君は僕の道標、貴方は俺の美しい蝶。

黄金 

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17 小説の中のカシューゼネ③

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 アルゼトは泣いていた。
 早く助ければよかったと。
 父様に命じられて俺たち双子の動向を探って報告していたけど、我慢出来なかったと言った。
 本当は手を出すなと言われてたけど、殺されると思って乱入してラダフィムを殴って王宮から俺を連れ出し逃げてきたらしい。

 此処はいつか来たあの廃教会。
 
「逃げましょう……。俺と一緒じゃ頼りないかもしれませんが、貴方をあそこには戻せない。」

 俺達は逃げた。
 ツベリアーレ公爵家には王家が捜索に来ていたので、アルゼトが秘密の通路を知っていると言ってそこから公爵家の中へ入った。
 
 父様も母様も俺の傷だらけの姿を見て泣いていた。
 本当は屋敷で療養させたいけど、もう直ぐ王家が乗り込んでくるからとお金と馬を廃教会へ届けるから待っていてくれと言われた。
 
 使用人が持って来て、俺達に会わずに置いていってくれたので、2人で馬に乗って逃げた。
 王都の門は潜れない。
 スラム街側からなら行けるからと聞いて、馬で駆けて逃げた。
 馬は狙われる。
 だから見つかるの覚悟でスラム街側の門を抜けて、門兵の静止も振り切って、どんどん駆けて行った。
 
 途中で馬を用意するからと言われていて、父様の手配で馬を交代させて、とにかく走り続けた。
 傷だらけの俺はアルゼトに乗せてもらうしかなかったから、馬には負担が大きかったが、乗り潰すつもりで国境まで駆けなさいと父様は言っていた。
 立ち止まったら捕まると、国を越えさえすれば手を出せないからと、それを信じるしかなかった。



 逃げ切れるとは、思っていなかった。
 甘かったのかもしれない。
 アルゼトに護られる今が、何処か幸せで、その先を理解せずにいたから、大切なものを失った。
 数日逃げただけで、こんな事になると思わなかった。
 
 アルゼトが舌打ちして止まった先には、赤黒い毛の大きな神獣ビテフノラスに乗ったヒュートリエ様とジュリテアがいた。
 
「こんなとこまで逃げるとは思わなかったよ。」

 穏やかに微笑むヒュートリエ様から、アルゼトは僕を庇って剣を抜いた。
 
 神獣に勝てる人間はいない。

 アルゼトは血だらけで捕まり、俺は殴られて意識を失った。




 
 次に目覚めたのは何処かのバルコニー。
 目を開けると青空で日差しが顔にチカチカと当たって眩しい。
 やけに喧しい。
 喧騒とも怒号ともつかない大勢の人々の声。
 鼻につく異臭が酷かった。
 
「……兄様、よくやく起きたのですね。」

 覗き込むようにジュリテアが立っていた。
 目には涙。
 声は震えて、悲しみを湛えていた。

 身体が上手く動かない。
 頭にはいつもの灰色の頭巾を被せられていた。
 
「カシューゼネ様、貴方がアルゼトを唆した所為で、私は半身を失ったのですよ。」

 ナギゼアが攻める様に睨み付けていた。
 怒りがアルゼトと同じオレンジの瞳に浮かんでいる。

 無理矢理腕を引かれてラダフィムに立ち上がらせられた。

 足元にゴトリと何かが投げられる。
 人の、腕………。
 血塗れで傷だらけの、肘から下の腕。
 赤茶色の血がこびり付いた、腕輪。
 血と土で汚れて見えないけど、ガラス玉の色はきっと青色。

「アルゼト…………は?」

 何とかそれだけ声が出た。
 もしかして、もしかして………。

「兄様!カシューゼネ兄様が我儘を言うから、父様達も!母様も!アルゼトもっ、皆んな処刑されてしまったのですよ!」

 泣き腫らした青い目で、ジュリテアは俺を責めた。
 星屑の様にキラキラと瞳の中が輝き、落ちる涙は太陽の光に反射して、光を放って地面に滑っていく。
 
 俺は目を見開いた。

 綺麗な衣装。
 毎日磨かれた身体。
 薄く化粧をし、髪は綺麗にくしけずいて、小花を散らして、本当に綺麗で………。

 こんな時でも、何で、そんなに綺麗なの?

