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49 氷の世界

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 ナリシュが剣を抜いたことにオリュガは少し緊張した。まさか攻撃してくるの?
 もうオリュガは自分の攻撃を止めれなくなっていた。対象物が消え去るまで、延々と雷を落とす。そう何かに命令してしまった為、終わるまで実行することしか出来ない。
 アルがまた泣いている。
 前は同じくらいの背だったけど、今のアルは大きい。なのに相変わらず隊長、隊長と尻尾を振ってついて来る。
 僕はそんなにいい人間ではないよ?
 いっぱい人を殺した。
 きっと次に目を覚ました時は地獄だ。
 そう思ったはずなのに…………。
 記憶が混濁している。
 自分という人間が分からない。何故ここまで憤るのか。その怒りをどうやってこんな心の片隅に押し込めれるのか。そのくせ敵と認識した対象物に対する攻撃の手は緩めない自分が理解出来なかった。
 今のオリュガは感情で動いている。
 感情を押し殺しているのに、その感情に振り回されるなんておかしなことだと一人笑った。

「……オリュガ。」

 優しくナリシュ王太子殿下が笑う。
 もしかして本当に切られちゃう?結構暴れた自覚はある。仕方ないなぁ。でもアルは切らないでね?


「後でお仕置きだよ?」


「…え?」

 言われた意味が分からずオリュガはポケッと間抜けな声を上げた。
 ナリシュ王太子殿下の中に膨大な魔力が溢れる。普段殿下は全く自分の魔力を外に出さない。出しても必要最低限。その殆どは身体の中に押し込められているのだというが、誰もナリシュ王太子殿下の魔力の限界を感じたことがなかった。
 その力が手に持つ魔法剣にみなぎる。
 急激な温度の低下に、地面が凍りピキピキと棘を生み出していく。
 オリュガが作り出した放電がナリシュ王太子殿下を中心に凍りだした。
 雷って凍るの?あ、でも元は青の剣から出した水を媒体にしているから凍っちゃう?んなバカなぁ~~!とオリュガは自分の中でぐるぐると考えた。
 さっきまで何を怒っていたのか飛んでしまった。
 広範囲に拡がっていた放電が全て凍り、雷として形作られていた形で固まっていた。
 バリバリとなっていた轟音も、炎が燃える音も全て氷の中に閉じ込められた。
 ナリシュ王太子殿下が剣を下から上へと振り上げる。
 パシャァァァァァァンと氷が全て砕けシャラシャラと鈴を鳴らすように落ちて更に小さく砕け散っていった。
 太陽の光が乱反射し、放電とは違う眩さにオリュガは目を細めた。
 プラチナブロンドの髪がキラキラと輝いて、群青色の瞳は真っ直ぐにオリュガを見つめ微笑んでいる。
 綺麗だなぁとオリュガはポケーと見ていた。ずっと見ていたい。

「?オリュガ、どうして顔が…、ああ、いや、君今日学院休んだ理由って………。」

「へぁ?」

 ああ、もうっとナリシュ王太子殿下が少し慌てて遠くに待機していたノアトゥナを呼ぶ。
 
「殿下、逃げましたが………。」

 そんな殿下にイゼアルは逃げて行ったメネヴィオ王太子殿下達をどうするのか尋ねた。

「影が追っているが、逃がすよ。今捕まえても元を叩けない。」
 
 今メネヴィオ王太子殿下を捕まえてもサマファル国と開戦するだけだ。そうなれば国内が手薄になり内側から滅ぼされかねない。
 頷いたイゼアルは顔色が悪い。


「うわぁ、わ、ううう~、痛そう…。」

 ナリシュが広範囲に凍らせてしまった為、全員場所を移してイゼアルを治療することにした。
 服を脱がせノアトゥナが治癒魔法を掛けていく。うわうわ言いながらも汗を流しながら一生懸命だ。
 ノアトゥナはさっきまでレクピドの頭を治療していたらしく魔力が減っていたが、それでも頑張って治していく。
 レクピドがノアトゥナの隣で治癒魔法を見ながら何やら真剣に考え込んでいた。
 
「ノアトゥナ………。」

 イゼアルが瞑っていた目を開けてノアトゥナを見ると、ノアトゥナはビクゥと赤い顔で飛び跳ねた。

「な、な、な、何!?」

「隊長に、抑制剤……。」

 オリュガはイゼアル達が乗ってきた馬車の中に座らされていた。イゼアルを乗せようとしたのだが、そう大きくない馬車なので寝かせられず、ナリシュが上着を脱いで地面に敷きそこに寝かせていた。

「あ、そうだっ!オリュガ兄上っ、なんで発情期中に出ていくの!?兄上っ、僕のポケットに入ってるから探して!」

 ノアトゥナはビィゼトにポケットを探してと頼んだ。イゼアルの治癒中なので自分では出来ない。
 ビィゼトがノアトゥナの服のポケットからビンを取り出し、馬車に一緒に乗り込んでいたナリシュ王太子殿下に話し掛けた。

「殿下、私が飲ませよう。」

「ありがとう。いいんだよ?イゼアルを見てやってくれ。」

 ビンを奪われ扉を閉められる。カチャンと鍵が掛かった。
 ビィゼトはぐぬぬぬと唸り声をあげる。

「ビィゼト兄上ーーーーっ!」

 遠くからニンレネイの声が聞こえてきた。
 馬で来たようだが何故か王弟殿下と二人乗りをしている。馬が可哀想ではないか?
 ザッとニンレネイには怪我が無いことを確認し安堵した。王弟殿下の方は切り傷や火傷で血塗れなのに全く意に介した様子がない。こちらはまぁどうでもいいとビィゼトは思った。
 近くまで来てニンレネイが降りようとすると、ニンレネイは王弟殿下にヒョイと抱えられ一緒に降りた。
 いやーな予感がする。ビィゼトの目は据わった。

「何故二人はくっついているのかな?」

 ビィゼトはニンレネイと王弟殿下二人に尋ねた。ニンレネイが地面に降ろして下さいと王弟殿下に文句を言うと、王弟殿下は大人しく下に降ろしてやっていたが、二人の手はしっかりと握られている。

「それがっ、離してくれないんです!」

 助けてっとニンレネイはビィゼトに頼んできた。
 ブンブンと繋がれた手を振っているが、全く離れる気配がない。
 ビィゼトはノルギィ王弟殿下を見た。

「殿下、うちの弟の手を離してもらおうか。」

 ノルギィ王弟殿下は首を傾げサラッと拒否した。

「嫌だが?」

 はあぁぁぁーーーーーー!?

「連れて帰ってもいいか?」

 はあ゛ぁぁぁぁぁぁ!?

「駄目だが!?」

「兄上、この人怖いです!」

 ニンレネイはよく分からない恐怖心で王弟殿下が王族であることも忘れてこの人呼ばわりし、ビィゼトに半泣きで縋った。
 ビィゼトはぐうぅと唸る。
 これだから王族はぁっ!!






 馬車の外でギャアギャアと言い合う兄弟と王弟殿下を窓から見ていると、目の前でシャッとカーテンが閉められてしまった。
 
「……あ。」

 何やら面白そうなことになっていたのにと思いつつ、前に座っていたナリシュ王太子殿下を見る。
 オリュガと目が合うとフワリと微笑み隣に移動してきた。

「オリュガ、抑制剤をちゃんと持って出なかったんだね?それにその上に着ているのは寝巻きかな?どうしてちゃんと着替えて出て来ないのかな?」

 オリュガはハッとする。双剣は握ったけど薬は握らなかった。
 前もそれで怒られたのに!

