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恋バナ?エロバナ?2
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カノンは面白いおもちゃを見つけたように機嫌よく話し出す。
「え?なんでって詩織先輩、先輩が橘先輩と付き合ってるって噂でもちきりですよ。橘先輩が詩織先輩を見る目が獲物を見る目だって。絶対何回かヤッてるって。だからエッチで熱々になる方法を知ってるんじゃないかなーって感じで?」
まだ彼氏もいない詩織はそれを聞いて頭の奥からクラリと一回転したような目眩がした。詩織にとって橘 誠人は部活仲間で憧れの男子だ。お互いに作品を交換して読んでいるし、部活以外のことも話せる仲だ。
詩織の恋愛感情を抜きにしても部活の中で1番仲が良い男子は誠人だ。彼を励ましたくて自分から手を繋いだこともあるし、その時に彼が好きだと自覚した。
噂とはいえ憧れている彼との関係をはやされると気持ちが苛立つ。落ち着くためにふーっとため息をついた。
「なんの獲物よ。私なんか食べても美味しくないわよ」
「え?まさか惚れられてるの自覚ないんすか?」
「どういう意味よ」
「さっきも言いましたけど、橘先輩、詩織先輩のこと見るとき目がギラついてますよ~。他の男と話してたら話相手の男の方を睨んで機嫌悪そうですし。でも先輩が話しかけたら明らかにご機嫌になってますし」
「あの誠人君が機嫌が悪くなるの……?」
詩織の中で橘 誠人が怒っている姿は一度も見たことがない。頼み事を断る姿は見たことがあるが、どんな対応も紳士的だった。
「めちゃヤバに機嫌悪くなってるのに先輩が傍を通るだけで機嫌が良くなってるんっすよ。先輩のことガン見!あれれぇ?詩織先輩、もしかしてあの熱視線に気づいてなかったんですかぁ?」
カノンはさらにニヤけた顔で詩織を頭から足先まで舐めるように見る。
「それとも実は付き合っててもうヤッちゃたから視線くらいじゃ感じない?」
「なっ!なな何をなにを言ってるのよ!」
詩織は顔を真っ赤にして叫んだ。
「あららぁ~これは完全に処女な反応ですねぇ」
「なななっ!なんななななっ!」
女同士とはいえ露骨すぎるカノンの豪速球な言葉の連続は衝撃的すぎて詩織の舌が回らない。
「先輩、おもしろすぎっ。ウヒヒ~」
カノンの笑いが落ち着く頃、怒りによってゴゴゴ…という音を立ている詩織が睨んでいることに気づく。
「…あ~……そんな顔しないでくださいよお。初々しい先輩の話を聞いたら彼ピッピと付き合ってた頃の気持ちが戻るかな~って思ったから恋バナしたかったんですってば~」
「もー!下ネタ全開だったじゃないの!付き合ってた頃の気持ちは少女漫画とか読んで取り戻しなさいよ。まったく……もう」
詩織はカノンとの話を切り上げて自分の作業に戻った。
「え?なんでって詩織先輩、先輩が橘先輩と付き合ってるって噂でもちきりですよ。橘先輩が詩織先輩を見る目が獲物を見る目だって。絶対何回かヤッてるって。だからエッチで熱々になる方法を知ってるんじゃないかなーって感じで?」
まだ彼氏もいない詩織はそれを聞いて頭の奥からクラリと一回転したような目眩がした。詩織にとって橘 誠人は部活仲間で憧れの男子だ。お互いに作品を交換して読んでいるし、部活以外のことも話せる仲だ。
詩織の恋愛感情を抜きにしても部活の中で1番仲が良い男子は誠人だ。彼を励ましたくて自分から手を繋いだこともあるし、その時に彼が好きだと自覚した。
噂とはいえ憧れている彼との関係をはやされると気持ちが苛立つ。落ち着くためにふーっとため息をついた。
「なんの獲物よ。私なんか食べても美味しくないわよ」
「え?まさか惚れられてるの自覚ないんすか?」
「どういう意味よ」
「さっきも言いましたけど、橘先輩、詩織先輩のこと見るとき目がギラついてますよ~。他の男と話してたら話相手の男の方を睨んで機嫌悪そうですし。でも先輩が話しかけたら明らかにご機嫌になってますし」
「あの誠人君が機嫌が悪くなるの……?」
詩織の中で橘 誠人が怒っている姿は一度も見たことがない。頼み事を断る姿は見たことがあるが、どんな対応も紳士的だった。
「めちゃヤバに機嫌悪くなってるのに先輩が傍を通るだけで機嫌が良くなってるんっすよ。先輩のことガン見!あれれぇ?詩織先輩、もしかしてあの熱視線に気づいてなかったんですかぁ?」
カノンはさらにニヤけた顔で詩織を頭から足先まで舐めるように見る。
「それとも実は付き合っててもうヤッちゃたから視線くらいじゃ感じない?」
「なっ!なな何をなにを言ってるのよ!」
詩織は顔を真っ赤にして叫んだ。
「あららぁ~これは完全に処女な反応ですねぇ」
「なななっ!なんななななっ!」
女同士とはいえ露骨すぎるカノンの豪速球な言葉の連続は衝撃的すぎて詩織の舌が回らない。
「先輩、おもしろすぎっ。ウヒヒ~」
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「…あ~……そんな顔しないでくださいよお。初々しい先輩の話を聞いたら彼ピッピと付き合ってた頃の気持ちが戻るかな~って思ったから恋バナしたかったんですってば~」
「もー!下ネタ全開だったじゃないの!付き合ってた頃の気持ちは少女漫画とか読んで取り戻しなさいよ。まったく……もう」
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2021.08.13
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