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2-5 ミート・ミート・ミート
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「はは。それは……わからないぞ?」
バベルが、ぴょんと跳ねた。
そのおでこが、ククルの背中にこつんと当たる。
「お前ら~! 何、ぼくのワルグチ言ってるんだ?」
「わ、悪口など言っていません! ですが……結果、そう聞こえてしまうような言い方になっていたのなら……申し訳ありません」
「ふーんっ。お前って、素直なんだなー」
「ど、どこがですか? 褒められてるんですか、これ」
クズキリ先生が「ふふっ」と笑みを堪えるように、口もとをおさえた。
「そうだな。六門は素直だから、自分の欠点も素直に受け止めてしまうんだろう。だから、抱え込みやすい。しかし、そういうタイプはバクには好かれるぞ」
「え! そうなんですか?」
「さっきのバベルを見ただろう。そして〝悪夢は不満からなる〟……つまり、六門みたいな人間はバクのオヤツをたくさん持っているんだ。だから、魅力的に見えるのさ」
「不満が、オヤツですか……」
眉をひそめるククルに、バベルは鼻高々に言う。
「ふふん! 喜べ~! ぼくは血統書付きのバクだからな。大活躍す……」
「わかりました。ぜひ、私のパートナーになってください」
ククルの申し出に、バベルはそのつぶらな瞳をギンッとつりあげた。
「ぼくの話を最後まで聞けよお!」
「……で・す・が!」
バベルが、ぴょんと跳ねた。
そのおでこが、ククルの背中にこつんと当たる。
「お前ら~! 何、ぼくのワルグチ言ってるんだ?」
「わ、悪口など言っていません! ですが……結果、そう聞こえてしまうような言い方になっていたのなら……申し訳ありません」
「ふーんっ。お前って、素直なんだなー」
「ど、どこがですか? 褒められてるんですか、これ」
クズキリ先生が「ふふっ」と笑みを堪えるように、口もとをおさえた。
「そうだな。六門は素直だから、自分の欠点も素直に受け止めてしまうんだろう。だから、抱え込みやすい。しかし、そういうタイプはバクには好かれるぞ」
「え! そうなんですか?」
「さっきのバベルを見ただろう。そして〝悪夢は不満からなる〟……つまり、六門みたいな人間はバクのオヤツをたくさん持っているんだ。だから、魅力的に見えるのさ」
「不満が、オヤツですか……」
眉をひそめるククルに、バベルは鼻高々に言う。
「ふふん! 喜べ~! ぼくは血統書付きのバクだからな。大活躍す……」
「わかりました。ぜひ、私のパートナーになってください」
ククルの申し出に、バベルはそのつぶらな瞳をギンッとつりあげた。
「ぼくの話を最後まで聞けよお!」
「……で・す・が!」
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