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ライトサイド 第4話 「セイレーン」
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旅のはじまりは、よく船出に例えられる。
80%の期待と20%の不安を胸に、無限に広がる大海原へと出ていく。
だだっ広い360度に広がる水色の空と青い海と、白い雲。
カモメたちの羽ばたきと、磯の香り。
「これだから船乗りは止められない」と、船長は嬉しそうに語る。
雲の隙間から伸びる光の帯が、時間とともにその形を変えるオブジェとなる。
景色の織りなす自然の芸術。
これ以上無い素晴らしい船出……。
だけど、これ以上無い素晴らしい船出は、少年にとって最初の一時間だけだった。
「うおぉぉぉおおえっ………」
「きったないわねぇ……雰囲気が台無しじゃないの!」
桶を抱えるリュークスは、妖精少女ニアの憎まれ口に反応出来るほどの余裕は無い。
数時間前には舌を楽しませてくれた料理も、リバースしている今は、酸味の利きすぎた毒にしか感じられない。
「ずっと山で育ってきたんですもの。無理ないですよ」
神官フィリスは優しい言葉と共に、甲斐甲斐しくリュークスの背中をさすっている。
少年は、やっぱり人間が出来てる人は違う、などと思うのだがこの状況では口に出せない。
「勇者だったら、船酔いくらいどうにかしなさいよ!」
「勝手に決め……うおぇええええっ…………」
「いいから、桶から顔を離さないでっ!!」
ニアのわめき声が、船上へと響き渡った。
数日前、港町の酒場。
「この世界には様々な精霊が存在します」
「精霊……ですか?」
少年の分かっているのか、分かっていないのか不明な(結局分かっていない)返答に、フィリスは、丁寧に説明する。
「そうです。代表的な所では、大地、炎、水、風を生み出す四つの精霊がありますね」
「他にも確か、火と土の中間に『鋼』の精霊が居たりするんでしたっけ?」
「そうです! よくご存じですね!」
フィリスは、まるで自分の事のように喜ぶ。
その様子はまるで、できの悪い生徒に教えてくれる先生のようだ。
「それでですね、その四つの精霊と契約することが出来れば、魔王を倒す強力な武器になるんですよ!」
「契約……ですか」
「そうです。精霊と契約すれば、その精霊の力を使う事が出来るんです! 炎を生み出したり、風を起こしたりですね」
熱っぽい口調で、フィリスの説明は続く。
いつもなら茶々を入れるニアは、気持ち良さそうにテーブルで眠っている。
「ええっと、魔法とは違うんですか?」
「ええ、魔法でも炎を出したり、氷を出したり出来ますが、それはマナの力を利用するものなんです。それとは全く異なる世界に存在する精霊力を行使するのが……」
聞いた事のないような話に、リュークスの頭はそろそろ置いてきぼり状態だ。
「へ、へぇ……そうなんですか」
(たまにいるよなぁ、自分で解説してて、自分で盛り上がってしまう人)
いつものフィリスと違って、妙にハイテンションに説明は続く。
「そもそもマナを利用する魔法は、高速で古代語を詠唱することにより、疑似錬成陣を作り出し、物質の根元の動きや性質を制御します。そうする事で熱を生み出したり……」
フィリスの説明は続いている。
続いているのだが………
分からない。
完全に置いて行かれた。
途方に暮れながらも、リュークスは自分なりに話をまとめてみる。
魔王を倒す為に『四大精霊』の力を借りる必要がある事。
その中の一つ『水』の精霊が大陸の北の孤島にあるらしい事。
孤島には少ないながらも島民が居る為、そこへの定期船も出ている。
そしてそこに行くために、定期船に乗せて貰うという事。
「……ですから、精霊力による炎は水中では使えないのですが、魔法力の爆発の炎は水中でも使えるという事ですね。無論、威力は弱まります。これは空気と水とで……」
加えて分かった事は、フィリスは酒に弱くて食前酒一杯で酔い、酔うと饒舌になる事だ。
船は波に揺られ、いつしか周囲は水色から濃い藍色へと変化していた。
げっそりした顔のリュークスだが、明日には島に着くという事が支えになっている。
それに人間は環境に順応する生き物だ。
船酔いも、幾分かマシになった。
眠ってしまえば、明日はきっとすぐにやって来るだろう。
そう思い、少年は身体を横たえる。
「……………」
かすかに歌声が聞こえる。
綺麗な、透き通るような女性の歌声……。
(誰が歌ってるんだろう? フィリスさん……じゃない………な。もっと大勢の人で歌ってる……心地よい………頭の中が霧に包まれるような………)
<セイレーン。美しい歌声で船乗りたちを魅了………の魔……>
リュークスの脳内に聞こえる例の声さえも遠く聞こえる。
待て、今なんて言った?
