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第一章 清純派聖女、脱出する
#20 聖女、策を練る。①
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「っおい聞いてくれよ、あのババアわっけえ男連れ込んでやがってさぁ。 くそうぜぇから薬全部投げ込んでやっ、たって……」
大声で話しかけながら帰ってきたアルフはテントの布をめくって言葉を失った。
そこには知らない男と女。テットたちより先に「おかえり」を言うそのふてぶてしさに怯んだけれど、しかし今ここにいるのは皆自分の弟分たちであることに気付く。祭りの夜は長いから兄貴たちはまだまだ戻ってこないだろう。俺が、俺がなんとかしてやらなくては――
「う、うわあぁあああ!!」
アルフが拳を振り上げる前にうんざり顔のイッシュのチョップが入った。
「ッいっってぇぇ!!」
「おいイッシュ早すぎだろ。 さすがに何か言わせてやれよ」
「えーだってちょっとめんどくさくなってきたんだもん」
地面で痛みに悶えるアルフにカフが寄って行って悪い人じゃなさそうだよと伝えたけれど、アルフの中でカレンたちは思いっきり極悪非道人カテゴリーに登録された。
「おい、尾行には気を付けろっていっつも言ってんだろうが!! なんで部外者がここにいんだよ!」
「おー元気だなお前」
この辺一帯の地図を地面に広げて何やらテットと話していたカレンが顔を上げて言う。
その口にはイッシュがここに来るまでに買って来ていたスティック状の砂糖菓子が刺さっていてなんとも誘惑的な甘い香りがした。よくよく見ればテットもイッシュも同じ菓子を咥えており、アレフの口の中に唾がじゅわっと広がる。
「アレフ」
カフがアレフの裾を引っ張るので振り返れば、カフだけはまだその菓子の包みを二つ、開けずに持っていた。アレフの分も、と先にもらっていたカフがほろけそうな顔で一つ差し出すので、アレフは口を尖らせて赤い顔を横に向け思わずぶっきらぼうにそれを受け取ってしまった。
***
「で、あんたらほんとに誰なんだよ」
テントの隅で菓子の甘さに浸りながらアレフは投げかけた。そのすぐ隣に寄り添うようにして座るカフから、カレン達がメムを助けてくれたこと、貧困を打破する何かいい策がないか真剣に考えようとしてくれていることを聞いてアレフはとりあえず大人しくすることにはしたが半信半疑だった。
そんなにすぐどうにかなるようなことであればとっくの昔に解決しているはずなのだ。
「さすらいの旅人だヨ」
カフのさらに隣に座り込んでいるイッシュがアレフの問いに答えた。アレフはチョップのことは根に持っているし、何よりイッシュの雰囲気がうさんくさすぎると心を閉め切って、返事はしなかった。
テットから大方の現状を把握したカレンがパンと手を打って呼びかける。
「よし、会議だ。 ちょっと集まってくれ」
それほど大きくないテントの真ん中に寝ていたメムの足の上にカレンがノートを広げた。こんなこともあろうかとイッシュが持ち歩いていたものだ。そこにはざっくりとした宿場町のお金と人材の動きが図示してあって、字の読めないアレフたちもなんとなく分かった。
「私が思うに、問題はここだ」
カレンがその中の人材流出の部分を丸で囲う。
「賃金が安すぎてやっていけず働き盛りの人材が王都や行商人にどんどん取られるせいで、いつまで経っても平均年齢の低いここの子供たちは発言権を持てないんだ」
カレンの言葉に、イッシュは自分の抱えた膝に頬杖を突いたまま頷いた。どういう生まれだろうと頭数がいればいつしか雇い主たちもその意見を無視し続けることはできなくなってくるはずだ。
「でも賃金が低いのはできる仕事が限られてるからってのも大きいでショ。 どこかの国では末端にまで教育をってんで金注ぎ込もうとしてるらしいけど、そんなところからやるつもり?」
「教育は時間がかかるし、それにスキルがあってもまず仕事がなければだめだ。 だから私はまずここで新しくかつ大規模な商売ができないかと思ってる」
カレンがノートの近くまで地図を移動させてきて、幸い客には困らない、と付け加えた。
「そりゃあそう上手くいけばいいけどサ……」
前のめりになっていた体を後ろに倒しながらイッシュが頭を掻くと、テットとアルフが説明を求めるように見つめてくるので話を簡単にして二人に伝えてやる。するとアルフがケッと吐き捨てるように言った。
