11 / 27
出会いからラブラブ編
11
しおりを挟む
この街で暮らしているうちにティオの恋人ということが広まって、ティオに助けられたと親切にしてもらえたり、この街の英雄によろしくと声をかけられることが増えた。
ティオ繋がりで優しい人達に会える反面、街では物騒な噂が流れ始める。
「最近、街で強盗が多発しているらしいけど……」
「ええ、そのことをギスケにも言っておこうと思ったんですよ。なんでも貴族の館に押し入って金品を奪っていく手口なので、うちに押し入ることはないと想いますけども戸締まりはしっかりしておきましょう」
街の人から聞いた話をティオに伝えると、彼は深刻そうな顔をしていた。俺もティオがいない間、気をつけようと心に決めた。
そんな話をした数日後、俺は家の戸締まりさえしっかりしてれば安心だと思っていたのに物陰から襲われるなんて誰が思うんだ?
「やめろっ、離せっ!!」
暴れて逃げ出そうとしても向こうの力の方が強くて掴まれた手から脱げれない。
「うるせぇ、黙れ」
腹を殴られて俺の胃の中から酸っぱいものが上がってくる。無理やり力をいれて逆流してきたものを胃に戻す。
「おい、コイツ貴族みたいだから顔は傷つけるなよ」
「わかってるって」
俺は三人の男達に囲まれて、路地裏に引き摺られていく。計画的なのか分からないけど馬車に乗せられた俺は両手足を縛り付けられ動けなくなる。
「くそっ、お前らの目的はなんだ!?」
俺の服のポケットや財布を調べて、ティオに初めてもらった金貨を含めてしっかり金を盗っていく男達に問うと男は下卑た笑みを浮かべてナイフをちらつかせた。
「目的なんて決まってんじゃん」
「金だよ、お金」
「そうそう、あとは下の世話かな?」
ゲラゲラと笑う声に俺はティオ意外に抱かれるんじゃないかと恐怖を感じた。
「か、金なら全部やるから開放してくれ。誰にも言わないっ。だからこのまま逃して……」
「こいつ、まだ経験なさそうだし高く売れそうだぜ」
男たちはゲラゲラ笑いながら俺の体を触ってくる。ナイフで服を引き裂かれて胸が露わになった。
「ひっ!やめろ!やめてくれ!」
「へー、肌もすべすべしてんじゃん」
「でも、俺らさっきまで仕事してたから汗臭いかも……?」
「別に気にしないから大丈夫だって、ねー?」
「や、やめっ……!」
抵抗の声をあげると男の一人が俺の乳首を痛めつけるためにつねってきた。
痛いっ!いたいいぃ!!!」
あまりの痛みに叫ぶと、他の二人から口を塞がれた。
「おい、あんま騒ぐと殺すぞ」
そう言われてもこんな乱暴をされる理由がない。
「さっさとやって金持っていこうぜ」
「おう。ローション持ってこいよ」
「おい、今日は俺が先だぞ」
「うっ、ぐううっ!むぐ!うーっ!」
ロープが解けないかと手足を動かしたり、手で塞がれた口で大声を出そうとするけど今度は顔を殴られた。
「うるさいんだよっ。大人しくしろ」
「うっ、ぐぅ……うううっ!んぐーっ!」
鼻血が出て、涙が出る。汚い布を喉の奥まで押し込まれて口の中がホコリの匂いと気持ち悪さでむせる。それでも俺は必死に抵抗する。
「あぁ、もう面倒臭ぇな」
無理やりうつ伏せにされてズボンまでナイフで切られてお尻が出てしまう。
「いつもどおり脅して一発やれば大人しくなるだろ」
「それもそうだな」
尻を無理やり手で割るように開かれてまだ誰にも触れさせたことがない場所が男たちに晒される。嫌だと心のなかで叫んでも誰も助けてくれる人はいない。ごめん、ティオ……俺……
「ギスケッ!!!」
突然聞こえてきたティオの声に男たちの動きは止まる。そして、俺の耳に聞き慣れた足音が近付いてくる。
馬車の中を隠すようにした布の出入り口が切り落とされてその前には鬼の形相のティオがいた。
「お前たち、そこで何をしているんですか」
大地を揺るがすような低い怒りの声。男たちはそれに怯えて一歩後ずさった。
「ううっ!んうう!……」
うつ伏せでお尻が丸見えの情けない姿を見られるのは辛いけどこんな奴等にヤられるのに比べたら全然マシだ。
「ティオ?ああ、この前のガキか。残念だったな、今から俺達が使うところだから邪魔すんじゃねぇよ」
男の一人がティオに向かって剣を振り下ろす。しかし、それはティオが片手に持った剣で止められていた。
