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第四章 勇者パーティー
第十四話 セーフ……だよね?
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「い、いやぁ。お楽しみは最後って言わない?」
へらへらと笑いながらそう提案してみたが、返ってきたのは、何言ってんだこいつ?の視線だけだった。
(やっべーどうすりゃいいんだ……)
誰にも言わないことを念押しするか?いや、誰かしらが広めるに決まっている。そうなったら、目立ちまくり、めちゃくちゃ生きづらくなる。
(だがここで絶対に見せないと言ったら、今後の仲は最悪になるだろうなぁ……勇者パーティーを抜けて、勇者が魔王と戦う瞬間に飛び入り参加するとか? あ、そっちの方が良いかも……)
だが、今更抜けるなんて言いづらい。
「う~ん……世の中には知らない方が幸せなこともあるんだよ」
めっちゃ意味深なことを言ってみたが、みんなからの視線はちょっと冷たい。
「あなたが強いことは分かってる。ただ、魔王は勇者ですら相打ちになるほどの強敵。ふざけている暇などないのよ!少しでも力を発揮する為にも、ステータスを見せなさい!」
とうとうフェリルから怒られてしまった。
う~ん。無理やり進めるのは嫌だし、ここは本気の威圧をしながら見せるとするか。
そう思った瞬間、頭の中に神様の声が響き渡った。
『ステータスを偽装させる能力を与え忘れてすまんかった。今、お主に偽装用のステータスを送ったから、それで乗り切ってくれ』
寸でのところで神様が助けてくれた。
俺のトラブルホイホイな一面を見て楽しむちょっと憎たらしい奴だが、ピンチになったらちゃんと助けてくれるようだ。
『やれやれ。この方法でお主に干渉するのは予想以上に力を使うのう。わしは暫く休むから、魔王を討伐するまではダンジョンの百階層経由で話に来るのもやめてくれ』
どうやら神様は力を使いすぎたようだ。
(ありがとうございます)
俺は礼を言うと、みんなの方を見た。
「……誰にも言わないでくださいね。言ったらどうなるのかはあなた方のご想像にお任せします」
散々拒否しといて、あっさり見せるのは不自然だと思った俺は、自身のステータスを誰にも言わないよう念を押してから、偽装用のステータスを開いた。
ー--------------
名前 ユート ハイエルフ LV.97
体力 20100/20100
魔力 22400/22400
攻撃 16300
防護 15900
俊敏性 21300
スキル
・アイテムボックスLV.MAX
・気配察知LV.MAX
・魔法合成LV.MAX
魔法
・火属性
・風属性
・光属性
ー--------------
うん?これでもちょっと強すぎないか……ん?
(おい種族どうなってんだー!)
何をとち狂ったのか、偽装用ステータスでの俺の種族をハイエルフにしやがった。
まあ、幻術系の魔道具で耳を隠していると言えばいいので、特に問題はないが……
(あーでもこのステータスなら逆にハイエルフの方が良かったりする?)
これなら何年たっても見た目が変わらない説明がつく。それに、ハイエルフなら、レベル上げをしまくったと言えば、LV.97でも不自然ではないはずだ。
流石に不老人族なんていう未知の種族を見せるわけにはいかないからな。
「……見せたくないと言った理由が分かった。これは誰にも言わないようにしましょう」
フェリルの言葉に、他四人も壊れた機械のように首を動かして頷いた。
「じゃ、みんなも見せてくださいね」
俺の言葉で我に返った五人は、それぞれのステータスを見せた。
ー--------------
名前 バール・フォン・フェルスティア 人族 LV.73
体力 8900/8900
魔力 10300/10300
攻撃 9800
防護 9700
俊敏性 9300
スキル
・身体強化LV.7
魔法
・火属性
ー--------------
ー--------------
名前 ディール・フォン・フェルスティア 人族 LV.73
体力 8600/8600
魔力 9100/9100
攻撃 10300
防護 10100
俊敏性 9200
スキル
・槍術LV.7
魔法
・水属性
ー--------------
ー--------------
名前 フェリル・フォン・ハラン 人族 LV.77
体力 8700/8700
魔力 15100/15100
攻撃 6800
防護 9100
俊敏性 9200
スキル
・魔力感知LV.7
魔法
・水属性
・風属性
ー--------------
ー--------------
名前 シャノン・フォン・フェリオール 人族 LV.80
体力 9200/9200
魔力 9100/9100
攻撃 11100
防護 9300
俊敏性 12100
スキル
・剣術LV.8
魔法
・火属性
ー--------------
ー--------------
名前 バルザック 人族 LV.84
体力 11300/11300
魔力 5300/5300
攻撃 14400
防護 13900
俊敏性 10200
スキル
・身体強化LV.8
・格闘術LV.8
魔法
なし
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へらへらと笑いながらそう提案してみたが、返ってきたのは、何言ってんだこいつ?の視線だけだった。
