15 / 61
15,死亡?
しおりを挟む
俺は夢を見た…
ここは領主館の庭か?ちょっと違うが似てるな…
目の前には顔は良く見えないが3歳位の見た感じ男の子。
俺は木剣を持っている 何故だ? あぁ…今からこの子に剣を教えるんだった
この子は剣を持つのは初めてかな?どうやって持っていいかわからないみたいだ。
俺は持ち方を指導する。
「ありがとうございます父上」
男の子がそう言う。
父上?俺の事か?
まずは素振りの練習を行う。この子は剣を持つのは初めてなのに素振りが熟練の剣士と思われる位の素振りを披露している。
「さすが俺の子だな」
あれ?俺今なんていった? 俺の子?
俺は夢から覚めていった…
~~~~~~~~~
わたしは夢を見ている。
最愛の夫ユキャールとの娘。今日は2人でお菓子作りだ♪
あれ?最愛の夫はわかるけど、娘? わたしの娘? まぁいいか。でも顔はわからないんだよなぁ 娘ならどんな顔か見てみたかったよ…
わたしはその子と生地と作って型をとる。
あらあら顔まで汚しちゃってかわいいわね♪
わたしが拭いてあげると「ありがとうお母さま」
お母さまだって、この子可愛いわ わたしに似ないでお母さまだって♪
可愛い娘。わたしのおバカは真似しなくていいからね…
わたしは夢から覚めていく…
俺は朝が来て目を覚ます。抱き合って寝てたスピカも一緒に目を覚ましたようだ。
「あなた おはよう」
「おはようスピカ」
「「そういえば」」
2人一緒にハモってしまった。
「「先にどうぞ」」
まただ…
「じゃぁ俺から話すが、昨夜夢をみた」
「わたしも夢をみた」
「あれ?もしかして息子の夢か?」
「息子って何?わたしは娘の夢よ」
2人共子供の夢を見てるが内容は違う様だ。
「俺は息子と剣の練習をしてる夢だった」
「わたしは娘とお菓子を作ってる夢だった」
「その息子は初めて剣を持ったらしく、うまく剣を握れなかったんだ。持ち方を教えたら『ありがとうございます父上』っていわれたよ」
「父上? ユキャールのどこが父上よ!親父までいかなくても精々父さんって所でしょ」
「やかましいわ!それで続きだが、その後一緒に素振りをするんだがその子の素振りがすごくてな、熟練の剣士が素振りしてるのかと思ったよ。でも夢はそこで終わってしまったけどな」
「子供なのに熟練の剣士ね、ユキャールの息子ならそれ位できてもおかしくないかもね」
「それでわたしの夢だけど、お菓子はクッキーだったけどその子の顔に生地が付いちゃってね、拭いてあげたら、『ありがとうお母さま』だって」
「まてまて、お前のどこがお母さまだ?精々オカンがいいと…」
「うるさい… だまれ!!」
「はい…」
「それでわたしの夢はそこで終わっちゃった」
「2人して子供の夢を見るなんて、昨日のアレでデキちゃったのかな?」
「それだと嬉しいわね、待望の赤ちゃんよ♪」
「でも男の子と女の子か、どちらかが先に生まれたのかな?それとも双子?」
「でもどっちでも嬉しいでしょ♪正夢なら子供は2人いるのは確定なんだし」
「スピカ…お前よく正夢なんて言葉しって…」 グバァーーーー!!
「いい加減そう言うことやめたら?子供の前でも同じような事する気なの?」
「…たしかに、スピカの… 言う通りだ… 俺が逝ったら… 跡を頼む… ぐふ…」
「さて時間もまだ早いようだしもうひと眠りしようかな。パパは先におねむしちゃったしね~」
わたしは気絶したユキャールをそのままに二度寝を始めた…
~~~~~~~~
どれ位寝ただろうか、わたしが目覚めてもユキャールはまだ目を覚まさなかった。
よく見ると汗がすごい!顔色を確認するが血の気が引いてるような色だ!
