落ちろと願った悪役がいなくなった後の世界で

黄金 

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女王が歌う神仙国

54 古き女王

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 次に俺が起きたのは冷たい石の上だった。気温は高くそう寒くない。起き上がるとそこは天空白露とそう変わらないような神殿造りの建物の中で、広い広間だった。
 部屋の両端には天井を支える支柱が並び、部屋の正面には大きな木の根が広がっていた。
 ウネウネと成長した根は一本一本が大きく、かなり長寿をた樹だろうと窺える。巨木は天井を突き抜けどうやら枝や葉は室外に出てしまっているようだった。

「………何だここ?」
 
 一緒に落ちて来たはずのクオラジュとイツズ、サティーカジィが見当たらない。俺を落としたフィーサーラだけ、少し離れた場所に倒れていた。

「ここは我が神殿。」
 
 地に響くような声がした。歳若く聞こえるのに、どこか老成したしゃがれ声でもあり、酷く聞きづらい。女性の声なのだろうとは思った。
 声の方を向いても誰もいない。
 
「………うぉっ!」

 いないと思ったら先程まで単なる巨木の根だと思っていた所に、人が一人座っていた。
 肌の色が緑がかった肌色をし、長い髪は途中から根と同化していた。
 あれが仙だというのは理解できる。フハ達とはまた少し違うように感じるが、おそらく同じだろう。

「ようこそ、神仙国へ。」

 見た目は女性だった。手はちゃんとあるが、髪や足が巨木の根に同化している。仙は植物だと言うが、本当に植物として生きているんだろうか。

「神仙国?ここが?」

 天空白露と神仙国は飛行船を使っても三日ほどかかると聞いていた。竜の住まう山より近いが、それでも遠い。
 どうやって来たのかと不思議に思う。

「そなたの胸には私の分身が入っておる。呼び寄せるのは簡単だ。フハ達が犠牲になったが、仕方あるまい。」

「フハ達は殺さないはずだ。」

 天空白露は罪人でも人を殺さないことになっている。過去の例外はツビィロランだけだ。フハ達を殺すとは思えなかった。

「殺しはせんだろうが、魂の核を使い唱和しょうわを行ったので枯れてしまったであろう。」

「唱和?」

「歌が聞こえたであろう?向こうとこちらを繋ぎ、お前を呼び寄せた。少々予定外の者達もついて来たがの。」

 女性はゆったりと樹の根に凭れ掛かり、肘をついて話している。

「…………そのついて来た奴等はどうしたんだ?」

「さあ?途中で落としたからの。無事に着地出来れば生きておろう。」

 あのクオラジュが不様に落ちるとは思えない。きっと大丈夫だと思うしかなかった。イツズもサティーカジィがついている。無事だと思うしかない。

「俺を呼んでどうするつもりだ?」

 俺は尋ねた。天空白露に喧嘩売ってまで呼び寄せたのだ。何かあるはずだ。だからクオラジュは俺と仙達を合わせないようにと言ったのだろう。

「聞いておろう?お前の女王の種を返してもらおう。」

「返すとどうなる?」

「その身体は朽ちてお前の魂は壊れる。」

 俺はクルリと方向転換して逃げた。
 冗談じゃない!

「……………ここは、我の腹の中。」

 女の仙が何か呟いた。
 背後から追ってくる気配がする。チラリと振り返るとフィーサーラが追いかけて来ていた。
 
「……くっ……アイツまだ操られてんのか!」

 毒づくが悲しいかな、ツビィロランの足とフィーサーラの足では回転率が違った。襟を掴まれ引っ張られ、硬い石の地面に押し倒される。
 背中からドンっと落ちて息が止まった。

「その者と番うがいい。」

「…………ーーーかっ……はっ!なんで、コイツと…!」

 フィーサーラの目はどこかうつろなのに、目が見開かれていて怖い。無理矢理口を開かされて何か甘いグミのような物を放り込まれる。
 
「んーーーーっ!」

 口を抑えられて吐き出せない。唾が溜まって来て徐々にグミは溶けてきた。喉を流れて飲み込むのを我慢するが、口を抑えたフィーサーラは飲み込むまで外す気がなさそうだった。
 グイっと身体を持ち上げられて、抱き込まれて口が合わさる。
 ドロっとしたものが流れてきて、ツビィロランは目を見開いた。

「ふぅっーーーーー!んっっーーー!んっー!んっー!」

 気持ち悪いっ!!と叫びたいが口の中にフィーサーラの舌が入ってきて声が出せない。
 これ多分フィーサーラの唾液だと思うが、飲み込ませるために流し込んできたのだろうと思う。
 キスすれば唾液は混ざりお互いのを飲み込むということはあると思う。だがっ!一方的に流し込まれるのはワケが違う!
 グミが溶けて混ざった甘い自分の唾液と、フィーサーラの唾液が口の中いっぱいになり、ゴクリと飲み込んでしまった。
 飲み込んだのを確認したからか、フィーサーラの口が離れる。

