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第一章
第三十八話 続・宇美さんとライブ観賞
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私は40歳、婚活難民の弱者男性である。
私は佐々木君のライブを聞きながら佐々木君の姉の宇美さんとの会話を楽しんでいる。
「若い子はすごいですね。あんなに飛び跳ねてノリノリで」
会場の隅っこで私と宇美さんは立っている。この場所からだと観客の方が良く見えた。
「本当ですね。でも宇美さんも若いじゃないですか」
「私はもう28なのでとてもあんなのは出来ないです」
「28歳。十分若いじゃないですか」
「正田さんは何歳なのですか?」
「私はもう40になります」
「本当ですか? 若く見えますね」
若く見えると言われると誉め言葉だと思っていても私みたいな中年はどう思えばいいか迷うときがある。
男にとって若いとは完全な誉め言葉ではなく人生経験が足りない、または頼りなさそうと思われているのではないかと勘ぐってしまうのだ。
そのため「いやあ、苦労していないもので」と謙遜して言ってしまう。
しかし、私はもう結婚の適齢期の女性とは一回りも違うのだ。
その事実で悲しくなった。
私の28歳と言えば会社が倒産して失業してフリーターをしていたころである。
あの時に違う選択をしていれば宇美さんのような女性と結婚できていたかも知れないのに。
いや、そんな事は考えず宇美さんといる時間を楽しもうと思った。
私は佐々木君のライブを聞きながら佐々木君の姉の宇美さんとの会話を楽しんでいる。
「若い子はすごいですね。あんなに飛び跳ねてノリノリで」
会場の隅っこで私と宇美さんは立っている。この場所からだと観客の方が良く見えた。
「本当ですね。でも宇美さんも若いじゃないですか」
「私はもう28なのでとてもあんなのは出来ないです」
「28歳。十分若いじゃないですか」
「正田さんは何歳なのですか?」
「私はもう40になります」
「本当ですか? 若く見えますね」
若く見えると言われると誉め言葉だと思っていても私みたいな中年はどう思えばいいか迷うときがある。
男にとって若いとは完全な誉め言葉ではなく人生経験が足りない、または頼りなさそうと思われているのではないかと勘ぐってしまうのだ。
そのため「いやあ、苦労していないもので」と謙遜して言ってしまう。
しかし、私はもう結婚の適齢期の女性とは一回りも違うのだ。
その事実で悲しくなった。
私の28歳と言えば会社が倒産して失業してフリーターをしていたころである。
あの時に違う選択をしていれば宇美さんのような女性と結婚できていたかも知れないのに。
いや、そんな事は考えず宇美さんといる時間を楽しもうと思った。
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