わたしは人を呼ぶ、駆け寄った人に医者を呼ぶように手配する。
わたしの一撃でそうなっちゃったの?今までは痛そうだけど復活してくれたのに…
わたしがオロオロしていると医者が来てユキャールを診てくれた。
「これは酷い…」
医者の第一声がそれだった。
「おい!回復師を呼べ!それもレベルが高い奴だ!急げ!このままだと危ない!!」
医者が助手に叫ぶ、助手は急いで手配に向かった。
「急所を的確に狙っている、しかも一回じゃないな、過去に何度も受けたように見える…」
「生きてるのが不思議な位だ…よほどの達人なんだろう。一般人だったら死んでもおかしくないな…」
医者が独り言でブツブツ言ってるがわたしにはよく聞こえている。
ユキャール…死んじゃうの? ヤダ… ヤダヨ… 目を覚ましてよ…
その時助手が戻ってきた。
「先生!現在回復師は不在だそうです!」
「何だと!これじゃこの患者は助からんぞ!!」
「くそっ ご婦人にどう言えばいいのだ… 聞けばご婦人は妊娠していらっしゃると聞いたぞ…」
回復師がいない… もう助からないって… わたしのお腹にユキャールとの子供がいるのに… この子はパパに会えないの? わたしのせいで… ワタシノセイデ…
そこでわたしの視覚は真っ白になった
『パパを大切にしましょうね ママ』
~~~~~~
わたしは意識を取り戻した。
ベッドの上で寝てたようだ。
隣にはユキャールの姿がある。
そう言えばユキャールが死にそうだった!!
「ユキャール!! ユキャール!!」
わたしは必死に叫ぶ。
するとユキャールが目を覚ました。
「ユキャール!」
わたしはユキャールに抱き着いた、そしてそのまま泣いた…
「おはようスピカ」なぜ泣いてるんだ?
ユキャールは今の現状がわかってないようだ。
「だってユキャールが… ユキャールが…」
わたしは言葉をうまく言えなかった。
「俺がどうしたっていうんだ?」
「だってユキャールが死んじゃう…」
「は?勝手に人を殺すな…」
殺すなって何を言ってるの?
「さすがにあの一撃は痛かったがそれだけだ、俺が痛がってる間に二度寝してたみたいだから俺も寝てたんだよ」
あれ? わたしの一撃でユキャールが倒れて、わたしは二度寝して起きたらユキャールが苦しんでて…?
でもユキャールは今はピンピンしてて、あの一撃は痛かったけど、痛がってる間にわたしが二度寝したからユキャールも二度寝?
「ユキャール… キス…」
わたしはキスを求めた。これが現実なら、このキスは気持ちいいはず。
「よくわからないが、これで気が済むのなら…」
ユキャールはわたしにキスしてくれた。わたしの好きなキスだ。ユキャールに間違いない…
「それで、俺が苦しんでる間に寝たから俺が死にかけてる夢でもみたのか?」
そうなんだけど、わたしは夢と勘違いしたなんて恥ずかしくて言えなかった…
ユキャールはキスすると、わたしが話せなくなると思っておっぱいを弄りだした…
ユキャールの手はいつも優しい、そして気持ちいい所がわかってるように撫でてくる、これ以上触られると声がでちゃうじゃない…
「正直に言わないとやめちゃうぞ」
ユキャールがやめるって言ってる… ヤダ… もっと触って…
「ヤダ…」
「それなら正直に話そうな」
「フェェェーン… ヤダーーー…」
わたしはユキャールの胸で泣き出した。
ユキャールはどうしていいのかわからずにいた。
俺の余計な一言でいつものグーを喰らい、苦しんでる時に二度寝か。
そして起きてみたら俺が死にそうだと…
夢ならもう少し良い夢を見ればいいものを…
俺は泣いてるスピカの頭を撫でてやる。
でも俺が死ぬとしたらスピカにやられる位しか今の所はないな…
俺は頭を撫でながらそう思った。
もういつ朝食に呼ばれるかわからないから、Hできないしどうしよう…
落ち着いてきたスピカにキスをして何とか元に戻ってもらうように頑張るが、1度キスをするとスピカは何度もねだる…
結局朝食に呼ばれるまでキスをし続けることになった…
「昨日はお疲れさまでした。衣装は当日までに仕上げておきます。それと、式にお呼びしたい方はいらっしゃいますか?」
執事さんがそういうので孤児院の院長先生をお願いする。
「かしこまりました、それでしたら院長先生だけでなく孤児院の皆様をお呼びになられるのはいかがでしょうか?」
皆様って事は子供達全員だよな?そんなに大勢で大丈夫か?
