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番外 3 節分
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「恵方巻を作ります!」
びしっと挙手をしながら、細莉は元気に宣誓した。
てっきり豆まき合戦をすることになると予想していた節分の日。
果たして眠っている間の暦的には二日と三日、どちらの夜が節分なのかとしょうもないことを考えていた蓮ではあったが、放課後になるなり細莉に呼ばれて連れてこられたのは学校の家庭科室だった。
事前にしっかり許可を取ったらしく、普段は電源の入っていない冷蔵庫のコンセントが繋がっており、登校してすぐに食材を入れていたのか細莉はてきぱきと調理台に材料を並べていく。
まさか現実で何かをやることになるとは思っていなかったが、現実だからこそ材料を用意されている以上は付き合うしかない。
正直気持ち的には逃げたかったりもする。
それは細莉と何かをするのが嫌だとか恵方巻が嫌いだとかそういうものではなく、単に細莉と二人っきりでいるところを見られるのが恥ずかしいという思春期男子的な理由なのだが、細莉とそういう関係だと思われることが嫌なのかと言えばそうではないので、蓮の気持ちは複雑だ。
異性と二人で放課後に料理。
これで付き合っていないと言って信じてくれる奴がいるとは到底思えない。
「ちなみに作り方はよくわからないから手探りで頑張ろうね!」
まぁ、そんな良いものかと言えば決してそうではないのだがな!
料理下手によくある悪手を当たり前のように言ってのけた細莉はフライパンに次々と卵を割り入れていく。
もうこの時点でお察しである。
「……今何しようとしてるんだ?」
「恵方巻って卵焼き入ってるでしょ?」
「入ってるけど、卵はフライパンに入れる前に溶かしたり、味付けしたりするだろ」
「…………」
え? そうなの? と言わんばかりに呆けた顔で蓮を見た細莉だったが、油すら引いていないフライパンの中で卵はどんどん焦げ付き始めていた。
フライパンの中ですら溶かれることのなかった卵は歪な目玉焼きの集合体となっていたが、それを見ても細莉は慌てることもなく、フライ返しでガシガシと強引に卵を引き剥がしていく。
焦げ付いた卵はフライ返しに擦られるたびに形を崩し、ぽろぽろと皿へと落とされていった。
とんでもなく焦げが目立つ、素材の味しかしない炒り卵(色のバランス黒:七 黄:二 白:一)が盛られた皿が完成し、細莉が静かにそれを調理台へと置く。
食べられないことはないだろうが、食べなくていいのならば決して食べることはない物体を生み出し、さすがに細莉も反省したのか眉根を寄せながら腕組みをした。
「形が崩れた」
「問題はそこだけじゃねぇよ⁉」
「見た目は悪くてもこれは焼いた卵! つまり卵焼き‼」
「こいつはもはや卵だったものに片足突っ込んでるんだよ! いわば食材と生ごみのハーフだ!」
「お腹に入れば一緒ってよく言うでしょ‼」
「それは食い手が言うものであって、作り手が言ったらただの言い訳だからな⁉」
だが、細莉の心には響かない。
ふざけているならともかく、細莉はいたって真面目なのだ。
細莉からすれば、蓮の言葉は揚げ足取りのいちゃもんにしか聞こえない。
「ほら、次いくよ! 伊澄も見てないで手伝って!」
「言われなくても今の見たら手ぇ出すっての……」
まぁ当然その後も色々あった。
エビは何故か桜エビだったり。
しいたけは調味料がなかったせいで、お湯でゆでただけになったものをみじん切りにしたり。
勢いのままにキュウリもみじん切りにし始めたり。
半端な知識を仕入れたのか知らないが、アナゴのかば焼きを炙るためにコンロに直接置いて着火し、第二の黒焦げの物体を生み出してみたり。
悪戦苦闘すること約一時間。
市販品をそのまま使うかんぴょうと桜でんぶ以外は世間一般的な恵方巻とは大なり小なり違う感じになりつつ、それでもなんとか完成した恵方巻はどんな奇跡か見た目で言えば文句のない代物になったのだった。
「ふふふ、トラブルがあってもちゃんと完成させられる自分が怖い」
「あぁ、確かに怖い。中身の大半が焦げた物体とみじん切りのキュウリとしいたけが詰まった意味わからない巻物なのに、見える位置に綺麗な卵やらかんぴょうがあるせいで、外から見ただけだとちゃんとした恵方巻になってるのが本当に怖い……」
歯ごたえ担当がかんぴょうと炭しかいない。しかも本来なら食材としては補欠にすら入れないはずの後者が中身の半分以上を担当している始末だ。
それでも一応食べれそうなものが出来たのだから細莉はご満悦である。
スマホで方角を調べ、蓮と細莉が恵方巻を手に並ぶ。
「そういえばなんで恵方巻なんだ?」
「え? 節分だから」
「いや、そうじゃなくて。てっきり豆まきやろうとか言ってくると思ってたからさ」
「それはそれでこの後やってもいいんだけど」
細莉は少し言いにくそうにしながら、
「願いが叶うっていうから、こっちが良いかなって」
何をお願いするんだよ。とは蓮は聞かなかった。
神頼みなんて別に珍しいことではないし、人の願いをずけずけ聞くことが無神経なことくらいはわかっている。
けれど、夢の世界なんてものを用意して好き勝手にしている細莉がゲン担ぎしてまで叶えたい願いがあることに少し驚いた。
「それを叶えるのはお前の仕事じゃないのか?」
「うぐっ……イヤなところをついてくるなぁ」
「ま、それならそれで自分への宣誓ってことでいいんじゃないか」
「……うん。そだね」
──伊澄と結ばれますように。……ううん、絶対に結ばれてみせます!