「うえ゛っっっーーーー!!!」

 ツビィロランは叫んだ。

「ーーー、ーーーー、ーーーーーー~~。」

 また歌が聞こえる。
 どうやら女が歌っているようだが、声なき歌は何を口ずさんでいるのか聞き取ることは出来ない。

 また地面に押し倒されたツビィロランの上に、フィーサーラが覆い被さった。
 先程とは違い目の下が赤くなり情欲に濡れている。舌なめずりする口に、コイツ意識があるなと気付いた。

「おまっ、お前っ!意識あるだろう!?何襲ってんだよ!」

「……………意識はありますが、身体はいうことを効きません。」

 さも操られているのだと言わんばかりだが、表情はやる気満々だ。

「抵抗しろよ!」

 俺の文句も虚しく服を脱がせにかかってくる。

「何で俺がコイツと番わなきゃなんだよ!?」

 俺は叫んだ。冗談じゃない!何で、男と!フィーサーラと!しかもこの身体はツビィロランのものだ。勝手に本人の許可なく番うなんて許されない!

「番っておかねば、そなたの魂は消えてしまうぞ?その者と番となっておけば、身体から女王の種を抜き取った時、そなたの魂はその者と繋がっておるので呼び戻すことも出来よう。………スペリトトのようになぁ。」

 またスペリトト!!
 まぁた!スペリトトぉ!!
 スペリトトの所為で俺の人生は滅茶苦茶だ!
 死んで昇天からの生まれ変わりで良かったのに、何でかこんな世界に来ちゃうし!来たと思ったら直ぐ死んじゃうし、十年間放浪の旅したし、天空白露では訳わからんクオラジュに振り回されるし!
 しかも、今、男に襲われている!!

「くそおぉーーー!フィーサーラっ!これでも食らえっっ!」

 俺は足を振り上げた。
 俺は男だ!この身体は死守してやる!
 カーーーーーンッッ、と俺は男の急所を蹴り上げた。

「ぐゔっ!?」

 フィーサーラの身体が硬直する。
 その隙を狙って、俺は手のひらに神聖力を溜め込んだ。ギュウゥンと光が集まる。

「んなもん吐き出させてやるっっ!」

 俺は神聖力の塊をフィーサーラの腹に叩き込んでやった。そしてすぐ様フィーサーラの肩を蹴り上げ、ゴロゴロっと後転して離れる。
 間髪入れずにフィーサーラは吐いた。

「ぐほぉっ!ゲェーー、ゲホッ、ゴボッ!」

 ふうぅ………、何とかゲロの洗礼から逃れられた。
 何やら色々なものの中に丸いものが転がっていた。あれが種か?しかし近寄って見る気にはなれない。
 俺はまたもや神聖力を溜め込んだ。

「ーーっ!何をする!?」

 女が叫ぶが遠慮はしない。先に攻撃したのはそっちだ。

「言っとくが、俺は制御とか出来ねーからな?」
 
 立ち上がり右手を上に上げた。人差し指を一本立ててまず指をクルリと回す。指の動きに合わせて小さな風がヒュウーと吹いた。
 指の次は手、手の次は腕と回していく。
 春風のような柔らかな風から、嵐にまで発展するのは直ぐだった。
 風が唸りを上げる。
 ゴウゴウとツビィロランを中心に竜巻が巻き起こった。

「樹だから、火とか弱い?」

 パチンと指を鳴らす。
 ツビィロランの指鳴りから炎が舞い上がった。渦巻く風にメラメラと燃える炎が混ざり、灼熱の渦が出来上がっていく。

「なんとっ!我は貴様に温情を与えようとしたのに!」

 なぁーーーにが温情だよ、と思いながらツビィロランは薄く笑った。火の粉が踊り、炎の波が渦を巻いて部屋中に広がるさまに可笑しくなって、自然と笑みが溢れる。

「あはっ、……知るかよ。」

 パッと方向転換して走り出す。

「おいっ!逃げねーと焼け死ぬぞっ!」

 吐いてしゃがみ込んでいたフィーサーラには一応声を掛けた。
 植物っぽいのは平気でも、完全に人が自分の所為で死ぬのは寝覚が悪い。操られていたということにして声を掛けといてやろう。
 惚けたように座り込んでいたフィーサーラも慌てて俺を追いかけてきた。

