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『果てなき無限の戦闘』第五回編
2.復活
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昼すぎなのに今日は異様に暗い。激しく地にぶつかる雨音が家の中に響く。
「こんな状態じゃ、外に出る気にはならないな。」
やがて暗い部屋の中を照らす、大きなフラッシュがあった後、地が唸るような音がした。
「どうしたものか、今日は天気予報じゃ降らないって言ってたのに…。ん?」
雷の地響きでずれてきたのか、棚の手の届かない上に置いてあったものがひとつ落ちた。
「エアガンか?これはなんだったっけな。」
身に覚えのない銃だった。手の届かない場所にあったので今まで気づかなかったのだろう。
「重いな…。モデルガン??」
手にとってみるとやたらでかく、重かった。
『あなたは選ばれました。参加するなら横になり、引き金を引いてください。』
いきなり銃から音がした。おもちゃにしては重いが、モデルガンなどにこんな機能はまずないはず。
「とりあえず、置いておくか。」
俺はその銃をとりあえず机の上に置き、部屋を出た。
それから時間は流れ―。
夜、日付が変わった頃どうしてもあの銃のことが気になって眠れなかった。
「横になって、撃鉄を起こし、引き金を引いた。」
―そこからしばらくは記憶がない―
気がつくと緑の生い茂った森のなかにいた。
「ここは…どこだ?」
意識が朦朧としていたが次第に治ってきて、腰が、重いことに気がついた。
「このリボルバー確かどこかで…。この感覚、この出来事、前にあったような。」
なぜか、前にこんなことがあった気がするのだ。
「夢?また同じ夢を見てるとか?」
『これは現実だよ。』
「誰だ!?」
周りを見渡しても大きな木があるだけ。影にだれかいるのかと見てみたが誰もいない。
『その銃を使ってここに来たということは知ってるね。説明は省かせてもらおう。』
「ここに来た? ただ引き金を引いただけなのに!?やっぱり夢?」
『ここは現実世界のどこかに存在する普通では見えない結界の中だ。』
「結界の…な…か…。」
『まずは中立である中心都市を目指すといい。わからないことはそこのNPCに聞いてみるといい。』
「おい!いきなり知らないところに飛ばされて街にいけだぁ?」
『知らないところではないぞ。』
「なに!?」
たしかにその謎の声のとうりなぜか懐かしい感じがある。とりあえず街に行けばなにかわかると思い歩き出した。
「あっ、ひとつ教えてくれ、最終的な目的は?」
『これはパーティーを組んで頂点を目指す…。』
『果てなき無限の戦闘(エンドレス・コンバット)である。』
それ以降、謎の声は聞こえなくなった。俺は声の指示通りに中心都市に向かった。
―エンドレス・コンバット総合本部―
「来ましたね久しぶりに。」
「あぁ、しかし記憶がないみたいだな。」
謎の声の正体なのか、謎の声に似た人物ともう1人がモニターを見ながら会話している。
「無理もありません。『あんなこと』があったんですから。」
「ちょうどいい、あいつが多人数パーティーを組んで、どんな『進化』を見せてくれるのか楽しみだ。」
「ついにこの時が来たんですね。」
「あぁ、やっと…。」
『伝説の復活だ。』
「こんな状態じゃ、外に出る気にはならないな。」
やがて暗い部屋の中を照らす、大きなフラッシュがあった後、地が唸るような音がした。
「どうしたものか、今日は天気予報じゃ降らないって言ってたのに…。ん?」
雷の地響きでずれてきたのか、棚の手の届かない上に置いてあったものがひとつ落ちた。
「エアガンか?これはなんだったっけな。」
身に覚えのない銃だった。手の届かない場所にあったので今まで気づかなかったのだろう。
「重いな…。モデルガン??」
手にとってみるとやたらでかく、重かった。
『あなたは選ばれました。参加するなら横になり、引き金を引いてください。』
いきなり銃から音がした。おもちゃにしては重いが、モデルガンなどにこんな機能はまずないはず。
「とりあえず、置いておくか。」
俺はその銃をとりあえず机の上に置き、部屋を出た。
それから時間は流れ―。
夜、日付が変わった頃どうしてもあの銃のことが気になって眠れなかった。
「横になって、撃鉄を起こし、引き金を引いた。」
―そこからしばらくは記憶がない―
気がつくと緑の生い茂った森のなかにいた。
「ここは…どこだ?」
意識が朦朧としていたが次第に治ってきて、腰が、重いことに気がついた。
「このリボルバー確かどこかで…。この感覚、この出来事、前にあったような。」
なぜか、前にこんなことがあった気がするのだ。
「夢?また同じ夢を見てるとか?」
『これは現実だよ。』
「誰だ!?」
周りを見渡しても大きな木があるだけ。影にだれかいるのかと見てみたが誰もいない。
『その銃を使ってここに来たということは知ってるね。説明は省かせてもらおう。』
「ここに来た? ただ引き金を引いただけなのに!?やっぱり夢?」
『ここは現実世界のどこかに存在する普通では見えない結界の中だ。』
「結界の…な…か…。」
『まずは中立である中心都市を目指すといい。わからないことはそこのNPCに聞いてみるといい。』
「おい!いきなり知らないところに飛ばされて街にいけだぁ?」
『知らないところではないぞ。』
「なに!?」
たしかにその謎の声のとうりなぜか懐かしい感じがある。とりあえず街に行けばなにかわかると思い歩き出した。
「あっ、ひとつ教えてくれ、最終的な目的は?」
『これはパーティーを組んで頂点を目指す…。』
『果てなき無限の戦闘(エンドレス・コンバット)である。』
それ以降、謎の声は聞こえなくなった。俺は声の指示通りに中心都市に向かった。
―エンドレス・コンバット総合本部―
「来ましたね久しぶりに。」
「あぁ、しかし記憶がないみたいだな。」
謎の声の正体なのか、謎の声に似た人物ともう1人がモニターを見ながら会話している。
「無理もありません。『あんなこと』があったんですから。」
「ちょうどいい、あいつが多人数パーティーを組んで、どんな『進化』を見せてくれるのか楽しみだ。」
「ついにこの時が来たんですね。」
「あぁ、やっと…。」
『伝説の復活だ。』
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