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番外編

62 ラビノアの奇跡①

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 侯爵家に来ないかと言われた。
 ハンロル地方一帯を納めるファバーリア侯爵からの誘いだった。
 ソマルデの『剣人』スキルはかなり強い。一度見た剣技ならすぐに実践で活用できるし、目も耳も常人よりもかなりいい。
 小さい頃はこの力を持て余していたが、慣れてしまえば誰よりも強かった。
 それがファバーリア侯爵と知り合い、まだまだ上がいるのだと思い知らされる。侯爵は間違いなく強かった。貴族らしい美しい容姿ながら、たくましい体躯と研ぎ澄まされた剣技は、ソマルデに初めて畏敬の念を抱かせた。
 ファバーリア侯爵は素晴らしい人だと思う。
 それでも侯爵家で働いてみないかと誘われて、まだ迷っていた。
 ソマルデは今十六歳だ。
 冒険者としてギルドで稼いでいるし、その金額もかなりのものだ。まだまだ戦えない年齢でもないので、態々貴族の屋敷で働く必要もない。唯一のメリットは貴族や豪商の半ば強引な誘いを跳ね除ける力があるというくらい。それくらいファバーリア侯爵家は力のある家だった。

「どうすっかな。」

 伸びた黒髪をボリボリと掻きながら、ソマルデは薬屋から出てきた。
 『回復』や『治癒』持ちに怪我や病気を治してもらうのはかなりお高い。なので薬で治せるものならスキルに頼らず薬で治してしまうのがいい。
 ソマルデは用心深いので定期的に薬は購入することにしている。依頼で田舎に行くと店がないからだ。薬草の知識はつけたけど、肝心の薬草が運良く見つかることは少ない。

 ファバーリア侯爵が何故ソマルデに声をかけてきたのか理由が分からない以上、迂闊に申し出を受ける気にもなれなかった。
 過去そうやって保護を申し出て、無理矢理血判を押されそうになったことは少なくない。
 ただファバーリア侯爵が本当に善意で申し出てくれているのなら、これ程有難い後ろ盾はない。これ以上を求めるなら王家くらいだろう。
 見返りに婚姻や主従の契約を要求されない限りは、逃げることも出来る。

 街の通りを歩いていると、ポツポツと雨が降ってきた。
 最近よく雨が降る。そのうち嵐が来るかもしれない。そうなれば普通の依頼は減るし、街の修繕依頼が増えてくる。修繕依頼は儲けが少ないのでソマルデとしては嬉しくないが、あまり強くない冒険者にとっては安全に稼げる仕事なので喜ばれる。
 また暇になるな。
 瞼についた雫をはらうと、背後から声をかけられた。

「あの……!」

 少し高めの声で女性かと思ったが、格好から男性だと分かった。シンプルな白シャツと紺色のズボン。長い金髪は後ろで高く一つに結び三つ編みにしてあった。青く深い瞳は美しく、通り過ぎる街人の視線を攫っていた。

 振り返って視線があったことから、どうやらソマルデに声を掛けたので間違いなさそうだ。

「なに?」

 つっけんどんに返事を返す。
 ソマルデより少し年は上に見えるが、男性にしては頼りなげで、いい所の坊ちゃんのように見えた。
 なんでこんな所に一人でいるのかが不思議だ。

「お、お名前をお伺いしてもいいですか!?」
 
 やや興奮状態に見える。見知った顔でもないので拒否することにした。

「やだ。」

「や、やだ!?ソマルデさんがっ、ヤダって!」
 
 ええ~~~!?と後ろで騒ぐ青年に、ソマルデはイラついて舌打ちした。

「名前を知ってて何故聞いてきた?」

「うう、話し方がワイルド!」

 ??頭おかしいのか?
 いや、たまにこんな奴もいる。仕事で助けただけなのに好意を寄せてきたり、部屋に忍び込んできたりする奴もいる。
 勿論全員それなりに痛めつけてから放り出す。
 こいつも………。
 と、思ったがやたら綺麗な顔で流石に躊躇いそうだ。

「あんた誰?」

「……………っっ!!」

 はううぅ~~~と真っ赤になって悶え出した。本気で大丈夫か?
 無視して今度こそ立ち去ろう。相手にしない方がいいだろう。
 クルリと方向転換して走り出した。

「あっ!ま、待ってぇ~~~!!」

 追いかけてくるが無茶苦茶足が遅い。あっという間に後方へ消えてしまった。

「……なんだったんだ?」

 ただでさえ頭悩ませてる時に変な奴に絡まれた。
 それが彼の第一印象だった。










「ぷはぁっっ!!あっ!はぁ、はぁ、はぉ、はぁ、はぁ!」

 ガバァとラビノアは這い出して来た。
 
「どうだ!?とれたか!」

「に、逃げられましたぁ~~!」

 ゼィゼィと青い顔をしてラビノアはガックリと地面に膝をついた。全身びしょ濡れだ。

 ここは王宮内部の北離宮。
 広いホールでわずが二名の研究者が、自分達の理論を基に実験を行っていた。
 
「このっ、無能が!」

「ひえぇぇーーーん!」

「ちょっとラビノアを虐めないでよ!」

「殿下も熱くなりすぎですよ?」

「あ~~~、せっかく用意した契約書がびしょ濡れに。」

 殿下、ラビノア、ドゥノー、ユンネ、ホトナルの順で発せられた言葉がこれだ。
 一緒に『絶海』から出てきたのはルキルエル王太子殿下、ハンニウルシエ王子、ホトナル、ラビノアだ。





 ことの発端はルキルエル王太子殿下がラビノアに尋ねたことがきっかけだった。

「そういえば、ラビノア・ルクレー、以前ソマルデの生殖器に『回復』をかけてみろと言ったが、実行してみたのか?」

 ぶふーーーーーーっっ!!?!!
 全員飲んでいたお茶を吹き、食べていた茶菓子を喉に詰まらせた。
 平然としていたのはホトナルくらい。
 その場にいたのは俺、旦那様、殿下、ホトナル、アジュソー団長、ミゼミ、ドゥノー、ラビノア、サノビィス、ノルゼで集まっていた。
 ノルゼとサノビィスは天気がいいので外の芝生で人形と一緒におままごとをしていて聞いていなかった。良かった。ミゼミも子供組にくっついてしまっている。
 旦那様の眼差しが怖い。殿下を切るつもり?

「そう怒るな。ちゃんと子供が聞いていないのを確認して言ったぞ?ソマルデも今はいないし、確認したかっただけじゃないか。」

 ぬけぬけと殿下は言い放った。それに反応したのは同じ穴のむじな、ホトナルだ。

「うわぁ、いいですね!その発想。でもラビノアさんの『回復』は現状の復元でも復活でもなく、模倣やユンネ君の複製という気がしますけどね?」

 オレンジ色の瞳をキラキラとさせながら意見を言い出す。

「復元、模倣………。では、無いものは生み出せない?腕を無くしてしまっても切り取られた腕があれば『回復』出来るが、失って手元に残らなければ『回復』出来ない?」

「そう思いますよ。違いますか?」

 後の言葉はラビノア本人に尋ねたものだ。

「あ……、言われてみればそうですね。この前目を失った方の眼球は元に戻りませんでした。傷は治したんですけど。」

「傷は周囲の肉や血管を真似て治せるが、腕や眼球のような一つの部位は周囲を真似て治せないということか。右目の真似を左目で出来ないのか?」

「左右の違いがあるのでは?実際眼球は戻らなかったのですし、腕も片腕が残ってても駄目でしょうね。」

 ホトナル…、ちょっと頭よく見える。俺が感心してホトナルを見ていると、旦那様に腕を引っ張られた。浮気じゃありません。旦那様は意外と嫉妬深いな。

「じゃあ……。」

「ええ、生殖器は一つしかないので現状維持ではないでしょうか?」

 話が戻った。

「勃たなければ勃たないままか。」

 殿下、真剣な顔して言わないで欲しい。
 ラビノアは何を想像しているのか真っ赤だ。

「他人のではダメなのかい?」

 それまで大人しく聞いていたアジュソー団長が尋ねた。
 なるほど、他人の……。いや、他人のアソコを自分のに?なんかやだなぁ。どんなに立派でも嫌だなぁ。

「無理かもな。本人のでないと。」

「東の国で他人の身体の一部を移植するという治療があるそうですが、かなり成功率は低いらしいですよ。いろんなものが適合しないのだとか。つけてもすぐ腐ったり、上手く動かなかったりという結果になるそうです。」

 あー、血とか遺伝子とかかな?この世界にも移植手術ってあるんだ?でもかなり難しそうだな。
 でもここで前世の知識を教えても、俺も詳しく分かる訳でもないので黙っておこう。質問されても答えられない。
 
 殿下とホトナルが二人で何やら話し始めてしまった。


「なんでそんなことに熱心になってるんでしょうかね?」

「………スキルの事になると時間も忘れて研究しだすからな。」

 旦那様が嫌そうな顔をしている。旦那様ってスキルないのに何かあったのかな?
 俺がなんだろうと首を傾げていると、アジュソー団長も嫌な顔をしながら呟いた。

「珍しいスキル持ちを集めてまわる所為で、あちこち戦争に駆り出されたんだ。僕と黒銀団長が王太子殿下の専属騎士団にいるのもそれが理由だよ。無理矢理命令されたんだ。スキル耐性が強いという理由でね。領地も納めなきゃなのに…。」

 ……そうだったんだ。漫画でも二人は騎士団長だったから何も疑問に思ってなかった。言われてみれば当主と騎士団長の両立って並大抵のことではないよね。
 
 


 それから一週間後、殿下とホトナルは結論を出した。
 
「過去に行く?」

「そうだ。俺の『絶海』で若い頃のソマルデのもとにいき、ラビノアがソマルデに身体の一時所有権を許可する血判を押させる。そして戻ってきたらソマルデに『回復』をかける。どうだ?」

 どうだ、と聞かれましても…。

「殿下の『絶海』って過去に行けたんですか?」

「行けるかも、という認識だけだったんだが、ホトナルと検証してみた。」

 実際に行ってきたらしい。
 今迄は『絶海』の中から見える景色に疑問があった。過去らしき自分も見えれば、今は王宮を辞している使用人なども写っていて、何となく過去だろうと思っていたらしい。
 だからその景色には落ちないようにしていた。
 落ちて過去に行けば戻れる保証がなかったからだ。何故そう思うかというと、未来の景色は見えないから。未来を意識して行こうとしても、波が荒れて全く進めないらしい。

「じゃあ過去に行っても戻れないんじゃないですか?」

「そこを検証したんだ。俺がまず現地点にいて、ホトナルが過去に降りた。」

「過去に行ったんですか!?え?じゃあホトナルが二人いることに??」

「いたけど未来の方の私の存在は幽霊のように希薄でした。」

 ふわふわっと半透明だったらしい。そして現地点にいるルキルエル王太子殿下に引っ張り上げてもらうと戻れたらしい。
 半透明の幽霊なので、過去では誰にも認識してもらえず、物も持てないし話し掛けることも出来なかった。

「では過去に行ってもルクレー子息が過去のソマルデに血判を押してもらうのは不可能では?」

 旦那様が尋ねた。

「そこでホトナルに生まれる以前に行ってもらった。」

「行ったんですか!?」

 そうだと二人は頷く。
 そして行けたらしい。ちゃんと実体があったけど、直ぐに『絶海』の中に引き戻されてしまった。存在してはいけないという認識がどこかにある。でもそれはただの人間には理解出来ないことかもしれない。そう二人は結論付けて、とりあえず数分程度なら生まれる前に実体を持って行けることが分かったらしい。
 
「問題は波がですねぇ~。」

「波?」

「そうだ。過去に遡れば遡るほど波が荒くなる。ホトナルが『瞬躍』を持っているから行けるが、普通は越えられないだろう。」

「それに、保険としてハンニウルシエ王子の『黒い手』で身体を繋いでもらってから行ったんですよね。それがないと私の『瞬躍』でも波に流されて元の場所に戻れないかもしれません。」

 なかなか厳しい条件だね。

「仮にそうやって行ったとして、血判押す意味は何ですか?」

「あー、それはラビノアさんの『回復』がどうも本人の許可がないと反応しないらしくて。普通はラビノアさんが『回復』してくれると理解しているから問題なく治せてしまいますが、過去のソマルデさんだと無意識に『回復』する許可を出してくれるか分からないですよね?あの人用心深い性格してますので。」

 実は既に五十年前のソマルデさんの所に行ってきたらしい。
 ホトナルがラビノアを連れて行ったけど、目視だけでは『回復』が出来なかった。
 はるか過去の身体を元にして現在の身体を作り替えることになるので、過去と現在のソマルデさんの了解がいる。出来れば血判契約貰うくらい強い強制力を持たせた方が成功率が上がるんじゃないかと結論付けた。

 なるほど?なんかなんとなく理解はしたけど、なんで俺達にこれを説明するのかな?

「もしかして……。」

「そう、現在のソマルデを是非説得して欲しいんだが。」

 ルキルエル王太子殿下がにこーと笑った。超胡散臭い。









 俺は代表でソマルデさんの説得係に任命された。
 で、その内容をソマルデさんに伝えた。
 勿論、生殖器云々は言いません!怒られちゃうよ。
 ここは殿下とホトナルがどーしても研究したくて、でも若返りなり人体欠損部の復活なりをするにあたって、もし成功した時のメンバーが今後他国に狙われて危ないかもだから、身内だけで実験したいと伝えた。
 何で俺がこんな言い訳を考えなきゃならんのか。

「成程、それで一番歳をとっている私の身体で試したいと?」

「う、うーーーん。そうなるかな?誰も適任者がいないし。」

 ここは王都にある侯爵邸だ。
 ソマルデさんをちょっと呼んで、二人で話している。
 ソマルデさんはジッと何かを熟考している様子。
 そうだよね~。これって人体実験だよね。
 俺なら怖くてかなり考えると思う。

「いいでしょう。」

 俺は一瞬ソマルデさんが何を言ったのか理解出来なかった。まさかのOK!?

「い、いいんですか!?」

「よろしいですよ。」

 ソマルデさんは頷いて笑った。
 ちょっと不思議な笑い方だったけど、任務達成で喜ぶ俺は、この時気付いていなかった。










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