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海中の神殿~シャチの間~
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「・・・・がっ」
レキュスは全身の痛みで目が覚めた。普段使うことがない筋肉が痛むのだ。普段であればゆっくり休むところだが、シャチに一目会うまでは帰ることはできない。
こんな訳の分からない場所からさっさと帰りたかった。先を急ぐレキュスが、泳ぎ出すと尻に何か太いものが挟まっている感覚がする。
実際には何も入っていないが、レキュスが寝ている間に乳腺や尿道やアナルの穴という穴を犯されている。S字結腸の入口は特に念入り開発され、身体を動かすだけで腸壁にチリっとした疼きが生れた。
(くっそ・・・寝ている間に何があった)
知らない間に勝手に身体を触られたのであれば不快でしかない。いつものレキュスであれば、野獣の多い危険な森に、ひとりで寝ていても危険が近づけば気配で目が覚める。こんな屈辱な状況に陥ることはなかった。
レキュスの不安をよそに触手は麦穂が風で揺れるように、波に漂っている。
「ふっ、こんな生き物に何かできる」
気のせいだと自分に言い聞かせ、疼く身体から気をそらすように入口を目指した。
***
入口に着くと扉には馬のような頭に下半身は魚という奇妙な生き物に跨って、矛を高く掲げている勇ましい男性が彫られていた。
(この絵はシャチなのか・・・)
レキュスは扉が開けると、そこは海水のない空間だった。不思議なのは扉を開けても海水は流れず、今も通路を満たしている。鏡の中から部屋を覗いているような感覚、レキュスが恐る恐る腕を伸ばせば、指の先から水滴が滴った。問題なく部屋に入れることは分かった。
空気があるのは有難いが、レキュスは今鰓呼吸をしているのだ。
薬が入った革袋を失い、このままでは呼吸困難で死ぬかもしれない。しばらくの間考えていたが、覚悟を決めたように部屋に入った。
部屋の中は温かく、冷えた身体に血が巡るようだ。レキュスは、ごぼっと海水を吐き出した。息苦しさに鰓から酸素を吸い込むが、息が上がって歩くので精一杯だ。
部屋を眺めるがシャチはいない。それに、この部屋は行き止まりなのか扉が見当たらない。
部屋を見渡すと天井には王宮にも劣らない豪華なシャンデリアが灯り、20人は座れるそうな大きなダイニングテーブル、オープンなスペースになっている部屋の角には、美しく刺繍された生地のソファーも見える。上品な家具は陸で使っている物と何も変わりはないようだ。
部屋の中央にある暖炉から木が弾けるパチパチと言った居心地のいい音がしている。レキュスはおぼつかない足取りでソファーに腰掛けた。皮袋がソファーの横のサイドテーブルにわざと置いたかのように置いてあったからだ。レキュスは薬を取り出した。
「ここでこの薬を飲むと帰ることができない・・・どうしたものか」
息が限界に近づくとレキュスには薬を飲む以外の選択肢がなかった。
***
「はあ・・・」
息が楽になるのを待ってレキュスは自分の首元を触った、つるりとした皮膚には鰓がもうなかった。海水からでれたことでほっとしていると、壁に掛かっていた大きな鏡が水面のように波打つように見えた。
そして、そこから1人の男が入ってきたのだ。あの時に見たシャチの姿に思わず声が漏れた。
「シャチ・・・」
シャチは無言でソファー座るレキュスに近づくと、レキュスをじっと見つめた。身体の大きなシャチに見つめられると威圧感も感じるが、なぜかシャチが自分を待っていた気がした。
「・・・・私はレキュス。王の命により貴方を探していた」
「話とは?」
「海だ、海を荒らすのを止めて欲しい。猟師が船を出せず困っている」
「・・・心配するな。目的が叶った日から海は穏やかだ。猟師も船を出しているだろう」
(良く分からないが、海は元に戻ったのか)
「・・・では、私が来た意味はなかったようだ。失礼する」
「待て、どうやって帰る」
「どうやって・・・海を泳いで?」