俺は結構な人数になるが大丈夫なのか聞いた。
「はい、ユキャール様がいられた孤児院は国が支援していますので、現在何人のお子様がいらっしゃるか把握しております。その上で送迎や宿の手配等を考慮しても問題ないと判断しました」
羽振りが良い孤児院だと思ってたけど、国が支援してるとは知らなかったなぁ。そういや勝手に温泉引いちゃったけど大丈夫かな? その辺も執事さんに聞いた。
「そこは問題ありません。国はあくまで支援してるだけなので、土地や建物の権利は孤児院にあります。ただ不当に孤児院の譲渡等を求められたら国は動きます。」
支援だけでなく後ろ盾にもなってくれてるのか、それなら三下のチンピラの脅しが組織丸ごと崩壊に繋がる可能性になるのなら、よほどのバカじゃない限り手を出さないんだが。俺たちって結構そういうバカ見てるんだよな…
まぁ今はそれより、孤児院全員を招待するかだな、せっかくなので子供達にも王都を見てもらって将来の励みにしてもらおう。
俺は、執事さんに孤児院全員をお願いした。
「畏まりました。ミナミノ孤児院御一行様を招待致します。手配はすべてこちらで済ませておきますのでご安心ください」
あの孤児院って名前あったんだ… 初めて知ったわ…
「他になければ以上になります。新郎新婦のユキャール様とスピカ様は前日に城までお越しください。必要であれば送迎いたしますがどうされますか?」
ん~送迎か… 飛翔を使えばすぐだけど、馬車に揺られるのも悪くない。俺はスピカに相談してどっちがいいか決めてもらう事にする。
スピカはたまにはのんびり移動するのもわるくないとの理由で送迎してもらう事にした。
「畏まりました。そうなりますとミャケ領から王都までの道のりを考えますと3日ほど時間を頂きます。万が一を考え4日前にミャケ領にお邪魔することにします。早く御着きになられた分は王都を頼んでいただけたら幸いです」
「わかりました。では式当日4日前に我が領の領主館で待ってます」
話しが終わり、ミャケ領に帰るとする。飛翔で帰るのだがスピカが俺の服を掴んだまま離さない…
「ユキャール…抱っこ…」
俺は可愛いお姫様を抱っこしてミャケ領に戻った。
領に戻りテキトに戻った報告をする、そして俺たちの結婚式が1か月後に決まった事も報告する。
「そうですか、その時もまだ暇な時期なので領は僕に任せておいてください。それと王都から僕の助手についての手紙がきたけど、僕が自由に決めちゃって大丈夫かな?」
「テキトさんが指示をする人たちなのでテキトさんが選んでください。あとその人たちの家を用意しないといけませんね。人が集まると職場も新たに必要になりますか?その辺もテキトさんが中心となって動くわけなので職場も家も自分の都合の良い所に建てちゃってください」
「そうですか、何か僕が楽する為に選んでいいって言ってるみたいで助かるよ。ユキャールさんにもわるくないようにするから任せてください」
「それと、宿泊地を商業地について着手していきたいと思ってます。今は建設予定地と予定地への建設だけで商売はまだ考えてません」
「とうとう始めちゃうのかい、まぁ土地決めて職人に指示だすだけだから簡単だけど、資金は大丈夫ですか?前にも言った通り、この領の資金は領民が問題なく生活するだけしかないので、他の所にまわす余裕はないですよ」
「資金については今は考えなくて大丈夫です。テキトさんは金貨○○枚かかると教えてくれれば後はこっちで何とかします。ちなみにこの前金貨400枚の依頼報酬を得て、これから素材報酬がいくらになるかわからないけど入る予定です」
「その依頼報酬でもおつりが来るほどの額だね… ほんとユキャールさんはなんでもありですね…」
