女子高生ですが初じめての恋人と初恋に溺れる

からどり

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部活動2

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二週間後、創作部部室内。
部室に入ってすぐに誠人の姿を見つけた詩織は彼に駆け寄った。
「橘君、これ、いつも読んでもらってアドバイスをもらってるお礼。近所で美味しいお菓子屋さんのクッキーなんだ」
「いいのか?俺、ただ小説を読ませてもらってるだけなのに」
「全然!私、すごく感謝してるんだよ」

差し出された紙袋を受け取った橘 誠人は中を確認する。

「えっと、甘いものって食べれるよね?ごめんね。確認せずにプレゼントしちゃって」
「ああ。甘いものは好きだよ。嬉しいな。さっそく食べてもいいかな。良かったら水木さんも一緒に食べようよ」
「うん!なら紅茶を入れるね」

(わーい!橘君と一緒にお茶だー!!)

心の中で喜びながら席を立って部活の休憩用に部費で買った電気ケトルで湯を沸かす詩織。

(橘君と二人っきりで放課後ティータイム♪)

誠人からラノベのアドバイスをもらうようになった日から部活中によく話すようになった二人。
創作部は活動がゆるく幽霊部員が多いため部活自体の参加者は少ないため二人で活動することが多かった。
真面目に部活をしている詩織と誠人はお互いの作品を交換して読んで感想を伝え合ったりした。
お互いに欠点やアドバイスを語り合ううちに自然と部活動以外のことも話すようになった。
好きなラノベやゲームが同じで意見がよく合うので誠人と話をするのが詩織の楽しみになっていった。
そして詩織は自分の話を楽しそうに聞いてくれて、自分の作品に適切なアドバイスをしてくれる誠人に自然と惹かれていた。

******

別の日 帰宅中の通学路

「水木さんって将来どんな小説家になりたいんだ?」
「うーん……。まだ漠然としてるんだけどラノベ小説家になりたいな」
「へぇ~。水木さんらしい目標だな」
「橘君は?」
「俺は映画の脚本家とかそういう方面で作家になりたいんだ。今は投稿しても入選すらしてないけどいつかなりたいって思ってる」
「そうなんだ。すごいね。いつも頑張ってるもんね」
「ありがとう。でも、最近ちょっと悩んでるんだよ」
「悩むって?何か嫌なことでもあったの?あ、もしかしてスランプ?」

作品を作っていると立ちはだかる壁の一つであるスランプ。もし誠人がスランプならばいつも彼の言葉に助けられている詩織は彼の役に立てないかと思考を駆け巡らせた。
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