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出会いからラブラブ編
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この街で暮らしているうちにティオの恋人ということが広まって、ティオに助けられたと親切にしてもらえたり、この街の英雄によろしくと声をかけられることが増えた。
ティオ繋がりで優しい人達に会える反面、街では物騒な噂が流れ始める。
「最近、街で強盗が多発しているらしいけど……」
「ええ、そのことをギスケにも言っておこうと思ったんですよ。なんでも貴族の館に押し入って金品を奪っていく手口なので、うちに押し入ることはないと想いますけども戸締まりはしっかりしておきましょう」
街の人から聞いた話をティオに伝えると、彼は深刻そうな顔をしていた。俺もティオがいない間、気をつけようと心に決めた。
そんな話をした数日後、俺は家の戸締まりさえしっかりしてれば安心だと思っていたのに物陰から襲われるなんて誰が思うんだ?
「やめろっ、離せっ!!」
暴れて逃げ出そうとしても向こうの力の方が強くて掴まれた手から脱げれない。
「うるせぇ、黙れ」
腹を殴られて俺の胃の中から酸っぱいものが上がってくる。無理やり力をいれて逆流してきたものを胃に戻す。
「おい、コイツ貴族みたいだから顔は傷つけるなよ」
「わかってるって」
俺は三人の男達に囲まれて、路地裏に引き摺られていく。計画的なのか分からないけど馬車に乗せられた俺は両手足を縛り付けられ動けなくなる。
「くそっ、お前らの目的はなんだ!?」
俺の服のポケットや財布を調べて、ティオに初めてもらった金貨を含めてしっかり金を盗っていく男達に問うと男は下卑た笑みを浮かべてナイフをちらつかせた。
「目的なんて決まってんじゃん」
「金だよ、お金」
「そうそう、あとは下の世話かな?」
ゲラゲラと笑う声に俺はティオ意外に抱かれるんじゃないかと恐怖を感じた。
「か、金なら全部やるから開放してくれ。誰にも言わないっ。だからこのまま逃して……」
「こいつ、まだ経験なさそうだし高く売れそうだぜ」
男たちはゲラゲラ笑いながら俺の体を触ってくる。ナイフで服を引き裂かれて胸が露わになった。
「ひっ!やめろ!やめてくれ!」
「へー、肌もすべすべしてんじゃん」
「でも、俺らさっきまで仕事してたから汗臭いかも……?」
「別に気にしないから大丈夫だって、ねー?」
「や、やめっ……!」
抵抗の声をあげると男の一人が俺の乳首を痛めつけるためにつねってきた。
痛いっ!いたいいぃ!!!」
あまりの痛みに叫ぶと、他の二人から口を塞がれた。
「おい、あんま騒ぐと殺すぞ」
そう言われてもこんな乱暴をされる理由がない。
「さっさとやって金持っていこうぜ」
「おう。ローション持ってこいよ」
「おい、今日は俺が先だぞ」
「うっ、ぐううっ!むぐ!うーっ!」
ロープが解けないかと手足を動かしたり、手で塞がれた口で大声を出そうとするけど今度は顔を殴られた。
「うるさいんだよっ。大人しくしろ」
「うっ、ぐぅ……うううっ!んぐーっ!」
鼻血が出て、涙が出る。汚い布を喉の奥まで押し込まれて口の中がホコリの匂いと気持ち悪さでむせる。それでも俺は必死に抵抗する。
「あぁ、もう面倒臭ぇな」
無理やりうつ伏せにされてズボンまでナイフで切られてお尻が出てしまう。
「いつもどおり脅して一発やれば大人しくなるだろ」
「それもそうだな」
尻を無理やり手で割るように開かれてまだ誰にも触れさせたことがない場所が男たちに晒される。嫌だと心のなかで叫んでも誰も助けてくれる人はいない。ごめん、ティオ……俺……
「ギスケッ!!!」
突然聞こえてきたティオの声に男たちの動きは止まる。そして、俺の耳に聞き慣れた足音が近付いてくる。
馬車の中を隠すようにした布の出入り口が切り落とされてその前には鬼の形相のティオがいた。
「お前たち、そこで何をしているんですか」