「……殺す」
「ひ、ぎゃあっ!?」
男が悲鳴を上げる。見ればティオの手に握られたもう片方の短剣は男の肩を深く刺していた。男が持った剣が落ちたと同時にティオが彼の膝を潰すように蹴りつけた。ボキリと嫌な男がして、当然、男は痛みに叫びながら膝を庇う。しゃがんだ男を何度も踏みつける光景を見て他の男二人は剣を構えて動けなくなっている。
「ううう!ぬうぃうぐううっ!(ティオ!殺しちゃダメだっ!)」
「……分かりました。でも他の二人もギスケの痛みをちゃんと分かってもらいましょうね」
もごもご言ってるだけなのに伝わってよかったとティオの言葉を聞いて俺はホッとしかけて耳を疑った。
「いぃおっ、うっう!(ティオッ、待って!)」
俺が止める前にティオは男たちに襲い掛かる。
「や、やめてくれぇえっ」
「ぐ、がっ!?痛っ、いだぃっ!がぁっ!!」
「ほら、どうですか?あなたたちが傷つけようとした人の痛み、少しは分かりますか?」
男たちの絶叫を聞きながら俺は恐くて震えることしか出来なかった。
「ふぅ……終わりました」
数分後に戻ってきたティオの顔には返り血が付いているけどそれ以外は怪我一つない。
だけどお尻が丸出しの俺と顔も体もボコボコになった強盗三人が床に転がっていた。
優しい笑顔のエルフが俺の口を塞いでた布を外してくれる。でもここに誰かが来たらどっちが悪いやつなのか迷うだろうなって思いながら現実から目をそらしてた。
「し、死んだのか?」
「我慢したから、生きてますよ。ギスケの願い通り、ちゃんと警備団に引き渡して彼等には自分の罪の分だけ刑を受けてもらいますからね」
ティオが俺の拘束を解いて手を取って立たせてくれた時に、盗賊たちのうめき声が聞こえる。
「ううっ……」
「くそぉっ……覚えてろよっ!」
「絶対許さねえぞっ!」
男たちは動けなくなっても口は元気だった。俺は思わずティオの背中に隠れた。
「大丈夫ですよ、ギスケ。彼等はフリーズの魔法で動きを封じていますからね。やり返すなら今ですよ?」
「……ティオが助けに来てくれたからもういいよ」
男達の顔も体もティオが痛めつけてしまったから俺が殴る隙間すらひとつもない。
「では、ここから出ましょうか。卑劣な者達の目にギスケの姿をこれ以上見せたくないですから」
盗賊達の罵声を背に俺はティオに促されて馬車からでた。風が吹くとお尻に冷たい空気を感じて恥ずかしくなる。
「……ティオ、あのさ、ズボンが……」
「服を治す魔法があればよかったんですけども……私がギスケの後ろに付いて歩きますから近くにあるお店でズボンを買いましょう」
そう言ってティオが俺の後ろにまわって抱きついた。
「優しいギスケが無事で良かったです」
ティオが俺を抱きしめたまま優しく頭を撫でてくれる。俺はそんな彼に甘えながら歩きだす。
「でもどうして俺がここにいるって分かったんだ?逃走禁止の魔法はかけられてるけどティオから逃げようとしたわけじゃないのに」
「ふふふ……ギスケのことはなんでも分かるんですよ。これでも冒険者ギルドでAクラスなんですからね」
街を歩くとティオは英雄様って言われてるし、成長を促すスキル以外にもきっと凄腕の隠密スキルとか探索スキルを持っているに違いない。
「あ、そうだ。ティオ、ごめん。俺、あいつらにお金盗られて……」
取り戻しに行けばいい話だけどアイツラのところに戻るのはティオが一緒でも嫌だった。
「大丈夫ですよ。私が持っていますから。盗られたお金は警備団を通して返してもらいましょうね」
それから適当に入った店でパンツとズボンを買って支払いを済ませたら、店員に頼んで試着室を借りて着替えをした。
その後、警備団に報告をしてティオと一緒に盗賊たちを引き渡した。
「ティオ……あいつら、ティオのこと知ってたみたいだけど……」
「んー?多分ですが前に大きな盗賊団の壊滅をしたときの残党でしょう。この街に逃げてきていたようですね。けが人も多く出て深追い出来なかったせいです。こんなことになるのならあの時に止められても捕まえに行くべきでした」
ティオは悔しそうな顔をしていた。俺のために怒ってくれているのが嬉しかった。
「ティオ……ありがとう」
俺が笑うとティオが俺をギュッと強く抱きしめてきた。
「ティオ……?」