「今お前は薬を飲んだだろう。ここから息を止めて泳いでも海面までたどり着けない」
「なぜ薬のことを・・・それでは、どうやって帰ればいい?」
「お前は帰れない。ここで私と一緒に住むのだ」
「・・・・何を言っている。母が俺の帰りを待っている」
周りを見渡せば、窓から優雅に泳ぐ魚たちが見えていた。窓から帰ろうと歩き出したレキュスの後ろに立っていたシャチが突然尻を撫でた。
「っく、触るな!」
それだけで力が抜けたレキュスは、座っているシャチの膝の上に乗るような格好になってしまった。
レキュスのアナルがシャチに丸見えになっている。見られていると気づいたレキュスが、慌てて体を起そうとするがシャチは腰を掴み、2本の指をアナルに差し込んだのだ。
「っーーー!」
すんなり入った2本の指を広げ『怪我はないようだな』と平然と答えるシャチ。
散々弄ばれたアナルだが、人には見られてはいないことが救いなのだ。それなのに人前でアナルを晒し、指まで入れられたことに耳まで真っ赤になったレキュスはパニックになっていた。それでも気にする様子もなくシャチはゆっくりとアナルにいれた指を動かし始めた。
「や、止めろ。俺に触るな!」
同じ男に犯されるかもしれない恐怖に今までになく抵抗するが、レキュスの力を持ってっもシャチから逃げることができない。
シャチは、レキュスの前立腺を長い指を使って刺激してくるのだ。レキュスのアナルは異物を感じるだけで、快楽を拾える身体になっていた。前立腺を触られると、快感で脳をかき回されているようだ。
「イヤダ!触るな、指を抜け」
「美味しそうに指をしゃぶっているではないか」
「違う・・・アアアアアア!!」
「ここは立派な雌穴になったようだな」
相手は神といえ話したこともない男だ。
「雌?・・・・あ”う”うううう、イヤだ・・・感じたくない・・・」
レキュスは羞恥心で涙が流れたが、シャチは嬉しそうに見つめるだけで止めてはくれない。
男の部分を触られていないのに、身体は跳ねるように喜んでいる。レキュスの知らない間に調教された身体は、もうどこを触られても感じていた。
「っーーーー」
レキュスはシャチの目の前でメスイキしたのだ。
レキュスは全身の痛みで目が覚めた。普段使うことがない筋肉が痛むのだ。普段であればゆっくり休むところだが、シャチに一目会うまでは帰ることはできない。
こんな訳の分からない場所からさっさと帰りたかった。先を急ぐレキュスが、泳ぎ出すと尻に何か太いものが挟まっている感覚がする。
実際には何も入っていないが、レキュスが寝ている間に乳腺や尿道やアナルの穴という穴を犯されている。S字結腸の入口は特に念入り開発され、身体を動かすだけで腸壁にチリっとした疼きが生れた。
(くっそ・・・寝ている間に何があった)
知らない間に勝手に身体を触られたのであれば不快でしかない。いつものレキュスであれば、野獣の多い危険な森に、ひとりで寝ていても危険が近づけば気配で目が覚める。こんな屈辱な状況に陥ることはなかった。
レキュスの不安をよそに触手は麦穂が風で揺れるように、波に漂っている。
「ふっ、こんな生き物に何かできる」
気のせいだと自分に言い聞かせ、疼く身体から気をそらすように入口を目指した。
***
入口に着くと扉には馬のような頭に下半身は魚という奇妙な生き物に跨って、矛を高く掲げている勇ましい男性が彫られていた。
(この絵はシャチなのか・・・)
レキュスは扉が開けると、そこは海水のない空間だった。不思議なのは扉を開けても海水は流れず、今も通路を満たしている。鏡の中から部屋を覗いているような感覚、レキュスが恐る恐る腕を伸ばせば、指の先から水滴が滴った。問題なく部屋に入れることは分かった。
空気があるのは有難いが、レキュスは今鰓呼吸をしているのだ。
薬が入った革袋を失い、このままでは呼吸困難で死ぬかもしれない。しばらくの間考えていたが、覚悟を決めたように部屋に入った。
部屋の中は温かく、冷えた身体に血が巡るようだ。レキュスは、ごぼっと海水を吐き出した。息苦しさに鰓から酸素を吸い込むが、息が上がって歩くので精一杯だ。