大地を揺るがすような低い怒りの声。男たちはそれに怯えて一歩後ずさった。
「ううっ!んうう!……」
うつ伏せでお尻が丸見えの情けない姿を見られるのは辛いけどこんな奴等にヤられるのに比べたら全然マシだ。
「ティオ?ああ、この前のガキか。残念だったな、今から俺達が使うところだから邪魔すんじゃねぇよ」
男の一人がティオに向かって剣を振り下ろす。しかし、それはティオが片手に持った剣で止められていた。
「……殺す」
「ひ、ぎゃあっ!?」
男が悲鳴を上げる。見ればティオの手に握られたもう片方の短剣は男の肩を深く刺していた。男が持った剣が落ちたと同時にティオが彼の膝を潰すように蹴りつけた。ボキリと嫌な男がして、当然、男は痛みに叫びながら膝を庇う。しゃがんだ男を何度も踏みつける光景を見て他の男二人は剣を構えて動けなくなっている。
「ううう!ぬうぃうぐううっ!(ティオ!殺しちゃダメだっ!)」
「……分かりました。でも他の二人もギスケの痛みをちゃんと分かってもらいましょうね」
もごもご言ってるだけなのに伝わってよかったとティオの言葉を聞いて俺はホッとしかけて耳を疑った。
「いぃおっ、うっう!(ティオッ、待って!)」
俺が止める前にティオは男たちに襲い掛かる。
「や、やめてくれぇえっ」
「ぐ、がっ!?痛っ、いだぃっ!がぁっ!!」
「ほら、どうですか?あなたたちが傷つけようとした人の痛み、少しは分かりますか?」
男たちの絶叫を聞きながら俺は恐くて震えることしか出来なかった。
「ふぅ……終わりました」
数分後に戻ってきたティオの顔には返り血が付いているけどそれ以外は怪我一つない。
だけどお尻が丸出しの俺と顔も体もボコボコになった強盗三人が床に転がっていた。
優しい笑顔のエルフが俺の口を塞いでた布を外してくれる。でもここに誰かが来たらどっちが悪いやつなのか迷うだろうなって思いながら現実から目をそらしてた。
「し、死んだのか?」
「我慢したから、生きてますよ。ギスケの願い通り、ちゃんと警備団に引き渡して彼等には自分の罪の分だけ刑を受けてもらいますからね」
ティオが俺の拘束を解いて手を取って立たせてくれた時に、盗賊たちのうめき声が聞こえる。
「ううっ……」
「くそぉっ……覚えてろよっ!」
「絶対許さねえぞっ!」
男たちは動けなくなっても口は元気だった。俺は思わずティオの背中に隠れた。
「大丈夫ですよ、ギスケ。彼等はフリーズの魔法で動きを封じていますからね。やり返すなら今ですよ?」
「……ティオが助けに来てくれたからもういいよ」
男達の顔も体もティオが痛めつけてしまったから俺が殴る隙間すらひとつもない。
「では、ここから出ましょうか。卑劣な者達の目にギスケの姿をこれ以上見せたくないですから」
盗賊達の罵声を背に俺はティオに促されて馬車からでた。風が吹くとお尻に冷たい空気を感じて恥ずかしくなる。
「……ティオ、あのさ、ズボンが……」
「服を治す魔法があればよかったんですけども……私がギスケの後ろに付いて歩きますから近くにあるお店でズボンを買いましょう」
そう言ってティオが俺の後ろにまわって抱きついた。
「優しいギスケが無事で良かったです」
ティオが俺を抱きしめたまま優しく頭を撫でてくれる。俺はそんな彼に甘えながら歩きだす。
「でもどうして俺がここにいるって分かったんだ?逃走禁止の魔法はかけられてるけどティオから逃げようとしたわけじゃないのに」
「ふふふ……ギスケのことはなんでも分かるんですよ。これでも冒険者ギルドでAクラスなんですからね」
街を歩くとティオは英雄様って言われてるし、成長を促すスキル以外にもきっと凄腕の隠密スキルとか探索スキルを持っているに違いない。
「あ、そうだ。ティオ、ごめん。俺、あいつらにお金盗られて……」
取り戻しに行けばいい話だけどアイツラのところに戻るのはティオが一緒でも嫌だった。
「大丈夫ですよ。私が持っていますから。盗られたお金は警備団を通して返してもらいましょうね」
