声がする。
砂に視界を奪われた仲槙はトリガーを引いたはいいものの、銃口が上を向いてしまって成山には当たらなかった。
「これでどうだ!」
すかさず、成山は負傷した左足の痛みに耐えながら仲槙に近づき、足をかけて転ばせる。
「きゃぁっ!いったぁ…い。」
仲槙は目に砂が入って身動きが取れない。
しかし、成山のフランキ・スパス12はジャムっているので撃つことはできない。
なので林の方に向けて左足を引きずりながら必死に走る。
「治れ!治ってくれ!頼むっ。」
必死に林に向かいながら成山はフランキ・スパス12の弾詰まりを治そうとするが、うまくいかない。
「やられたわね…。」
かろうじて視界が確保できた仲槙は、起き上がり周りを見渡す。
「そこかっ!」
そして必死に走る成山の姿を捕らえる。
仲槙がウィンチェスターM1901の次弾装填をする。
そして構えて…。撃つ…。
「えっ!こんな状況で!?」
なんと仲槙のウィンチェスターM1901も、ジャムったのである。
成山はなんとか木の影に逃れる。
場面はモニター前へ
「仲槙がジャムった?なんでだ?」
この展開は春宮でも理解できないようだ。
だが、田島・ハーパーはわかっていた。
「恐らく成山に転ばされたのが原因だろうな。地面は砂だ。銃口に砂が入って起き上がったときに、銃口を上に向けてしまったせいで砂が機関部に届いたんだろう。」
「そういうことか……。」
「あれが散弾銃じゃなかったら銃身爆発もあり得ただろうな。ただジャムる可能性が高いわけであって、100%ではない。」
「運が味方しなかったということか。」
場面は戻る
両者ジャムったまま。
仲槙は成山の位置を把握している。しかし、ウィンチェスターがジャムったこの状況では無闇に突っ込めない。
「もし、このまま突っ込んだとして成山のフランキ・スパス12が治っていたら…アウトだわ。」
成山は逆に突っ込まれることを恐れていた。
「左足が限界だ…。かばいすぎると右足も限界を迎える。今、来られるとスパス12が治ってないからどうにもならない。」
『どうする!?』
すると成山が動く。
「これが…、最後だ。」
成山が取り出したのはグレネード。
それを仲槙の方に投げる。
「くっ、治らない!」
仲槙は必死に弾詰まりを治す。それに夢中で、グレネードが飛んできたのに気づかなかった。
成山の隠れている木の向こう…。
川の方で地面が唸ると同時に、破裂音が林の中に響く―。
追い込まれた成山の決死の行動は、
仲槙に砂をかけることだった。
「うぁっ!」
しかし、そんな単純な作戦がこの高レベルの読み合いでは絶大な効果を発揮することになる。
銃声がする。
砂に視界を奪われた仲槙はトリガーを引いたはいいものの、銃口が上を向いてしまって成山には当たらなかった。
「これでどうだ!」
すかさず、成山は負傷した左足の痛みに耐えながら仲槙に近づき、足をかけて転ばせる。
「きゃぁっ!いったぁ…い。」
仲槙は目に砂が入って身動きが取れない。
しかし、成山のフランキ・スパス12はジャムっているので撃つことはできない。
なので林の方に向けて左足を引きずりながら必死に走る。
「治れ!治ってくれ!頼むっ。」
必死に林に向かいながら成山はフランキ・スパス12の弾詰まりを治そうとするが、うまくいかない。
「やられたわね…。」
かろうじて視界が確保できた仲槙は、起き上がり周りを見渡す。
「そこかっ!」
そして必死に走る成山の姿を捕らえる。
仲槙がウィンチェスターM1901の次弾装填をする。
そして構えて…。撃つ…。
「えっ!こんな状況で!?」
なんと仲槙のウィンチェスターM1901も、ジャムったのである。
成山はなんとか木の影に逃れる。
場面はモニター前へ
「仲槙がジャムった?なんでだ?」
この展開は春宮でも理解できないようだ。
だが、田島・ハーパーはわかっていた。
「恐らく成山に転ばされたのが原因だろうな。地面は砂だ。銃口に砂が入って起き上がったときに、銃口を上に向けてしまったせいで砂が機関部に届いたんだろう。」
「そういうことか……。」
「あれが散弾銃じゃなかったら銃身爆発もあり得ただろうな。ただジャムる可能性が高いわけであって、100%ではない。」
「運が味方しなかったということか。」
場面は戻る
両者ジャムったまま。
仲槙は成山の位置を把握している。しかし、ウィンチェスターがジャムったこの状況では無闇に突っ込めない。
「もし、このまま突っ込んだとして成山のフランキ・スパス12が治っていたら…アウトだわ。」
成山は逆に突っ込まれることを恐れていた。
「左足が限界だ…。かばいすぎると右足も限界を迎える。今、来られるとスパス12が治ってないからどうにもならない。」
『どうする!?』
すると成山が動く。
「これが…、最後だ。」
成山が取り出したのはグレネード。
それを仲槙の方に投げる。
「くっ、治らない!」
仲槙は必死に弾詰まりを治す。それに夢中で、グレネードが飛んできたのに気づかなかった。
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川の方で地面が唸ると同時に、破裂音が林の中に響く―。
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