ハズレスキル《創造》と《操作》を持つ俺はくそみたいな理由で殺されかけたので復讐します〜元家族と金髪三人衆よ!フルボッコにしてやる!~

ゆーき@書籍発売中

文字の大きさ
上 下
33 / 61
第二章 街の闇と繋がる者

第七話 〈操作〉の域を超えてるぞ!

しおりを挟む
「……ノア、魔物は?」

「この辺に一杯いる。避けて通ることは出来ない。しかも、こっちに向かってきてる」

「やはりか」

 街に向かって歩いていたのだが、運悪く、四方八方に魔物がいる所に来てしまった。まだ見つかってはいないが、こっちに近づいてきていることを考えると、この場に留まるわけにもいかない。
 そう思った俺は、このまま街に向かって歩くことにした。

「二人とも。この先に魔物がいる。だから気を付けて」

「わ、分かりました」

「ああ、倒す役は譲ってや……すみません。倒してください。お願いします」

 ザイルさんが、上から目線の発言をしようとしたが、サルトさんの怒りのスマイルを受けて、大人しくなった。

「では、行くか」

 俺はそう言うと、再び歩き出した。



「……あれか」

 前方にいたのは、森に溶け込むように、全身が緑色の毛で覆われた、体長二メートルの虎だった。

「うげ、よりにもよってこの森の最上位……」

 こいつはフォレストタイガーと言う魔物で、危険度はSだ。

「う、あれは……」

「あああ……」

 サルトさんとザイルさんはフォレストタイガーを見た瞬間に腰を抜かして、へなへなと座り込んでしまった。
 そして、フォレストタイガーは俺たちに気が付いて、ゆっくりと近づいてくる。

「ここは私が――」

 ノアがそう言いかけたが、フォレストタイガーに視線集中させていた俺の耳には届かなかった、

「ちっ やってやる。〈創造〉〈操作〉飛剣!」

 俺は〈創造〉で短剣を作り、〈操作〉でフォレストタイガーに飛ばすという動作を高速で繰り返した。

「グルアア!!!」

 フォレストタイガーに短剣は刺さったが、皮膚が思いのほか硬く、深く差すことは出来なかった。その為、フォレストタイガーが少し動くと、刺さった短剣は抜けて、地面に落ちてしまった。

「グルァ!」

 フォレストタイガーは、俺の短剣を脅威ではないと認識したのか、さっきよりも速い速度で近づてくる。

「ちっ どうしたら……あ、これならどうだ!〈操作〉」

 地面に落ちた短剣を〈操作〉で動かすと、四方八方から、フォレストタイガーの眼を狙って飛ばした。

「!? グガッ」

 フォレストタイガーは、その短剣を上に跳ぶことで回避した。その反応速度は見事なものだが、空中にいたら、避けることは出来ない。

「これで終わりだ!〈操作〉」

 俺は再び〈操作〉で、さっきの短剣をフォレストタイガーの眼を狙って飛ばした。
 その結果、右目に短剣を刺すことに成功した。

「グガガガ!!」

 フォレストタイガーは痛みでもだえ苦しむと、一目散に逃げだした。

「ちっ 逃げられたか……」

 まあ、この状況であいつを倒すとなると、ノアの力が必要になる。その為、逃げてくれたことは、むしろありがたいことなのだろう。

(てか、さっきの状況を打破するだけなら、ノアに頼めば直ぐに終わったんだけどなあ……)

 ただ、ノアの手を借りすぎるのは、男として負けたような気分になる。なので、俺の心の健康を考えると、俺一人で対処したのは正しい行為なのだろう……多分。

「よし、……大丈夫か?」

 俺は、後ろで抱き合いながら、腰を抜かしている二人に声をかけた。

「あ、ああ、ありがとうございます」

「は、はい。助った」

 サルトさんは、ゆっくりと立ち上がると、足を震わせながらも礼を言った。ザイルさんも、今回ばかりは地に頭がつきそうなぐらい、深く頭を下げて、礼を言った。

「あの……カインさんはどのようなスキルをお持ちなのですか? 私は目をつむってたせいで、あなたが一歩も動かずに撃退したことしか知りません……」

「そうだな……俺のスキルは〈操作〉だ」

 スキルと言うのは、基本一人一つで、二つ持っている人は、世界中を探し回っても、片手に納まる程度しかいない。その為、俺は〈操作〉のみを持っていることにした。これなら、短剣を作ったことも、マジックバッグから出したことにすれば説明が付く。
 俺の話を聞いた二人は、「嘘だろ?」て感じの視線を俺に向けてきた。まあ、〈操作〉と言うのは、荷運びが便利になるスキルというイメージが強すぎるので、この反応は仕方のないことだ。

「いや、本当だぞ。ちょっと見ててくれ」

 俺はそう言うと、地面に落ちていた短剣十数本を〈操作〉で浮かせた。そして、近くにあった木めがけて飛ばした。

 ――ドドドドドドドドド……

 俺はすべての短剣を、一か所に狙い撃ちした。その結果、木に大穴が空き、直径十五センチほどの木が地面に倒れた。

「どうだ? 〈操作〉も結構いいもんだろ」

 俺は自慢げに言いながら振り返った。すると、二人は口を半開きにした状態で、ポカーンとした、その後、少ししてから、我に返った二人はこう叫んだ。

「「〈操作〉の域を超えてるぞ!」」
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

孤児院で育った俺、ある日目覚めたスキル、万物を見通す目と共に最強へと成りあがる

シア07
ファンタジー
主人公、ファクトは親の顔も知らない孤児だった。 そんな彼は孤児院で育って10年が経った頃、突如として能力が目覚める。 なんでも見通せるという万物を見通す目だった。 目で見れば材料や相手の能力がわかるというものだった。 これは、この――能力は一体……なんなんだぁぁぁぁぁぁぁ!? その能力に振り回されながらも孤児院が魔獣の到来によってなくなり、同じ孤児院育ちで幼馴染であるミクと共に旅に出ることにした。 魔法、スキルなんでもあるこの世界で今、孤児院で育った彼が個性豊かな仲間と共に最強へと成りあがる物語が今、幕を開ける。 ※他サイトでも連載しています。  大体21:30分ごろに更新してます。

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~

名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。

sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。 目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。 「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」 これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。 なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。

処理中です...