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全てを捧げる精霊魚
94 司地の屋敷
しおりを挟むネリティフ国の王都にあるファチ司地の屋敷に来た。
屋敷の中は誰も居らず、王都の混乱で使用人達は逃げてしまった後だった。通常天空白露の支部として司地の屋敷はこの様な混乱時は門を開き怪我人を引き受けたり食事を配給したりするのだが、ファチ司地不在の為か誰一人いない。
今いる面々だと天空白露から来た天上人と分かってしまうので、俺達は静かに裏口から入ってきた。天上人はやたらとキラキラ眩しいのだ。
自分の髪も黒髪なのに金の粉を撒き散らすようにチラチラとしているので、人混みではフードを被るしかない。
一見地味なのはヌイフェンだけかもしれない。
屋敷は以前サティーカジィの祈りの間で見た煉瓦造りの蔦のはった屋敷だった。草木が生える庭園は暫く手入れがされていない為か、前に見た時より荒れている気がする。
部屋に入りトステニロスがファチ司地を引き摺ってきた。口には布を撒き、腕は後ろで縄を巻いて縛っている。
フィーサーラが椅子を一脚持って来て部屋の中央に置いた。
「さて、ここで妖霊と会われていたようですが、何を話していたのか聞かせてもらいましょうか。」
縛った状態で座らせられたファチ司地の前にクオラジュが立って尋ねた。
終始下を向いていたファチ司地の視線が上がる。背後に回っていたフィーサーラが口に噛ませていた布をとった。
「…………見たままですよ。」
捕まっているというのにファチ司地はどこか余裕そうにしている。口元には笑みまで湛えていた。捕まえた時よりやつれたようだ。
「何故天空白露を裏切ったのですか?」
サティーカジィがクオラジュの後ろから重ねるように尋ねた。予言者の一族から、しかも精霊魚の特徴を持って産まれた者がこんなことをするなんてと、予言者の一族当主として心が痛む。
そんなサティーカジィの表情を見て、さらにファチ司地は笑う。
「何故って、それは自分が嫌いだからです。」
ファチ司地の視線はサティーカジィを真っ直ぐに見つめていた。
「自分を嫌うのと天空白露を裏切るのは別のことでは?」
サティーカジィはファチ司地が捕まってから、まともに顔を合わせたのは今日が初めてだった。元々そう会ったこともない。
ファチ司地の話は一時期一緒に暮らしていたニセルハティから聞いて知っているだけだった。聞いていた話とは違い、穏やかに笑うのだなと思う。ニセルハティの話では、常に微笑んではいるが全く感情が見えない冷たい人間なのだと聞いていたのに。
「私は選ばれませんでしたから。」
「…………何にでしょうか?」
話が見えなかった。
それまで黙って話の成り行きを見守っていたアオガが、サティーカジィの肩をトントンと叩く。
サティーカジィは振り返ると、アオガは変わってと指で示した。二人は頷いてサティーカジィは更に後ろに下がり、クオラジュが横に移動してアオガはファチ司地の前に来た。
アオガは俯いたファチ司地を覗き込むように目の前に片膝をついて座った。
ファチ司地の耳元で何かをコソコソと話している。ファチ司地の薄い桃色の瞳が少しだけ驚いたように見開かれた。
アオガはファチ司地の肩を軽く叩き離れる。
「何話したんだ?」
ツビィロランは不思議になって尋ねた。
「ん?確認。多分そうかなぁって。」
アオガはサティーカジィのもと許嫁だった。だからそう思ったのだ。ああ、一緒かと。
「言う必要はありません。」
ファチ司地は先程とは違い、強い眼差しでアオガに言った。
「そうだね。必要ない。」
アオガも笑って返事をする。
サティーカジィは困惑顔で二人を交互に見るだけだった。
そこで部屋の扉が開きトステニロスが入ってきた。
「…………クオラジュ、用意出来たよ。」
この屋敷に着いてファチ司地を椅子に座らせた後直ぐにどこかへ消えていたのだが、クオラジュに言われて何かやっていたらしい。