(やっべーどうすりゃいいんだ……)
誰にも言わないことを念押しするか?いや、誰かしらが広めるに決まっている。そうなったら、目立ちまくり、めちゃくちゃ生きづらくなる。
(だがここで絶対に見せないと言ったら、今後の仲は最悪になるだろうなぁ……勇者パーティーを抜けて、勇者が魔王と戦う瞬間に飛び入り参加するとか? あ、そっちの方が良いかも……)
だが、今更抜けるなんて言いづらい。
「う~ん……世の中には知らない方が幸せなこともあるんだよ」
めっちゃ意味深なことを言ってみたが、みんなからの視線はちょっと冷たい。
「あなたが強いことは分かってる。ただ、魔王は勇者ですら相打ちになるほどの強敵。ふざけている暇などないのよ!少しでも力を発揮する為にも、ステータスを見せなさい!」
とうとうフェリルから怒られてしまった。
う~ん。無理やり進めるのは嫌だし、ここは本気の威圧をしながら見せるとするか。
そう思った瞬間、頭の中に神様の声が響き渡った。
『ステータスを偽装させる能力を与え忘れてすまんかった。今、お主に偽装用のステータスを送ったから、それで乗り切ってくれ』
寸でのところで神様が助けてくれた。
俺のトラブルホイホイな一面を見て楽しむちょっと憎たらしい奴だが、ピンチになったらちゃんと助けてくれるようだ。
『やれやれ。この方法でお主に干渉するのは予想以上に力を使うのう。わしは暫く休むから、魔王を討伐するまではダンジョンの百階層経由で話に来るのもやめてくれ』
どうやら神様は力を使いすぎたようだ。
(ありがとうございます)
俺は礼を言うと、みんなの方を見た。
「……誰にも言わないでくださいね。言ったらどうなるのかはあなた方のご想像にお任せします」
散々拒否しといて、あっさり見せるのは不自然だと思った俺は、自身のステータスを誰にも言わないよう念を押してから、偽装用のステータスを開いた。
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名前 ユート ハイエルフ LV.97
体力 20100/20100
魔力 22400/22400
攻撃 16300
防護 15900
俊敏性 21300
スキル
・アイテムボックスLV.MAX
・気配察知LV.MAX
・魔法合成LV.MAX
魔法
・火属性
・風属性
・光属性
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うん?これでもちょっと強すぎないか……ん?
(おい種族どうなってんだー!)
何をとち狂ったのか、偽装用ステータスでの俺の種族をハイエルフにしやがった。
まあ、幻術系の魔道具で耳を隠していると言えばいいので、特に問題はないが……
(あーでもこのステータスなら逆にハイエルフの方が良かったりする?)
これなら何年たっても見た目が変わらない説明がつく。それに、ハイエルフなら、レベル上げをしまくったと言えば、LV.97でも不自然ではないはずだ。
流石に不老人族なんていう未知の種族を見せるわけにはいかないからな。
「……見せたくないと言った理由が分かった。これは誰にも言わないようにしましょう」
フェリルの言葉に、他四人も壊れた機械のように首を動かして頷いた。
「じゃ、みんなも見せてくださいね」
俺の言葉で我に返った五人は、それぞれのステータスを見せた。
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名前 バール・フォン・フェルスティア 人族 LV.73
体力 8900/8900
魔力 10300/10300
攻撃 9800
防護 9700
俊敏性 9300
スキル
・身体強化LV.7
魔法
・火属性
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名前 ディール・フォン・フェルスティア 人族 LV.73
体力 8600/8600
魔力 9100/9100
攻撃 10300
防護 10100
俊敏性 9200
スキル
・槍術LV.7
魔法
・水属性
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名前 フェリル・フォン・ハラン 人族 LV.77
体力 8700/8700
魔力 15100/15100
攻撃 6800
防護 9100
俊敏性 9200
スキル
・魔力感知LV.7
魔法
・水属性
・風属性
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名前 シャノン・フォン・フェリオール 人族 LV.80
体力 9200/9200
魔力 9100/9100
攻撃 11100
防護 9300
俊敏性 12100
スキル
・剣術LV.8
魔法
・火属性
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名前 バルザック 人族 LV.84
体力 11300/11300
魔力 5300/5300
攻撃 14400
防護 13900
俊敏性 10200
スキル
・身体強化LV.8
・格闘術LV.8
魔法
なし
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