 神殿には扉がなく、部屋から出ると石をレンガのように組み上げた廊下に出た。明るい方に向けて走り出す。

「おい!助けたが許した訳じゃないからな!」

 ツビィロランは走りながら叫んだ。
 フィーサーラは特に言い返すこともなく大人しく後をついて来ている。
 チラッと振り返ると、視線に気付いたのかニコッと小さく笑い返してきた。
 なんか嫌な予感するなと思いながらも、兎に角逃げるのが先とツビィロランは走り続けた。





 前を走る小柄な身体を追いながら、フィーサーラは少し残念な気持ちでいた。

 父であるソノビオ地守護長から、予言の神子と番になるよう言われていた。
 子供の頃から神聖力が高く、フィーサーラに対する期待は高かった。天上人になれば赤の翼主になるよう言われるだろうことも予測していた。
 十年前、ホミィセナが現れツビィロランが死に、聖王陛下ロアートシュエが天空白露の実権を握ると、その野望は諦めたようだが、ホミィセナが死にツビィロランがまた予言の神子として現れ、しかも聖王陛下には神聖軍主アゼディムととっくの昔に番だったのだと知ると、父の野望はまたムクムクと再熱してしまった。
 過ぎた野望のように感じるが、可能なようにも思える。
 父は無理矢理九老会議を開き、フィーサーラを赤の翼主に就かせることに成功した。
 後は予言の神子が誰と番うかだけだと言われ、肩を叩かれた。お前なら楽勝だろうと。
 フィーサーラは男らしい凛々しい見た目ながらも、王侯貴族のような華やかさも持ち合わせている。
 神聖力も高く地守護長の息子。しかもその色合いと神聖力の高さから次の赤の翼主ではとも言われてきた。
 父ソノビオが広めた噂ではあったが、期待を裏切らないフィーサーラの能力の高さに、誰もが信じていた。
 フィーサーラは別に嫌々ソノビオの言いなりになっているわけではなかった。普通に権力欲も向上心もあったので、赤の翼主にもなったし、ツビィロランにも近付いてきた。
 強いて不満をつけるなら、ツビィロランが好みではなかったことくらい。
 悪くはないが特に美しいわけでもない。粗野だし礼儀もなっていない。朝の礼拝は一度も出たことがないし、信徒へ近付くこともない。
 神聖力は確かに多いし透金英の親樹に花を咲かせているので、間違いなくその見た目からも予言の神子なのだろうが、およそ神子らしくない。
 神子なんだし、番にならなければ聖王にはなれない。仕方なしツビィロランを落とすことにした。

 本当に仕方なしだった。

 フィーサーラはモテる。男にも数少ない女にももてるし、経験も豊富だった。天上人になる前から声は掛かるし、自分から声を掛けたことはない。勝手に身体を差し出してくるので欲の捌け口にしていた。
 何より性行は気持ちがいい。誰かと番いたいという願望もないので、媚薬を使わなければ番になることはない。相手は僅かな可能性に賭けて身体を晒すのだろうが、フィーサーラにその気が全くないので番にはならない。番とはお互いの精神的な繋がりが大事なのだ。媚薬でも使わない限りは間違って番うこともない。
 今まで所持したことのなかった媚薬を購入したのも、ツビィロランを落とさなければならないと思ったからだ。
 
 先程口に入れた媚薬はさて効いてくるのだろうか。

 フィーサーラを蹴り上げ腹に神聖力を叩き込み、無理矢理吐かせるような乱暴な予言の神子に、フィーサーラは興味が湧いてきた。
 嫌われようが何だろうが、性格は強いし手段も選ばない。
 神聖力が多いとは思っていたが、無尽蔵に集まる力の渦に、フィーサーラは驚愕した。
 多いなんてものじゃない。
 爛々と琥珀の瞳は輝き、渦に乗って黒髪から溢れる金の粒がツビィロランを輝かせていた。
 神子というにはあまりにも強い意志のある表情。
 凛とした立ち姿と、パチンと指を鳴らす仕草に、フィーサーラはなんとも言えない欲を感じた。
 
 欲しいじゃないか……。

 初めて人を欲しいと感じた。
 強気な人間を組み敷きたいとかいう情欲ではなく、その強い意志を守りたいという気持ちが優った。
 
 ツビィロランは青の翼主とどうやら仲が良いようだ。
 先程襲ったのは身体がいうことを効かなかったのだということにして貫こう。
 多少は反抗出来たのだが、番にすることばかり頭にあった為、これ幸いと性行に及んでしまった。

 ツビィロランの性格をよく把握しなくては…。
 同意を得てから関係を持ちたいが、その小柄な身体を下にして、恥じらう姿は早く見てみたい。
 他人が聞けば先程やったことと同じでは?ということをフィーサーラは考えながら、細い身体を追いかけた。
 






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