クオラジュは頷いた。
「ささ、皆んな出ようか。」
トステニロスは全員を外に出るよう促しだした。
「何するんだ?」
ツビィロランはクオラジュに尋ねたが、クオラジュはほんのり笑ってツビィロランの肩を抱いて扉の方に誘導する。教えるつもりはないらしい。
「ほら、青の翼主としての仕事だから。」
トステニロスからもそう声を掛けられ、仕方なく扉の方へ向かった。振り返りクオラジュの氷銀色の瞳を見る。その瞳にはなんの感情も窺えない。相変わらずツビィロランを優しく見つめ返すだけだ。
ツビィロランは少し迷って首を軽く振った。目を彷徨わせてまたクオラジュを見つめ返す。
勘でしかない。具体的に分かるわけではない。
ファチ司地を見て、止めるべきだろうかと悩んだが、それも辞めた。綺麗事を言って何になると言うのだろうか。そう思ったからだ。
「…………クオラジュは……、平気か?」
クオラジュはツビィロランが気付いていることに少し驚き、そして笑った。
「平気ですよ。慣れています。」
慣れと平気は違うだろうにと思ったが、これはクオラジュにしか出来ないことだろうからと諦めた。後で話を聞けばいい。クオラジュがそういう人間なのだと知っていて、好きになったのだし。自分には到底出来ないことだ。
「ん、無理すんなよ。」
ツビィロランが先に出ると、サティーカジィ達も後に続いた。
「私も手伝ったほうがいい?」
アオガは最近ツビィロランとクオラジュの側にいることが多く、事情もよく分かっていた。サティーカジィやイツズはその人の良さから気付いていないだろうし、フィーサーラとヌイフェンは簡単に説明されているがまだ全てを理解する余裕はないだろう。
今から何をやるのか理解して確認の為に尋ねた。
「トステニロスもいますから大丈夫ですよ。手が離せなくなりますのでツビィロランをお願いします。」
クオラジュの返事にアオガは頷きツビィロランの後を追った。ここ最近、クオラジュはアオガを信頼して任せてくれる。アオガもクオラジュの手腕は尊敬出来るので、信じてツビィロランを任せてくれるのは嬉しい。
縛られて座ったファチ司地を真ん中に、クオラジュとトステニロスが挟んで立つ。部屋に残されたのは三人だけ。
「さて、もう一度尋ねましょう。妖霊の王とは何を話しましたか?」
ずっとこの質問を繰り返していた。
ファチ司地が話せないことを理解して聞いていたのだ。
サティーカジィが祈りの間でファチ司地と妖霊の王ジィレンが話している姿を遠見した時、二人の声は聞こえなかった。話す言葉は吸い込まれるように消えているのに、衣擦れや窓の外の鳥の囀りは聞こえていたのだ。足を動かし床に靴がつく音すら聞こえているのに、声だけ消えていく。
それは二人の間に魂の契約が成されていたからだった。
話す内容を聞かれてはいけない。そう契約していたのだろうが、何を聞かれていけないとされていたのかはまだ分からない。契約に違反すれば何が起こるのかも、ファチ司地に実際口を割ってもらわなければ分からなかった。
「さあ、貴方に話してもらう為に態々この部屋に来たのですよ?」
クオラジュはファチ司地に命じる。
キィィンと耳鳴りがし、空間が閉じていく。
部屋の外でトステニロスが用意した結界だった。建物の壁や床は関係なく丸く部屋を覆い、円の中の空間を掌握する。
「私も急いでいるのです。さっさと話してもらいましょうか。」
クオラジュの声がファチの中に木霊する。この部屋は妖霊の王ジィレンが張った結界に守られていたはずだった。この部屋の声は闇の中へ吸い込まれ、誰にも漏れないはずだった。
それを対価にファチはジィレンと契約を交わしていたのだから。
「わ、私は……っ、わた……、私はサティーカジィ様、を、慕って……。」
先程アオガに聞かれた言葉を思い出す。
もしかしてアオガの前にいた許嫁ってファチ司地のこと?それでまだ未練があるの?