魔物?
それは大きな問題なんじゃ………
………うーん、まぁ、いいか。
考えるのも面倒に………なって……。
少年の意識は気持ちよく、暗転した。
「うっ……うああああっ………もっ、もう……ぐぅ……」
男の呻き声が聞こえる。
それは苦痛の、悪夢にうなされるかのような声だ。
うわごとのように、口の端から泡さえ吹きながら、その男は達した。
あははははっ………うふふふふふっ………
女達のキーの高い声が聞こえる中、違う男もびくん、と腰を跳ねさせる。
「ぐあっ…もうっ……出ねぇよ…………ぐあああっ」
その男の誇張した一物を握るのは、女たちだった。
皆、一様に笑みを貼り付かせながら、男の象徴たるモノをしごく。
効率よく出せるようにと、豊満な身体をわざと寄せたり、欲情を煽る喘ぎ声を上げたりしながら。
「うっ……ぐあっ!」
放出後のとろけるような快楽は、それが終わった後の苦痛を引き立てる。
海の岩場、天然の洞窟となっている場所が彼女たちの狩り場である。
若い人間の女性の上半身を持ちながら、その下半身は煌めく鱗で覆われている。
その美しい歌声で船人を誘い、捕食する。
彼女たちは海の魔物、『セイレーン』である。
歌声の魔力は男達を引きずり込み、抵抗する意志を無くす。
術が解け始め、気が付いた時にはもう男たちに生命力は無い。
「ううっ……むっ……むむぅ………」
比較的生命力の残っている男、歌声が効きにくい男たちに対しては、集団で襲いかかる。
「うふふふふ……」
官能的な笑みとともに、女の細い手に、くっと力が込められる。
男の心情を知り尽くしたかのような動きに、被害者の腰が反応する。
彼の両手は違うセイレーンたちに押さえ込まれている。
その口も、違うセイレーンの口により塞がれている。
彼女たちの唾液には、誘淫作用がある事をセイレーンたちは知っているのだ。
「んがっ……ぐむっ…………」
一際大きく腰が跳ねたかと思うと、白濁の液体が飛び散る。
あははははっ……うふふふふふ………
精液を全身に浴びながら、女たちは笑い続ける。
恍惚と苦痛を混ぜた表情の男は、まだ解放されない。
「まだ、4回。……もっと出るはず」
「そうね……んふふふっ……」
彼女たちは特有の言葉で会話しているが、雰囲気は男にも伝わった。
「う、嘘だろ……もう…やめ………うあああっ」
髪を掻き上げながら、セイレーンが萎えた一物を口に含む。
彼女たちの唾液が、直接男根へと流し込まれる。
じゅぷじゅぷと音を立てながら、しばらく上下する内に、男の陰茎は固さを取り戻す。
否、無理矢理に取り戻される。
「ぐぷっ……あがっ………」
船員たちの身体が、次の射精の準備を始めた。
我らが性の被害者リュークスが目を覚ましたのは、そんな(いつもの)最悪な状態からだった。
「えっ……………えっ……ええっ!?」
気が付けば少年の身体は、複数の女性に押さえ込まれていた。
女性というのは正確では無いかもしれない。
なぜなら彼女たちの下半身は人間のそれではなく、煌めく魚の鱗だったから。
その表情は一様に、淫靡な笑みを浮かべている。
最悪な状況はそれだけではない。
彼の衣服は、今まさに剥ぎ取られようとしている所だった。
「ちょ………やめっ…むぅううう!!」
喚くリュークスの顔を、セイレーンが抱きしめる。
女性特有の柔らかい弾力と白い肌とが、視界を覆い尽くす。
(ちょっと塩の香りがするけど、これは紛れもない女性の身体……って、そういう場合じゃない)
もがく彼の両手はそれぞれ違うセイレーンたちに押さえられている。
「むむぅ!?」
幸せに窒息しそうになるリュークスの下半身に外気が触れる感覚。
次いで、暖かく包み込まれる感触が広がる。
どうやら下を脱がされ、彼の男の象徴は彼女の口の中らしい……
強く吸われる。
まるで身体の中のものを全て吸われるような感覚。
「うひゃあ………む…っ……」
次いで先端から根本へとなぞるように、舌の柔らかい感触が襲いかかる。
「くっ…ううっ………」
少年の身体はぶるぶると勝手に震えてしまう。
(こ、この人……すっごくテクニシャン(うまい)……でもなくて!)