細莉はそんな願いを念じながら、蓮は蓮で適当な願いを思い浮かべながら。
二人は恵方巻にかぶりつく。
ここからは無言で口を離さず食べ切らなくてはならない。
沈黙が部屋を満たした。
「「まっずぅぅぅぅぅぅ‼‼」」
沈黙時間、おおよそ三秒。
噛り付き、中の具材が口の中に零れた瞬間、二人は同時に恵方巻を吐き出した。
細切れ食材が織り成すぶにゅりとした未知の食感と黒焦げの炭の集合体は飲み込めるものではなかった。
何かヤバいのが来たぞぉぉぉぉ⁉ 押し返せぇぇぇぇぇぇ‼
体がそんな悲鳴を上げたような気すらする。
仕方のない結果だとは思うが、仮にも願いを乗せたものを吐き出したせいで、自分の願いすら吐き出したような気がしてしまい、床に膝をつきながら肩を震わせ細莉は嗚咽する。
「私の願いが……願いがぁぁぁぁぁ……!」
それで細莉の願いが捨て去られるようなことは無論ないわけだが、それでも一つだけわかることがある。
どうやらその願いを叶えることはまだ出来ないらしい、と。
びしっと挙手をしながら、細莉は元気に宣誓した。
てっきり豆まき合戦をすることになると予想していた節分の日。
果たして眠っている間の暦的には二日と三日、どちらの夜が節分なのかとしょうもないことを考えていた蓮ではあったが、放課後になるなり細莉に呼ばれて連れてこられたのは学校の家庭科室だった。
事前にしっかり許可を取ったらしく、普段は電源の入っていない冷蔵庫のコンセントが繋がっており、登校してすぐに食材を入れていたのか細莉はてきぱきと調理台に材料を並べていく。
まさか現実で何かをやることになるとは思っていなかったが、現実だからこそ材料を用意されている以上は付き合うしかない。
正直気持ち的には逃げたかったりもする。
それは細莉と何かをするのが嫌だとか恵方巻が嫌いだとかそういうものではなく、単に細莉と二人っきりでいるところを見られるのが恥ずかしいという思春期男子的な理由なのだが、細莉とそういう関係だと思われることが嫌なのかと言えばそうではないので、蓮の気持ちは複雑だ。
異性と二人で放課後に料理。
これで付き合っていないと言って信じてくれる奴がいるとは到底思えない。
「ちなみに作り方はよくわからないから手探りで頑張ろうね!」
まぁ、そんな良いものかと言えば決してそうではないのだがな!