それから適当に入った店でパンツとズボンを買って支払いを済ませたら、店員に頼んで試着室を借りて着替えをした。
その後、警備団に報告をしてティオと一緒に盗賊たちを引き渡した。
「ティオ……あいつら、ティオのこと知ってたみたいだけど……」
「んー?多分ですが前に大きな盗賊団の壊滅をしたときの残党でしょう。この街に逃げてきていたようですね。けが人も多く出て深追い出来なかったせいです。こんなことになるのならあの時に止められても捕まえに行くべきでした」
ティオは悔しそうな顔をしていた。俺のために怒ってくれているのが嬉しかった。
「ティオ……ありがとう」
俺が笑うとティオが俺をギュッと強く抱きしめてきた。
「ティオ……?」
「……ごめんなさい。ギスケ。私のせいで……」
「違うよ!ティオが来てくれて、本当に助かったんだ!あのままじゃ俺……」
思い出したくない尻肉を分ける手の感触が蘇ってきてゾワッとした。ティオがいなければどうなっていたか……。
「ティオ、早く帰ろう。お風呂に入りたくなってきた」
「はい。今日は怪我をしていないか確認するのでお風呂に一緒に入りましょうね」
俺とティオは手を握って家に帰った。
++++++
風呂に二人で入るとティオに
「ギスケの肌に傷があったらすぐに気付けるように私があらってあげますね」
と言われて俺はティオの手につけた泡で全身を洗われてしまう。体はもちろん、お尻やあそこまで指で丁寧に洗われて俺はよがりながら声を出さないように我慢していた。
「ギスケ、体を洗っているだけなのに気持ち良さそうですね」
「だって……ティオの手つきが……」
「私の手付きで感じちゃうんですか?」
俺の羞恥心まで剥かれたような気がするぐらいに優しく洗われた後、湯船に浸かるとティオが後ろで俺を膝の上に乗せてくれた。
「ティオ?」
「ギスケに怪我が無くて安心しました。一番怖かったのはギスケなのに私は……」
ティオが後ろから抱き締めるのはいいんだけどお尻やあそこに硬いものが当たった。
「ティオ……その……当たってる」
「……その話をしているんです。怖い思いをした貴方に欲情してしまって……どうか嫌わないで……」
俺の肩にティオの唇の感触と吐息がかかった。
ティオ繋がりで優しい人達に会える反面、街では物騒な噂が流れ始める。
「最近、街で強盗が多発しているらしいけど……」
「ええ、そのことをギスケにも言っておこうと思ったんですよ。なんでも貴族の館に押し入って金品を奪っていく手口なので、うちに押し入ることはないと想いますけども戸締まりはしっかりしておきましょう」
街の人から聞いた話をティオに伝えると、彼は深刻そうな顔をしていた。俺もティオがいない間、気をつけようと心に決めた。
そんな話をした数日後、俺は家の戸締まりさえしっかりしてれば安心だと思っていたのに物陰から襲われるなんて誰が思うんだ?
「やめろっ、離せっ!!」
暴れて逃げ出そうとしても向こうの力の方が強くて掴まれた手から脱げれない。
「うるせぇ、黙れ」
腹を殴られて俺の胃の中から酸っぱいものが上がってくる。無理やり力をいれて逆流してきたものを胃に戻す。
「おい、コイツ貴族みたいだから顔は傷つけるなよ」
「わかってるって」
俺は三人の男達に囲まれて、路地裏に引き摺られていく。計画的なのか分からないけど馬車に乗せられた俺は両手足を縛り付けられ動けなくなる。
「くそっ、お前らの目的はなんだ!?」
俺の服のポケットや財布を調べて、ティオに初めてもらった金貨を含めてしっかり金を盗っていく男達に問うと男は下卑た笑みを浮かべてナイフをちらつかせた。
「目的なんて決まってんじゃん」
「金だよ、お金」
「そうそう、あとは下の世話かな?」
ゲラゲラと笑う声に俺はティオ意外に抱かれるんじゃないかと恐怖を感じた。
「か、金なら全部やるから開放してくれ。誰にも言わないっ。だからこのまま逃して……」
「こいつ、まだ経験なさそうだし高く売れそうだぜ」
男たちはゲラゲラ笑いながら俺の体を触ってくる。ナイフで服を引き裂かれて胸が露わになった。