不意に顔から圧迫感が無くなる。
「はふぅ……」
まだまだ予断を許さない状況だが、とりあえず窒息はしないで済みそうだ。
「う………ん?」
豊満な胸から解放された少年の顔に、今度は微笑むセイレーンさんの口が近づく。
身動きできず寝ているリュークスの口へと、セイレーンの唾液が流し込まれる。
「むぐっ……むぅうううう」
彼女の舌が、少年の舌を探り当て、みだらな刺激を与える。
互いの口が繋がったまま、さらに深く繋がるように押しつけられる唇。
ディープキスの興奮は、ダイレクトに下半身へと伝わったのか、下を舐めるセイレーンの笑い声が聞こえる。
「ふふっ……うふふふふっ…………むぐっ……んんっ……ん……」
リュークスの身体が、かあっと身体が熱くなる。
(これは……彼女の唾液の効果………)
そんな事を考えている所に、新たな刺激が与えられる。
胸に温かな吐息がかかったかと思うと、別のセイレーンが胸を舐め上げる。
「うむむっ……ううっ!……」
身動きが取れない状態で、くすぐったいような刺激を与えられ、少年の身体は勝手にぴくぴくと反応してしまう。
その反応を楽しむようにセイレーンが笑う。
僕一人に五人がかり……
まるでぷちハーレム………じゃなくて、まずい!
今までのパターンからして、ここで射精すると生命力を……
耐えろ、耐えるんだ、僕!
ふふふふふふっ……
女性の挑発するような笑い声は欲情を煽る。
さらに少年の押さえられた腕に当たる、柔らかい感触は女性の胸。
貪るように侵入してくる柔らかくて熱い舌。
時に強く、時に優しく、まるでリュークスの気持ちを知っているかのようなこのテクニック……
さらに追い打ちとして、身体の中から火照るような感覚は、彼女たちの誘淫作用。
無理だ。
無理だよ、みんな……(誰?)
「ふふふふっ……むっ………んんんっ……」
一際強く股間が吸われ、全てを溶かすような甘い感覚と脱力感が全身を駆けめぐる。
「うっ……ぐううっ!」
びくんびくんと、液体を放出するたびに男根が震える。
その震えが全身へと微弱の電気を流すような、耐え難い感覚。
全てが白く染まっていくような、睡眠にも似た心地よさ。
「うぐっ……」
甘い酩酊感の後に、リュークスを襲ったのは動悸と息切れと吐き気。
安酒に酔った時には、きっとこんな感じなんだろう、と少年は想像する。
じゅぷじゅぷと体内に残っている最後の一滴まで吸い込むかのように、彼女は行為を続けている。
両手の戒めが解ける。
二人は別の船員の所へと向かったらしい。
けれど依然として3人はリュークスの身体を蹂躙する。
「いや、もう……無理……」
呻く少年に構わず、今度は違うセイレーンが股間に触れる。
(一度に3日分は放出した僕の分身は、もうお疲れ状態なのに……)
と、別の一人が脱力した少年の頭を持ち上げ、その光景を視界に入れる。
「うわっ!?」
一物は豊かなバストに包まれている。
(話やなんかで聞いていたけれど、これは……)
正直なところ、口や手よりも実際の刺激は少ないが、視覚的効果は抜群だ。
初めての体験に目を白黒させるリュークスと目が合うと、彼女はまたもや魅惑の笑みを浮かべる。
別のセイレーンが、挟まれている竿に唾液を垂らす。
途端に少年のモノは堅さを取り戻してしまう。
(いや、まずい。人間は通常以上の力を出してしまっては、その後の後遺症というか……)
彼の脳内での抗議が通じるはずもなく、二つの膨らみが刺激し、他の二人が更に責める。
やや尖った感じの乳房と、お椀型の張りのある二組の乳房が僕の眼前に迫る。
(へぇ、やっぱり個人差っていうのはあるんだなぁ……じゃなくて!!
ガッタ、マール……僕は生命の危機だというのに、少し幸せ……)
「ふふふふふふっ……」
「あははははは……」
女の声が響く。
「うっ……うあああっ…」
男達の呻き声と、それ以上の女達の笑い声が響く。
いつ終わるとも知れない狂乱の宴。
無理矢理に引き出された悦楽と射精感とが、男たちの意識を奪った。
「……………」
リュークスは気絶した。
生命力を少し吸収されたが、今のところ大きな問題は無い。
だが、もちろん、このまま継続されては命にも影響してくる。
まとわりついていたセイレーンたちが、何かに気が付いたように離れる。
僕はゆっくりと起きあがる。
彼女たちが訝しげに僕を見る。
あまりにも僕の雰囲気が異なっていたから。
「君たちだって生きるのに必死なのは分かる。だから、僕に力を使わせないで欲しい」
リュークスの身体で、彼の声を借りて言い聞かせる。
群れの一人が僕を押さえ込もうと飛びかかってくる。
「ごめん、少し眠って」
僕が手をかざす。
錬成された術式が一瞬宙に浮かび上がり、彼女に『眠り』を引き起こす。
彼女の瞼が垂れ下がり、続いて身体が倒れる。
「……無駄な争いはしたくないんだ」
この群れを統率しているであろうリーダー格の一人を見る。
彼女は怯えたように一声鳴くと、その場の動ける者たちは全て海へと戻って行く。
良かった。
話が通じたようだ。
さて……と、後はリュークス君に任せるとしよう。
本来居ない存在が全てを解決してしまっては、旅の意味が無くなってしまうから……。
僕は本来、居ないはずの人間だから。
けれど、君だったら、手伝い過ぎだと言うかな……。
昨日の事は、夢だったんだろうか?
リュークスは一人、船酔いの気持ち悪い頭で考える。
あのリアルな感覚は現実だったように思えるが、昨日と変わらない船の様子を見ると夢だったのだろう。
船員の何人かが、ゲッソリと、だけど幸せそうな顔をしているのは気になるが……。
「お早うございます、リュークスさん」
波を渡って潮の香りを運んできた風が、女性シスター フィリスの髪を揺らす。
「あっ、お早うございます、フィ、フィリスさん」
別に悪いことをしたわけではないのだが、謎の罪悪感に少年はどもってしまう。
そして、しどろもどろに話を繋げようと試みる。
「あぁ、ええっと……き、今日もいい天気ですね」
「くすっ、そうですね。洗濯物がよく乾きそうです」
そんな彼の狼狽をよそに、フィリスは微笑みかける。
「なぁに、まだ船酔い? もう吐かないでよね。これから水の精霊と契約しに行くんだから」
横合いから妖精のニアが、口を挟む。
「うるさいな、船酔いは考えないようにしてるんだから、思い出させるなよ」
ニアが頬をぷーっと膨らませ、何か言い返そうとした時、大声が響いた。
「島が見えてきたぞぉ!! 上陸準備だ、野郎ども!!」
船の針路方向に目を向ける。
うっすらと島影が見える。
「さっ、僕らも準備しよう!」
「ちょっとぉ、何一人でまとめようとしてんのよ!」
「僕たちは島へと向かう。四大精霊の『水』の精霊と契約する為に……ててててっ! 噛むなよ!」
「あんたが無視するからでしょう!」
「まぁまぁ、二人とも」
波はまだ、穏やかだった。
To Be Continued・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
女の子モンスターって、エロいですよね?(開口一番がこれか?)
昔から、日本でも『蜘蛛女(女郎蜘蛛?)』とか『雪女(地方によってはエロいらしい)』とか、想像上の怪物を、可愛い女の子にして妄想していたに違いないのです(ほんとかよ)
そんなわけで、俺もそれにあやかって、「ライトサイド」では女の子モンスター中心にしようかと企んでいるわけですよ。
と言っても、俺はそれほどファンタジー知識に詳しいわけでなく、神話等の基の部分を都合良く変更された「いんちきモンスター」(主にゲーム)を、さらに俺風味に変換するわけです。
真面目に神話とか、設定とかを考えて研究している人は、俺設定のモンスターを見ると許せないものがあるとは思うんですが、そこらへんは「馬鹿文章」だと見逃して下さい。
そんで今回、海の魔物セイレーン。
確か巨大な怪物の為に、綺麗な歌声で船乗りを誘い込むとか聞いたような……(うろ覚え)
その後、船乗りたちは食べられてしまうわけですな。
成人向け文章なわけで、「食べられてしまう」、を「アレ」に変換っと(笑)
そんで勇者がアレして、驚いて・・・ワンパターンですね(笑)
次回は精霊の力をゲットしに行くわけですが・・・
どんな展開になるかは、もう予想はつきますよね?(笑)
ちなみに『水の精霊』さんは、髪の長い落ち着いた雰囲気の女性で、(以下略)
俺は、「誰も想像がつかなかったオリジナリティー溢れる文章」は無理です。
「誰でも思いつくお約束をお約束に展開」してます。
今後もそういう展開で行こうと思ってますので、生暖かい目で見守って下さい。
ではでは。
80%の期待と20%の不安を胸に、無限に広がる大海原へと出ていく。
だだっ広い360度に広がる水色の空と青い海と、白い雲。
カモメたちの羽ばたきと、磯の香り。
「これだから船乗りは止められない」と、船長は嬉しそうに語る。
雲の隙間から伸びる光の帯が、時間とともにその形を変えるオブジェとなる。
景色の織りなす自然の芸術。
これ以上無い素晴らしい船出……。
だけど、これ以上無い素晴らしい船出は、少年にとって最初の一時間だけだった。
「うおぉぉぉおおえっ………」
「きったないわねぇ……雰囲気が台無しじゃないの!」
桶を抱えるリュークスは、妖精少女ニアの憎まれ口に反応出来るほどの余裕は無い。
数時間前には舌を楽しませてくれた料理も、リバースしている今は、酸味の利きすぎた毒にしか感じられない。
「ずっと山で育ってきたんですもの。無理ないですよ」
神官フィリスは優しい言葉と共に、甲斐甲斐しくリュークスの背中をさすっている。
少年は、やっぱり人間が出来てる人は違う、などと思うのだがこの状況では口に出せない。
「勇者だったら、船酔いくらいどうにかしなさいよ!」
「勝手に決め……うおぇええええっ…………」
「いいから、桶から顔を離さないでっ!!」
ニアのわめき声が、船上へと響き渡った。
数日前、港町の酒場。
「この世界には様々な精霊が存在します」
「精霊……ですか?」
少年の分かっているのか、分かっていないのか不明な(結局分かっていない)返答に、フィリスは、丁寧に説明する。
「そうです。代表的な所では、大地、炎、水、風を生み出す四つの精霊がありますね」
「他にも確か、火と土の中間に『鋼』の精霊が居たりするんでしたっけ?」
「そうです! よくご存じですね!」
フィリスは、まるで自分の事のように喜ぶ。
その様子はまるで、できの悪い生徒に教えてくれる先生のようだ。
「それでですね、その四つの精霊と契約することが出来れば、魔王を倒す強力な武器になるんですよ!」
「契約……ですか」
「そうです。精霊と契約すれば、その精霊の力を使う事が出来るんです! 炎を生み出したり、風を起こしたりですね」
熱っぽい口調で、フィリスの説明は続く。
いつもなら茶々を入れるニアは、気持ち良さそうにテーブルで眠っている。
「ええっと、魔法とは違うんですか?」
「ええ、魔法でも炎を出したり、氷を出したり出来ますが、それはマナの力を利用するものなんです。それとは全く異なる世界に存在する精霊力を行使するのが……」
聞いた事のないような話に、リュークスの頭はそろそろ置いてきぼり状態だ。
「へ、へぇ……そうなんですか」
(たまにいるよなぁ、自分で解説してて、自分で盛り上がってしまう人)
いつものフィリスと違って、妙にハイテンションに説明は続く。
「そもそもマナを利用する魔法は、高速で古代語を詠唱することにより、疑似錬成陣を作り出し、物質の根元の動きや性質を制御します。そうする事で熱を生み出したり……」
フィリスの説明は続いている。
続いているのだが………
分からない。
完全に置いて行かれた。
途方に暮れながらも、リュークスは自分なりに話をまとめてみる。
魔王を倒す為に『四大精霊』の力を借りる必要がある事。
その中の一つ『水』の精霊が大陸の北の孤島にあるらしい事。
孤島には少ないながらも島民が居る為、そこへの定期船も出ている。
そしてそこに行くために、定期船に乗せて貰うという事。
「……ですから、精霊力による炎は水中では使えないのですが、魔法力の爆発の炎は水中でも使えるという事ですね。無論、威力は弱まります。これは空気と水とで……」
加えて分かった事は、フィリスは酒に弱くて食前酒一杯で酔い、酔うと饒舌になる事だ。
船は波に揺られ、いつしか周囲は水色から濃い藍色へと変化していた。
げっそりした顔のリュークスだが、明日には島に着くという事が支えになっている。
それに人間は環境に順応する生き物だ。
船酔いも、幾分かマシになった。
眠ってしまえば、明日はきっとすぐにやって来るだろう。
そう思い、少年は身体を横たえる。
「……………」
かすかに歌声が聞こえる。
綺麗な、透き通るような女性の歌声……。
(誰が歌ってるんだろう? フィリスさん……じゃない………な。もっと大勢の人で歌ってる……心地よい………頭の中が霧に包まれるような………)
<セイレーン。美しい歌声で船乗りたちを魅了………の魔……>
リュークスの脳内に聞こえる例の声さえも遠く聞こえる。
待て、今なんて言った?
魔物?
それは大きな問題なんじゃ………
………うーん、まぁ、いいか。
考えるのも面倒に………なって……。
少年の意識は気持ちよく、暗転した。
「うっ……うああああっ………もっ、もう……ぐぅ……」
男の呻き声が聞こえる。
それは苦痛の、悪夢にうなされるかのような声だ。
うわごとのように、口の端から泡さえ吹きながら、その男は達した。
あははははっ………うふふふふふっ………
女達のキーの高い声が聞こえる中、違う男もびくん、と腰を跳ねさせる。
「ぐあっ…もうっ……出ねぇよ…………ぐあああっ」
その男の誇張した一物を握るのは、女たちだった。
皆、一様に笑みを貼り付かせながら、男の象徴たるモノをしごく。
効率よく出せるようにと、豊満な身体をわざと寄せたり、欲情を煽る喘ぎ声を上げたりしながら。
「うっ……ぐあっ!」
放出後のとろけるような快楽は、それが終わった後の苦痛を引き立てる。
海の岩場、天然の洞窟となっている場所が彼女たちの狩り場である。
若い人間の女性の上半身を持ちながら、その下半身は煌めく鱗で覆われている。
その美しい歌声で船人を誘い、捕食する。
彼女たちは海の魔物、『セイレーン』である。
歌声の魔力は男達を引きずり込み、抵抗する意志を無くす。
術が解け始め、気が付いた時にはもう男たちに生命力は無い。
「ううっ……むっ……むむぅ………」
比較的生命力の残っている男、歌声が効きにくい男たちに対しては、集団で襲いかかる。
「うふふふふ……」
官能的な笑みとともに、女の細い手に、くっと力が込められる。
男の心情を知り尽くしたかのような動きに、被害者の腰が反応する。
彼の両手は違うセイレーンたちに押さえ込まれている。
その口も、違うセイレーンの口により塞がれている。
彼女たちの唾液には、誘淫作用がある事をセイレーンたちは知っているのだ。
「んがっ……ぐむっ…………」
一際大きく腰が跳ねたかと思うと、白濁の液体が飛び散る。
あははははっ……うふふふふふ………
精液を全身に浴びながら、女たちは笑い続ける。
恍惚と苦痛を混ぜた表情の男は、まだ解放されない。
「まだ、4回。……もっと出るはず」
「そうね……んふふふっ……」
彼女たちは特有の言葉で会話しているが、雰囲気は男にも伝わった。
「う、嘘だろ……もう…やめ………うあああっ」
髪を掻き上げながら、セイレーンが萎えた一物を口に含む。
彼女たちの唾液が、直接男根へと流し込まれる。
じゅぷじゅぷと音を立てながら、しばらく上下する内に、男の陰茎は固さを取り戻す。
否、無理矢理に取り戻される。
「ぐぷっ……あがっ………」
船員たちの身体が、次の射精の準備を始めた。
我らが性の被害者リュークスが目を覚ましたのは、そんな(いつもの)最悪な状態からだった。
「えっ……………えっ……ええっ!?」
気が付けば少年の身体は、複数の女性に押さえ込まれていた。
女性というのは正確では無いかもしれない。
なぜなら彼女たちの下半身は人間のそれではなく、煌めく魚の鱗だったから。
その表情は一様に、淫靡な笑みを浮かべている。
最悪な状況はそれだけではない。
彼の衣服は、今まさに剥ぎ取られようとしている所だった。
「ちょ………やめっ…むぅううう!!」
喚くリュークスの顔を、セイレーンが抱きしめる。
女性特有の柔らかい弾力と白い肌とが、視界を覆い尽くす。
(ちょっと塩の香りがするけど、これは紛れもない女性の身体……って、そういう場合じゃない)
もがく彼の両手はそれぞれ違うセイレーンたちに押さえられている。
「むむぅ!?」
幸せに窒息しそうになるリュークスの下半身に外気が触れる感覚。
次いで、暖かく包み込まれる感触が広がる。
どうやら下を脱がされ、彼の男の象徴は彼女の口の中らしい……
強く吸われる。
まるで身体の中のものを全て吸われるような感覚。
「うひゃあ………む…っ……」
次いで先端から根本へとなぞるように、舌の柔らかい感触が襲いかかる。
「くっ…ううっ………」
少年の身体はぶるぶると勝手に震えてしまう。
(こ、この人……すっごくテクニシャン(うまい)……でもなくて!)
不意に顔から圧迫感が無くなる。
「はふぅ……」
まだまだ予断を許さない状況だが、とりあえず窒息はしないで済みそうだ。
「う………ん?」
豊満な胸から解放された少年の顔に、今度は微笑むセイレーンさんの口が近づく。
身動きできず寝ているリュークスの口へと、セイレーンの唾液が流し込まれる。
「むぐっ……むぅうううう」
彼女の舌が、少年の舌を探り当て、みだらな刺激を与える。
互いの口が繋がったまま、さらに深く繋がるように押しつけられる唇。
ディープキスの興奮は、ダイレクトに下半身へと伝わったのか、下を舐めるセイレーンの笑い声が聞こえる。
「ふふっ……うふふふふっ…………むぐっ……んんっ……ん……」
リュークスの身体が、かあっと身体が熱くなる。
(これは……彼女の唾液の効果………)
そんな事を考えている所に、新たな刺激が与えられる。
胸に温かな吐息がかかったかと思うと、別のセイレーンが胸を舐め上げる。
「うむむっ……ううっ!……」
身動きが取れない状態で、くすぐったいような刺激を与えられ、少年の身体は勝手にぴくぴくと反応してしまう。
その反応を楽しむようにセイレーンが笑う。
僕一人に五人がかり……
まるでぷちハーレム………じゃなくて、まずい!
今までのパターンからして、ここで射精すると生命力を……
耐えろ、耐えるんだ、僕!
ふふふふふふっ……
女性の挑発するような笑い声は欲情を煽る。
さらに少年の押さえられた腕に当たる、柔らかい感触は女性の胸。
貪るように侵入してくる柔らかくて熱い舌。
時に強く、時に優しく、まるでリュークスの気持ちを知っているかのようなこのテクニック……
さらに追い打ちとして、身体の中から火照るような感覚は、彼女たちの誘淫作用。
無理だ。
無理だよ、みんな……(誰?)
「ふふふふっ……むっ………んんんっ……」
一際強く股間が吸われ、全てを溶かすような甘い感覚と脱力感が全身を駆けめぐる。
「うっ……ぐううっ!」
びくんびくんと、液体を放出するたびに男根が震える。
その震えが全身へと微弱の電気を流すような、耐え難い感覚。
全てが白く染まっていくような、睡眠にも似た心地よさ。
「うぐっ……」
甘い酩酊感の後に、リュークスを襲ったのは動悸と息切れと吐き気。
安酒に酔った時には、きっとこんな感じなんだろう、と少年は想像する。
じゅぷじゅぷと体内に残っている最後の一滴まで吸い込むかのように、彼女は行為を続けている。
両手の戒めが解ける。
二人は別の船員の所へと向かったらしい。
けれど依然として3人はリュークスの身体を蹂躙する。
「いや、もう……無理……」
呻く少年に構わず、今度は違うセイレーンが股間に触れる。
(一度に3日分は放出した僕の分身は、もうお疲れ状態なのに……)
と、別の一人が脱力した少年の頭を持ち上げ、その光景を視界に入れる。
「うわっ!?」
一物は豊かなバストに包まれている。
(話やなんかで聞いていたけれど、これは……)
正直なところ、口や手よりも実際の刺激は少ないが、視覚的効果は抜群だ。
初めての体験に目を白黒させるリュークスと目が合うと、彼女はまたもや魅惑の笑みを浮かべる。
別のセイレーンが、挟まれている竿に唾液を垂らす。
途端に少年のモノは堅さを取り戻してしまう。
(いや、まずい。人間は通常以上の力を出してしまっては、その後の後遺症というか……)
彼の脳内での抗議が通じるはずもなく、二つの膨らみが刺激し、他の二人が更に責める。
やや尖った感じの乳房と、お椀型の張りのある二組の乳房が僕の眼前に迫る。
(へぇ、やっぱり個人差っていうのはあるんだなぁ……じゃなくて!!