 親が死んで、小さな頃から一緒だった従者が死んで、おそらく関係者も一緒に処刑されて………………………、なんで、そんなに綺麗な格好してるの?

 夜は風呂に入り、念入りに手入れして、朝から綺麗に身支度したの?

 そして、俺を責めるの?

「見て下さい!皆んな!皆んな……!」

 ジュリテアが指さしたのはバルコニーの下の広場。
 王宮の広場へ通じる門は大きく開け放たれ、集まった民衆が下で怒鳴り合い蠢いていた。
 中央には、高く上げられた木の杭に張り付けられた人達。槍で刺され、血を流し、火を掛けられて、皆絶命していた。
 その中のひとつに、右腕のない黒焦げの人。



 アルゼト……。



 プツリと頭の中で何かが切れる音がした。

「兄様、もう家族は僕達だけです。浄化が終わって神殿にある神像の水晶が光ったら、僕達の浄化の旅は終わりなんです。だから、それまで我慢して下さい。」

 まるで自分はこの悲しみに耐えているのだと言わんばかりに、震える声でジュリテアが話している。

 俺は頭巾の中で涙を流すだけで精一杯だ。

 声も出せない。

 震える手で、転がされたアルゼトの腕を抱き締めた。

「浄化が終わったら20歳の加護を授かる日に、また何か加護を授かるかもしれませんよ?なんでもお願い事を叶えてくれて、それに関わる加護を頂けるのだとか。『神の愛し子』が現れた時は叶う可能性が高いのらしいです。だから頑張りしょう?」

 ジュリテアは俺の肩を抱いて、小さな子をあやす様に話す。
 まるでご褒美をチラつかせて頑張らせようとする親の様なその言い方に、何を言ってるんだろうと不思議になった。

 気持ち悪いから離せと振り解きたかった。
 でも、さっき言った言葉が本当ならば、20歳の加護を授かる日までに浄化が終われば、神に願えると言う事?

「………分かった……。その日まで、頑張るよ。」

 アルゼトの腕を抱き締めて、ジュリテアにそう伝えた。

「………っ!はいっ!皆んなで頑張りましょうね!」

 ジュリテアの笑顔は輝いていた。
 先程まで流していた涙は、勢い良く振られた首によって雫が散り、それすらもまたジュリテアを輝かせて見せた。

 …綺麗なジュリテア。可憐なジュリテア。
 ………こんな時まで美しい双子の弟。

 ヒュートリエ様もラダフィムも、双子の弟を亡くしたナギゼアまで、ジュリテアに見惚れていた。

 なんて腐った世界。

 それでも、最後の希望に縋り付いて、耐えてみせる。







 ジュリテアの機嫌を取っておけば、あいつらが襲いに来る回数が減る事に気付いた。
 ジュリテアの性は奔放なのかもしれない。
 最近では俺以外の5人で楽しむ事もあるらしい。


「兄様、新月の夜だけお休みを頂いているんです。遊びに来て下さいね。僕達はたった2人きりの家族なんですから。」

 頭巾の中で驚き過ぎて返事が遅れると、ジュリテアが悲しそうな顔をした。
 俺にも、来いと……?
 夜に?
 態と嬉しそうな声を出して、必ず行くと返事をすると、ジュリテアは満足した様だった。

 昼でもいいだろう?
 お茶をするでも、たまに2人で食事をするでもいいだろう?
 夜に、なんで、まさか……。



 月が消える新月の晩、ジュリテアの待つ部屋で、俺はジュリテアに愛を囁かなければならなくなった。
 ジュリテアは俺の頭巾を取って、愛を捧げさせ、瞳を覗き込む。
 自分とそっくり同じ、星屑を散らした様な青い瞳を。
 手の甲に、足の甲に、口付けを求められる。
 抱き締めて、キスをしてと、要求は日々増していく。


 早く、終われ。
 浄化が早く終われば、これも終わる。
 表情を取り繕い、偽りの声で愛を囁く。
 睦合おうと言われて、最初何を言われているのか理解出来なかった。

 流石に俺のが勃たなくて、ジュリテアは自分がやると言い出した。

 同じ顔、同じ声の、俺に?
 
「…………ああっ……、ふぁ、…ん、ぁっ!」

 拒否は出来ない。
 『神の愛し子』のジュリテアが一言でも何か言えば、俺の立場はガラリと変わる。
 純真無垢な顔をして、ジュリテアはそれを理解している。
 俺が拒否すれば直ぐにヒュートリエ様達に都合がいい様に言う事だろう。
 あの4人は今やジュリテアの手足だった。

「ああ!こんなに気持ちが良いのですねっ!皆んなが挿れたがるのも分かる気がしますっ!」

 気持ちが良いところばかりを狙って突いてくる。
 自分のものと一緒でそう大きくはないが、だからこそ動かしやすいのかもしれない。
 そして自分がされている事を、俺にしてきている。

「……ひっ…、あ、あ、あ、や、ぁあぁ!」

「兄様、カシュー兄様っ、必ず!必ず次の新月も来て下さいね!?」

 ジュリテアは愛に狂っている。
 愛される事を要求し、それを叶える為に自分の容姿を存分に使っている。

「ひぐぅ!?」

 最奥に放たれる熱い射精を受けながら、何とか保っている精神が狂いそうだ。

 早く、終わって。
 早く。
 早く。


 毎日、毎時間、そう願う日々。
 ただ目的の日まで生きているだけ。
 願い事を言えるその日まで、『神の愛し子の盾』として生きている。
 息をしている。

 途中新たに神獣フワイフェルエを交えて、浄化の日々は進んでいった。
 
 どうせこの人に変化出来る神獣も、ジュリテアに侍る1人になるのだろう。

 誰にも助けを求めない。求められない。
 ジュリテアは俺に誰か特別な人間が出来るのを嫌う。
 使用人でも仲良く話せば排除する様になっている。
 
 たった1人でも良い。
 孤独でも……。




 浄化の旅も終わり、20歳の加護を授かった日、俺は1人で廃教会に向かった。
 誰もいない時間を見計らう。
 満月の空、濃く彩る影を連れて樹々の合間を進んで行く。
 ジュリテア達は『神の神子』と『神の神子の伴侶』とやらになったらしい。
 俺は頭巾を取るなと言われたから、別の日にすると伝えて離れた。
 これからジュリテア達は部屋に籠ると言ってたから、俺はいなくていい。
 ヒュートリエ様達は俺を嫌うから、ちょうど良い言い訳になった。

 廃教会は今も変わらずそこにある。
 神殿のよりも小さいトゥワーレレ神の神像の前に跪く。
 傷だらけの手を胸の前で組み、俺は願いを祈る。

 俺の願いは、アルゼトに会いたい。

 あの日から、切り取られた腕を抱き締めて、願ったのは、アルゼトにもう一度会って、彼と共に生きたい。

「……………どうか……………。」

 緋色の蝶がヒラヒラと舞ってきた。
 ひとひら、ふたひら。
 
 火の粉の鱗粉がチラチラと舞う。

 カシューゼネの髪に、マントに、濡れる頬に、降り積もり広がり、熱のない炎は燃え続ける。
 弾けると飛び出す蝶はヒラヒラと羽ばたいて消えていく。
 消えては集まり、増える炎に、願いは神へと伝えられる。

 『アルゼトの肉体はもう無い。
 物語は終わりを告げる。
 書き記された物語を書き換えるか?』

 目の前には光り輝く文字が浮く。

 神獣フワイフェルエは燃えるカシューゼネに近付いた。

「カシューゼネ、私の祈りも合わせてくれ。そして、物語を変えよう。」

「……物語を、変える?」

「そう。私は伴侶を助ける為に仲間になった。ジュリテアの従神になったのに、私の願いは届かない。だから、君と私で変えてしまおう。ページを戻し、やり直そう。」

 炎の中、カシューゼネは神獣フワイフェルエの言葉を噛み砕く。
 物語………。

 神が告げる問い掛けは、物語を書き換えるかというものだった。

 書き換えるか?

 それでアルゼトが戻ってくるのならば。

 ゆっくりとカシューゼネは頷いた。
 
 緋色の蝶が更に一層集まり、廃教会を埋め尽くす。
 炎が溢れ、教会を、カシューゼネと神獣フワイフェルエ諸共燃やし尽くす。

 ページは消え、白紙に戻り、カシューゼネは目覚める。





 『神の愛し子の盾』





 この文字の前へ。
















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