料理下手によくある悪手を当たり前のように言ってのけた細莉はフライパンに次々と卵を割り入れていく。
もうこの時点でお察しである。
「……今何しようとしてるんだ?」
「恵方巻って卵焼き入ってるでしょ?」
「入ってるけど、卵はフライパンに入れる前に溶かしたり、味付けしたりするだろ」
「…………」
え? そうなの? と言わんばかりに呆けた顔で蓮を見た細莉だったが、油すら引いていないフライパンの中で卵はどんどん焦げ付き始めていた。
フライパンの中ですら溶かれることのなかった卵は歪な目玉焼きの集合体となっていたが、それを見ても細莉は慌てることもなく、フライ返しでガシガシと強引に卵を引き剥がしていく。
焦げ付いた卵はフライ返しに擦られるたびに形を崩し、ぽろぽろと皿へと落とされていった。
とんでもなく焦げが目立つ、素材の味しかしない炒り卵(色のバランス黒:七 黄:二 白:一)が盛られた皿が完成し、細莉が静かにそれを調理台へと置く。
食べられないことはないだろうが、食べなくていいのならば決して食べることはない物体を生み出し、さすがに細莉も反省したのか眉根を寄せながら腕組みをした。
「形が崩れた」
「問題はそこだけじゃねぇよ⁉」
「見た目は悪くてもこれは焼いた卵! つまり卵焼き‼」
「こいつはもはや卵だったものに片足突っ込んでるんだよ! いわば食材と生ごみのハーフだ!」
「お腹に入れば一緒ってよく言うでしょ‼」
「それは食い手が言うものであって、作り手が言ったらただの言い訳だからな⁉」
だが、細莉の心には響かない。
ふざけているならともかく、細莉はいたって真面目なのだ。
細莉からすれば、蓮の言葉は揚げ足取りのいちゃもんにしか聞こえない。
「ほら、次いくよ! 伊澄も見てないで手伝って!」
「言われなくても今の見たら手ぇ出すっての……」
まぁ当然その後も色々あった。
エビは何故か桜エビだったり。
しいたけは調味料がなかったせいで、お湯でゆでただけになったものをみじん切りにしたり。
勢いのままにキュウリもみじん切りにし始めたり。
半端な知識を仕入れたのか知らないが、アナゴのかば焼きを炙るためにコンロに直接置いて着火し、第二の黒焦げの物体を生み出してみたり。
悪戦苦闘すること約一時間。
市販品をそのまま使うかんぴょうと桜でんぶ以外は世間一般的な恵方巻とは大なり小なり違う感じになりつつ、それでもなんとか完成した恵方巻はどんな奇跡か見た目で言えば文句のない代物になったのだった。
「ふふふ、トラブルがあってもちゃんと完成させられる自分が怖い」
「あぁ、確かに怖い。中身の大半が焦げた物体とみじん切りのキュウリとしいたけが詰まった意味わからない巻物なのに、見える位置に綺麗な卵やらかんぴょうがあるせいで、外から見ただけだとちゃんとした恵方巻になってるのが本当に怖い……」
歯ごたえ担当がかんぴょうと炭しかいない。しかも本来なら食材としては補欠にすら入れないはずの後者が中身の半分以上を担当している始末だ。
それでも一応食べれそうなものが出来たのだから細莉はご満悦である。
スマホで方角を調べ、蓮と細莉が恵方巻を手に並ぶ。
「そういえばなんで恵方巻なんだ?」
「え? 節分だから」
「いや、そうじゃなくて。てっきり豆まきやろうとか言ってくると思ってたからさ」
「それはそれでこの後やってもいいんだけど」
細莉は少し言いにくそうにしながら、
「願いが叶うっていうから、こっちが良いかなって」
何をお願いするんだよ。とは蓮は聞かなかった。
神頼みなんて別に珍しいことではないし、人の願いをずけずけ聞くことが無神経なことくらいはわかっている。
けれど、夢の世界なんてものを用意して好き勝手にしている細莉がゲン担ぎしてまで叶えたい願いがあることに少し驚いた。
「それを叶えるのはお前の仕事じゃないのか?」
「うぐっ……イヤなところをついてくるなぁ」
「ま、それならそれで自分への宣誓ってことでいいんじゃないか」
「……うん。そだね」
──伊澄と結ばれますように。……ううん、絶対に結ばれてみせます!
細莉はそんな願いを念じながら、蓮は蓮で適当な願いを思い浮かべながら。
二人は恵方巻にかぶりつく。
ここからは無言で口を離さず食べ切らなくてはならない。
沈黙が部屋を満たした。
「「まっずぅぅぅぅぅぅ‼‼」」
沈黙時間、おおよそ三秒。
噛り付き、中の具材が口の中に零れた瞬間、二人は同時に恵方巻を吐き出した。
細切れ食材が織り成すぶにゅりとした未知の食感と黒焦げの炭の集合体は飲み込めるものではなかった。
何かヤバいのが来たぞぉぉぉぉ⁉ 押し返せぇぇぇぇぇぇ‼
体がそんな悲鳴を上げたような気すらする。
仕方のない結果だとは思うが、仮にも願いを乗せたものを吐き出したせいで、自分の願いすら吐き出したような気がしてしまい、床に膝をつきながら肩を震わせ細莉は嗚咽する。
「私の願いが……願いがぁぁぁぁぁ……!」
それで細莉の願いが捨て去られるようなことは無論ないわけだが、それでも一つだけわかることがある。
どうやらその願いを叶えることはまだ出来ないらしい、と。
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