「ひっ!やめろ!やめてくれ!」
「へー、肌もすべすべしてんじゃん」
「でも、俺らさっきまで仕事してたから汗臭いかも……?」
「別に気にしないから大丈夫だって、ねー?」
「や、やめっ……!」
抵抗の声をあげると男の一人が俺の乳首を痛めつけるためにつねってきた。
痛いっ!いたいいぃ!!!」
あまりの痛みに叫ぶと、他の二人から口を塞がれた。
「おい、あんま騒ぐと殺すぞ」
そう言われてもこんな乱暴をされる理由がない。
「さっさとやって金持っていこうぜ」
「おう。ローション持ってこいよ」
「おい、今日は俺が先だぞ」
「うっ、ぐううっ!むぐ!うーっ!」
ロープが解けないかと手足を動かしたり、手で塞がれた口で大声を出そうとするけど今度は顔を殴られた。
「うるさいんだよっ。大人しくしろ」
「うっ、ぐぅ……うううっ!んぐーっ!」
鼻血が出て、涙が出る。汚い布を喉の奥まで押し込まれて口の中がホコリの匂いと気持ち悪さでむせる。それでも俺は必死に抵抗する。
「あぁ、もう面倒臭ぇな」
無理やりうつ伏せにされてズボンまでナイフで切られてお尻が出てしまう。
「いつもどおり脅して一発やれば大人しくなるだろ」
「それもそうだな」
尻を無理やり手で割るように開かれてまだ誰にも触れさせたことがない場所が男たちに晒される。嫌だと心のなかで叫んでも誰も助けてくれる人はいない。ごめん、ティオ……俺……
「ギスケッ!!!」
突然聞こえてきたティオの声に男たちの動きは止まる。そして、俺の耳に聞き慣れた足音が近付いてくる。
馬車の中を隠すようにした布の出入り口が切り落とされてその前には鬼の形相のティオがいた。
「お前たち、そこで何をしているんですか」
大地を揺るがすような低い怒りの声。男たちはそれに怯えて一歩後ずさった。
「ううっ!んうう!……」
うつ伏せでお尻が丸見えの情けない姿を見られるのは辛いけどこんな奴等にヤられるのに比べたら全然マシだ。
「ティオ?ああ、この前のガキか。残念だったな、今から俺達が使うところだから邪魔すんじゃねぇよ」
男の一人がティオに向かって剣を振り下ろす。しかし、それはティオが片手に持った剣で止められていた。
「……殺す」
「ひ、ぎゃあっ!?」
男が悲鳴を上げる。見ればティオの手に握られたもう片方の短剣は男の肩を深く刺していた。男が持った剣が落ちたと同時にティオが彼の膝を潰すように蹴りつけた。ボキリと嫌な男がして、当然、男は痛みに叫びながら膝を庇う。しゃがんだ男を何度も踏みつける光景を見て他の男二人は剣を構えて動けなくなっている。
「ううう!ぬうぃうぐううっ!(ティオ!殺しちゃダメだっ!)」
「……分かりました。でも他の二人もギスケの痛みをちゃんと分かってもらいましょうね」
もごもご言ってるだけなのに伝わってよかったとティオの言葉を聞いて俺はホッとしかけて耳を疑った。
「いぃおっ、うっう!(ティオッ、待って!)」
俺が止める前にティオは男たちに襲い掛かる。
「や、やめてくれぇえっ」
「ぐ、がっ!?痛っ、いだぃっ!がぁっ!!」
「ほら、どうですか?あなたたちが傷つけようとした人の痛み、少しは分かりますか?」
男たちの絶叫を聞きながら俺は恐くて震えることしか出来なかった。
「ふぅ……終わりました」
数分後に戻ってきたティオの顔には返り血が付いているけどそれ以外は怪我一つない。
だけどお尻が丸出しの俺と顔も体もボコボコになった強盗三人が床に転がっていた。
優しい笑顔のエルフが俺の口を塞いでた布を外してくれる。でもここに誰かが来たらどっちが悪いやつなのか迷うだろうなって思いながら現実から目をそらしてた。
「し、死んだのか?」
「我慢したから、生きてますよ。ギスケの願い通り、ちゃんと警備団に引き渡して彼等には自分の罪の分だけ刑を受けてもらいますからね」
ティオが俺の拘束を解いて手を取って立たせてくれた時に、盗賊たちのうめき声が聞こえる。
「ううっ……」
「くそぉっ……覚えてろよっ!」
「絶対許さねえぞっ!」
