弱者男性は幸せになれるのか！？ 一発逆転を夢見た末路の物語

第一章

第三話 後輩に知恵を借りる

私は結婚願望が強い氷河期世代の弱者男性である。

夜間の仕事が終わり、後輩の佐々木君と朝飯を食べに来ていた。

「なんでも好きなのを頼んで良いぞ。昨日パチンコ勝ったから」

私は久しぶりに上司らしいことをしていた。

牛丼チェーンなので安いものだが佐々木君はとても喜んでくれている。可愛いやつだ。

佐々木君はバンドを組んでおり音楽で成功するのが夢らしい。

イケメンで素直でまだ２４歳と言う、私には嫉妬すら通り越している人材である。

ちなみに夜間清掃には２種類の人がいて夢を持っていてそれを叶えるための下積みのバイトとして働いている者。

こっちは佐々木君のように優秀な人材が比較的多い。

次は清掃なら出来るだろうと舐めて来ている者。

こっちは言わずもがなな人物が多くなる。

「佐々木君、いい女いないかな？」

佐々木君はモテているだろうから、あわよくば女性を紹介してほしいという高等な作戦を含んだ発言である。

「マッチングアプリなんてどうですか？　けっこう可愛い子もいますよ」

なるほどと私は佐々木君に教わるがままマッチングアプリをインストールした。

すると若くて可愛い女子がわんさかスマホに表示されるではないか！！

よし、と私はマッチングアプリを頑張ることにした。

これで結婚してやる！　と意気込んで。