「はっはっはっ… 俺がなんでもありにする為にテキトさんがいるんじゃないですが。テキトさんも意外となんでもありですよ」
「またまた…僕は楽しか考えてない男ですよ…」
俺から褒められた?のかわからないがテキトは照れていた。
「それじゃ俺たちはこれで、何かあったら報告しますしテキトさんも何かあったら言ってください」
「わかりました。最高の宿泊施設と商業施設を作って見せますよ。」
俺たちはテキト宅を後にし領主館に戻る、一息ついたら俺は職人の所に向かおうと思う。
スピカはどうする?と聞くと子供達の進捗が気になるのでそっちを見てくると言う。
では夕食時に と俺は職人の所に向かった。
職人の作業場に向かう途中、俺が教えてる強化系の魔法を練習している子供達に出会った。
丁度よい機会なので進捗とわからない所を聞いてみた。
みんなまだ強化に対して体がついてこない状態だと言う。そこは慣れとあとは筋力を付けて抵抗に耐える体を作る事だとアドバイスする。
これで数日練習して体のどこの部分がついてこれないのか教えるようにと俺は子供達と別れた。
職人の作業場に着くと作業中だった。俺は親方に挨拶し、テキトに話した施設について依頼が来ることを話した。そして少ないがと王都の各酒を手土産に渡した。
「お前ら!大将からの土産だ! これで英気を養い。これから来るデカい仕事を片付けるぞ!!」
親方が叫ぶを周りの職人も騒ぎ出す。
俺は依頼が来たらよろしくと作業場を後にした。
その後も街を見て回る特に問題らしい問題は起きてないテキトが優秀なおかげだ。
そういや隣の村もミャケ領だった… 今更だが、俺はテキトに詳細を聞きに行った。
「忘れちゃって、でここに来たわけですか。」
俺はテキトに村の事を聞いていた。
「大丈夫ですよ。僕の評判知ってるでしょ?土地柄不便な所はあるかもしれませんが、飢えることもなく無難にやってますよ。ただこの街に作った温泉を各村に与えてくれると村民は喜ぶでしょうね」
俺はせっかくなので明日各村をまわって見るとテキトに伝え領主館に戻った。
俺が家に戻ると良い臭いがしていた。
「あ、おかえりユキャール」
スピカが出迎えてくれたのでこの臭いの原因(と言ったら怒られた…)を聞いたら料理をしてるのだと言った。
俺は衝撃を受けた… あの火を1つまともに起こせないスピカが料理とは…
ただ、臭いだけはいい。俺は明日の我が身を心配しつつ。料理が出来上がるのを待った…
「ユキャール~ できたよ~~」スピカから完成の知らせがきた!
俺は覚悟を決めてスピカの手料理を頂くことにした…
「形は多少歪だが味は悪くない…」
「褒めてるのか貶してるのかどっちよ…」
スピカは俺の評価が曖昧なのでどちらかはっきりしてもらいたいようだ。
「そのままだ、見た目だけで見ればまだまだだ。味だけで言えば美味いの部類に入る」
「そっか♪これからはスピカ・ミャケ夫人をして料理の1つ位できなきゃね」と薄くなくなってきている胸を張る。
ユキャール… 何考えてるのかわかるからね、もうこれからパパになるんだから、こういう所は直してほしいな…
そうだな、俺もいつまでも子供ではない、悪いと思う所は改善していくように努力しよう。
ここは領主館の庭か?ちょっと違うが似てるな…
目の前には顔は良く見えないが3歳位の見た感じ男の子。
俺は木剣を持っている 何故だ? あぁ…今からこの子に剣を教えるんだった
この子は剣を持つのは初めてかな?どうやって持っていいかわからないみたいだ。
俺は持ち方を指導する。
「ありがとうございます父上」
男の子がそう言う。
父上?俺の事か?
まずは素振りの練習を行う。この子は剣を持つのは初めてなのに素振りが熟練の剣士と思われる位の素振りを披露している。
「さすが俺の子だな」
あれ?俺今なんていった? 俺の子?
