弱者男性は幸せになれるのか！？ 一発逆転を夢見た末路の物語

第一章

第五話 マッチングアプリで愛を語る

私は美女とマッチングしている弱者男性である。

美子さんとメッセージのやり取りをして、彼女の情報がだんだんと集まってきた。

アパレル関係の経営をしている社長さんでボランティア活動なども盛んになっている聖女のような人だった。

ただやり取りをしていて気になることがあった。

文書がどうも変なのである。

私はその疑問を思い切ってぶつけてみた。

「美子さんの文章は何か特徴がありますね。ちょっとよくわからない時があります」

このメッセージを送ると、美子さんは子供のころから海外で暮らしていて最近日本に帰ってきたために日本語があまり得意ではないとの返答だった。

なるほど、そういう事だったのか。

日本語は少し下手だが英語が得意なのだろう。すごい！

私は美子さんと愛を語り合った。

幸せである。

彼女は稼ぎもいいから結婚生活も大丈夫だろう。

もしかしたら経営に参加することになるかもしれない。

私が副社長か。

副社長には秘書が付くのだろうか。美人秘書。素晴らしい。

もちろん私は浮気などしない。美子さん一筋だ。

それに彼女の親戚がビットコインに関わる仕事をしていて、ビットコインが上がるタイミングがわかるため一緒に投資をしないかと持ち掛けてきた。

「あなたにも金持ちになってほしい」と健気なことを言ってくれる。

私はさっそくビットコインを買う準備を始めたのである。