「え?えーと、ビィゼト兄上とレクピドが心配だったんだよ?急いでたんだよ?ほら、寝巻きって着心地いいし……。薬も忘れちゃったんだよ?」

「いいかい?以前も合同練習の時倒れたよね?薬がよく効くとは言っても、こう暴れ回っては効き目もなくなるよね?」

 優しくナリシュ王太子殿下に諭される。

「そ、そ、そうだよね。」

 そうだったよねぇ~~~とオリュガは室内の壁に縋り付く。
 ナリシュ王太子殿下はビンの蓋を開けて中から薬を取り出した。
 オリュガがピットリと引っ付いている壁にトンと片手をつく。オリュガはナリシュ王太子殿下の腕と背もたれに挟まれた。
 抑制剤の粒は三錠。ナリシュ王太子殿下の口が開き、白く整った歯の上下に軽く一粒挟まれる。ゆっくりと近付きオリュガの唇にナリシュ王太子殿下の唇が触れた。
 フニっと触れてポカンと開けたオリュガの口の中に一錠抑制剤が転がり込む。ジュワ…と溶けて口の中にほんのりと甘い味が広がった。

「オメガ用の抑制剤は少し甘いね……。」

 ボゥとしながらオリュガはナリシュ王太子殿下を見上げる。触れた唇が痺れたようにジンジンする。果物のような甘い匂いが、もっと欲しいと思ってしまった。
 ジッとナリシュ王太子殿下の唇を見ていたことに気付いて、オリュガは慌てて下を向いた。何を考えているんだろう………!?
 いつもより下半身が重い。
 ドキドキしているのは変わらないけど、身体が熱くなり殿下の匂いを濃く感じる。

「アルファ、のは…、甘くないの?」
 
 チラリと見上げて尋ねる。群青色の瞳は今日も綺麗だった。海の中だ……、とまた思ってしまう。

「アルファの抑制剤は無味無臭だよ。……君の兄上は本当にオメガの薬には気を使って作っているんだ。」
 
 甘くしているのも、口に含んだらすぐに溶けるのも、発情期で苦しむオメガの為にビィゼトが開発したものだ。それまではアルファ用の抑制剤ばかりが先行して開発されていたのだが、オメガ用の抑制剤はなんとなく効果があるという物しかなかった為、ビィゼトが薬学を学んで新たに新薬を発表した。

 オリュガの緋色の瞳は潤み、そう説明するナリシュの声を心地よく聞いていた。
 その姿にナリシュはゾクリと疼くのだが、ここは馬車の中。すぐそこにはノビゼル兄弟もいる。
 こんなご馳走を前にして我慢するしかないとはと残念に思うが、いずれオリュガはナリシュのものになる予定。いや、必ずしてみせるのだ。

「…………舌を出してごらん?」
 
 優しく命じられてオリュガはおずおずと舌を出した。
 これがお仕置きなんだろうか?そんなことを考えていそうな顔をするオリュガに、ナリシュは喉の奥で笑う。

「…お仕置きはまた今度ね。」

 小さな赤い舌の上に抑制剤を一錠乗せた。舌の上でジュワと溶けていく。
 ナリシュの手がオリュガの細い首をゆっくりと撫で、こくんと嚥下するのを確認した。
 最後の一粒を自分の口に含み、オリュガの後頭部を抑えて口付ける。

「…………っ、…んぅ、、~…ぁ、。」

 顔が下になったオリュガの口の中に、ナリシュの唾液と共に溶けた抑制剤が流れていく。ナリシュは目を細めて震える薄茶色の睫毛を見ていた。キュウと目を閉じて口の中に溜まる唾液に苦しそうにするオリュガを恍惚と眺め、オリュガの口内を蹂躙していく。
 たまらずゴクリと上下する喉に、ナリシュはこらえ切れずオリュガの身体を抱き締めた。片腕は背中から後頭部を支え、もう片方は腰を抱きしめ身体をピッタリとくっつける。
 オリュガの濃い紅茶の匂いが馬車の中に充満し、クラリと思わず流されそうになる。ナリシュもアルファ用の抑制剤を常用しているが、今すぐにでもオリュガが欲しいと、手に入れろと心が叫んでいる。
 今オリュガは発情期だ。項を噛めば番が成立する。
 貪っていた唇を離し、流れた涎を追う様にキスを落としていく。開いた襟ぐりから華奢な鎖骨が見え、ナリシュは舌でぬーと舐め上げた。

