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15,死亡?
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俺は夢を見た…
ここは領主館の庭か?ちょっと違うが似てるな…
目の前には顔は良く見えないが3歳位の見た感じ男の子。
俺は木剣を持っている 何故だ? あぁ…今からこの子に剣を教えるんだった
この子は剣を持つのは初めてかな?どうやって持っていいかわからないみたいだ。
俺は持ち方を指導する。
「ありがとうございます父上」
男の子がそう言う。
父上?俺の事か?
まずは素振りの練習を行う。この子は剣を持つのは初めてなのに素振りが熟練の剣士と思われる位の素振りを披露している。
「さすが俺の子だな」
あれ?俺今なんていった? 俺の子?
俺は夢から覚めていった…
~~~~~~~~~
わたしは夢を見ている。
最愛の夫ユキャールとの娘。今日は2人でお菓子作りだ♪
あれ?最愛の夫はわかるけど、娘? わたしの娘? まぁいいか。でも顔はわからないんだよなぁ 娘ならどんな顔か見てみたかったよ…
わたしはその子と生地と作って型をとる。
あらあら顔まで汚しちゃってかわいいわね♪
わたしが拭いてあげると「ありがとうお母さま」
お母さまだって、この子可愛いわ わたしに似ないでお母さまだって♪
可愛い娘。わたしのおバカは真似しなくていいからね…
わたしは夢から覚めていく…
俺は朝が来て目を覚ます。抱き合って寝てたスピカも一緒に目を覚ましたようだ。
「あなた おはよう」
「おはようスピカ」
「「そういえば」」
2人一緒にハモってしまった。
「「先にどうぞ」」
まただ…
「じゃぁ俺から話すが、昨夜夢をみた」
「わたしも夢をみた」
「あれ?もしかして息子の夢か?」
「息子って何?わたしは娘の夢よ」
2人共子供の夢を見てるが内容は違う様だ。
「俺は息子と剣の練習をしてる夢だった」
「わたしは娘とお菓子を作ってる夢だった」
「その息子は初めて剣を持ったらしく、うまく剣を握れなかったんだ。持ち方を教えたら『ありがとうございます父上』っていわれたよ」
「父上? ユキャールのどこが父上よ!親父までいかなくても精々父さんって所でしょ」
「やかましいわ!それで続きだが、その後一緒に素振りをするんだがその子の素振りがすごくてな、熟練の剣士が素振りしてるのかと思ったよ。でも夢はそこで終わってしまったけどな」
「子供なのに熟練の剣士ね、ユキャールの息子ならそれ位できてもおかしくないかもね」
「それでわたしの夢だけど、お菓子はクッキーだったけどその子の顔に生地が付いちゃってね、拭いてあげたら、『ありがとうお母さま』だって」
「まてまて、お前のどこがお母さまだ?精々オカンがいいと…」
「うるさい… だまれ!!」
「はい…」
「それでわたしの夢はそこで終わっちゃった」
「2人して子供の夢を見るなんて、昨日のアレでデキちゃったのかな?」
「それだと嬉しいわね、待望の赤ちゃんよ♪」
「でも男の子と女の子か、どちらかが先に生まれたのかな?それとも双子?」
「でもどっちでも嬉しいでしょ♪正夢なら子供は2人いるのは確定なんだし」
「スピカ…お前よく正夢なんて言葉しって…」 グバァーーーー!!
「いい加減そう言うことやめたら?子供の前でも同じような事する気なの?」
「…たしかに、スピカの… 言う通りだ… 俺が逝ったら… 跡を頼む… ぐふ…」
「さて時間もまだ早いようだしもうひと眠りしようかな。パパは先におねむしちゃったしね~」
わたしは気絶したユキャールをそのままに二度寝を始めた…
~~~~~~~~
どれ位寝ただろうか、わたしが目覚めてもユキャールはまだ目を覚まさなかった。
よく見ると汗がすごい!顔色を確認するが血の気が引いてるような色だ!