俺は夢から覚めていった…
~~~~~~~~~
わたしは夢を見ている。
最愛の夫ユキャールとの娘。今日は2人でお菓子作りだ♪
あれ?最愛の夫はわかるけど、娘? わたしの娘? まぁいいか。でも顔はわからないんだよなぁ 娘ならどんな顔か見てみたかったよ…
わたしはその子と生地と作って型をとる。
あらあら顔まで汚しちゃってかわいいわね♪
わたしが拭いてあげると「ありがとうお母さま」
お母さまだって、この子可愛いわ わたしに似ないでお母さまだって♪
可愛い娘。わたしのおバカは真似しなくていいからね…
わたしは夢から覚めていく…
俺は朝が来て目を覚ます。抱き合って寝てたスピカも一緒に目を覚ましたようだ。
「あなた おはよう」
「おはようスピカ」
「「そういえば」」
2人一緒にハモってしまった。
「「先にどうぞ」」
まただ…
「じゃぁ俺から話すが、昨夜夢をみた」
「わたしも夢をみた」
「あれ?もしかして息子の夢か?」
「息子って何?わたしは娘の夢よ」
2人共子供の夢を見てるが内容は違う様だ。
「俺は息子と剣の練習をしてる夢だった」
「わたしは娘とお菓子を作ってる夢だった」
「その息子は初めて剣を持ったらしく、うまく剣を握れなかったんだ。持ち方を教えたら『ありがとうございます父上』っていわれたよ」
「父上? ユキャールのどこが父上よ!親父までいかなくても精々父さんって所でしょ」
「やかましいわ!それで続きだが、その後一緒に素振りをするんだがその子の素振りがすごくてな、熟練の剣士が素振りしてるのかと思ったよ。でも夢はそこで終わってしまったけどな」
「子供なのに熟練の剣士ね、ユキャールの息子ならそれ位できてもおかしくないかもね」
「それでわたしの夢だけど、お菓子はクッキーだったけどその子の顔に生地が付いちゃってね、拭いてあげたら、『ありがとうお母さま』だって」
「まてまて、お前のどこがお母さまだ?精々オカンがいいと…」
「うるさい… だまれ!!」
「はい…」
「それでわたしの夢はそこで終わっちゃった」
「2人して子供の夢を見るなんて、昨日のアレでデキちゃったのかな?」
「それだと嬉しいわね、待望の赤ちゃんよ♪」
「でも男の子と女の子か、どちらかが先に生まれたのかな?それとも双子?」
「でもどっちでも嬉しいでしょ♪正夢なら子供は2人いるのは確定なんだし」
「スピカ…お前よく正夢なんて言葉しって…」 グバァーーーー!!
「いい加減そう言うことやめたら?子供の前でも同じような事する気なの?」
「…たしかに、スピカの… 言う通りだ… 俺が逝ったら… 跡を頼む… ぐふ…」
「さて時間もまだ早いようだしもうひと眠りしようかな。パパは先におねむしちゃったしね~」
わたしは気絶したユキャールをそのままに二度寝を始めた…
~~~~~~~~
どれ位寝ただろうか、わたしが目覚めてもユキャールはまだ目を覚まさなかった。
よく見ると汗がすごい!顔色を確認するが血の気が引いてるような色だ!
わたしは人を呼ぶ、駆け寄った人に医者を呼ぶように手配する。
わたしの一撃でそうなっちゃったの?今までは痛そうだけど復活してくれたのに…
わたしがオロオロしていると医者が来てユキャールを診てくれた。
「これは酷い…」
医者の第一声がそれだった。
「おい!回復師を呼べ!それもレベルが高い奴だ!急げ!このままだと危ない!!」
医者が助手に叫ぶ、助手は急いで手配に向かった。
「急所を的確に狙っている、しかも一回じゃないな、過去に何度も受けたように見える…」
「生きてるのが不思議な位だ…よほどの達人なんだろう。一般人だったら死んでもおかしくないな…」
医者が独り言でブツブツ言ってるがわたしにはよく聞こえている。
ユキャール…死んじゃうの? ヤダ… ヤダヨ… 目を覚ましてよ…
その時助手が戻ってきた。
「先生!現在回復師は不在だそうです!」
「何だと!これじゃこの患者は助からんぞ!!」
「くそっ ご婦人にどう言えばいいのだ… 聞けばご婦人は妊娠していらっしゃると聞いたぞ…」
回復師がいない… もう助からないって… わたしのお腹にユキャールとの子供がいるのに… この子はパパに会えないの? わたしのせいで… ワタシノセイデ…
そこでわたしの視覚は真っ白になった
『パパを大切にしましょうね ママ』
~~~~~~
わたしは意識を取り戻した。
ベッドの上で寝てたようだ。
隣にはユキャールの姿がある。
そう言えばユキャールが死にそうだった!!
「ユキャール!! ユキャール!!」
わたしは必死に叫ぶ。
するとユキャールが目を覚ました。
「ユキャール!」
わたしはユキャールに抱き着いた、そしてそのまま泣いた…
「おはようスピカ」なぜ泣いてるんだ?