「……ごめんなさい。ギスケ。私のせいで……」
「違うよ!ティオが来てくれて、本当に助かったんだ!あのままじゃ俺……」
思い出したくない尻肉を分ける手の感触が蘇ってきてゾワッとした。ティオがいなければどうなっていたか……。
「ティオ、早く帰ろう。お風呂に入りたくなってきた」
「はい。今日は怪我をしていないか確認するのでお風呂に一緒に入りましょうね」
俺とティオは手を握って家に帰った。
++++++
風呂に二人で入るとティオに
「ギスケの肌に傷があったらすぐに気付けるように私があらってあげますね」
と言われて俺はティオの手につけた泡で全身を洗われてしまう。体はもちろん、お尻やあそこまで指で丁寧に洗われて俺はよがりながら声を出さないように我慢していた。
「ギスケ、体を洗っているだけなのに気持ち良さそうですね」
「だって……ティオの手つきが……」
「私の手付きで感じちゃうんですか?」
俺の羞恥心まで剥かれたような気がするぐらいに優しく洗われた後、湯船に浸かるとティオが後ろで俺を膝の上に乗せてくれた。
「ティオ?」
「ギスケに怪我が無くて安心しました。一番怖かったのはギスケなのに私は……」
ティオが後ろから抱き締めるのはいいんだけどお尻やあそこに硬いものが当たった。
「ティオ……その……当たってる」
「……その話をしているんです。怖い思いをした貴方に欲情してしまって……どうか嫌わないで……」
俺の肩にティオの唇の感触と吐息がかかった。
ティオ繋がりで優しい人達に会える反面、街では物騒な噂が流れ始める。
「最近、街で強盗が多発しているらしいけど……」
「ええ、そのことをギスケにも言っておこうと思ったんですよ。なんでも貴族の館に押し入って金品を奪っていく手口なので、うちに押し入ることはないと想いますけども戸締まりはしっかりしておきましょう」
街の人から聞いた話をティオに伝えると、彼は深刻そうな顔をしていた。俺もティオがいない間、気をつけようと心に決めた。
そんな話をした数日後、俺は家の戸締まりさえしっかりしてれば安心だと思っていたのに物陰から襲われるなんて誰が思うんだ?
「やめろっ、離せっ!!」
暴れて逃げ出そうとしても向こうの力の方が強くて掴まれた手から脱げれない。
「うるせぇ、黙れ」
腹を殴られて俺の胃の中から酸っぱいものが上がってくる。無理やり力をいれて逆流してきたものを胃に戻す。
「おい、コイツ貴族みたいだから顔は傷つけるなよ」
「わかってるって」
俺は三人の男達に囲まれて、路地裏に引き摺られていく。計画的なのか分からないけど馬車に乗せられた俺は両手足を縛り付けられ動けなくなる。
「くそっ、お前らの目的はなんだ!?」
俺の服のポケットや財布を調べて、ティオに初めてもらった金貨を含めてしっかり金を盗っていく男達に問うと男は下卑た笑みを浮かべてナイフをちらつかせた。
「目的なんて決まってんじゃん」
「金だよ、お金」
「そうそう、あとは下の世話かな?」
ゲラゲラと笑う声に俺はティオ意外に抱かれるんじゃないかと恐怖を感じた。
「か、金なら全部やるから開放してくれ。誰にも言わないっ。だからこのまま逃して……」
「こいつ、まだ経験なさそうだし高く売れそうだぜ」
男たちはゲラゲラ笑いながら俺の体を触ってくる。ナイフで服を引き裂かれて胸が露わになった。
「ひっ!やめろ!やめてくれ!」
「へー、肌もすべすべしてんじゃん」
「でも、俺らさっきまで仕事してたから汗臭いかも……?」
「別に気にしないから大丈夫だって、ねー?」
「や、やめっ……!」
抵抗の声をあげると男の一人が俺の乳首を痛めつけるためにつねってきた。
痛いっ!いたいいぃ!!!」
あまりの痛みに叫ぶと、他の二人から口を塞がれた。
「おい、あんま騒ぐと殺すぞ」
そう言われてもこんな乱暴をされる理由がない。
「さっさとやって金持っていこうぜ」
「おう。ローション持ってこいよ」
「おい、今日は俺が先だぞ」
「うっ、ぐううっ!むぐ!うーっ!」
ロープが解けないかと手足を動かしたり、手で塞がれた口で大声を出そうとするけど今度は顔を殴られた。
「うるさいんだよっ。大人しくしろ」
「うっ、ぐぅ……うううっ!んぐーっ!」