わたしは人を呼ぶ、駆け寄った人に医者を呼ぶように手配する。
わたしの一撃でそうなっちゃったの?今までは痛そうだけど復活してくれたのに…
わたしがオロオロしていると医者が来てユキャールを診てくれた。
「これは酷い…」
医者の第一声がそれだった。
「おい!回復師を呼べ!それもレベルが高い奴だ!急げ!このままだと危ない!!」
医者が助手に叫ぶ、助手は急いで手配に向かった。
「急所を的確に狙っている、しかも一回じゃないな、過去に何度も受けたように見える…」
「生きてるのが不思議な位だ…よほどの達人なんだろう。一般人だったら死んでもおかしくないな…」
医者が独り言でブツブツ言ってるがわたしにはよく聞こえている。
ユキャール…死んじゃうの? ヤダ… ヤダヨ… 目を覚ましてよ…
その時助手が戻ってきた。
「先生!現在回復師は不在だそうです!」
「何だと!これじゃこの患者は助からんぞ!!」
「くそっ ご婦人にどう言えばいいのだ… 聞けばご婦人は妊娠していらっしゃると聞いたぞ…」
回復師がいない… もう助からないって… わたしのお腹にユキャールとの子供がいるのに… この子はパパに会えないの? わたしのせいで… ワタシノセイデ…
そこでわたしの視覚は真っ白になった
『パパを大切にしましょうね ママ』
~~~~~~
わたしは意識を取り戻した。
ベッドの上で寝てたようだ。
隣にはユキャールの姿がある。
そう言えばユキャールが死にそうだった!!
「ユキャール!! ユキャール!!」
わたしは必死に叫ぶ。
するとユキャールが目を覚ました。
「ユキャール!」
わたしはユキャールに抱き着いた、そしてそのまま泣いた…
「おはようスピカ」なぜ泣いてるんだ?
ユキャールは今の現状がわかってないようだ。
「だってユキャールが… ユキャールが…」
わたしは言葉をうまく言えなかった。
「俺がどうしたっていうんだ?」
「だってユキャールが死んじゃう…」
「は?勝手に人を殺すな…」
殺すなって何を言ってるの?
「さすがにあの一撃は痛かったがそれだけだ、俺が痛がってる間に二度寝してたみたいだから俺も寝てたんだよ」
あれ? わたしの一撃でユキャールが倒れて、わたしは二度寝して起きたらユキャールが苦しんでて…?
でもユキャールは今はピンピンしてて、あの一撃は痛かったけど、痛がってる間にわたしが二度寝したからユキャールも二度寝?
「ユキャール… キス…」
わたしはキスを求めた。これが現実なら、このキスは気持ちいいはず。
「よくわからないが、これで気が済むのなら…」
ユキャールはわたしにキスしてくれた。わたしの好きなキスだ。ユキャールに間違いない…
「それで、俺が苦しんでる間に寝たから俺が死にかけてる夢でもみたのか?」
そうなんだけど、わたしは夢と勘違いしたなんて恥ずかしくて言えなかった…
ユキャールはキスすると、わたしが話せなくなると思っておっぱいを弄りだした…
ユキャールの手はいつも優しい、そして気持ちいい所がわかってるように撫でてくる、これ以上触られると声がでちゃうじゃない…
「正直に言わないとやめちゃうぞ」
ユキャールがやめるって言ってる… ヤダ… もっと触って…
「ヤダ…」
「それなら正直に話そうな」
「フェェェーン… ヤダーーー…」
わたしはユキャールの胸で泣き出した。
ユキャールはどうしていいのかわからずにいた。
俺の余計な一言でいつものグーを喰らい、苦しんでる時に二度寝か。
そして起きてみたら俺が死にそうだと…
夢ならもう少し良い夢を見ればいいものを…
俺は泣いてるスピカの頭を撫でてやる。
でも俺が死ぬとしたらスピカにやられる位しか今の所はないな…
俺は頭を撫でながらそう思った。
もういつ朝食に呼ばれるかわからないから、Hできないしどうしよう…
落ち着いてきたスピカにキスをして何とか元に戻ってもらうように頑張るが、1度キスをするとスピカは何度もねだる…
結局朝食に呼ばれるまでキスをし続けることになった…
「昨日はお疲れさまでした。衣装は当日までに仕上げておきます。それと、式にお呼びしたい方はいらっしゃいますか?」
執事さんがそういうので孤児院の院長先生をお願いする。
「かしこまりました、それでしたら院長先生だけでなく孤児院の皆様をお呼びになられるのはいかがでしょうか?」
皆様って事は子供達全員だよな?そんなに大勢で大丈夫か?