「そんな仕事があるんなら、とっくにやってるっつの」
イッシュの言いたいことをスパッとそのままアルフが代弁した。しかしアルフもテットも自分たちのことだ、口ではそう言い捨てたって眉を寄せて真剣に頭を動かしている。
一方でカフはカレンのギフトが珍しいのか地図の方に夢中になっていた。不思議な議会だこと、とイッシュはちょっと笑った。
その商売の案が出てこないことには話が進まないので、イッシュがもう一つの問題を持ち出す。
「まあ上手くいきそうな案があったとしてさ、資金はどうするのさ。 どっかから引っ張って来るにしても労働力が安いに越したことはないんだから町や王都の人間は渋ると思うよ」
「それは任せとけ」
カレンが待ってましたと言わんばかりの声色で胸を思いっきり張って高らかに述べた。
「こんなこともあろうかと遊覧船を拝借したときにその基盤の中からこんなでっかい魔法石を盗んでおいたのさ! 売り飛ばせば相当な額になろうぞ!!」
その一点の曇りもない笑顔に、イッシュはあの国民的清純派アイドルと言っても過言ではなかった聖女様がいつの間にか法に触れていたことにほろりと涙がにじむ思いであると共に、なんと言って誤魔化そうかと脳をフル回転させていた。
そして「窃盗は悪いことだから返してきなさい」なんてまるで小さい子供を諭すようにして諦めさせようと結論をはじき出したときには、カレンの言葉の意味を理解したアレフが馬鹿にするように笑い転げていた。余計なことは言うなとイッシュの手が彼の口を塞ごうとしたけれど少し届かなかった。
「いま魔法石なんて盗んでも闇市じゃ値段なんて付かないんだぜ?? どっかの国から石ころみてぇにごろごろ入って来てるからな! そんなことも知らないのかよ」
「な、えっ!?」
ぷーくすくす、なんてアルフが指をさしていつまでも笑う。カレンはそうなのかとイッシュに目線を勢いよく向けるが、イッシュはそれから逃げるように顔を背けたので役目を失った手が宙に彷徨った。
アルフの笑い上戸を止めたのはテットだった。
「アルフだってつい最近魔法石誰も買ってくれなくて知ったんじゃん」
「ばっ、あれは噂を確かめるためにやったんだよ!!」
「すごいの盗んだって自慢して回ってたのに?」
テットの言葉にアルフが顔を沸騰させて言い返す。はいはい、と軽く流されてアルフはもっとムキになるが、その隣でイッシュとカレンも無言のせめぎ合いを続けていた。こういうとき、イッシュは勝った記憶がなかった。
「イッシュ」
落ち着いたどこか威厳のある声で呼ばれて、イッシュはぎこちなく顔をカレンに向ける。ぎろり睨まれているのを覚悟していたのに意外にもカレンは顔を少し伏せていて目が合わなかった。
怒っているというよりは悲しんでいるのだとイッシュは感じて彼の眉も下がる。
「……んー、国主導で圧力かけて他国産の魔法石を買い叩いてるって話があったりなかったり?」
にへらとイッシュが珍しく下手な笑い方をした。立てていた足を開いて座り直して、なんとなく体の前を開けた。
イッシュの中で少しずつ後悔が溜まり始める。但しそれは今までカレンに黙っていたことに対してではなくて、彼女を連れ出したことに対してだった。カレンが音を立てて息を胸いっぱいに吸い込んで、思いっきり食いしばった綺麗な歯並びを見せつけ叫んだ。
「アンノクソジジイ!!!」
奇妙だけれどカレンなりに音量を抑えようという策だったのかもしれない。まだ言い訳を並べ続けていたアルフも怪訝な顔をしてカレンを見た。
「ほんとに知らん。 もおー、知らん!」
いずれ世界的に魔法技術の導入が進み全ての業界の魔法化は避けられない。そうするとエレクトス王国の影響力はこのままとはいかないだろう。
だからこそ他国、特に魔法石を資源として抱えるような国には今から恩を売って良い関係を築いていく必要があるというのがカレンの見立てで、少なくともここ一年間口を酸っぱくして何度も進言してきたことだった。
「国どうなっても知らないから!」
そりゃあ頭にはきてるんだろう。けどアルフ達の境遇を知ったときとはあまりにも違って、またあまりにもその怒り方が幼いのでイッシュは口元を隠して吹き出した。つくづく面白い主人に拾われたもんだと、笑った。
「っはは、その頃にはもうあの人死んでるんじゃない?」
「ほんとにタチが悪いな!!」
「シーッ!!」
だんだんとヒートアップしてきたカレンの声にメムが眉間に皺を寄せて唸ったので、アルフ達が同時に人差し指を口に当ててカレンを注意した。
大声で話しかけながら帰ってきたアルフはテントの布をめくって言葉を失った。
そこには知らない男と女。テットたちより先に「おかえり」を言うそのふてぶてしさに怯んだけれど、しかし今ここにいるのは皆自分の弟分たちであることに気付く。祭りの夜は長いから兄貴たちはまだまだ戻ってこないだろう。俺が、俺がなんとかしてやらなくては――
「う、うわあぁあああ!!」
アルフが拳を振り上げる前にうんざり顔のイッシュのチョップが入った。
「ッいっってぇぇ!!」
「おいイッシュ早すぎだろ。 さすがに何か言わせてやれよ」
「えーだってちょっとめんどくさくなってきたんだもん」
地面で痛みに悶えるアルフにカフが寄って行って悪い人じゃなさそうだよと伝えたけれど、アルフの中でカレンたちは思いっきり極悪非道人カテゴリーに登録された。
「おい、尾行には気を付けろっていっつも言ってんだろうが!! なんで部外者がここにいんだよ!」
「おー元気だなお前」
この辺一帯の地図を地面に広げて何やらテットと話していたカレンが顔を上げて言う。
その口にはイッシュがここに来るまでに買って来ていたスティック状の砂糖菓子が刺さっていてなんとも誘惑的な甘い香りがした。よくよく見ればテットもイッシュも同じ菓子を咥えており、アレフの口の中に唾がじゅわっと広がる。
「アレフ」
カフがアレフの裾を引っ張るので振り返れば、カフだけはまだその菓子の包みを二つ、開けずに持っていた。アレフの分も、と先にもらっていたカフがほろけそうな顔で一つ差し出すので、アレフは口を尖らせて赤い顔を横に向け思わずぶっきらぼうにそれを受け取ってしまった。
***
「で、あんたらほんとに誰なんだよ」
テントの隅で菓子の甘さに浸りながらアレフは投げかけた。そのすぐ隣に寄り添うようにして座るカフから、カレン達がメムを助けてくれたこと、貧困を打破する何かいい策がないか真剣に考えようとしてくれていることを聞いてアレフはとりあえず大人しくすることにはしたが半信半疑だった。
そんなにすぐどうにかなるようなことであればとっくの昔に解決しているはずなのだ。
「さすらいの旅人だヨ」
カフのさらに隣に座り込んでいるイッシュがアレフの問いに答えた。アレフはチョップのことは根に持っているし、何よりイッシュの雰囲気がうさんくさすぎると心を閉め切って、返事はしなかった。
テットから大方の現状を把握したカレンがパンと手を打って呼びかける。
「よし、会議だ。 ちょっと集まってくれ」
それほど大きくないテントの真ん中に寝ていたメムの足の上にカレンがノートを広げた。こんなこともあろうかとイッシュが持ち歩いていたものだ。そこにはざっくりとした宿場町のお金と人材の動きが図示してあって、字の読めないアレフたちもなんとなく分かった。
「私が思うに、問題はここだ」
カレンがその中の人材流出の部分を丸で囲う。
「賃金が安すぎてやっていけず働き盛りの人材が王都や行商人にどんどん取られるせいで、いつまで経っても平均年齢の低いここの子供たちは発言権を持てないんだ」
カレンの言葉に、イッシュは自分の抱えた膝に頬杖を突いたまま頷いた。どういう生まれだろうと頭数がいればいつしか雇い主たちもその意見を無視し続けることはできなくなってくるはずだ。
「でも賃金が低いのはできる仕事が限られてるからってのも大きいでショ。 どこかの国では末端にまで教育をってんで金注ぎ込もうとしてるらしいけど、そんなところからやるつもり?」
「教育は時間がかかるし、それにスキルがあってもまず仕事がなければだめだ。 だから私はまずここで新しくかつ大規模な商売ができないかと思ってる」
カレンがノートの近くまで地図を移動させてきて、幸い客には困らない、と付け加えた。
「そりゃあそう上手くいけばいいけどサ……」
前のめりになっていた体を後ろに倒しながらイッシュが頭を掻くと、テットとアルフが説明を求めるように見つめてくるので話を簡単にして二人に伝えてやる。するとアルフがケッと吐き捨てるように言った。
「そんな仕事があるんなら、とっくにやってるっつの」
イッシュの言いたいことをスパッとそのままアルフが代弁した。しかしアルフもテットも自分たちのことだ、口ではそう言い捨てたって眉を寄せて真剣に頭を動かしている。