鼻血が出て、涙が出る。汚い布を喉の奥まで押し込まれて口の中がホコリの匂いと気持ち悪さでむせる。それでも俺は必死に抵抗する。
「あぁ、もう面倒臭ぇな」
無理やりうつ伏せにされてズボンまでナイフで切られてお尻が出てしまう。
「いつもどおり脅して一発やれば大人しくなるだろ」
「それもそうだな」
尻を無理やり手で割るように開かれてまだ誰にも触れさせたことがない場所が男たちに晒される。嫌だと心のなかで叫んでも誰も助けてくれる人はいない。ごめん、ティオ……俺……
「ギスケッ!!!」
突然聞こえてきたティオの声に男たちの動きは止まる。そして、俺の耳に聞き慣れた足音が近付いてくる。
馬車の中を隠すようにした布の出入り口が切り落とされてその前には鬼の形相のティオがいた。
「お前たち、そこで何をしているんですか」
大地を揺るがすような低い怒りの声。男たちはそれに怯えて一歩後ずさった。
「ううっ!んうう!……」
うつ伏せでお尻が丸見えの情けない姿を見られるのは辛いけどこんな奴等にヤられるのに比べたら全然マシだ。
「ティオ?ああ、この前のガキか。残念だったな、今から俺達が使うところだから邪魔すんじゃねぇよ」
男の一人がティオに向かって剣を振り下ろす。しかし、それはティオが片手に持った剣で止められていた。
「……殺す」
「ひ、ぎゃあっ!?」
男が悲鳴を上げる。見ればティオの手に握られたもう片方の短剣は男の肩を深く刺していた。男が持った剣が落ちたと同時にティオが彼の膝を潰すように蹴りつけた。ボキリと嫌な男がして、当然、男は痛みに叫びながら膝を庇う。しゃがんだ男を何度も踏みつける光景を見て他の男二人は剣を構えて動けなくなっている。
「ううう!ぬうぃうぐううっ!(ティオ!殺しちゃダメだっ!)」
「……分かりました。でも他の二人もギスケの痛みをちゃんと分かってもらいましょうね」
もごもご言ってるだけなのに伝わってよかったとティオの言葉を聞いて俺はホッとしかけて耳を疑った。
「いぃおっ、うっう!(ティオッ、待って!)」
俺が止める前にティオは男たちに襲い掛かる。
「や、やめてくれぇえっ」
「ぐ、がっ!?痛っ、いだぃっ!がぁっ!!」
「ほら、どうですか?あなたたちが傷つけようとした人の痛み、少しは分かりますか?」
男たちの絶叫を聞きながら俺は恐くて震えることしか出来なかった。
「ふぅ……終わりました」
数分後に戻ってきたティオの顔には返り血が付いているけどそれ以外は怪我一つない。
だけどお尻が丸出しの俺と顔も体もボコボコになった強盗三人が床に転がっていた。
優しい笑顔のエルフが俺の口を塞いでた布を外してくれる。でもここに誰かが来たらどっちが悪いやつなのか迷うだろうなって思いながら現実から目をそらしてた。
「し、死んだのか?」
「我慢したから、生きてますよ。ギスケの願い通り、ちゃんと警備団に引き渡して彼等には自分の罪の分だけ刑を受けてもらいますからね」
ティオが俺の拘束を解いて手を取って立たせてくれた時に、盗賊たちのうめき声が聞こえる。
「ううっ……」
「くそぉっ……覚えてろよっ!」
「絶対許さねえぞっ!」
男たちは動けなくなっても口は元気だった。俺は思わずティオの背中に隠れた。
「大丈夫ですよ、ギスケ。彼等はフリーズの魔法で動きを封じていますからね。やり返すなら今ですよ?」
「……ティオが助けに来てくれたからもういいよ」
男達の顔も体もティオが痛めつけてしまったから俺が殴る隙間すらひとつもない。
「では、ここから出ましょうか。卑劣な者達の目にギスケの姿をこれ以上見せたくないですから」
盗賊達の罵声を背に俺はティオに促されて馬車からでた。風が吹くとお尻に冷たい空気を感じて恥ずかしくなる。
「……ティオ、あのさ、ズボンが……」
「服を治す魔法があればよかったんですけども……私がギスケの後ろに付いて歩きますから近くにあるお店でズボンを買いましょう」
そう言ってティオが俺の後ろにまわって抱きついた。
「優しいギスケが無事で良かったです」
ティオが俺を抱きしめたまま優しく頭を撫でてくれる。俺はそんな彼に甘えながら歩きだす。
「でもどうして俺がここにいるって分かったんだ?逃走禁止の魔法はかけられてるけどティオから逃げようとしたわけじゃないのに」
