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出会いからラブラブ編

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それから数日間、シチューを作ったときに比べると弱いけどもティオから甘い花みたいな匂いがしていた。

「ギスケ、どうしたんですか?私のすぐ側にきて。何か用ですか?」

きれいな銀の髪がサラリと揺れていつもと変わらない微笑みが俺に向けられた。気がつくと俺はティオのすぐ傍に立っていた。

「いや、なんでもない」

俺は自分の行動に驚いてすぐにティオから離れた。危なかった。もう少しでティオの肩に手を置いて引き寄せて匂いを嗅ぎ回るところだった。

「いつも家事を頑張ってくれていますし、疲れているのでしょうね。ギスケ、今日は早く休んだ方が良いですよ」

「ああ、そうかも。環境に変化が色々あったから……」

俺が言った言葉は嘘ではないけども、でも疲れている本当の理由はティオのことばかり考えているせいだ。キスしてくれないのが寂しくてずっとモヤモヤしている。

「ティオ、おやすみ」

「はい、お休みなさい。ギスケ」

俺は部屋に戻るとベッドに倒れ込んだ。ティオの甘い匂いを近くで感じて、俺は男同士に戸惑うどころか理性すら吹き飛びそうになる。

「俺は……最低な男だ……」

ティオは美人だし優しい。強くて格好いいのに俺に尽くしてくれる。そんな人はこの世界にティオ以外にいない。だからというわけじゃないけど恋人になる覚悟というか決意を決めたというか、とにかく想いを伝えるキスをティオにしたい。でも俺の元いた世界の常識が気持ちを伝えようとするのを抑え込んでしまう。

そんな日が続き、ティオが仕事でいない昼間に我慢できなくて掃除を理由に彼の部屋に入っていた。

「ティオ……好きだよ」

ティオが帰ったら気持ちよく休めるようにシーツをかえる前に彼が使う枕に顔を埋めた。ティオへの愛しい気持ちを口にすると欲求が高まる。俺は熱が集まった部分を自分の手で慰めることにした。

「んっ……ティオ……」

ティオのことを想って自分を慰ると、ティオの甘い匂いが更に強まったような気がした。

******

気持ちを伝えられないまま、今日もティオが仕事に行ってしまった。昼間、俺はティオの部屋のベッドにもぐり込んで過ごす。こうしてティオの匂いに包まれると安心する。そして同時に切なくもなった。ティオが帰ってくるまでまだ時間がある。俺はズボンを下ろして下着の中に手を入れてティオのことを考えながら扱いていた。

「はぁ、はぁ、ティオ、ティオッ!」

ティオの名前を呼び、キスの感触やティオの姿を思い浮かべると興奮が止まらなくなる。だから俺は物音にも気づかないでいた。

「ただいま帰り……ギスケ、私の部屋に勝手に入って何をしてるんですか」

いつの間にか帰ってきていたティオ。いつも通りの微笑みを浮かべているが声は少し怒っているように聞こえる。

「い、いや、これは違うんだ!ティオの匂いがしたらついフラっと来ちゃっただけで……」

ティオの前で醜態を晒してしまった俺は慌てて取り繕おうとした。しかしティオの目を見てハッとする。ティオの目はギラついていて、口元は笑っていた。

「ティオ、本当にごめん。シーツはちゃんと取り替えるから……」

もう怒られるって頭が一杯で俺自身が縮こまっているけど股間が守られている安心感があって下着から自分の手を抜けなかった。

「そうじゃありません。ギスケがシチューを作ってくれた日からずっと発情していたんです。まさか同じタイミングで起きていたなんて……」

ティオは俺に近づいてくると、俺の上に馬乗りになり優しく俺の頬を撫でた。でも顔はきれいな獣のようだった。赤い瞳の前で俺は自分の気持ちを抑えておくことができなくなっていた。

「ティオ、俺にティオと恋人になるキスをさせて欲しい。それ以上のことも……」

俺の頬に触れるティオの手を取って指先にキスをする。そのままティオの顔を見つめた。

「私はずっと前からあなたのものですよ。ギスケ、早くキスしてください」


ティオはそう言うと目を閉じて唇を差し出した。

「ああ、今すぐ俺のものになってくれ」

俺はティオに抱きつき貪るようなキスをした。
どれくらい舌を絡ませたらいいのか分からなくて舌の根が痛くなってきて俺は口を離した。

「ギスケ、私を楽しませて下さいね」

俺の膝に座るような姿勢に変わったティオが着ている服を脱いでいく。上半身が裸になったところで白い肌の誘惑に負けた俺は我慢できなくなって体を起こしてティオの胸に吸い付いた。

「あんっ、ギスケ、赤ちゃんみたいですよ」

「だって、こんな綺麗なもの見せられたら……」

俺は夢中で胸を吸っていたがティオが俺の頭を優しく掴んで引き離した。

「もう、仕方のない人ですね。今度、ゆっくりおっぱいを吸わせてあげますからね。今はもっと楽しいことをしましょう」

ティオは俺の目の前でズボンと下着を一気に脱いだ。

「うわっ、ティオの……」

俺はその形に驚いて目を奪われてしまった。
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