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フェスラーの試練
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私は目が覚めるとすぐに服を着替え、飛び出すように部屋を出た。そして歩いている役人を捕まえ今日が何日かと聞けば結婚式から3日も経っていた。
「何てことだ!」
レオン様を3日も放置していたのだ。レオン様と出会ってから1日も離れて過ごしたことがないのに。
「ああ、初夜は無事に済んでいるのか?」
レオン様が泣いて嫌がるのをあの絶倫が無理やり。そんな恐ろしいことを想像しながら競歩で王子の部屋に向かう。
「レオン様、ご無事ですかフェスラーです!」
「フェスラー?良かった、早く入って」
(レオン様の声は健やかなようだ)
部屋に入るともう昼間だと言うのに、レオン様がベッドで寝ているではないか。先ほどまでの嫌な予感を感じながらベッドに近づいた。
「レオン様、何故ベッドに?もしかして、レオン様も体調が優れないとか・・・」
「//////」
「レオン様・・・?」
「違うよ・・・マテウスのせいだ」
「なっ、やっぱりあの男に無理やり!」
「無理やりじゃないけど・・・」
「ああ、無理やりじゃない」
レオン様を観察するのに必死で、後ろに立っていたマテウス様に気が付かなかったようだ。
「マテウス様。これはどういうことです?」
「野暮なことを聞くな、俺たちは新婚だぞ。朝まで睦み合えば誰でもこうなる」
「ばっ、馬鹿なことを言わないでください。絶対それは違います!」
この男は娼館で3人もの女を抱き潰した男だ。こんなにか弱いレオン様がひとりでお相手できるはずがない。
「それよりレオンがお前を心配していたぞ」
「はっ!レオン様申し訳ありません。私が風邪を引いたばかりにお世話もできず、不在の間ご不便がございませんでしたか?」
「みんなが色々してくれたから不便はなかったよ」
「そうでしたか。それは何よりです」
「それよりフェスラーもう治ったの?」
「はい。もう元気モリモリです」
「オスカーがフェスラーの様子を教えてくれたんだ。ずっとフェスラーの看病をしてくれていたみたいだよ」
「あの男が・・・。それは知りませんでした」
「お礼を言った方がいいよ」
「いえ、それは必要ございません。私には一切記憶がございませんから」
「そうなの?」
「ええ、それより腰のマッサージでもしましょうか」
「うん。腰が怠かったんだ。フェスラーのマッサージは上手だから嬉しい」
「ほう、では私も一度受けたいものだ」
「それは無理です。私はレオン様専用ですから」
「くっくっ。レオンではまた後で顔を見に来る」
「いってらっしゃい~」
***
「びっくりしちゃったよ。僕ポケットがどこにあるか初めて知ったよ」
マッサージを受けているレオン様がこの3日間の出来事を赤裸々に説明してくれるが、私の顔がレオン様に見えなくて良かった。きっと白目を向いているだろう。
「それで、マテウスのちんちんは僕のちんちんと全然違うんだ。大きさも僕の倍はあるし、色も何だか黒くて僕がピンクなのに変な感じ」
(ああ、それは使いすぎているのです)
夜伽も教えていないレオン様はある意味真っ白な状態だ。3日間も寝込んだ私が今更何かを言えるわけもなく、あの巨悪な男根で何を教えたかと想像すると怒りが込み上げてくる。
「それで、あのマテウスの大きなおちんちんが僕のお尻に入っちゃうんだよ。すごいよね~」
「ごっほ!ごっほ!」
「フェスラー?大丈夫」
「・・・はい」
「それでね、マテウスが男だったら誰でも経験しているから大丈夫だって。フェスラーの時はどうだった?」
「うぉほ!ごっほ!ごっほ!ごっほ!!!」
「フェスラー大丈夫?風邪がまだ治っていないんじゃない」
「申し訳ありません。そのようです・・・」
「もう、マッサージはいいよ。僕も寝るから、フェスラーが治ったら話を聞かせてね」
「はい・・・では、私も部屋に戻らせていただきます」
***
「あの男は何と言うことを。私の経験を聞かせろと言われても経験などないのに・・・」
子供の頃は修行三昧。15歳になるとレオン様の側近兼護衛として四六時中一緒にいたのだ。セックスをする機会など一切なかった。まさかレオン様が私より早く卒業するとは思ってもいなかった。
まだ童貞なのに何を話せばいいのか。その上レオン様が聞きたいのは『受け側』の話だよな・・・。
「はあ~、どうすればいいんだ」
「フェスラー、入るぞ」
「・・・・・・」
「元気になったらしいな。ん?なんだ。俺の顔に何か付いているか」
「・・・オスカー、貴方はセックスの経験が?」
「はあ?なんの話だ」
「正直に話してください。セックスの経験が?」
「ああ、あるが」
「それは女性ですか男性ですか?」
「一応、どちらも・・・」
「靴で踏まれたり、鞭を打たれて快感を感じることは?」
「ないよ・・・」
「逆に相手の苦痛な顔が興奮することなどはないですか」
「ないけど、何なんだ」
「男でもいけるようですが、男の好みは?」
「まあ、綺麗な顔に越したことはないが、好きになれば顔は関係ないだろう」
「どのようなセックスを好みます?」
「それは・・・相手が好むなら縛られても、鞭を打たれても耐えるが(フェスラーはそういうのが趣味なのか?)」
