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第2章 菜由美について
就職、そしてPTA副会長に
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菜由美は、2015年に、森瑞穂の勧めで、今の職場に就職した。
「なゆぴー!この学校、国語と数学の非常勤講師、募集してるって!いいんじゃない?」
マジか?これはチャンスかも。
2014年度は、市役所の臨時職員としてあちこちの短期のバイトみたいな感じで働いていた。ちなみにこちらは、幼稚園PTA時代に書紀をやっていた、海野紗智子の勧め。
しかしながら、短期とはいえ、フルタイムで、給料もほぼ最低賃金なので、子供を児童クラブにも入れられず、義両親と同居だから良いものの、少し働きにくい感じであった。
高校の教員免許を持ってる菜由美には、非常勤講師のように、時間で出勤し、その授業時数に合わせた給与をもらえる方が、やりやすそうではある。
2015年3月29日、その学校に電話。
3月30日に面接。
4月1日、講師オリエンテーションに参加。バッタバタの就職であった。
長男は、4月からは中3、次男は、小5、
三男は、小2になろうとしていた。
「あ、おかーさん、4月から、○○高校で働くから」
「え?そこで何すんの?」
「授業する」
「またまた、ご冗談を」
「いや、ほんとだって」
「何の教科?」
「数学だけど?」
「はぁ?やっぱり冗談だろ」
全然、信じてくれない長男。無理もない。最後に教壇に立ったのは、長男が2歳の頃。結婚前に勤めていた学校の先生から勧められて、ある学校で2年ほど勤めていた。
初年度は、ブランクもあるし、慣らしということで、週8時間の勤務となった。
金曜日は授業なし。ただし、3年生を持つことになり、いきなり数学Ⅲ。
こんな、海のものとも山のものともわからぬ、オバサン講師に数学Ⅲですか。
1年目、研究授業とか大変でしたが、職場環境は悪くなく、続けられそうだった。
2年目、2016年度は、またしても数学Ⅲ、そして今度は、1年生数学Ⅰ、計10時間。
時を同じくして、長男が、別の学校ではあるが、高校に入学したので、一緒に数Ⅰを勉強できそうだ。
と、同時に、私はまたしても、PTA入りすることに。
今度は小学校で、ポストは副会長。
小学校の副会長は何人もいて、そのほか、会長、会計、書紀、母親委員、顧問など、大世帯になるため、チーム感が問われる。
これが、なかなかに大変なポストであった。甘くなかった。
役員の任期は最低2年。
1年目は、それでも、先に役員やっていた人について行けば良いので楽だったが、2年目は大変だった。
2年目は、会長も変わったこともあったけど、1年目の「記憶」だけでやろうとしていたのが、失敗の元だった。
「北口さんが、1年目のときに、メモしてこなかったからできなかったんでしょ?」
と、前任の副会長に言われたのがショックだった。
でも、嫌なことばかりでもなかった。
何より、大世帯役員で仲間といっしょに頑張れたし、印刷機の扱いは仕事で慣れてるし(そこ?)、やりやすい場面も多々あった。
また、小学生たちを対象とした行事に関わることが出来たのが、何より幸せだった。
そこで、また「Ka's」の代表、望月俊和登場。
わくわくコンサートを企画したり、卒業講演に呼んだりと、小学校の行事に何度か、俊和は参加した。
もちろん、菜由美ら役員は運営側。
何を隠そう、何も隠してない、俊和は、この小学校区の出身なのだ。
実は、母校ではない。まだこの小学校が出来る前に小学生だったので、隣の学区の小学校へ通っていたそうだ。(歳がバレる)
菜由美の夫、雅史もこの隣の学区の小学校に40分くらい歩いて通っていたそうだ。
そんなこんなで、菜由美の2年間のPTA役員生活は、終わりを迎えた。
その2年の間に、菜由美は、美加とともに「アンサンブル・アリオーソ」に入団し、活動していた。
「なゆぴー!この学校、国語と数学の非常勤講師、募集してるって!いいんじゃない?」
マジか?これはチャンスかも。
2014年度は、市役所の臨時職員としてあちこちの短期のバイトみたいな感じで働いていた。ちなみにこちらは、幼稚園PTA時代に書紀をやっていた、海野紗智子の勧め。
しかしながら、短期とはいえ、フルタイムで、給料もほぼ最低賃金なので、子供を児童クラブにも入れられず、義両親と同居だから良いものの、少し働きにくい感じであった。
高校の教員免許を持ってる菜由美には、非常勤講師のように、時間で出勤し、その授業時数に合わせた給与をもらえる方が、やりやすそうではある。
2015年3月29日、その学校に電話。
3月30日に面接。
4月1日、講師オリエンテーションに参加。バッタバタの就職であった。
長男は、4月からは中3、次男は、小5、
三男は、小2になろうとしていた。
「あ、おかーさん、4月から、○○高校で働くから」
「え?そこで何すんの?」
「授業する」
「またまた、ご冗談を」
「いや、ほんとだって」
「何の教科?」
「数学だけど?」
「はぁ?やっぱり冗談だろ」
全然、信じてくれない長男。無理もない。最後に教壇に立ったのは、長男が2歳の頃。結婚前に勤めていた学校の先生から勧められて、ある学校で2年ほど勤めていた。
初年度は、ブランクもあるし、慣らしということで、週8時間の勤務となった。
金曜日は授業なし。ただし、3年生を持つことになり、いきなり数学Ⅲ。
こんな、海のものとも山のものともわからぬ、オバサン講師に数学Ⅲですか。
1年目、研究授業とか大変でしたが、職場環境は悪くなく、続けられそうだった。
2年目、2016年度は、またしても数学Ⅲ、そして今度は、1年生数学Ⅰ、計10時間。
時を同じくして、長男が、別の学校ではあるが、高校に入学したので、一緒に数Ⅰを勉強できそうだ。
と、同時に、私はまたしても、PTA入りすることに。
今度は小学校で、ポストは副会長。
小学校の副会長は何人もいて、そのほか、会長、会計、書紀、母親委員、顧問など、大世帯になるため、チーム感が問われる。
これが、なかなかに大変なポストであった。甘くなかった。
役員の任期は最低2年。
1年目は、それでも、先に役員やっていた人について行けば良いので楽だったが、2年目は大変だった。
2年目は、会長も変わったこともあったけど、1年目の「記憶」だけでやろうとしていたのが、失敗の元だった。
「北口さんが、1年目のときに、メモしてこなかったからできなかったんでしょ?」
と、前任の副会長に言われたのがショックだった。
でも、嫌なことばかりでもなかった。
何より、大世帯役員で仲間といっしょに頑張れたし、印刷機の扱いは仕事で慣れてるし(そこ?)、やりやすい場面も多々あった。
また、小学生たちを対象とした行事に関わることが出来たのが、何より幸せだった。
そこで、また「Ka's」の代表、望月俊和登場。
わくわくコンサートを企画したり、卒業講演に呼んだりと、小学校の行事に何度か、俊和は参加した。
もちろん、菜由美ら役員は運営側。
何を隠そう、何も隠してない、俊和は、この小学校区の出身なのだ。
実は、母校ではない。まだこの小学校が出来る前に小学生だったので、隣の学区の小学校へ通っていたそうだ。(歳がバレる)
菜由美の夫、雅史もこの隣の学区の小学校に40分くらい歩いて通っていたそうだ。
そんなこんなで、菜由美の2年間のPTA役員生活は、終わりを迎えた。
その2年の間に、菜由美は、美加とともに「アンサンブル・アリオーソ」に入団し、活動していた。
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