ユキャールは今の現状がわかってないようだ。
「だってユキャールが… ユキャールが…」
わたしは言葉をうまく言えなかった。
「俺がどうしたっていうんだ?」
「だってユキャールが死んじゃう…」
「は?勝手に人を殺すな…」
殺すなって何を言ってるの?
「さすがにあの一撃は痛かったがそれだけだ、俺が痛がってる間に二度寝してたみたいだから俺も寝てたんだよ」
あれ? わたしの一撃でユキャールが倒れて、わたしは二度寝して起きたらユキャールが苦しんでて…?
でもユキャールは今はピンピンしてて、あの一撃は痛かったけど、痛がってる間にわたしが二度寝したからユキャールも二度寝?
「ユキャール… キス…」
わたしはキスを求めた。これが現実なら、このキスは気持ちいいはず。
「よくわからないが、これで気が済むのなら…」
ユキャールはわたしにキスしてくれた。わたしの好きなキスだ。ユキャールに間違いない…
「それで、俺が苦しんでる間に寝たから俺が死にかけてる夢でもみたのか?」
そうなんだけど、わたしは夢と勘違いしたなんて恥ずかしくて言えなかった…
ユキャールはキスすると、わたしが話せなくなると思っておっぱいを弄りだした…
ユキャールの手はいつも優しい、そして気持ちいい所がわかってるように撫でてくる、これ以上触られると声がでちゃうじゃない…
「正直に言わないとやめちゃうぞ」
ユキャールがやめるって言ってる… ヤダ… もっと触って…
「ヤダ…」
「それなら正直に話そうな」
「フェェェーン… ヤダーーー…」
わたしはユキャールの胸で泣き出した。
ユキャールはどうしていいのかわからずにいた。
俺の余計な一言でいつものグーを喰らい、苦しんでる時に二度寝か。
そして起きてみたら俺が死にそうだと…
夢ならもう少し良い夢を見ればいいものを…
俺は泣いてるスピカの頭を撫でてやる。
でも俺が死ぬとしたらスピカにやられる位しか今の所はないな…
俺は頭を撫でながらそう思った。
もういつ朝食に呼ばれるかわからないから、Hできないしどうしよう…
落ち着いてきたスピカにキスをして何とか元に戻ってもらうように頑張るが、1度キスをするとスピカは何度もねだる…
結局朝食に呼ばれるまでキスをし続けることになった…
「昨日はお疲れさまでした。衣装は当日までに仕上げておきます。それと、式にお呼びしたい方はいらっしゃいますか?」
執事さんがそういうので孤児院の院長先生をお願いする。
「かしこまりました、それでしたら院長先生だけでなく孤児院の皆様をお呼びになられるのはいかがでしょうか?」
皆様って事は子供達全員だよな?そんなに大勢で大丈夫か?
俺は結構な人数になるが大丈夫なのか聞いた。
「はい、ユキャール様がいられた孤児院は国が支援していますので、現在何人のお子様がいらっしゃるか把握しております。その上で送迎や宿の手配等を考慮しても問題ないと判断しました」
羽振りが良い孤児院だと思ってたけど、国が支援してるとは知らなかったなぁ。そういや勝手に温泉引いちゃったけど大丈夫かな? その辺も執事さんに聞いた。
「そこは問題ありません。国はあくまで支援してるだけなので、土地や建物の権利は孤児院にあります。ただ不当に孤児院の譲渡等を求められたら国は動きます。」
支援だけでなく後ろ盾にもなってくれてるのか、それなら三下のチンピラの脅しが組織丸ごと崩壊に繋がる可能性になるのなら、よほどのバカじゃない限り手を出さないんだが。俺たちって結構そういうバカ見てるんだよな…
まぁ今はそれより、孤児院全員を招待するかだな、せっかくなので子供達にも王都を見てもらって将来の励みにしてもらおう。
俺は、執事さんに孤児院全員をお願いした。
「畏まりました。ミナミノ孤児院御一行様を招待致します。手配はすべてこちらで済ませておきますのでご安心ください」
あの孤児院って名前あったんだ… 初めて知ったわ…
「他になければ以上になります。新郎新婦のユキャール様とスピカ様は前日に城までお越しください。必要であれば送迎いたしますがどうされますか?」
ん~送迎か… 飛翔を使えばすぐだけど、馬車に揺られるのも悪くない。俺はスピカに相談してどっちがいいか決めてもらう事にする。
スピカはたまにはのんびり移動するのもわるくないとの理由で送迎してもらう事にした。
「畏まりました。そうなりますとミャケ領から王都までの道のりを考えますと3日ほど時間を頂きます。万が一を考え4日前にミャケ領にお邪魔することにします。早く御着きになられた分は王都を頼んでいただけたら幸いです」
「わかりました。では式当日4日前に我が領の領主館で待ってます」
話しが終わり、ミャケ領に帰るとする。飛翔で帰るのだがスピカが俺の服を掴んだまま離さない…
「ユキャール…抱っこ…」
俺は可愛いお姫様を抱っこしてミャケ領に戻った。
領に戻りテキトに戻った報告をする、そして俺たちの結婚式が1か月後に決まった事も報告する。
「そうですか、その時もまだ暇な時期なので領は僕に任せておいてください。それと王都から僕の助手についての手紙がきたけど、僕が自由に決めちゃって大丈夫かな?」
「テキトさんが指示をする人たちなのでテキトさんが選んでください。あとその人たちの家を用意しないといけませんね。人が集まると職場も新たに必要になりますか?その辺もテキトさんが中心となって動くわけなので職場も家も自分の都合の良い所に建てちゃってください」
「そうですか、何か僕が楽する為に選んでいいって言ってるみたいで助かるよ。ユキャールさんにもわるくないようにするから任せてください」
「それと、宿泊地を商業地について着手していきたいと思ってます。今は建設予定地と予定地への建設だけで商売はまだ考えてません」
「とうとう始めちゃうのかい、まぁ土地決めて職人に指示だすだけだから簡単だけど、資金は大丈夫ですか?前にも言った通り、この領の資金は領民が問題なく生活するだけしかないので、他の所にまわす余裕はないですよ」
「資金については今は考えなくて大丈夫です。テキトさんは金貨○○枚かかると教えてくれれば後はこっちで何とかします。ちなみにこの前金貨400枚の依頼報酬を得て、これから素材報酬がいくらになるかわからないけど入る予定です」
「その依頼報酬でもおつりが来るほどの額だね… ほんとユキャールさんはなんでもありですね…」
「はっはっはっ… 俺がなんでもありにする為にテキトさんがいるんじゃないですが。テキトさんも意外となんでもありですよ」
「またまた…僕は楽しか考えてない男ですよ…」
俺から褒められた?のかわからないがテキトは照れていた。
「それじゃ俺たちはこれで、何かあったら報告しますしテキトさんも何かあったら言ってください」
「わかりました。最高の宿泊施設と商業施設を作って見せますよ。」
俺たちはテキト宅を後にし領主館に戻る、一息ついたら俺は職人の所に向かおうと思う。
スピカはどうする?と聞くと子供達の進捗が気になるのでそっちを見てくると言う。
では夕食時に と俺は職人の所に向かった。
職人の作業場に向かう途中、俺が教えてる強化系の魔法を練習している子供達に出会った。
丁度よい機会なので進捗とわからない所を聞いてみた。
みんなまだ強化に対して体がついてこない状態だと言う。そこは慣れとあとは筋力を付けて抵抗に耐える体を作る事だとアドバイスする。
これで数日練習して体のどこの部分がついてこれないのか教えるようにと俺は子供達と別れた。
職人の作業場に着くと作業中だった。俺は親方に挨拶し、テキトに話した施設について依頼が来ることを話した。そして少ないがと王都の各酒を手土産に渡した。
「お前ら!大将からの土産だ! これで英気を養い。これから来るデカい仕事を片付けるぞ!!」
親方が叫ぶを周りの職人も騒ぎ出す。
俺は依頼が来たらよろしくと作業場を後にした。
その後も街を見て回る特に問題らしい問題は起きてないテキトが優秀なおかげだ。
そういや隣の村もミャケ領だった… 今更だが、俺はテキトに詳細を聞きに行った。
「忘れちゃって、でここに来たわけですか。」
俺はテキトに村の事を聞いていた。
「大丈夫ですよ。僕の評判知ってるでしょ?土地柄不便な所はあるかもしれませんが、飢えることもなく無難にやってますよ。ただこの街に作った温泉を各村に与えてくれると村民は喜ぶでしょうね」
俺はせっかくなので明日各村をまわって見るとテキトに伝え領主館に戻った。
俺が家に戻ると良い臭いがしていた。
「あ、おかえりユキャール」
スピカが出迎えてくれたのでこの臭いの原因(と言ったら怒られた…)を聞いたら料理をしてるのだと言った。
俺は衝撃を受けた… あの火を1つまともに起こせないスピカが料理とは…
ただ、臭いだけはいい。俺は明日の我が身を心配しつつ。料理が出来上がるのを待った…
「ユキャール~ できたよ~~」スピカから完成の知らせがきた!