「………はぁ……、いい匂いだ………。」

 普段の冷静な王太子の声とは違う、甘く掠れた声にオリュガはムクムクと下半身が反応した。
 外には兄上達がいるのに!
 
「あ、はぁ、ダメ、皆んな外で、待ってる……。」

 待っていると言いながら、オリュガもナリシュ王太子殿下の身体から離れ難かった。もっとくっついていたい。もっとキスしたい。
 うう、どうしたんだろう!?
 いつもより激しい衝動にオリュガは困惑していた。

「流石に今手を出したら、ね?ダメだからね……。」

 先に手を出したのはナリシュの方なのだが、そう言って諌められたオリュガは唇を尖らせて渋々頷いていた。
 抑制剤が効きだし落ち着いてきたのだろう。
 抑制剤無しのオリュガの匂いをもっと嗅ぎたかったが、それはまた次の機会に取っておくしかない。

「………ね、お仕置きって何?」

 ナリシュもこっそり自分のものを宥めていたのだが、オリュガの無邪気な質問に、群青色の瞳に深みが増す。

「………今度教えてあげるよ。」

「う、うん?ん、分かった。」

 何も知らないオリュガはコクリと頷いた。

 ドンドンドンドンッ!と扉が叩かれる。

「ナリシュ殿下っ!抑制剤飲ませているのにオリュガの匂いが漏れてるのだが!?」

 ビィゼトが早く出てこいと急かす様に叩いていた。ナリシュが鍵を開けると扉の外では一旦治癒を終えたノアトゥナが、殿下の匂いすごいーと呟いていた。

「こんな所で発情期を止めるのではなく促して貰っては困る。」

「ちゃんと飲ませたよ?」

 しれっと答えるナリシュに、ビィゼトはふぐぐぐぐと怒る。
 タイミングを計ったようにミリュミカが部下と共に馬車を用意してやってきた。出来た配下だなと全員感心する。
 オリュガはまだ発情期中ということでオメガ同士ノアトゥナとレクピドの三人で乗ることになった。
 乗り込むオリュガをエスコートしながら、ナリシュはオリュガの耳元にこっそり呟く。

「また私の部屋で秘密の時間をすごそうね。」

 そう言って扉は閉められた。
 赤い顔で囁かれた耳を抑えるオリュガに、ノアトゥナは隣に座る。

「さっき何やってたの?」
 
「……………。」

「キ、キスはもうした?」

 とっくの昔にしているが、さっきもしたのでオリュガは頷く。
 ノアトゥナはハウっと口を押さえた。

「僕まだしたことないのにっ!レクピドは!?」

 レクピドに飛び火してきた。

「え!?えぇ!?あ、あ、あるわけ…っ!」

 はわわわわとレクピドは狼狽える。その様子にノアトゥナは少し安心した。

「はあ~、僕だけじゃなかった!でもレクピドはそのうちなぁ~。安心出来ない!」

「えぇ…?あの、歳も十歳違うし、僕みたいに地味なオメガを相手にする人なんて……。」

「大丈夫だよ。ね?オリュガ兄上。」

「そうなの?」

 オリュガは全くそっち方面に関心が無かった。

「うわっ、ほんきぃ?はっ、もしかしてそういう鈍感天然ちゃんの方がモテちゃうの!?」

 しまったぁ~と騒ぐノアトゥナに、オリュガもレクピドも困って首を傾げていた。












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