男たちは動けなくなっても口は元気だった。俺は思わずティオの背中に隠れた。
「大丈夫ですよ、ギスケ。彼等はフリーズの魔法で動きを封じていますからね。やり返すなら今ですよ?」
「……ティオが助けに来てくれたからもういいよ」
男達の顔も体もティオが痛めつけてしまったから俺が殴る隙間すらひとつもない。
「では、ここから出ましょうか。卑劣な者達の目にギスケの姿をこれ以上見せたくないですから」
盗賊達の罵声を背に俺はティオに促されて馬車からでた。風が吹くとお尻に冷たい空気を感じて恥ずかしくなる。
「……ティオ、あのさ、ズボンが……」
「服を治す魔法があればよかったんですけども……私がギスケの後ろに付いて歩きますから近くにあるお店でズボンを買いましょう」
そう言ってティオが俺の後ろにまわって抱きついた。
「優しいギスケが無事で良かったです」
ティオが俺を抱きしめたまま優しく頭を撫でてくれる。俺はそんな彼に甘えながら歩きだす。
「でもどうして俺がここにいるって分かったんだ?逃走禁止の魔法はかけられてるけどティオから逃げようとしたわけじゃないのに」
「ふふふ……ギスケのことはなんでも分かるんですよ。これでも冒険者ギルドでAクラスなんですからね」
街を歩くとティオは英雄様って言われてるし、成長を促すスキル以外にもきっと凄腕の隠密スキルとか探索スキルを持っているに違いない。
「あ、そうだ。ティオ、ごめん。俺、あいつらにお金盗られて……」
取り戻しに行けばいい話だけどアイツラのところに戻るのはティオが一緒でも嫌だった。
「大丈夫ですよ。私が持っていますから。盗られたお金は警備団を通して返してもらいましょうね」
それから適当に入った店でパンツとズボンを買って支払いを済ませたら、店員に頼んで試着室を借りて着替えをした。
その後、警備団に報告をしてティオと一緒に盗賊たちを引き渡した。
「ティオ……あいつら、ティオのこと知ってたみたいだけど……」
「んー?多分ですが前に大きな盗賊団の壊滅をしたときの残党でしょう。この街に逃げてきていたようですね。けが人も多く出て深追い出来なかったせいです。こんなことになるのならあの時に止められても捕まえに行くべきでした」
ティオは悔しそうな顔をしていた。俺のために怒ってくれているのが嬉しかった。
「ティオ……ありがとう」
俺が笑うとティオが俺をギュッと強く抱きしめてきた。
「ティオ……?」
「……ごめんなさい。ギスケ。私のせいで……」
「違うよ!ティオが来てくれて、本当に助かったんだ!あのままじゃ俺……」
思い出したくない尻肉を分ける手の感触が蘇ってきてゾワッとした。ティオがいなければどうなっていたか……。
「ティオ、早く帰ろう。お風呂に入りたくなってきた」
「はい。今日は怪我をしていないか確認するのでお風呂に一緒に入りましょうね」
俺とティオは手を握って家に帰った。
++++++
風呂に二人で入るとティオに
「ギスケの肌に傷があったらすぐに気付けるように私があらってあげますね」
と言われて俺はティオの手につけた泡で全身を洗われてしまう。体はもちろん、お尻やあそこまで指で丁寧に洗われて俺はよがりながら声を出さないように我慢していた。
「ギスケ、体を洗っているだけなのに気持ち良さそうですね」
「だって……ティオの手つきが……」
「私の手付きで感じちゃうんですか?」
俺の羞恥心まで剥かれたような気がするぐらいに優しく洗われた後、湯船に浸かるとティオが後ろで俺を膝の上に乗せてくれた。
「ティオ?」
「ギスケに怪我が無くて安心しました。一番怖かったのはギスケなのに私は……」
ティオが後ろから抱き締めるのはいいんだけどお尻やあそこに硬いものが当たった。
「ティオ……その……当たってる」
「……その話をしているんです。怖い思いをした貴方に欲情してしまって……どうか嫌わないで……」
俺の肩にティオの唇の感触と吐息がかかった。
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