俺は覚悟を決めてスピカの手料理を頂くことにした…
「形は多少歪だが味は悪くない…」
「褒めてるのか貶してるのかどっちよ…」
スピカは俺の評価が曖昧なのでどちらかはっきりしてもらいたいようだ。
「そのままだ、見た目だけで見ればまだまだだ。味だけで言えば美味いの部類に入る」
「そっか♪これからはスピカ・ミャケ夫人をして料理の1つ位できなきゃね」と薄くなくなってきている胸を張る。
ユキャール… 何考えてるのかわかるからね、もうこれからパパになるんだから、こういう所は直してほしいな…
そうだな、俺もいつまでも子供ではない、悪いと思う所は改善していくように努力しよう。
0
お気に入りに追加
1,260
あなたにおすすめの小説
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
鎮西八郎為朝戦国時代二転生ス~阿蘇から始める天下統一~
惟宗正史
歴史・時代
鎮西八郎為朝。幼い頃に吸収に追放されるが、逆に九州を統一し、保元の乱では平清盛にも恐れられた最強の武士が九州の戦国時代に転生!阿蘇大宮司家を乗っ取った為朝が戦国時代を席捲する物語。 毎週土曜日更新!(予定)
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~
水無月 静琉
ファンタジー
神様のミスによって命を落とし、転生した茅野巧。様々なスキルを授かり異世界に送られると、そこは魔物が蠢く危険な森の中だった。タクミはその森で双子と思しき幼い男女の子供を発見し、アレン、エレナと名づけて保護する。格闘術で魔物を楽々倒す二人に驚きながらも、街に辿り着いたタクミは生計を立てるために冒険者ギルドに登録。アレンとエレナの成長を見守りながらの、のんびり冒険者生活がスタート!
***この度アルファポリス様から書籍化しました! 詳しくは近況ボードにて!
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます
tera
ファンタジー
※まだまだまだまだ更新継続中!
※書籍の詳細はteraのツイッターまで!@tera_father
※第1巻〜7巻まで好評発売中!コミックス1巻も発売中!
※書影など、公開中!
ある日、秋野冬至は異世界召喚に巻き込まれてしまった。
勇者召喚に巻き込まれた結果、チートの恩恵は無しだった。
スキルも何もない秋野冬至は一般人として生きていくことになる。
途方に暮れていた秋野冬至だが、手に持っていたアイテムの詳細が見えたり、インベントリが使えたりすることに気づく。
なんと、召喚前にやっていたゲームシステムをそっくりそのまま持っていたのだった。
その世界で秋野冬至にだけドロップアイテムとして誰かが倒した魔物の素材が拾え、お金も拾え、さらに秋野冬至だけが自由に装備を強化したり、錬金したり、ゲームのいいとこ取りみたいな事をできてしまう。
グラティールの公爵令嬢―ゲーム異世界に転生した私は、ゲーム知識と前世知識を使って無双します!―
てるゆーぬ(旧名:てるゆ)
ファンタジー
ファンタジーランキング1位を達成しました!女主人公のゲーム異世界転生(主人公は恋愛しません)
ゲーム知識でレアアイテムをゲットしてチート無双、ざまぁ要素、島でスローライフなど、やりたい放題の異世界ライフを楽しむ。
苦戦展開ナシ。ほのぼのストーリーでストレスフリー。
錬金術要素アリ。クラフトチートで、ものづくりを楽しみます。
グルメ要素アリ。お酒、魔物肉、サバイバル飯など充実。
上述の通り、主人公は恋愛しません。途中、婚約されるシーンがありますが婚約破棄に持ち込みます。主人公のルチルは生涯にわたって独身を貫くストーリーです。
広大な異世界ワールドを旅する物語です。冒険にも出ますし、海を渡ったりもします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる