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海中の神殿~新たな生活~
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「自分の約束に反吐が出るよ」
鏡から部屋に入ってきたのはレキュスの父親のサンだった。
「ああ、それでも約束だ」
「分かっている。自分があの時子供が欲しいなどと考えなければ、息子に苦労をさせなかったのに。愚かな自分を絞め殺したいね」
サンも永久の時間に苦しめられていた。ある時女が子供を抱くのを見て、余り深い考えもなくシャチに相談したのだ。神の子を産む女は作れるかと。
レキュスの母親のミリは産まれて間もない頃小舟に乗せられ死を待つばかりだった。そのミリを見つけ育てたのがシャチだ。海の深海でしか取れない貴重なミルクで育てたのだ。そのミルクで育ったミリの子宮は神の子を育てるゆりかごになった。
そして、ミリの記憶を一部書き換え村に戻したのだ。それを聞いたサンは美しく育ったミリを抱いた。子供ができるように、何度も白濁を子宮に流し込んだ。そして、数カ月後ミリは妊娠し、産まれたのが息子のレキュスだ。産まれたのが男と聞いて一層喜んだ。
シャチに子供ができたら、その子供を嫁にくれと約束させられていたからだ。男であれば興味をなくすかもしれない、神同志の約束が覆らないと分かっていても期待せずにはいられなかった。
ベッドで意識を失ったレキュスを見て、サンは優しく頭を撫でた。
壁を見れば真珠が埋め込まれている。その理由にもすぐに気づいた。この男は永遠にレキュスを囲い込むつもりなのだと。
「息子の幸せを願っている・・・記憶を書き換えていいか」
「ああ、構わない・・・」
息子の身体には肩のあたりに噛み跡が残っている。7歳の頃ドラゴンに襲われたときに出来た傷だ。その時初めて世界の秩序を曲げて息子を助けた。それからレキュスは父であるサンに憧れのような目を向けるようになった。
「ドラゴンと戦って助けたのをシャチにする。この子は孤児で両親はとっくの昔に死んだことにしよう」
「ああ、いいのか・・・・」
「里心がでてもいけないだろう」
「そうだな」
***
「シャチ様・・・抱いてください。また昨日のように激しく」
目が覚めたレキュスは頬を染めて、シャチを見つめた。
「ああ、愛しているレキュス」
「私も愛しています」
「この胸もここまで敏感になれば、そのうち母乳が出そうだな」
レキュスの乳首は拡張され、サンゴで作った直径3mmほどの棒が乳腺に刺さっていた。新たに鰓を与えられたレキュスは、毎晩のようにイソギンチャクの触手で乳腺と尿道の拡張が施されている。
サンゴを付けたまま海を泳げば、波の振動でレキュスはとても美しい声で鳴くのだ。
***
今日もシャチは部屋に飾った真珠を嬉しそうに眺める。
「こんなもので部屋を飾るなんて恥ずかしいです」
何回犯しても未だに恥ずかしそうに壁を見上げるレキュスを愛おしそうに見つめる。
「これは私がいかにお前を愛しているかの証拠なのだ」
「そう言いますが・・・」
「もうすぐ、この部屋もいっぱいになるな」
この部屋がここまで来るのに100年はかかった。
後10回も往けば完成するだろう。神になったレキュスは男でも子供が産めるようになる。82年前にミリを亡くし、サンが私にも子供をくれと言ってきた。
レキュスには悪いが、子供は沢山産んで欲しい。1人ぐらいと考え了承したのは50年前。
~数年後~
「シャチこの子を抱いてやってください。この手の小さいこと・・・本当に可愛いです」
レキュスが母親のように穏やかな瞳で我が子を抱き、小さな手を握っていた。
産まれてきたのはレキュスに似た可愛らしい男の子だ。シャチは我が子が成長すれば、レキュスのようにサンに愛される運命だと知っている。
「ああ、お前に似て可愛い子だな」
鏡から部屋に入ってきたのはレキュスの父親のサンだった。
「ああ、それでも約束だ」
「分かっている。自分があの時子供が欲しいなどと考えなければ、息子に苦労をさせなかったのに。愚かな自分を絞め殺したいね」
サンも永久の時間に苦しめられていた。ある時女が子供を抱くのを見て、余り深い考えもなくシャチに相談したのだ。神の子を産む女は作れるかと。
レキュスの母親のミリは産まれて間もない頃小舟に乗せられ死を待つばかりだった。そのミリを見つけ育てたのがシャチだ。海の深海でしか取れない貴重なミルクで育てたのだ。そのミルクで育ったミリの子宮は神の子を育てるゆりかごになった。
そして、ミリの記憶を一部書き換え村に戻したのだ。それを聞いたサンは美しく育ったミリを抱いた。子供ができるように、何度も白濁を子宮に流し込んだ。そして、数カ月後ミリは妊娠し、産まれたのが息子のレキュスだ。産まれたのが男と聞いて一層喜んだ。
シャチに子供ができたら、その子供を嫁にくれと約束させられていたからだ。男であれば興味をなくすかもしれない、神同志の約束が覆らないと分かっていても期待せずにはいられなかった。
ベッドで意識を失ったレキュスを見て、サンは優しく頭を撫でた。
壁を見れば真珠が埋め込まれている。その理由にもすぐに気づいた。この男は永遠にレキュスを囲い込むつもりなのだと。
「息子の幸せを願っている・・・記憶を書き換えていいか」
「ああ、構わない・・・」
息子の身体には肩のあたりに噛み跡が残っている。7歳の頃ドラゴンに襲われたときに出来た傷だ。その時初めて世界の秩序を曲げて息子を助けた。それからレキュスは父であるサンに憧れのような目を向けるようになった。
「ドラゴンと戦って助けたのをシャチにする。この子は孤児で両親はとっくの昔に死んだことにしよう」
「ああ、いいのか・・・・」
「里心がでてもいけないだろう」
「そうだな」
***
「シャチ様・・・抱いてください。また昨日のように激しく」
目が覚めたレキュスは頬を染めて、シャチを見つめた。
「ああ、愛しているレキュス」
「私も愛しています」
「この胸もここまで敏感になれば、そのうち母乳が出そうだな」
レキュスの乳首は拡張され、サンゴで作った直径3mmほどの棒が乳腺に刺さっていた。新たに鰓を与えられたレキュスは、毎晩のようにイソギンチャクの触手で乳腺と尿道の拡張が施されている。
サンゴを付けたまま海を泳げば、波の振動でレキュスはとても美しい声で鳴くのだ。
***
今日もシャチは部屋に飾った真珠を嬉しそうに眺める。
「こんなもので部屋を飾るなんて恥ずかしいです」
何回犯しても未だに恥ずかしそうに壁を見上げるレキュスを愛おしそうに見つめる。
「これは私がいかにお前を愛しているかの証拠なのだ」
「そう言いますが・・・」
「もうすぐ、この部屋もいっぱいになるな」
この部屋がここまで来るのに100年はかかった。
後10回も往けば完成するだろう。神になったレキュスは男でも子供が産めるようになる。82年前にミリを亡くし、サンが私にも子供をくれと言ってきた。
レキュスには悪いが、子供は沢山産んで欲しい。1人ぐらいと考え了承したのは50年前。
~数年後~
「シャチこの子を抱いてやってください。この手の小さいこと・・・本当に可愛いです」
レキュスが母親のように穏やかな瞳で我が子を抱き、小さな手を握っていた。
産まれてきたのはレキュスに似た可愛らしい男の子だ。シャチは我が子が成長すれば、レキュスのようにサンに愛される運命だと知っている。
「ああ、お前に似て可愛い子だな」
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