ファチは答えなかったが、それが一番答えになっていた。アオガは元許嫁だから聞いていたのだろう。アオガの一族はファチとニセルハティで口車に乗せアオガをサティーカジィの許嫁にしていた。
本当はファチが許嫁の位置に戻りたかったが、サティーカジィは見れば重翼だと分かると言っていたので諦めた。聞いていたのだ容姿は金の髪に赤い瞳。ファチではない。既に会ったことのあるファチではないのだ。
ファチの身体がガタガタた震える。
「言うことを聞けば、サティーカジィ様をくれると……。花肉さえあればいいと……。だから、ニセルハティを……。」
話すつもりはないのにポロポロと言葉が出てくる。
「なるほど。精霊魚の花肉は心臓と同等。失えば命はないのでサティーカジィの果肉の代わりにニセルハティを人身御供にしたのですね?」
ファチはそうだと震えながら頷く。
この部屋には契約者に嘘がつけないようになっていた。その代わり外では秘密とする内容が一切話せない。思わず言ってしまうようなことも言えないようにしていた。そうしなければファチは我慢できなかった。そしてサティーカジィの許嫁に戻りたかった。
部屋にかかった契約をクオラジュは無理矢理自分のものに書き換えていった。ファチは妖霊の王との魂の契約で、妖霊の王に関連したことを話せないようになっていると気付いた。だがこの部屋で妖霊の王と会って話していたのだから、この部屋では話せるはず。主導権をこちらが握ってしまうしかなかった。ファチ司地に掛けられた契約は、簡単には解除出来ない強い契約だった為、無理矢理書き換えていくしかない。例えファチ司地に負担が掛かろうとも。
ファチは苦しげに言葉を吐いていく。
アオガを身代わりにし、引き取って側で見張るにはそうするしかなかった。そうしないと殺してしまいそうだった。ツビィロランが処刑された時の様子を教えて、お前もそのうちそうなるのだと言いたかった。
予言者の一族から疑われないよう育てるので精一杯だった。だからアオガの要求は何でも叶えたが、関わることはほぼしなかった。
いずれサティーカジィ様を手に入れることが出来るのならと我慢した。
ニセルハティを嫌うわけではないが、サティーカジィ様の命に比べればその価値は低い。
自分と同じように中途半端なニセルハティに同情はしていたが、迷わず身代わりにするつもりだった。
話を聞いていたクオラジュは、どう考えても妖霊の王が言葉巧みに騙しているようにしか聞こえなかった。
ニセルハティ側の話は分からないが、似たようなことを言って操っていることだろう。
「ではもう一つ話して下さい。妖霊の王ジィレンはあの大きな器で何を作るつもりですか?」
クオラジュの声がファチの中に繰り返し聞こえてくる。話さなくてはと、話して楽にならなければと焦りがでてくる。
「器で、作るのだと。ツビィロランと同じ重翼の身体を………。シュネイシロ神は妖霊の王の重翼だったのだと……。」
「そうなのですね。では妖霊の王は現在ニセルハティという精霊魚の花肉と妖霊の生血を手元に持っているのですね。」
「ツビ…、ツビィ、ロランの身体と神聖力、を、手に入れ………。」
コポッと血が吐き出される。
ゴボゴボと咳き込みファチ司地は話せなくなった。
「魂の契約が強いようですね。」
「長期で掛けられたんだろうね。ここまでじゃないかな?」
血を吐いているファチ司地を見下ろして二人は話す。その瞳には躊躇いや同情はない。
「予想通りの内容でしかないようですね。妖霊の生血が手に入りましたし、良しとしましょうか。」
ファチ司地が手元に持っていた妖霊の生血はしっかりクオラジュが手にしていた。神聖力の量から王の血ではないが念の為に持っておくに越したことはない。