「では、顔はどうでも良くって、縛られたり鞭で打たれるのが好きという事ですか」
「すごく雑にまとめたな」
「もうこの際です。貴方で我慢しましょう!」
「だから、何の話だよ!」
「何てことだ!」
レオン様を3日も放置していたのだ。レオン様と出会ってから1日も離れて過ごしたことがないのに。
「ああ、初夜は無事に済んでいるのか?」
レオン様が泣いて嫌がるのをあの絶倫が無理やり。そんな恐ろしいことを想像しながら競歩で王子の部屋に向かう。
「レオン様、ご無事ですかフェスラーです!」
「フェスラー?良かった、早く入って」
(レオン様の声は健やかなようだ)
部屋に入るともう昼間だと言うのに、レオン様がベッドで寝ているではないか。先ほどまでの嫌な予感を感じながらベッドに近づいた。
「レオン様、何故ベッドに?もしかして、レオン様も体調が優れないとか・・・」
「//////」
「レオン様・・・?」
「違うよ・・・マテウスのせいだ」
「なっ、やっぱりあの男に無理やり!」
「無理やりじゃないけど・・・」
「ああ、無理やりじゃない」
レオン様を観察するのに必死で、後ろに立っていたマテウス様に気が付かなかったようだ。
「マテウス様。これはどういうことです?」
「野暮なことを聞くな、俺たちは新婚だぞ。朝まで睦み合えば誰でもこうなる」
「ばっ、馬鹿なことを言わないでください。絶対それは違います!」
この男は娼館で3人もの女を抱き潰した男だ。こんなにか弱いレオン様がひとりでお相手できるはずがない。
「それよりレオンがお前を心配していたぞ」
「はっ!レオン様申し訳ありません。私が風邪を引いたばかりにお世話もできず、不在の間ご不便がございませんでしたか?」
「みんなが色々してくれたから不便はなかったよ」
「そうでしたか。それは何よりです」
「それよりフェスラーもう治ったの?」
「はい。もう元気モリモリです」
「オスカーがフェスラーの様子を教えてくれたんだ。ずっとフェスラーの看病をしてくれていたみたいだよ」
「あの男が・・・。それは知りませんでした」
「お礼を言った方がいいよ」
「いえ、それは必要ございません。私には一切記憶がございませんから」
「そうなの?」
「ええ、それより腰のマッサージでもしましょうか」
「うん。腰が怠かったんだ。フェスラーのマッサージは上手だから嬉しい」
「ほう、では私も一度受けたいものだ」
「それは無理です。私はレオン様専用ですから」
「くっくっ。レオンではまた後で顔を見に来る」
「いってらっしゃい~」
***
「びっくりしちゃったよ。僕ポケットがどこにあるか初めて知ったよ」
マッサージを受けているレオン様がこの3日間の出来事を赤裸々に説明してくれるが、私の顔がレオン様に見えなくて良かった。きっと白目を向いているだろう。
「それで、マテウスのちんちんは僕のちんちんと全然違うんだ。大きさも僕の倍はあるし、色も何だか黒くて僕がピンクなのに変な感じ」
(ああ、それは使いすぎているのです)
夜伽も教えていないレオン様はある意味真っ白な状態だ。3日間も寝込んだ私が今更何かを言えるわけもなく、あの巨悪な男根で何を教えたかと想像すると怒りが込み上げてくる。
「それで、あのマテウスの大きなおちんちんが僕のお尻に入っちゃうんだよ。すごいよね~」
「ごっほ!ごっほ!」
「フェスラー?大丈夫」
「・・・はい」
「それでね、マテウスが男だったら誰でも経験しているから大丈夫だって。フェスラーの時はどうだった?」
「うぉほ!ごっほ!ごっほ!ごっほ!!!」
「フェスラー大丈夫?風邪がまだ治っていないんじゃない」
「申し訳ありません。そのようです・・・」
「もう、マッサージはいいよ。僕も寝るから、フェスラーが治ったら話を聞かせてね」
「はい・・・では、私も部屋に戻らせていただきます」
***
「あの男は何と言うことを。私の経験を聞かせろと言われても経験などないのに・・・」
子供の頃は修行三昧。15歳になるとレオン様の側近兼護衛として四六時中一緒にいたのだ。セックスをする機会など一切なかった。まさかレオン様が私より早く卒業するとは思ってもいなかった。
まだ童貞なのに何を話せばいいのか。その上レオン様が聞きたいのは『受け側』の話だよな・・・。
「はあ~、どうすればいいんだ」
「フェスラー、入るぞ」
「・・・・・・」
「元気になったらしいな。ん?なんだ。俺の顔に何か付いているか」
「・・・オスカー、貴方はセックスの経験が?」
「はあ?なんの話だ」
「正直に話してください。セックスの経験が?」
「ああ、あるが」
「それは女性ですか男性ですか?」
「一応、どちらも・・・」
「靴で踏まれたり、鞭を打たれて快感を感じることは?」
「ないよ・・・」
「逆に相手の苦痛な顔が興奮することなどはないですか」
「ないけど、何なんだ」
「男でもいけるようですが、男の好みは?」
「まあ、綺麗な顔に越したことはないが、好きになれば顔は関係ないだろう」
「どのようなセックスを好みます?」
「それは・・・相手が好むなら縛られても、鞭を打たれても耐えるが(フェスラーはそういうのが趣味なのか?)」
「では、顔はどうでも良くって、縛られたり鞭で打たれるのが好きという事ですか」
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