弱者男性は幸せになれるのか!? 一発逆転を夢見た末路の物語

幻霧雲開

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第二章

第七十話 月日は無情にも過ぎ去る

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私は氷河期世代の弱者男性である。

私は若い頃を振り返っている。

私は親友の書いた原作を世に出すためにマンガを描くことを決心した。

とはいえこのまま仕事もせずマンガだけを描いていたらすぐに貯金は尽きてしまう。

私はバイトを行いながら、マンガを描くことにした。

マンガを描いている時は座ってばかりなので、バイトでは立ち仕事がしたかった。

ハローワークで紹介され時給も良いので私は深夜の定期清掃のバイトを始めた。

朝はマンガを描き、昼は寝て、夜は清掃のバイトと言う生活をつづけた。

バイトを始めたとはいえ家賃が高いため毎月赤字であった。

引っ越せばいいのだが私はここを引っ越すともうマンガを描かないだろうと言う予感がしていた。

ここは私がマンガを描くために借りた部屋であり新田とともに住んでいた家である。

ここで成功しなければいけないという想いに囚われていた。

私は何度もマンガを描き直し、担当編集者に観てもらい、また描き直した。

何が良くて何が悪いのか私はわからなくなっていた。

月日は流れていく。冬、春、夏、秋。

季節は繰り返され、二年経つと私の貯金はそこを尽きていた。
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