クオラジュはファチの神聖力を観察しながらもういいだろうと術を解いた。ファチ司地の負担が減るよう調整していたが、これ以上は無意味だと術を解くと、妖霊の王がこの部屋にかけた契約がたわんで弾けてしまった。負荷に耐えられず契約が消えていく。
ファチの身体は椅子から転げ落ちた。契約の消失と共に身体がビクンと痙攣する。
「流石に同情しちゃうね。」
「そうですか?」
トステニロスは転がり顔にかかったファチの髪を手で横に流してやった。目は虚で妖霊の王とクオラジュの神聖力に挟まれその負荷に耐えられず意識は朦朧としている。
「貴方は妖霊の生血を持っていましたが何に使うつもりだったのでしょうか?」
クオラジュは氷銀色の瞳を見開きファチに尋ねた。
ファチはその瞳を見上げて虚に答える。
「…………何も……。ニセルハティは、飲んだ……。私は、いらない。」
妖霊になりたいわけではない。ニセルハティを見ていれば分かる。飲めば妖霊の王の言いなりになるしかない。命の危険に晒され言いなりになるしかないのに、自ら命を差し出す気にはなれない。
それを聞いてクオラジュは覗き込むのをやめた。まだスペリトトを何故マナブに合わせたのかを知りたかったのだが、もう喋れなさそうだ。
「もう貴方は長く待ちません。楽にしてやりましょう。」
「…………。」
クオラジュはファチの身体にも妖霊の王ジィレンの針が刺さっているのに気付いた。抜こうとしたが抜けない。
無理に抜けば更に血を吐く。
妖霊の王が消えてからツビィロランの背に不可視の針が刺さっているのに気付いたのだが、ファチ司地に刺さったものと似ていた。針には糸が垂れ、どこかに長く繋がっているが、その先を追おうとしてもどんどん先が伸びて消えていく。
試しにファチ司地の針を抜こうとしたが、無理に抜けば魂がゴッソリ抜けていく。
ツビィロランの中から神聖力が抜かれつつあった。
ファチ司地の場合は捕まえておく為のものだったのだろうが、魂の契約と合わさり負荷が大きかった。クオラジュの干渉で更にその負荷は重なったわけだが、そこに対する罪悪感はあまりない。ファチは裏切り者だ。
「あ、そうだ。妖霊の王がいつからこの国に巣食っていたか知ってる?」
トステニロスがごく普通にファチへ尋ねた。死にかける人間への配慮はなく、いつもの通り好青年といった表情はこの状況にそぐわない。
ファチはもう答えられなかった。
身体は重く、意識は途切れそうだ。
眠たい……。
「もう答えるのは無理そうですね。ですがトステニロスと私の瞳の色からかなり前からいるのではありませんか?血のつながりがあるなど考えたくもありませんが。」
「そうだね。今後の影響も考えないと。」
「妖霊の王は気付いたでしょうか?」
「あの時は気付いていなくても後で調べれば……。」
「こちらでもネリティフ国の………、……………ましょう。
ファチの上で、ファチの身体を挟んで二人は普通に話している。サティーカジィ様の側にこんな恐ろしい存在がいるなんてと思うと心配になってくるが、もうファチにはどうすることも出来ない。
「ああ、すみません…。苦しいですね。」
どうやら漸くファチの存在を思い出したようだ。
ヒューヒューとなる喉が焼けるように痛い。
ファチは最後にクオラジュに教えた。教えておかないとサティーカジィ様の命が危ないかもしれないから。この男は恐ろしいが、サティーカジィ様の味方であるならば、言っておかなければ……。
「…………………。」
クオラジュは耳を近付け話を聞いた。そして優しく笑みを浮かべ頷く。
「では、おやすみなさい……。」
トン、と音がした気がして、ファチの苦しい息は止まった。
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