俺は結構な人数になるが大丈夫なのか聞いた。
「はい、ユキャール様がいられた孤児院は国が支援していますので、現在何人のお子様がいらっしゃるか把握しております。その上で送迎や宿の手配等を考慮しても問題ないと判断しました」
羽振りが良い孤児院だと思ってたけど、国が支援してるとは知らなかったなぁ。そういや勝手に温泉引いちゃったけど大丈夫かな? その辺も執事さんに聞いた。
「そこは問題ありません。国はあくまで支援してるだけなので、土地や建物の権利は孤児院にあります。ただ不当に孤児院の譲渡等を求められたら国は動きます。」
支援だけでなく後ろ盾にもなってくれてるのか、それなら三下のチンピラの脅しが組織丸ごと崩壊に繋がる可能性になるのなら、よほどのバカじゃない限り手を出さないんだが。俺たちって結構そういうバカ見てるんだよな…
まぁ今はそれより、孤児院全員を招待するかだな、せっかくなので子供達にも王都を見てもらって将来の励みにしてもらおう。
俺は、執事さんに孤児院全員をお願いした。
「畏まりました。ミナミノ孤児院御一行様を招待致します。手配はすべてこちらで済ませておきますのでご安心ください」
あの孤児院って名前あったんだ… 初めて知ったわ…
「他になければ以上になります。新郎新婦のユキャール様とスピカ様は前日に城までお越しください。必要であれば送迎いたしますがどうされますか?」
ん~送迎か… 飛翔を使えばすぐだけど、馬車に揺られるのも悪くない。俺はスピカに相談してどっちがいいか決めてもらう事にする。
スピカはたまにはのんびり移動するのもわるくないとの理由で送迎してもらう事にした。
「畏まりました。そうなりますとミャケ領から王都までの道のりを考えますと3日ほど時間を頂きます。万が一を考え4日前にミャケ領にお邪魔することにします。早く御着きになられた分は王都を頼んでいただけたら幸いです」
「わかりました。では式当日4日前に我が領の領主館で待ってます」
話しが終わり、ミャケ領に帰るとする。飛翔で帰るのだがスピカが俺の服を掴んだまま離さない…
「ユキャール…抱っこ…」
俺は可愛いお姫様を抱っこしてミャケ領に戻った。
領に戻りテキトに戻った報告をする、そして俺たちの結婚式が1か月後に決まった事も報告する。
「そうですか、その時もまだ暇な時期なので領は僕に任せておいてください。それと王都から僕の助手についての手紙がきたけど、僕が自由に決めちゃって大丈夫かな?」
「テキトさんが指示をする人たちなのでテキトさんが選んでください。あとその人たちの家を用意しないといけませんね。人が集まると職場も新たに必要になりますか?その辺もテキトさんが中心となって動くわけなので職場も家も自分の都合の良い所に建てちゃってください」
「そうですか、何か僕が楽する為に選んでいいって言ってるみたいで助かるよ。ユキャールさんにもわるくないようにするから任せてください」
「それと、宿泊地を商業地について着手していきたいと思ってます。今は建設予定地と予定地への建設だけで商売はまだ考えてません」
「とうとう始めちゃうのかい、まぁ土地決めて職人に指示だすだけだから簡単だけど、資金は大丈夫ですか?前にも言った通り、この領の資金は領民が問題なく生活するだけしかないので、他の所にまわす余裕はないですよ」
「資金については今は考えなくて大丈夫です。テキトさんは金貨○○枚かかると教えてくれれば後はこっちで何とかします。ちなみにこの前金貨400枚の依頼報酬を得て、これから素材報酬がいくらになるかわからないけど入る予定です」
「その依頼報酬でもおつりが来るほどの額だね… ほんとユキャールさんはなんでもありですね…」
「はっはっはっ… 俺がなんでもありにする為にテキトさんがいるんじゃないですが。テキトさんも意外となんでもありですよ」
「またまた…僕は楽しか考えてない男ですよ…」
俺から褒められた?のかわからないがテキトは照れていた。
「それじゃ俺たちはこれで、何かあったら報告しますしテキトさんも何かあったら言ってください」
「わかりました。最高の宿泊施設と商業施設を作って見せますよ。」
俺たちはテキト宅を後にし領主館に戻る、一息ついたら俺は職人の所に向かおうと思う。
スピカはどうする?と聞くと子供達の進捗が気になるのでそっちを見てくると言う。
では夕食時に と俺は職人の所に向かった。
職人の作業場に向かう途中、俺が教えてる強化系の魔法を練習している子供達に出会った。
丁度よい機会なので進捗とわからない所を聞いてみた。
みんなまだ強化に対して体がついてこない状態だと言う。そこは慣れとあとは筋力を付けて抵抗に耐える体を作る事だとアドバイスする。
これで数日練習して体のどこの部分がついてこれないのか教えるようにと俺は子供達と別れた。
職人の作業場に着くと作業中だった。俺は親方に挨拶し、テキトに話した施設について依頼が来ることを話した。そして少ないがと王都の各酒を手土産に渡した。
「お前ら!大将からの土産だ! これで英気を養い。これから来るデカい仕事を片付けるぞ!!」
親方が叫ぶを周りの職人も騒ぎ出す。
俺は依頼が来たらよろしくと作業場を後にした。
その後も街を見て回る特に問題らしい問題は起きてないテキトが優秀なおかげだ。
そういや隣の村もミャケ領だった… 今更だが、俺はテキトに詳細を聞きに行った。
「忘れちゃって、でここに来たわけですか。」
俺はテキトに村の事を聞いていた。
「大丈夫ですよ。僕の評判知ってるでしょ?土地柄不便な所はあるかもしれませんが、飢えることもなく無難にやってますよ。ただこの街に作った温泉を各村に与えてくれると村民は喜ぶでしょうね」
俺はせっかくなので明日各村をまわって見るとテキトに伝え領主館に戻った。
俺が家に戻ると良い臭いがしていた。
「あ、おかえりユキャール」
スピカが出迎えてくれたのでこの臭いの原因(と言ったら怒られた…)を聞いたら料理をしてるのだと言った。
俺は衝撃を受けた… あの火を1つまともに起こせないスピカが料理とは…
ただ、臭いだけはいい。俺は明日の我が身を心配しつつ。料理が出来上がるのを待った…
「ユキャール~ できたよ~~」スピカから完成の知らせがきた!
俺は覚悟を決めてスピカの手料理を頂くことにした…
「形は多少歪だが味は悪くない…」
「褒めてるのか貶してるのかどっちよ…」
スピカは俺の評価が曖昧なのでどちらかはっきりしてもらいたいようだ。
「そのままだ、見た目だけで見ればまだまだだ。味だけで言えば美味いの部類に入る」
「そっか♪これからはスピカ・ミャケ夫人をして料理の1つ位できなきゃね」と薄くなくなってきている胸を張る。
ユキャール… 何考えてるのかわかるからね、もうこれからパパになるんだから、こういう所は直してほしいな…
そうだな、俺もいつまでも子供ではない、悪いと思う所は改善していくように努力しよう。
ここは領主館の庭か?ちょっと違うが似てるな…
目の前には顔は良く見えないが3歳位の見た感じ男の子。
俺は木剣を持っている 何故だ? あぁ…今からこの子に剣を教えるんだった
この子は剣を持つのは初めてかな?どうやって持っていいかわからないみたいだ。
俺は持ち方を指導する。
「ありがとうございます父上」
男の子がそう言う。
父上?俺の事か?
まずは素振りの練習を行う。この子は剣を持つのは初めてなのに素振りが熟練の剣士と思われる位の素振りを披露している。
「さすが俺の子だな」
あれ?俺今なんていった? 俺の子?
俺は夢から覚めていった…
~~~~~~~~~
わたしは夢を見ている。
最愛の夫ユキャールとの娘。今日は2人でお菓子作りだ♪
あれ?最愛の夫はわかるけど、娘? わたしの娘? まぁいいか。でも顔はわからないんだよなぁ 娘ならどんな顔か見てみたかったよ…
わたしはその子と生地と作って型をとる。
あらあら顔まで汚しちゃってかわいいわね♪
わたしが拭いてあげると「ありがとうお母さま」
お母さまだって、この子可愛いわ わたしに似ないでお母さまだって♪
可愛い娘。わたしのおバカは真似しなくていいからね…
わたしは夢から覚めていく…
俺は朝が来て目を覚ます。抱き合って寝てたスピカも一緒に目を覚ましたようだ。
「あなた おはよう」
「おはようスピカ」
「「そういえば」」
2人一緒にハモってしまった。
「「先にどうぞ」」
まただ…
「じゃぁ俺から話すが、昨夜夢をみた」
「わたしも夢をみた」
「あれ?もしかして息子の夢か?」
「息子って何?わたしは娘の夢よ」
2人共子供の夢を見てるが内容は違う様だ。
「俺は息子と剣の練習をしてる夢だった」
「わたしは娘とお菓子を作ってる夢だった」
「その息子は初めて剣を持ったらしく、うまく剣を握れなかったんだ。持ち方を教えたら『ありがとうございます父上』っていわれたよ」
「父上? ユキャールのどこが父上よ!親父までいかなくても精々父さんって所でしょ」
「やかましいわ!それで続きだが、その後一緒に素振りをするんだがその子の素振りがすごくてな、熟練の剣士が素振りしてるのかと思ったよ。でも夢はそこで終わってしまったけどな」
「子供なのに熟練の剣士ね、ユキャールの息子ならそれ位できてもおかしくないかもね」
「それでわたしの夢だけど、お菓子はクッキーだったけどその子の顔に生地が付いちゃってね、拭いてあげたら、『ありがとうお母さま』だって」
「まてまて、お前のどこがお母さまだ?精々オカンがいいと…」
「うるさい… だまれ!!」
「はい…」
「それでわたしの夢はそこで終わっちゃった」
「2人して子供の夢を見るなんて、昨日のアレでデキちゃったのかな?」
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「でも男の子と女の子か、どちらかが先に生まれたのかな?それとも双子?」
「でもどっちでも嬉しいでしょ♪正夢なら子供は2人いるのは確定なんだし」
「スピカ…お前よく正夢なんて言葉しって…」 グバァーーーー!!
「いい加減そう言うことやめたら?子供の前でも同じような事する気なの?」
「…たしかに、スピカの… 言う通りだ… 俺が逝ったら… 跡を頼む… ぐふ…」
「さて時間もまだ早いようだしもうひと眠りしようかな。パパは先におねむしちゃったしね~」
わたしは気絶したユキャールをそのままに二度寝を始めた…
~~~~~~~~
どれ位寝ただろうか、わたしが目覚めてもユキャールはまだ目を覚まさなかった。
よく見ると汗がすごい!顔色を確認するが血の気が引いてるような色だ!
わたしは人を呼ぶ、駆け寄った人に医者を呼ぶように手配する。
わたしの一撃でそうなっちゃったの?今までは痛そうだけど復活してくれたのに…
わたしがオロオロしていると医者が来てユキャールを診てくれた。
「これは酷い…」
医者の第一声がそれだった。
「おい!回復師を呼べ!それもレベルが高い奴だ!急げ!このままだと危ない!!」
医者が助手に叫ぶ、助手は急いで手配に向かった。
「急所を的確に狙っている、しかも一回じゃないな、過去に何度も受けたように見える…」
「生きてるのが不思議な位だ…よほどの達人なんだろう。一般人だったら死んでもおかしくないな…」
医者が独り言でブツブツ言ってるがわたしにはよく聞こえている。
ユキャール…死んじゃうの? ヤダ… ヤダヨ… 目を覚ましてよ…
その時助手が戻ってきた。
「先生!現在回復師は不在だそうです!」
「何だと!これじゃこの患者は助からんぞ!!」
「くそっ ご婦人にどう言えばいいのだ… 聞けばご婦人は妊娠していらっしゃると聞いたぞ…」
回復師がいない… もう助からないって… わたしのお腹にユキャールとの子供がいるのに… この子はパパに会えないの? わたしのせいで… ワタシノセイデ…
そこでわたしの視覚は真っ白になった
『パパを大切にしましょうね ママ』
~~~~~~
わたしは意識を取り戻した。
ベッドの上で寝てたようだ。
隣にはユキャールの姿がある。
そう言えばユキャールが死にそうだった!!
「ユキャール!! ユキャール!!」
わたしは必死に叫ぶ。
するとユキャールが目を覚ました。
「ユキャール!」
わたしはユキャールに抱き着いた、そしてそのまま泣いた…
「おはようスピカ」なぜ泣いてるんだ?
ユキャールは今の現状がわかってないようだ。
「だってユキャールが… ユキャールが…」
わたしは言葉をうまく言えなかった。
「俺がどうしたっていうんだ?」
「だってユキャールが死んじゃう…」
「は?勝手に人を殺すな…」
殺すなって何を言ってるの?
「さすがにあの一撃は痛かったがそれだけだ、俺が痛がってる間に二度寝してたみたいだから俺も寝てたんだよ」
あれ? わたしの一撃でユキャールが倒れて、わたしは二度寝して起きたらユキャールが苦しんでて…?
でもユキャールは今はピンピンしてて、あの一撃は痛かったけど、痛がってる間にわたしが二度寝したからユキャールも二度寝?
「ユキャール… キス…」
わたしはキスを求めた。これが現実なら、このキスは気持ちいいはず。
「よくわからないが、これで気が済むのなら…」
ユキャールはわたしにキスしてくれた。わたしの好きなキスだ。ユキャールに間違いない…
「それで、俺が苦しんでる間に寝たから俺が死にかけてる夢でもみたのか?」
そうなんだけど、わたしは夢と勘違いしたなんて恥ずかしくて言えなかった…
ユキャールはキスすると、わたしが話せなくなると思っておっぱいを弄りだした…
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「正直に言わないとやめちゃうぞ」
ユキャールがやめるって言ってる… ヤダ… もっと触って…
「ヤダ…」
「それなら正直に話そうな」
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夢ならもう少し良い夢を見ればいいものを…
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でも俺が死ぬとしたらスピカにやられる位しか今の所はないな…
俺は頭を撫でながらそう思った。
もういつ朝食に呼ばれるかわからないから、Hできないしどうしよう…
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「はい、ユキャール様がいられた孤児院は国が支援していますので、現在何人のお子様がいらっしゃるか把握しております。その上で送迎や宿の手配等を考慮しても問題ないと判断しました」
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まぁ今はそれより、孤児院全員を招待するかだな、せっかくなので子供達にも王都を見てもらって将来の励みにしてもらおう。
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これで数日練習して体のどこの部分がついてこれないのか教えるようにと俺は子供達と別れた。
職人の作業場に着くと作業中だった。俺は親方に挨拶し、テキトに話した施設について依頼が来ることを話した。そして少ないがと王都の各酒を手土産に渡した。
「お前ら!大将からの土産だ! これで英気を養い。これから来るデカい仕事を片付けるぞ!!」
親方が叫ぶを周りの職人も騒ぎ出す。
俺は依頼が来たらよろしくと作業場を後にした。
その後も街を見て回る特に問題らしい問題は起きてないテキトが優秀なおかげだ。
そういや隣の村もミャケ領だった… 今更だが、俺はテキトに詳細を聞きに行った。
「忘れちゃって、でここに来たわけですか。」
俺はテキトに村の事を聞いていた。
「大丈夫ですよ。僕の評判知ってるでしょ?土地柄不便な所はあるかもしれませんが、飢えることもなく無難にやってますよ。ただこの街に作った温泉を各村に与えてくれると村民は喜ぶでしょうね」
俺はせっかくなので明日各村をまわって見るとテキトに伝え領主館に戻った。
俺が家に戻ると良い臭いがしていた。
「あ、おかえりユキャール」
スピカが出迎えてくれたのでこの臭いの原因(と言ったら怒られた…)を聞いたら料理をしてるのだと言った。
俺は衝撃を受けた… あの火を1つまともに起こせないスピカが料理とは…
ただ、臭いだけはいい。俺は明日の我が身を心配しつつ。料理が出来上がるのを待った…
「ユキャール~ できたよ~~」スピカから完成の知らせがきた!
俺は覚悟を決めてスピカの手料理を頂くことにした…
「形は多少歪だが味は悪くない…」
「褒めてるのか貶してるのかどっちよ…」
スピカは俺の評価が曖昧なのでどちらかはっきりしてもらいたいようだ。
「そのままだ、見た目だけで見ればまだまだだ。味だけで言えば美味いの部類に入る」
「そっか♪これからはスピカ・ミャケ夫人をして料理の1つ位できなきゃね」と薄くなくなってきている胸を張る。
ユキャール… 何考えてるのかわかるからね、もうこれからパパになるんだから、こういう所は直してほしいな…
そうだな、俺もいつまでも子供ではない、悪いと思う所は改善していくように努力しよう。
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「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
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