ガッタ、マール……僕は生命の危機だというのに、少し幸せ……)
「ふふふふふふっ……」
「あははははは……」
女の声が響く。
「うっ……うあああっ…」
男達の呻き声と、それ以上の女達の笑い声が響く。
いつ終わるとも知れない狂乱の宴。
無理矢理に引き出された悦楽と射精感とが、男たちの意識を奪った。
「……………」
リュークスは気絶した。
生命力を少し吸収されたが、今のところ大きな問題は無い。
だが、もちろん、このまま継続されては命にも影響してくる。
まとわりついていたセイレーンたちが、何かに気が付いたように離れる。
僕はゆっくりと起きあがる。
彼女たちが訝しげに僕を見る。
あまりにも僕の雰囲気が異なっていたから。
「君たちだって生きるのに必死なのは分かる。だから、僕に力を使わせないで欲しい」
リュークスの身体で、彼の声を借りて言い聞かせる。
群れの一人が僕を押さえ込もうと飛びかかってくる。
「ごめん、少し眠って」
僕が手をかざす。
錬成された術式が一瞬宙に浮かび上がり、彼女に『眠り』を引き起こす。
彼女の瞼が垂れ下がり、続いて身体が倒れる。
「……無駄な争いはしたくないんだ」
この群れを統率しているであろうリーダー格の一人を見る。
彼女は怯えたように一声鳴くと、その場の動ける者たちは全て海へと戻って行く。
良かった。
話が通じたようだ。
さて……と、後はリュークス君に任せるとしよう。
本来居ない存在が全てを解決してしまっては、旅の意味が無くなってしまうから……。
僕は本来、居ないはずの人間だから。
けれど、君だったら、手伝い過ぎだと言うかな……。
昨日の事は、夢だったんだろうか?
リュークスは一人、船酔いの気持ち悪い頭で考える。
あのリアルな感覚は現実だったように思えるが、昨日と変わらない船の様子を見ると夢だったのだろう。
船員の何人かが、ゲッソリと、だけど幸せそうな顔をしているのは気になるが……。
「お早うございます、リュークスさん」
波を渡って潮の香りを運んできた風が、女性シスター フィリスの髪を揺らす。
「あっ、お早うございます、フィ、フィリスさん」
別に悪いことをしたわけではないのだが、謎の罪悪感に少年はどもってしまう。
そして、しどろもどろに話を繋げようと試みる。
「あぁ、ええっと……き、今日もいい天気ですね」
「くすっ、そうですね。洗濯物がよく乾きそうです」
そんな彼の狼狽をよそに、フィリスは微笑みかける。
「なぁに、まだ船酔い? もう吐かないでよね。これから水の精霊と契約しに行くんだから」
横合いから妖精のニアが、口を挟む。
「うるさいな、船酔いは考えないようにしてるんだから、思い出させるなよ」
ニアが頬をぷーっと膨らませ、何か言い返そうとした時、大声が響いた。
「島が見えてきたぞぉ!! 上陸準備だ、野郎ども!!」
船の針路方向に目を向ける。
うっすらと島影が見える。
「さっ、僕らも準備しよう!」
「ちょっとぉ、何一人でまとめようとしてんのよ!」
「僕たちは島へと向かう。四大精霊の『水』の精霊と契約する為に……ててててっ! 噛むなよ!」
「あんたが無視するからでしょう!」
「まぁまぁ、二人とも」
波はまだ、穏やかだった。
To Be Continued・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あとがき
女の子モンスターって、エロいですよね?(開口一番がこれか?)
昔から、日本でも『蜘蛛女(女郎蜘蛛?)』とか『雪女(地方によってはエロいらしい)』とか、想像上の怪物を、可愛い女の子にして妄想していたに違いないのです(ほんとかよ)
そんなわけで、俺もそれにあやかって、「ライトサイド」では女の子モンスター中心にしようかと企んでいるわけですよ。
と言っても、俺はそれほどファンタジー知識に詳しいわけでなく、神話等の基の部分を都合良く変更された「いんちきモンスター」(主にゲーム)を、さらに俺風味に変換するわけです。
真面目に神話とか、設定とかを考えて研究している人は、俺設定のモンスターを見ると許せないものがあるとは思うんですが、そこらへんは「馬鹿文章」だと見逃して下さい。
そんで今回、海の魔物セイレーン。
確か巨大な怪物の為に、綺麗な歌声で船乗りを誘い込むとか聞いたような……(うろ覚え)
その後、船乗りたちは食べられてしまうわけですな。
成人向け文章なわけで、「食べられてしまう」、を「アレ」に変換っと(笑)
そんで勇者がアレして、驚いて・・・ワンパターンですね(笑)
次回は精霊の力をゲットしに行くわけですが・・・
どんな展開になるかは、もう予想はつきますよね?(笑)
ちなみに『水の精霊』さんは、髪の長い落ち着いた雰囲気の女性で、(以下略)
俺は、「誰も想像がつかなかったオリジナリティー溢れる文章」は無理です。
「誰でも思いつくお約束をお約束に展開」してます。
今後もそういう展開で行こうと思ってますので、生暖かい目で見守って下さい。
ではでは。
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