部屋を眺めるがシャチはいない。それに、この部屋は行き止まりなのか扉が見当たらない。
部屋を見渡すと天井には王宮にも劣らない豪華なシャンデリアが灯り、20人は座れるそうな大きなダイニングテーブル、オープンなスペースになっている部屋の角には、美しく刺繍された生地のソファーも見える。上品な家具は陸で使っている物と何も変わりはないようだ。
部屋の中央にある暖炉から木が弾けるパチパチと言った居心地のいい音がしている。レキュスはおぼつかない足取りでソファーに腰掛けた。皮袋がソファーの横のサイドテーブルにわざと置いたかのように置いてあったからだ。レキュスは薬を取り出した。
「ここでこの薬を飲むと帰ることができない・・・どうしたものか」
息が限界に近づくとレキュスには薬を飲む以外の選択肢がなかった。
***
「はあ・・・」
息が楽になるのを待ってレキュスは自分の首元を触った、つるりとした皮膚には鰓がもうなかった。海水からでれたことでほっとしていると、壁に掛かっていた大きな鏡が水面のように波打つように見えた。
そして、そこから1人の男が入ってきたのだ。あの時に見たシャチの姿に思わず声が漏れた。
「シャチ・・・」
シャチは無言でソファー座るレキュスに近づくと、レキュスをじっと見つめた。身体の大きなシャチに見つめられると威圧感も感じるが、なぜかシャチが自分を待っていた気がした。
「・・・・私はレキュス。王の命により貴方を探していた」
「話とは?」
「海だ、海を荒らすのを止めて欲しい。猟師が船を出せず困っている」
「・・・心配するな。目的が叶った日から海は穏やかだ。猟師も船を出しているだろう」
(良く分からないが、海は元に戻ったのか)
「・・・では、私が来た意味はなかったようだ。失礼する」
「待て、どうやって帰る」
「どうやって・・・海を泳いで?」
「今お前は薬を飲んだだろう。ここから息を止めて泳いでも海面までたどり着けない」
「なぜ薬のことを・・・それでは、どうやって帰ればいい?」
「お前は帰れない。ここで私と一緒に住むのだ」
「・・・・何を言っている。母が俺の帰りを待っている」
周りを見渡せば、窓から優雅に泳ぐ魚たちが見えていた。窓から帰ろうと歩き出したレキュスの後ろに立っていたシャチが突然尻を撫でた。
「っく、触るな!」
それだけで力が抜けたレキュスは、座っているシャチの膝の上に乗るような格好になってしまった。
レキュスのアナルがシャチに丸見えになっている。見られていると気づいたレキュスが、慌てて体を起そうとするがシャチは腰を掴み、2本の指をアナルに差し込んだのだ。
「っーーー!」
すんなり入った2本の指を広げ『怪我はないようだな』と平然と答えるシャチ。
散々弄ばれたアナルだが、人には見られてはいないことが救いなのだ。それなのに人前でアナルを晒し、指まで入れられたことに耳まで真っ赤になったレキュスはパニックになっていた。それでも気にする様子もなくシャチはゆっくりとアナルにいれた指を動かし始めた。
「や、止めろ。俺に触るな!」
同じ男に犯されるかもしれない恐怖に今までになく抵抗するが、レキュスの力を持ってっもシャチから逃げることができない。
シャチは、レキュスの前立腺を長い指を使って刺激してくるのだ。レキュスのアナルは異物を感じるだけで、快楽を拾える身体になっていた。前立腺を触られると、快感で脳をかき回されているようだ。
「イヤダ!触るな、指を抜け」
「美味しそうに指をしゃぶっているではないか」
「違う・・・アアアアアア!!」
「ここは立派な雌穴になったようだな」
相手は神といえ話したこともない男だ。
「雌?・・・・あ”う”うううう、イヤだ・・・感じたくない・・・」
レキュスは羞恥心で涙が流れたが、シャチは嬉しそうに見つめるだけで止めてはくれない。
男の部分を触られていないのに、身体は跳ねるように喜んでいる。レキュスの知らない間に調教された身体は、もうどこを触られても感じていた。
「っーーーー」
レキュスはシャチの目の前でメスイキしたのだ。
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