一方でカフはカレンのギフトが珍しいのか地図の方に夢中になっていた。不思議な議会だこと、とイッシュはちょっと笑った。
その商売の案が出てこないことには話が進まないので、イッシュがもう一つの問題を持ち出す。
「まあ上手くいきそうな案があったとしてさ、資金はどうするのさ。 どっかから引っ張って来るにしても労働力が安いに越したことはないんだから町や王都の人間は渋ると思うよ」
「それは任せとけ」
カレンが待ってましたと言わんばかりの声色で胸を思いっきり張って高らかに述べた。
「こんなこともあろうかと遊覧船を拝借したときにその基盤の中からこんなでっかい魔法石を盗んでおいたのさ! 売り飛ばせば相当な額になろうぞ!!」
その一点の曇りもない笑顔に、イッシュはあの国民的清純派アイドルと言っても過言ではなかった聖女様がいつの間にか法に触れていたことにほろりと涙がにじむ思いであると共に、なんと言って誤魔化そうかと脳をフル回転させていた。
そして「窃盗は悪いことだから返してきなさい」なんてまるで小さい子供を諭すようにして諦めさせようと結論をはじき出したときには、カレンの言葉の意味を理解したアレフが馬鹿にするように笑い転げていた。余計なことは言うなとイッシュの手が彼の口を塞ごうとしたけれど少し届かなかった。
「いま魔法石なんて盗んでも闇市じゃ値段なんて付かないんだぜ?? どっかの国から石ころみてぇにごろごろ入って来てるからな! そんなことも知らないのかよ」
「な、えっ!?」
ぷーくすくす、なんてアルフが指をさしていつまでも笑う。カレンはそうなのかとイッシュに目線を勢いよく向けるが、イッシュはそれから逃げるように顔を背けたので役目を失った手が宙に彷徨った。
アルフの笑い上戸を止めたのはテットだった。
「アルフだってつい最近魔法石誰も買ってくれなくて知ったんじゃん」
「ばっ、あれは噂を確かめるためにやったんだよ!!」
「すごいの盗んだって自慢して回ってたのに?」
テットの言葉にアルフが顔を沸騰させて言い返す。はいはい、と軽く流されてアルフはもっとムキになるが、その隣でイッシュとカレンも無言のせめぎ合いを続けていた。こういうとき、イッシュは勝った記憶がなかった。
「イッシュ」
落ち着いたどこか威厳のある声で呼ばれて、イッシュはぎこちなく顔をカレンに向ける。ぎろり睨まれているのを覚悟していたのに意外にもカレンは顔を少し伏せていて目が合わなかった。
怒っているというよりは悲しんでいるのだとイッシュは感じて彼の眉も下がる。
「……んー、国主導で圧力かけて他国産の魔法石を買い叩いてるって話があったりなかったり?」
にへらとイッシュが珍しく下手な笑い方をした。立てていた足を開いて座り直して、なんとなく体の前を開けた。
イッシュの中で少しずつ後悔が溜まり始める。但しそれは今までカレンに黙っていたことに対してではなくて、彼女を連れ出したことに対してだった。カレンが音を立てて息を胸いっぱいに吸い込んで、思いっきり食いしばった綺麗な歯並びを見せつけ叫んだ。
「アンノクソジジイ!!!」
奇妙だけれどカレンなりに音量を抑えようという策だったのかもしれない。まだ言い訳を並べ続けていたアルフも怪訝な顔をしてカレンを見た。
「ほんとに知らん。 もおー、知らん!」
いずれ世界的に魔法技術の導入が進み全ての業界の魔法化は避けられない。そうするとエレクトス王国の影響力はこのままとはいかないだろう。
だからこそ他国、特に魔法石を資源として抱えるような国には今から恩を売って良い関係を築いていく必要があるというのがカレンの見立てで、少なくともここ一年間口を酸っぱくして何度も進言してきたことだった。
「国どうなっても知らないから!」
そりゃあ頭にはきてるんだろう。けどアルフ達の境遇を知ったときとはあまりにも違って、またあまりにもその怒り方が幼いのでイッシュは口元を隠して吹き出した。つくづく面白い主人に拾われたもんだと、笑った。
「っはは、その頃にはもうあの人死んでるんじゃない?」
「ほんとにタチが悪いな!!」
「シーッ!!」
だんだんとヒートアップしてきたカレンの声にメムが眉間に皺を寄せて唸ったので、アルフ達が同時に人差し指を口に当ててカレンを注意した。
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