結界の中は銃社会

ど~はん

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『果てなき無限の戦闘』第五回編

10.役職

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「そうだったのか。」

成山との戦闘から帰還し、みつめたちと合流した。

「成山と仲槙は知り合いだったと。」

「まさか由依奈さんが参加してたなんて。お久しぶりっす!」

「あなた…誰彼構わず勝負挑むところ、変わってないわね。」

仲槙が呆れながら言う。

「まさか伝説の方だったなんて…、思わなかった…。」

そんな成山の話で盛り上がり、笑いあった。
すると仲槙が切り出す。

「ところで春宮。よく、あそこから逆転できたわね。」

「でも、成山はなんでドアのところでヘッドショットしなかったの?それで終わったのに…。」

みつめが聞く。

「さすがにあの状況で瞬時にヘッドショットは狙えないっす。春宮さんは構えて狙ってたし。」
 
「そうじゃん、あそこで春宮がヘッドショットしてれば…。」

仲槙の考えに対して、俺は説明する。

「無理だね。いくら構えてしたとしてもあの一瞬じゃヘッドショットはきつい。だから一発威嚇射撃をした。」

みつめたちモニター組は声をそろえて言った。

「あの時に一発撃ったぁ!?」

「撃ったよ。そうして成山の照準をM1911に向けてやらないと連射で終わりだしね。」

「いや、実は連射できなかったっす。リロードしようとしたら春宮さんが飛び出してきて…。あの狭い空間でM16A1じゃ、取り回しが悪いからヘッドは無理なのでゼロ距離でM1911を壊しました。」

そう、あの時の3発の銃声は1発は俺が、2発が成山が撃ったものだった。

というか成山の勝負前の勢いはどこに行ったのだろうか…。

「さて、じゃあ俺は行くかな。」

「ん?成山、どこ行くの?」

仲槙が問う。

「どこって…パーティー探しに。」

「それならうちに入らない?ってか、入りなさい!いいよねリーダー?」

「命令形っすか!?」

「ちょうど1人探してたしな。」

成山が悩む。

「でも俺がここに入るのは…足手まといなんじゃ…。」

「成山、敗者に拒否権はないわよ!」 

「えっ…。」

俺らは知った。

『仲槙は敵に回すべきではないと。』

でもこの後、それが実現することになるなんて、この時は知るよしもなかった…。

「わかりました。入れさせていただこう。」

パーティーに入るときにはもう、成山の控えめな態度は消え去っていた。

「これで5人揃いましたね。春宮くん!」

「次はどこにいく?」

みつめが言い出したその時。

「ん?」

スマホが震えた。

『パーティーが5人揃ったので役職を決められます。』

「役職?仲槙、成山、こんなんあるのか?」

仲槙が答える。

「いいえ、知らないわ。」

「おそらく、今回からのやつだな…。他のパーティーも悩んでたみたいだし。」

街中をパーティーを探して歩き続けた成山によると今回かららしい。
 
「5人揃わないと設定できないので、役職があるパーティーは空きがないということである程度の目安になったけど。」

「それで役職がなかったうちを選んで、リーダーに勝負を挑んだと。」

「みつめさぁん!そゆこと。」

設定するのは現リーダーである俺、しかし…、

「勝手に設定は…。」

そう俺が言い出すと全員揃って…。

「絶対ダメ!」

となるのであった。

「えーと、役職は。」

隊長 

副隊長

アタッカー

ディフェンダー

ガンナーorスナイパー

「なんかBB弾でやるサバゲーみたいな感じだな。隊長副隊長とアタッカーとかというのはおかしいとも思うが。」

「スナイパーとガンナーは選択できるのね。」

「そうだな、仲槙が隊長とかになったらガンナーになるかな。」

そして問題は。

 誰がどの役職をやるのか。

「一応、スナイパーライフル持ってる人が、アタッカーというようになっても構わない。と書いてあるから持っている武器関係なく役職つけるらしいぞ。」

ここでみつめがある提案をする。

「じゃあ!困ったら戦闘ゲームで決めない?」

この発言が全員の闘志を呼び覚まし、

「じゃあ!いくつか戦闘ゲームをやってそれぞれのゲームで生き残った人から役職を【好きに】選択できるってことで。」 

仲槙が補足したことが

その闘志を燃え上がらせる…、

「じゃあ、第1戦闘は何にしようか。」


小さな火種となった。
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