「ふふふ……ギスケのことはなんでも分かるんですよ。これでも冒険者ギルドでAクラスなんですからね」
街を歩くとティオは英雄様って言われてるし、成長を促すスキル以外にもきっと凄腕の隠密スキルとか探索スキルを持っているに違いない。
「あ、そうだ。ティオ、ごめん。俺、あいつらにお金盗られて……」
取り戻しに行けばいい話だけどアイツラのところに戻るのはティオが一緒でも嫌だった。
「大丈夫ですよ。私が持っていますから。盗られたお金は警備団を通して返してもらいましょうね」
それから適当に入った店でパンツとズボンを買って支払いを済ませたら、店員に頼んで試着室を借りて着替えをした。
その後、警備団に報告をしてティオと一緒に盗賊たちを引き渡した。
「ティオ……あいつら、ティオのこと知ってたみたいだけど……」
「んー?多分ですが前に大きな盗賊団の壊滅をしたときの残党でしょう。この街に逃げてきていたようですね。けが人も多く出て深追い出来なかったせいです。こんなことになるのならあの時に止められても捕まえに行くべきでした」
ティオは悔しそうな顔をしていた。俺のために怒ってくれているのが嬉しかった。
「ティオ……ありがとう」
俺が笑うとティオが俺をギュッと強く抱きしめてきた。
「ティオ……?」
「……ごめんなさい。ギスケ。私のせいで……」
「違うよ!ティオが来てくれて、本当に助かったんだ!あのままじゃ俺……」
思い出したくない尻肉を分ける手の感触が蘇ってきてゾワッとした。ティオがいなければどうなっていたか……。
「ティオ、早く帰ろう。お風呂に入りたくなってきた」
「はい。今日は怪我をしていないか確認するのでお風呂に一緒に入りましょうね」
俺とティオは手を握って家に帰った。
++++++
風呂に二人で入るとティオに
「ギスケの肌に傷があったらすぐに気付けるように私があらってあげますね」
と言われて俺はティオの手につけた泡で全身を洗われてしまう。体はもちろん、お尻やあそこまで指で丁寧に洗われて俺はよがりながら声を出さないように我慢していた。
「ギスケ、体を洗っているだけなのに気持ち良さそうですね」
「だって……ティオの手つきが……」
「私の手付きで感じちゃうんですか?」
俺の羞恥心まで剥かれたような気がするぐらいに優しく洗われた後、湯船に浸かるとティオが後ろで俺を膝の上に乗せてくれた。
「ティオ?」
「ギスケに怪我が無くて安心しました。一番怖かったのはギスケなのに私は……」
ティオが後ろから抱き締めるのはいいんだけどお尻やあそこに硬いものが当たった。
「ティオ……その……当たってる」
「……その話をしているんです。怖い思いをした貴方に欲情してしまって……どうか嫌わないで……」
俺の肩にティオの唇の感触と吐息がかかった。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説

美形×平凡の子供の話
めちゅう
BL
美形公爵アーノルドとその妻で平凡顔のエーリンの間に生まれた双子はエリック、エラと名付けられた。エリックはアーノルドに似た美形、エラはエーリンに似た平凡顔。平凡なエラに幸せはあるのか?
──────────────────
お読みくださりありがとうございます。
お楽しみいただけましたら幸いです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ある少年の体調不良について
雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。
BLもしくはブロマンス小説。
体調不良描写があります。

目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話
あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハンター ライト(17)
???? アル(20)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
後半のキャラ崩壊は許してください;;

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる